25 / 384
1 鑑定の儀編
3-3
しおりを挟む
「それは大変だ」
開口一番、兄はそう言った。真剣な顔で。
マリージュからお願いされた後、兄に話をしようと窓を叩いて、でも悲しいことに、私では無視されて。
今度はマリージュに窓を叩かせて、輓獣を操作する騎士の注意を引き、車を止めてもらった。
何事かと窓に近寄ってくる兄。
マリージュに兄との会話を聞かれると、きっと割り込んでくると思い、車を降りて、事の顛末を説明した。
マリージュが関係することだからか、私の話す内容だというのに、兄はきちんと聞いてくれた。
そして、その返事がこれだ。
「道がデコボコしているせいかもしれない。マリージュはこういう道は通らないでしょ」
まだ、ここは赤の樹林の中央付近、やや王都寄りという地点だ。
「だから、急いで帰って治療を受けるか、身体を休ませる方がいいと思って」
道は、馬や人が通れるくらいには整備されているけど、樹林の最奥部なので鬱蒼としている。静かだ。
鳥のさえずりや羽ばたく音、虫の声はもちろんのこと、葉が擦れ合う音も一切ない。樹林そのものが息を潜めているようだ。
「なるほど。マリーはふだん、こんな酷い道は通らないからな」
私だって好んで通らないわ。
騎士や精霊獣が動く音が聞こえる中、私たちの会話が中断した。
何事か考え込んだ兄が押し黙ったからだ。そして辺りを見回し始める。
「そっちはどうだ?」
兄が先行していた騎士に声をかけた。
兄の声が辺りに大きく響く。
「この先に開けたところがあり、渓谷が見渡せます」
「魔獣、魔物の気配はありません」
騎士が返事をする。
距離があるにも関わらず、私のところまでよく声が聞こえた。
「では、そこでマリーの休憩をとろう」
「「ハ!」」
騎士たちが兄の指示に返事をする。
「え?」
開いた口が塞がらない。
兄のことだから、てっきり急いで帰ると思ったのに。
正気なの? ここは赤の樹林なのに?
思わず口から出そうになった言葉はうまく飲み込んだ。呆れた顔をしていたんじゃないかと思う。
「先行と後行は先に行って該当する場所を確保、護衛はこのまま車を警護。先行後行の準備が整い次第、こちらも合流する」
私が呆けている間に、兄はどんどん指示を飛ばす。直立不動で指示を聞く騎士。
「総員、開始!」
「「ハ!」」
兄の指示で、一斉に騎士が動き出す。テキパキとして訓練慣れした動きだ。無駄もない。
え、ちょっと待って。騎士の動きに見とれている場合じゃない。
ここは赤の樹林なのに。休憩して、のんびりするようなところじゃないわ。
「まぬけな顔をしていないで、車に戻り、マリーの様子を見ておけ」
「急いで帰らないの?」
「はあ? なぜ、急いで帰る必要が?」
額にしわを寄せて嫌そうな顔をする兄。
「マリーが休憩したがっているんだろう?」
そうだけど、そうじゃない。
「いや、だって、マリージュの調子が悪いんだし」
私は慌てて、兄の行動を引き留めようとした。
「だから、休憩するのだろう?」
えー、どうしてそうなる?
「マリーは優秀な全属性の精霊術士なんだ。気分が落ち着けば、自分で自分を回復できる。だから休憩するんだ。
技能なしのお前といっしょにするな。お前の理屈で物事を判断するな。愚か者」
あー、そうなの? そういう理屈?
「でも、道がこっちに決まるまでは、あれほどこっちを警戒していたのに」
「今も常に警戒中だ。だが、樹林の様子にとくだん変わりはない」
「いや、それでも場所が場所だし……」
「お前は、マリーのささやかな願いを、叶えてやろうとは思わないのか?! なんて冷たいやつだ」
兄の大きい声が、辺りに嫌に響く。
「技能なしのくせに、マリーにまで冷たい態度をとるとは、何様のつもりだ」
何様ってねぇ、私も妹なんだけどねぇ。
でもここで、兄と言い合っても仕方ない。ここでは決める権利は兄にある。
「いや、私だってマリージュのお願いは叶えてあげたいけど……」
「マリーが願っている。騎士もそろっている。警戒していて場所は安全確認済み。
いったい、どこに問題があると言うんだ?」
そう言われてしまえば、問題はなさそうに思える。でも、安全を考えたら帰った方がいい。
「でも、体調と安全を考えたら……」
「マリーの体調と安全を考えて休憩するんだ。分からんやつだな。それとも、マリーに嫌がらせするつもりか?」
「大事な妹なんだから、そんなわけないでしょう。何かあったら心配なだけよ」
そうだ。自分の身ももちろん大事だけど、マリージュに何かあるのももちろん嫌だ。心配なのに。だがら、帰った方がいいのに。
「ならば、万が一のことでもあったら、お前がマリーを守ればいいだろう」
「そんなこと、当然でしょう!」
マリージュを守る。そんなの妹なんだから当たり前だ。でも、そんな状況にならないようにした方がいい。
「ふん、技能なしのお前でマリーを守れるのか?」
兄がバカにしたように言うが、私だってジンに鍛えられているんだし、それなりに出来るはず。
ただ単に精霊魔法が使えない(&精霊が見えない&精霊力を感じない)だけ。
「まあ、そうだな。万が一のときは命に代えてマリーの盾となれ。万が一があればの話だがな」
凄くバカにされているような気がするけど、いやいや、そうじゃない。兄とあれこれ言い合っている場合じゃない。
とにかく、早く帰らないと。
「セルージュ様、準備が整いました」
騎士が報告に来た。
グランフレイムの騎士たち、無駄に優秀というか、やたら行動が早い。
「乗れ。マリーを待たせる気か? 出発するぞ」
けっきょく、兄の賛同により、マリージュの途中休憩は阻止することができなかった。
本当に早く帰った方がいいのに。
私の意見に耳を貸してくれる人は、ここには誰ひとりいない。
かすかに、にゃーと鳴く声が聞こえたような気がした。
開口一番、兄はそう言った。真剣な顔で。
マリージュからお願いされた後、兄に話をしようと窓を叩いて、でも悲しいことに、私では無視されて。
今度はマリージュに窓を叩かせて、輓獣を操作する騎士の注意を引き、車を止めてもらった。
何事かと窓に近寄ってくる兄。
マリージュに兄との会話を聞かれると、きっと割り込んでくると思い、車を降りて、事の顛末を説明した。
マリージュが関係することだからか、私の話す内容だというのに、兄はきちんと聞いてくれた。
そして、その返事がこれだ。
「道がデコボコしているせいかもしれない。マリージュはこういう道は通らないでしょ」
まだ、ここは赤の樹林の中央付近、やや王都寄りという地点だ。
「だから、急いで帰って治療を受けるか、身体を休ませる方がいいと思って」
道は、馬や人が通れるくらいには整備されているけど、樹林の最奥部なので鬱蒼としている。静かだ。
鳥のさえずりや羽ばたく音、虫の声はもちろんのこと、葉が擦れ合う音も一切ない。樹林そのものが息を潜めているようだ。
「なるほど。マリーはふだん、こんな酷い道は通らないからな」
私だって好んで通らないわ。
騎士や精霊獣が動く音が聞こえる中、私たちの会話が中断した。
何事か考え込んだ兄が押し黙ったからだ。そして辺りを見回し始める。
「そっちはどうだ?」
兄が先行していた騎士に声をかけた。
兄の声が辺りに大きく響く。
「この先に開けたところがあり、渓谷が見渡せます」
「魔獣、魔物の気配はありません」
騎士が返事をする。
距離があるにも関わらず、私のところまでよく声が聞こえた。
「では、そこでマリーの休憩をとろう」
「「ハ!」」
騎士たちが兄の指示に返事をする。
「え?」
開いた口が塞がらない。
兄のことだから、てっきり急いで帰ると思ったのに。
正気なの? ここは赤の樹林なのに?
思わず口から出そうになった言葉はうまく飲み込んだ。呆れた顔をしていたんじゃないかと思う。
「先行と後行は先に行って該当する場所を確保、護衛はこのまま車を警護。先行後行の準備が整い次第、こちらも合流する」
私が呆けている間に、兄はどんどん指示を飛ばす。直立不動で指示を聞く騎士。
「総員、開始!」
「「ハ!」」
兄の指示で、一斉に騎士が動き出す。テキパキとして訓練慣れした動きだ。無駄もない。
え、ちょっと待って。騎士の動きに見とれている場合じゃない。
ここは赤の樹林なのに。休憩して、のんびりするようなところじゃないわ。
「まぬけな顔をしていないで、車に戻り、マリーの様子を見ておけ」
「急いで帰らないの?」
「はあ? なぜ、急いで帰る必要が?」
額にしわを寄せて嫌そうな顔をする兄。
「マリーが休憩したがっているんだろう?」
そうだけど、そうじゃない。
「いや、だって、マリージュの調子が悪いんだし」
私は慌てて、兄の行動を引き留めようとした。
「だから、休憩するのだろう?」
えー、どうしてそうなる?
「マリーは優秀な全属性の精霊術士なんだ。気分が落ち着けば、自分で自分を回復できる。だから休憩するんだ。
技能なしのお前といっしょにするな。お前の理屈で物事を判断するな。愚か者」
あー、そうなの? そういう理屈?
「でも、道がこっちに決まるまでは、あれほどこっちを警戒していたのに」
「今も常に警戒中だ。だが、樹林の様子にとくだん変わりはない」
「いや、それでも場所が場所だし……」
「お前は、マリーのささやかな願いを、叶えてやろうとは思わないのか?! なんて冷たいやつだ」
兄の大きい声が、辺りに嫌に響く。
「技能なしのくせに、マリーにまで冷たい態度をとるとは、何様のつもりだ」
何様ってねぇ、私も妹なんだけどねぇ。
でもここで、兄と言い合っても仕方ない。ここでは決める権利は兄にある。
「いや、私だってマリージュのお願いは叶えてあげたいけど……」
「マリーが願っている。騎士もそろっている。警戒していて場所は安全確認済み。
いったい、どこに問題があると言うんだ?」
そう言われてしまえば、問題はなさそうに思える。でも、安全を考えたら帰った方がいい。
「でも、体調と安全を考えたら……」
「マリーの体調と安全を考えて休憩するんだ。分からんやつだな。それとも、マリーに嫌がらせするつもりか?」
「大事な妹なんだから、そんなわけないでしょう。何かあったら心配なだけよ」
そうだ。自分の身ももちろん大事だけど、マリージュに何かあるのももちろん嫌だ。心配なのに。だがら、帰った方がいいのに。
「ならば、万が一のことでもあったら、お前がマリーを守ればいいだろう」
「そんなこと、当然でしょう!」
マリージュを守る。そんなの妹なんだから当たり前だ。でも、そんな状況にならないようにした方がいい。
「ふん、技能なしのお前でマリーを守れるのか?」
兄がバカにしたように言うが、私だってジンに鍛えられているんだし、それなりに出来るはず。
ただ単に精霊魔法が使えない(&精霊が見えない&精霊力を感じない)だけ。
「まあ、そうだな。万が一のときは命に代えてマリーの盾となれ。万が一があればの話だがな」
凄くバカにされているような気がするけど、いやいや、そうじゃない。兄とあれこれ言い合っている場合じゃない。
とにかく、早く帰らないと。
「セルージュ様、準備が整いました」
騎士が報告に来た。
グランフレイムの騎士たち、無駄に優秀というか、やたら行動が早い。
「乗れ。マリーを待たせる気か? 出発するぞ」
けっきょく、兄の賛同により、マリージュの途中休憩は阻止することができなかった。
本当に早く帰った方がいいのに。
私の意見に耳を貸してくれる人は、ここには誰ひとりいない。
かすかに、にゃーと鳴く声が聞こえたような気がした。
21
お気に入りに追加
233
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。

私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる