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1 鑑定の儀編
4-8 元侍女は願う
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今日はネージュ様の最後の鑑定の日。
私はいつものように、ネージュ様の私室でネージュ様の見送りをした。
ネージュ様は凄い才能の持ち主だ。精霊魔法こそ使えないが、詠唱魔法はもちろんのこと、剣技や体技にも長け、政治や経済などの知識も頭抜けている。
詠唱魔法は元からの才能だが、それ以外は弛まぬ努力と勉学で身に付けた。精霊魔法が使えなくとも家門の役に立てるようにと。
才能に溺れず奢らず、努力を怠らない。そんなネージュ様にお仕えできて、とても誇らしく思う。
そして今日からネージュ様は成人となられる。成人となれば独立できる、家門から離れられるとネージュ様は寂しそうに笑っていた。
いってらっしゃいませ、ネージュ様により一層の幸がありますように。
「…………」
心を込めて願いながら無言で見送った。
ネージュ様の外出時は必ず護衛のドゥアンが付き従う。私はドゥアンにも無言で頭を下げた。ネージュ様をよろしくお願いします。
「…………」
私、メモリア・メランドはネージュ様専属として、グランフレイム卿と契約した。ネージュ様を主とする、ネージュ様だけの護衛兼侍女として。
これでも精霊騎士として、それなりに活躍したこともある。頑強さが売りだ。そこを見込まれて、グランフレイム卿との契約に至った。
精霊騎士ジン・ドゥアンもネージュ様の専属だが、ドゥアンはグランフレイム家の騎士として忠誠を誓う。あくまでもドゥアンの主はグランフレイム家。その辺りが私とドゥアンの立場の違いだ。
ドゥアンは真面目な騎士だ。他の精霊騎士と違って、精霊魔法の技能がないからとネージュ様をバカにしない。キチンと向き合うし、注意もしっかりする。
ネージュ様のことを、家門のお嬢様としてだけでなく、ひとりの女性としても大切に思っていることが分かる。
それを行動にも言動にも表情にもまったく出さないのは、さすが職務に忠実な護衛騎士、といったところだ。
グランフレイム卿もネージュ様を託す相手として、ドゥアンを候補に入れているのかもしれない。
コンコン
ネージュ様が出発したであろう時刻。突然、部屋の扉が叩かれた。
「はい」
ネージュ様のいないときに、ネージュ様の私室を訪れる人はいない。私は小さく返事をした。
「ドゥアンです」
ネージュ様と大神殿に行ったのでは?
訝しく思いながらも扉の隙間から窺うと、そこにはドゥアンがいた。そっと扉を開ける。
「…………」
無言でドゥアンを見る。
「ご当主様の命令で待機となりました。今日は精霊騎士団の護衛班が二チームつくから大丈夫だと」
「…………」
「クッキーと紅茶をご用意してお待ちする旨、ネージュ様に伝えました」
「…………」
「私はグランフレイム家門に忠誠を誓った騎士なので、出過ぎた真似はできませんでした」
心配だという顔をしながらも、真面目なドゥアンには騎士としての本分を越える真似はできないのだろう。
その後、セルージュ様がマリージュ様を精霊獣に乗せて帰館して、館は大騒ぎになった。ネージュ様は帰ってこなかった。
マリージュ様は混乱されているようで、皆、マリージュ様に掛かりっきりだ。ネージュ様がなぜ帰ってこないのか、誰も何も言わない。それが答えだった。
私はクッキーと紅茶を用意して待っていた。いつ、ネージュ様が帰ってきてもいいように。
ネージュ様の出迎えにいっていたドゥアンは、今は真っ青な顔でいっしょに控えている。
外が暗くなっても、ネージュ様は帰ってこなかった。
コンコン
夜になって、部屋の扉が叩かれた。グランフレイム卿からの伝令だ。私とドゥアン、卿の執務室に来るようにと。
私には別の指示もあったので、その指示と自分の用事を済ませてから執務室に向かった。
「どういうことですか! 護衛班がいるから専属護衛はいらないとおっしゃったのに! あれは安全だから専属護衛はいらないという意味ではなかったんですか!」
執務室の中からは先に向かったドゥアンの声が聞こえる。
「ネージュ様が亡くなったなんて信じられません! それに、今日の話なのに死亡届だなんて! しかもそれが受理されているなんて!」
「私も……抗議したんだ……」
珍しく激昂するドゥアンの声と絞り出すようなグランフレイム卿の呻き。
「君は優秀な精霊騎士だ。ネージュ亡き後も、グランフレイムの騎士として、力を貸してほしい」
「…………」
話が終わるまで待っていても仕方ないので、扉を叩き、入室が許可される。
ドゥアンは目を赤くしていた。
グランフレイム卿から、ネージュ様の死亡とその経緯や経過が説明される。
「それでは契約は終了します」
私は淡々と告げた。仕える主がいなくなったのだ、契約は終了だ。
「マリージュの専属として新たな契約をお願いしたいのだが」
「次の契約が入っています」
私は表情を変えず淡々と切り返した。もうグランフレイムに用はない。
「ネージュ様の葬儀が終わり次第、出ていきます」
「承知した。今までネージュを守ってくれて感謝している」
ため息をつきながらグランフレイム卿が了承する。退室すると、ドゥアンもいっしょについてきた。
「グランフレイムを出ていくんですか?」
「私はネージュ様専属でしたので」
「ネージュ様が死んだなんて、本気で信じるんですか?」
「大神殿が死亡届を受理しました」
「ネージュ様は生きています。きっと生きて、お帰りになられます」
「…………」
二日後、ネージュ様の私物を入れた棺で、こじんまりと葬儀が行われた。
ドゥアンは護衛騎士としてマリージュ様に寄り添っている。
私は葬儀を見届けると館を後にして、息子のところに向かった。次の契約の話をするために。
「ああ、母さん、ちょうど良かった。専属護衛の件、よろしく頼むよ」
そこには息子と直属の上司が待っていた。
「アンタのお母様が、美少女ちゃんの元侍女だったなんてねー しかもアノお人形ちゃん! ナイスよ、でかした、さすがアタシの補佐二号!」
「てわけで、お相手様に何かあったら、うちの師団長が暴走するから。よろしく頼んだよ」
さあ、今から私は第六師団の騎士。
そして、クロスフィア・クロエル・ドラグニール様の専属護衛。
今度はこの手でお嬢様の幸をお守りいたします。
私はいつものように、ネージュ様の私室でネージュ様の見送りをした。
ネージュ様は凄い才能の持ち主だ。精霊魔法こそ使えないが、詠唱魔法はもちろんのこと、剣技や体技にも長け、政治や経済などの知識も頭抜けている。
詠唱魔法は元からの才能だが、それ以外は弛まぬ努力と勉学で身に付けた。精霊魔法が使えなくとも家門の役に立てるようにと。
才能に溺れず奢らず、努力を怠らない。そんなネージュ様にお仕えできて、とても誇らしく思う。
そして今日からネージュ様は成人となられる。成人となれば独立できる、家門から離れられるとネージュ様は寂しそうに笑っていた。
いってらっしゃいませ、ネージュ様により一層の幸がありますように。
「…………」
心を込めて願いながら無言で見送った。
ネージュ様の外出時は必ず護衛のドゥアンが付き従う。私はドゥアンにも無言で頭を下げた。ネージュ様をよろしくお願いします。
「…………」
私、メモリア・メランドはネージュ様専属として、グランフレイム卿と契約した。ネージュ様を主とする、ネージュ様だけの護衛兼侍女として。
これでも精霊騎士として、それなりに活躍したこともある。頑強さが売りだ。そこを見込まれて、グランフレイム卿との契約に至った。
精霊騎士ジン・ドゥアンもネージュ様の専属だが、ドゥアンはグランフレイム家の騎士として忠誠を誓う。あくまでもドゥアンの主はグランフレイム家。その辺りが私とドゥアンの立場の違いだ。
ドゥアンは真面目な騎士だ。他の精霊騎士と違って、精霊魔法の技能がないからとネージュ様をバカにしない。キチンと向き合うし、注意もしっかりする。
ネージュ様のことを、家門のお嬢様としてだけでなく、ひとりの女性としても大切に思っていることが分かる。
それを行動にも言動にも表情にもまったく出さないのは、さすが職務に忠実な護衛騎士、といったところだ。
グランフレイム卿もネージュ様を託す相手として、ドゥアンを候補に入れているのかもしれない。
コンコン
ネージュ様が出発したであろう時刻。突然、部屋の扉が叩かれた。
「はい」
ネージュ様のいないときに、ネージュ様の私室を訪れる人はいない。私は小さく返事をした。
「ドゥアンです」
ネージュ様と大神殿に行ったのでは?
訝しく思いながらも扉の隙間から窺うと、そこにはドゥアンがいた。そっと扉を開ける。
「…………」
無言でドゥアンを見る。
「ご当主様の命令で待機となりました。今日は精霊騎士団の護衛班が二チームつくから大丈夫だと」
「…………」
「クッキーと紅茶をご用意してお待ちする旨、ネージュ様に伝えました」
「…………」
「私はグランフレイム家門に忠誠を誓った騎士なので、出過ぎた真似はできませんでした」
心配だという顔をしながらも、真面目なドゥアンには騎士としての本分を越える真似はできないのだろう。
その後、セルージュ様がマリージュ様を精霊獣に乗せて帰館して、館は大騒ぎになった。ネージュ様は帰ってこなかった。
マリージュ様は混乱されているようで、皆、マリージュ様に掛かりっきりだ。ネージュ様がなぜ帰ってこないのか、誰も何も言わない。それが答えだった。
私はクッキーと紅茶を用意して待っていた。いつ、ネージュ様が帰ってきてもいいように。
ネージュ様の出迎えにいっていたドゥアンは、今は真っ青な顔でいっしょに控えている。
外が暗くなっても、ネージュ様は帰ってこなかった。
コンコン
夜になって、部屋の扉が叩かれた。グランフレイム卿からの伝令だ。私とドゥアン、卿の執務室に来るようにと。
私には別の指示もあったので、その指示と自分の用事を済ませてから執務室に向かった。
「どういうことですか! 護衛班がいるから専属護衛はいらないとおっしゃったのに! あれは安全だから専属護衛はいらないという意味ではなかったんですか!」
執務室の中からは先に向かったドゥアンの声が聞こえる。
「ネージュ様が亡くなったなんて信じられません! それに、今日の話なのに死亡届だなんて! しかもそれが受理されているなんて!」
「私も……抗議したんだ……」
珍しく激昂するドゥアンの声と絞り出すようなグランフレイム卿の呻き。
「君は優秀な精霊騎士だ。ネージュ亡き後も、グランフレイムの騎士として、力を貸してほしい」
「…………」
話が終わるまで待っていても仕方ないので、扉を叩き、入室が許可される。
ドゥアンは目を赤くしていた。
グランフレイム卿から、ネージュ様の死亡とその経緯や経過が説明される。
「それでは契約は終了します」
私は淡々と告げた。仕える主がいなくなったのだ、契約は終了だ。
「マリージュの専属として新たな契約をお願いしたいのだが」
「次の契約が入っています」
私は表情を変えず淡々と切り返した。もうグランフレイムに用はない。
「ネージュ様の葬儀が終わり次第、出ていきます」
「承知した。今までネージュを守ってくれて感謝している」
ため息をつきながらグランフレイム卿が了承する。退室すると、ドゥアンもいっしょについてきた。
「グランフレイムを出ていくんですか?」
「私はネージュ様専属でしたので」
「ネージュ様が死んだなんて、本気で信じるんですか?」
「大神殿が死亡届を受理しました」
「ネージュ様は生きています。きっと生きて、お帰りになられます」
「…………」
二日後、ネージュ様の私物を入れた棺で、こじんまりと葬儀が行われた。
ドゥアンは護衛騎士としてマリージュ様に寄り添っている。
私は葬儀を見届けると館を後にして、息子のところに向かった。次の契約の話をするために。
「ああ、母さん、ちょうど良かった。専属護衛の件、よろしく頼むよ」
そこには息子と直属の上司が待っていた。
「アンタのお母様が、美少女ちゃんの元侍女だったなんてねー しかもアノお人形ちゃん! ナイスよ、でかした、さすがアタシの補佐二号!」
「てわけで、お相手様に何かあったら、うちの師団長が暴走するから。よろしく頼んだよ」
さあ、今から私は第六師団の騎士。
そして、クロスフィア・クロエル・ドラグニール様の専属護衛。
今度はこの手でお嬢様の幸をお守りいたします。
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