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1 鑑定の儀編
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ふと気が付くとそこは渓谷だった。
水しぶきが上がっていて、ゴーーーっと水が勢いよく流れている。
少し離れたところに、バラバラになった車の残骸と、三体の魔物の死骸があり、混沌の気を放っていた。
「私、死んだんだ」
身体がなんだかフワフワする。
肩とか足とか痛かったのが、なんともないし。むしろ前より調子がいいし。
うん、これはこれでいい感じ。
でも何だかぼーっとする。ああ、死んでるからね。
「そうだ、壊してしまわないと」
思い出した。
私はそのために存在するんだわ。
「グルオオオオオオオオオ!」
「あらら? 三匹だけじゃなかったの?」
渓流からトカゲ魔物がゾロゾロ出てきた。
正直、トカゲは好きじゃないわ。
ヌメヌメ、ザラザラ、趣味じゃないの。
「熊の方がかわいいわよね?」
手にした大鎌の柄でトカゲ魔物の体を貫くと魔核がパキンと壊れる。引き抜いて振りかぶり大鎌を一閃、ズシュッと首を落とす。
私、死んだのに。まだまだ動けるなんて、素敵じゃない。
魔物はあっさり倒れる。あっさり。ちょっとあっさり過ぎないかしら?
「あらら。弱すぎて、つまらないわ」
この調子でどんどん首を落とすと、渓流からどんどん湧いてくる。
この繰り返し。いい加減飽きる。
どれほど時間が経ったのかも分からないくらい、それは延々と続いた。
それにしても、私、大鎌なんて持ってたかしら?
「グルオオオオオオオオオ!」
「うーん、雑魚がたくさん群がってもね。つまらないのには変わらないわ」
辺り一面、トカゲ魔物の死骸だらけ。死骸が山となしている。
単純作業であっさり倒れるとはいえ、単調過ぎてつまらない。
「どこから湧いてくるのかしら?」
ぼーっとする頭を振りながら考える。
渓谷から湧き出てくるんだから、中に何かあるのかしらね。
そう思って流れを見ても、水中を蠢くトカゲ魔物だけ。
とりあえず。殲滅しよう。
爆発して死骸が飛び散るのは気持ち悪いから、単純に焼き払う系がいい。
そう考えながら、魔法陣を展開させる。
「《劫火》」
渓流に沿って発動させると、白炎と高熱が渓流を遡る。
水と魔物が一瞬で干上がった。
少し先にある川淵の底に、輪っかのようなメダルのような、円いものが落ちている。そこからトカゲ魔物が湧き出しているのを見つけた。
「《鑑定眼》」
混沌の反応がある。どうやら、それが魔物出現の原因のようだ。一匹、もう一匹と結構な速さでトカゲ魔物が現れる。
「原因は根本から壊さないとね」
小首を傾げて考える。あれにしよう。
私は魔法陣を展開し、力のある言葉をつぶやいた。
「《浄火》」
混沌の反応を中心に発動させると、紅蓮の炎が上がり、トガゲ魔物の原因が燃え尽きた。
これで、気持ち悪いトガゲはもう出てこない。
魔物の原因が燃え尽きるのと同時に、分厚く垂れ込めた雲が割れ、隙間から光の柱が降りてきて、キラキラし始める。
今が昼間なのか夕方なのか、それとも一晩過ぎて朝なのか、まったく分からないけど、なんだか清々しい気分になった。
すでに湧いていたトガゲ魔物の残りは、私が魔物の原因を壊すやいなや、下流の方に逃げ出していた。
魔物に怖がられて逃げられるのって、なんか、魔物以下な扱いというか、人間扱いされていないというか、とても微妙。
せっかく清々しい気分になったっていうのにね。
翼をはためかせて、トガゲ魔物を追いかけると、あっという間に距離が縮まって、まず一匹屠る。
大鎌を振りかぶって、首をはねて二匹。
さらにもう一匹と思ったところで、何か聞こえてきた。
「魔物発見」
「トガゲ型三体」
黒くて騎士っぽい格好をして剣を携えた男たちが、下流から渓谷沿いに登ってきていた。その数、十数人。
「包囲」
「攻撃」
たった三匹のトガゲ魔物を取り囲んで、一匹は仕留めたものの、残りの二匹に苦労している。
仕方ないから手伝ってあげようかな。
私は助走をつけて地面を蹴った。軽く宙を舞う。身体がフワフワする。
魔物の真上から、急降下し、大鎌の柄を魔核に突き立てた。パキンという音が気持ちいい。
すかさず引き抜き、クルリと回すとゴロンと首が落ちた。ベシャ。潰れるトカゲ。
私は地面に降り立った。
取り囲んでいる真ん中へ、私が急に現れたので、男たちがそろってぎょっとした顔をして面白い。
と、残りの一匹が横から襲いかかってくる。慌てず、応戦しようと大鎌を振り回した。
ガキーーーーーン!
間一髪、双剣を持った熊が割って入る。
片方は私の大鎌を受け止め、片方は魔物の魔核を見事に貫いた。
「熊だわ。熊のくせに強いわね」
ポカンと口をあけて、私は熊を見上げた。なんだか、この感じ、どこかで見たような気がするんだわ。
「遅くなってすまない。もう大丈夫だ」
力強く人間の言葉を話す熊。
ああ、あのときの熊だ。第六師団の。
「私、死んでいるから、大丈夫じゃなくても大丈夫よ」
うん。自分で言ってて訳が分からない。
「フィアは死んでない」
「私、フィアじゃないわ」
そう言えば、死んだから名前なんてないわね。
「お前の名はクロスフィアだ」
「……あ、テラがそう言ってたわね」
あの赤種が確かにそう言ってた。君はクロスフィアって。でも。
「名前があっても、生きてく場所も理由もないわ」
急に身体の力が抜けて、フラッと身体が傾いていく。眠い。もう本当に最期かな。
フラつく私を熊が優しく受け止めてくれた。温かい。
「大丈夫だ、フィア」
なぜか、ものすごく自信満々の熊。
なぜか、熊から愛称ぽいもので呼ばれている私。
「場所はあるし、理由は俺がつくる」
眠いのをなんとか堪えて、熊を見上げる。
「家もないわ」
「俺といっしょに住もう」
「熊といっしよに?」
「そうだ、大丈夫だ。もう、心配するな。だから俺と……………」
よく聞こえないけど、まあ、いいわ。温かくて気持ちいいし。凄く眠い。
「ええ」
私はそう答えてコクリと頷いた。
とにかく眠い。もう起きていられない。細かいことは後で考えるわ。
熊に抱き締められるような体勢のまま、私はウトウトし始めた。
「よし!!!」
熊がなんか騒いでいる。うるさいなぁ。
「眠いから静かにして」
後はきっと熊がなんとかしてくれる。
そう確信して、私は完全に眠りに落ちた。
水しぶきが上がっていて、ゴーーーっと水が勢いよく流れている。
少し離れたところに、バラバラになった車の残骸と、三体の魔物の死骸があり、混沌の気を放っていた。
「私、死んだんだ」
身体がなんだかフワフワする。
肩とか足とか痛かったのが、なんともないし。むしろ前より調子がいいし。
うん、これはこれでいい感じ。
でも何だかぼーっとする。ああ、死んでるからね。
「そうだ、壊してしまわないと」
思い出した。
私はそのために存在するんだわ。
「グルオオオオオオオオオ!」
「あらら? 三匹だけじゃなかったの?」
渓流からトカゲ魔物がゾロゾロ出てきた。
正直、トカゲは好きじゃないわ。
ヌメヌメ、ザラザラ、趣味じゃないの。
「熊の方がかわいいわよね?」
手にした大鎌の柄でトカゲ魔物の体を貫くと魔核がパキンと壊れる。引き抜いて振りかぶり大鎌を一閃、ズシュッと首を落とす。
私、死んだのに。まだまだ動けるなんて、素敵じゃない。
魔物はあっさり倒れる。あっさり。ちょっとあっさり過ぎないかしら?
「あらら。弱すぎて、つまらないわ」
この調子でどんどん首を落とすと、渓流からどんどん湧いてくる。
この繰り返し。いい加減飽きる。
どれほど時間が経ったのかも分からないくらい、それは延々と続いた。
それにしても、私、大鎌なんて持ってたかしら?
「グルオオオオオオオオオ!」
「うーん、雑魚がたくさん群がってもね。つまらないのには変わらないわ」
辺り一面、トカゲ魔物の死骸だらけ。死骸が山となしている。
単純作業であっさり倒れるとはいえ、単調過ぎてつまらない。
「どこから湧いてくるのかしら?」
ぼーっとする頭を振りながら考える。
渓谷から湧き出てくるんだから、中に何かあるのかしらね。
そう思って流れを見ても、水中を蠢くトカゲ魔物だけ。
とりあえず。殲滅しよう。
爆発して死骸が飛び散るのは気持ち悪いから、単純に焼き払う系がいい。
そう考えながら、魔法陣を展開させる。
「《劫火》」
渓流に沿って発動させると、白炎と高熱が渓流を遡る。
水と魔物が一瞬で干上がった。
少し先にある川淵の底に、輪っかのようなメダルのような、円いものが落ちている。そこからトカゲ魔物が湧き出しているのを見つけた。
「《鑑定眼》」
混沌の反応がある。どうやら、それが魔物出現の原因のようだ。一匹、もう一匹と結構な速さでトカゲ魔物が現れる。
「原因は根本から壊さないとね」
小首を傾げて考える。あれにしよう。
私は魔法陣を展開し、力のある言葉をつぶやいた。
「《浄火》」
混沌の反応を中心に発動させると、紅蓮の炎が上がり、トガゲ魔物の原因が燃え尽きた。
これで、気持ち悪いトガゲはもう出てこない。
魔物の原因が燃え尽きるのと同時に、分厚く垂れ込めた雲が割れ、隙間から光の柱が降りてきて、キラキラし始める。
今が昼間なのか夕方なのか、それとも一晩過ぎて朝なのか、まったく分からないけど、なんだか清々しい気分になった。
すでに湧いていたトガゲ魔物の残りは、私が魔物の原因を壊すやいなや、下流の方に逃げ出していた。
魔物に怖がられて逃げられるのって、なんか、魔物以下な扱いというか、人間扱いされていないというか、とても微妙。
せっかく清々しい気分になったっていうのにね。
翼をはためかせて、トガゲ魔物を追いかけると、あっという間に距離が縮まって、まず一匹屠る。
大鎌を振りかぶって、首をはねて二匹。
さらにもう一匹と思ったところで、何か聞こえてきた。
「魔物発見」
「トガゲ型三体」
黒くて騎士っぽい格好をして剣を携えた男たちが、下流から渓谷沿いに登ってきていた。その数、十数人。
「包囲」
「攻撃」
たった三匹のトガゲ魔物を取り囲んで、一匹は仕留めたものの、残りの二匹に苦労している。
仕方ないから手伝ってあげようかな。
私は助走をつけて地面を蹴った。軽く宙を舞う。身体がフワフワする。
魔物の真上から、急降下し、大鎌の柄を魔核に突き立てた。パキンという音が気持ちいい。
すかさず引き抜き、クルリと回すとゴロンと首が落ちた。ベシャ。潰れるトカゲ。
私は地面に降り立った。
取り囲んでいる真ん中へ、私が急に現れたので、男たちがそろってぎょっとした顔をして面白い。
と、残りの一匹が横から襲いかかってくる。慌てず、応戦しようと大鎌を振り回した。
ガキーーーーーン!
間一髪、双剣を持った熊が割って入る。
片方は私の大鎌を受け止め、片方は魔物の魔核を見事に貫いた。
「熊だわ。熊のくせに強いわね」
ポカンと口をあけて、私は熊を見上げた。なんだか、この感じ、どこかで見たような気がするんだわ。
「遅くなってすまない。もう大丈夫だ」
力強く人間の言葉を話す熊。
ああ、あのときの熊だ。第六師団の。
「私、死んでいるから、大丈夫じゃなくても大丈夫よ」
うん。自分で言ってて訳が分からない。
「フィアは死んでない」
「私、フィアじゃないわ」
そう言えば、死んだから名前なんてないわね。
「お前の名はクロスフィアだ」
「……あ、テラがそう言ってたわね」
あの赤種が確かにそう言ってた。君はクロスフィアって。でも。
「名前があっても、生きてく場所も理由もないわ」
急に身体の力が抜けて、フラッと身体が傾いていく。眠い。もう本当に最期かな。
フラつく私を熊が優しく受け止めてくれた。温かい。
「大丈夫だ、フィア」
なぜか、ものすごく自信満々の熊。
なぜか、熊から愛称ぽいもので呼ばれている私。
「場所はあるし、理由は俺がつくる」
眠いのをなんとか堪えて、熊を見上げる。
「家もないわ」
「俺といっしょに住もう」
「熊といっしよに?」
「そうだ、大丈夫だ。もう、心配するな。だから俺と……………」
よく聞こえないけど、まあ、いいわ。温かくて気持ちいいし。凄く眠い。
「ええ」
私はそう答えてコクリと頷いた。
とにかく眠い。もう起きていられない。細かいことは後で考えるわ。
熊に抱き締められるような体勢のまま、私はウトウトし始めた。
「よし!!!」
熊がなんか騒いでいる。うるさいなぁ。
「眠いから静かにして」
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
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