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「スターリングラード」攻防戦
40 首領の謎の言葉と「コンスタンティノープル攻防戦」
しおりを挟む目の前で人間が焼き殺されてゆく光景。
もう叫ぶことをしなくなった人間の身体は、まるでまだ生きて熱さに悶えているかのように口を開け、目を見開き、また別のは縄が燃え落ちて、苦痛に蹲るように上体が折れ曲がり、さらに折れ、炎の中で助けを求めるように腕が上がり、不自然な方向へねじ曲がり、やがて全ての身体が炎の中で崩れ落ちた。辺りを異様な臭いが覆った。
惨い・・・。
立場上、目を背けられなかったのが苦痛だった。ヤヨイは戦慄を耐えた。リセの西洋史の授業で火刑に処されたジャンヌ・ダルクを学んだ時のことを想いだした。
アサシンで特務のエージェントのクセに、ヤヨイは血を見たり人が苦しむのを見るのが大のニガ手だった。
罪人が処刑されるのを見たのは初めてではない。
帝国では国家に対する反逆を企てたりするのが最も罪が重い。国家との信義を裏切り、国と国民を危険に晒した罪、というわけだ。そうした反逆者は帝都を流れる川のほとりに連行され、憲兵隊によって銃殺刑に処される。もちろん、公開で、だ。でも、ヤヨイは最後まで見ることができなかった。生理的に受け付けなかったのだ。
で、つい2年前の初陣で、ヤヨイはめったやたらに野蛮人を撃ち殺したし、任務とはいえ戦友まで殺し、戦艦強奪のために乗り込んで来た敵兵を次から次に即死させ最後は爆弾で吹き飛ばしたりした。その後自ら敵を殺すのが任務である軍人になり、チナ戦役でも自ら、あるいは部隊を指揮して大勢のチナ兵を殺した。
それなのに、ダメなのである。
震えているのを悟られないよう、意識して隣で騎乗しているハンナを気遣う風を見せた。でも、逆効果だった。
「ハンナ、大丈夫? 」
まだ17歳の少女を顧みたものの、ヤヨイよりも背が高くガタイも大きい少女は眉ひとつ動かさず、焼かれてゆく敵兵をまじまじと見つめ、
「はい。でも、いったいあいつらは何が目的なんでしょう」
いたって冷静に呟いたのだった。さすが、北の里の部族長ヤーノフさんの長女。メンタルはもしかするとヤヨイよりもはるかに強靭かもしれない。まだ17歳なのに。
「う、うん。・・・何なのかしらね」
声が震えないようにするのが精いっぱいだった。
すると。
ふたたびヘルマンが白い男を伴ってやってきた。
彼は言った。
「マルス殿!
見たであろう。そちらの帝国兵を汚した者たちは処刑した。従って、貴殿たちがここに留まる理由もなくなった!
この上は、早々にここを立ち退き、帝国に帰れ! 」
震えてばかりもいられない。ヤヨイは指揮官に戻らねばならなかった。
腹にキアイを入れ、返答した。
「先に申し渡した通り、戦死者の遺体の収容は許す! 勝手に収容し、心行くまで弔うがいい!
しかし、我らの兵を汚した者たちが処刑されたからと言って、貴殿が犯した、より大きな、極悪非道の罪が注がれたわけではない!
これも申し渡したように、我らの行動について、他からの指図は一切受けぬ!
帝国の行動を決めるのは、帝国のみである!」
はっはっはっは・・・。
ヘルマンが小憎らしそうに声を上げて笑ったのが見えた。
・・・ムカツく!
「一晩、時間を与えよう。その間に、我らも戦死者を収め、弔うことにする。
明日の朝、貴殿たちがまだ島に残っているなら、そのときは、すでに先の帝国兵を血祭に上げた如く、皆殺しにしてやる! 」
そう言って、馬首を返して立ち去ろうとした。が、立ち止まった。
彼は言った。
「貴殿は戦神だという。ならば、全てお見通しであろうから、敢えて我が言うこともないとは思うが・・・」
は?
「なんのことだ」
「我らが血祭りにあげた、帝国軍の無様な死にざまについて。なぜに、鉄砲も持たぬ我らが完勝できたかについて。
すでにご存じであれば、言うまでもない。だが、もし知りたいのならば、教えてやらぬでもない。
神に教えをたれるなど、滅多にあることではないと思うからだ」
なにお~っ!
珍しくむかっ腹が立った。が、ここで怒っても無益だ。
ヤヨイは、言った。
「聞こう」
「これ以上の会話は無益だと言ったのは貴殿だが、本当に聞きたいのだな?」
こんの、クッソ、性格、悪っ! ムカツクっ!
しかし、堪えた。短気は損気だ。
「聞く。申してみられよ! 」
鼻息を抑え、ヤヨイは答えた。
それに気をよくしたのか、ヘルマンは単騎、一歩進み出た。
「帝国軍の兵法に従えば、通常、あのように見通しの悪い場所へ全部隊を引きつれて入るなどは帝国軍の戦い方の中には無いと聞いている。しかし、現場の状況を見られたのならわかると思うが、まさにあの場所で戦闘が行われたことは事実なのである。
では、いったいどのような手を用いて100名にも及ぶ貴軍を森の中に引き入れることができたのか。
帝国の軍神にもわからぬ方法を我らは持っているということだ」
こんの、ほんに、クッソイラつく喋り方をする!
危うく爆発しかけたが、言われてみれば妙だった。それにフツー、いくさのノウハウをわざわざ敵に教えてやるバカはいない。それを進んで喋りたがっているのだから言わせない手はない。
「どうやって引き入れたのだ! 教えてくれ!」
ヤヨイは問うた。
ヘルマンは、笑った。それも、勝ち誇ったように。彼の背後の陣営を振り返って。
「わっはっはっは!
皆の者、聞いたか?
帝国の守護神とやら、帝国の戦神と称するこの怪しげな者は、我らがどのようにして帝国兵を屠ったかわからぬのだそうだ! 教えて欲しいと! これが笑わずにいられようか! 」
お前が聞きたいかと言ったんだろうが!
ヘルマンの背後から大きなどよめきと笑い声がヤヨイのところまで聞こえてきた。いささか風向きが変わったせいだ。
でも、耐えた。彼はヤヨイを小馬鹿にすることによって自軍の士気を今一度高めようとしているのだ。それに気が付いたからだ。
「ふふ。では、教えてやろう。
敵地で、しかも周りの様子がわからない時、否応なしに人は不安に駆られるものだ、ということだ。
もしそこに土地を熟知している同胞がいれば、勢い気も緩もうし、警戒もおざなりになる。
これは、心の問題だ。わかりきったことだと思わぬか? そのわかりきった失策を、愚かにも先の帝国軍は犯し、帝国の戦神はわからぬという。これは、帝国も噂ほどにもないようだな。わっはっはっはっはっは・・・」
高らかに笑いながら、ヘルマンは自陣に取って返した。
ヤヨイもまた、ハンナといっしょにジャガイモ島に戻った。もちろん、ムカついていた。
だが、ムカつきながらも、気が付いた。風が変わっていた。ヤバイ。舟だ。舟の速度が増す!
夜になった。辺りはぐっと冷え込んだ。
対岸のかがり火の数が増した。
敵方は、総勢2500以上、一個旅団規模の人員で遺体を収容し葬儀を行い、総出で掘った墓穴に埋葬を終えたのを双眼鏡で確認した。
櫓の上のアランは、ありったけの布切れと弾薬袋を体に巻き付け、かじかむ手に息を吹きかけつつ、監視を続行中だ。
目立った敵の動きがあるまでは他のメンバーは待機休養中。
ヤヨイとシェンカーも中庭で盛大に焚火をし、これまで得た情報を全て広げ、今後の方針を練った。
「まず、敵の動向見通しだが、西風に変わったので船団の到着が早まる可能性がある。一挙にではないと思うが、早ければ先頭が明日の朝にもこの沖へ現れるかもしれない。下手をするとマーキュリーの手配したボートと鉢合わせになる可能性はある」
「それに、騎馬隊の総攻撃とも呼応するかもですね」
「その恐れは多分にあるな。考慮しておく必要がある」
「どういう攻撃オプションを取って来るでしょう」
「最悪を考えれば、船団の到着を待ち、船団の突撃でこの島の周囲を埋め尽くし、次いで騎馬隊を突撃させ、舟を伝って一斉に兵をこの島に送り込んでくる・・・。そうなれば、万事休す、だ。
一切の損害を顧みないならば、だが。オレなら、そうする」
「あり得ますね」
と、ヤヨイも応じた。
「マーキュリーの手配する舟って、武装はついているんでしょうか」
「まあ、せいぜい機銃ぐらいだろう。あまりアテにはならんだろうな」
「飛行船も、まだ、ですよね」
「それもマーキュリーに確認した。悪天候のせいで見通しが立たないそうだ。船団の真上に高高度爆撃でもしてくれりゃ、うまいんだがな」
「せめて船団の接近を防ぐ手立てがあれば、なんですが・・・。兵たちには聞かせられませんが、お先真っ暗、ですね」
いつの間にか、ヤヨイは弱音を吐いていることに気づいた。
当初はやり辛さを思ったのだが、いつしか自分の上に誰かがいてくれることの心強さを感じていた。にんげん、甘えが出ると、弱音が出る。
「おう。それについてはもう大将の細工が終わったようだぞ。グレタともう一人、金髪の、なんと言ったっけ?」
「イルマですね」
「そう! カミルとディートリヒと彼女たちで、な。実際に使ってみるまでは、効果はわからんがな。しかし・・・」
そう言いながら、シェンカーはまたまた地面に得意の絵を描いた。
「そのヘルマンとかいう頭(かしら)のヤツの言葉が気になるな。前も感じたが、妙に帝国軍の編成や戦法に詳しすぎる。もう一度言ってくれ。なんて言ったって? 」
「ハンナの通訳そのまんま言いますよ。
『敵の地で、しかも周りの様子がわからない時、人は不安になるものだ、もしそこに土地を詳しく知っている知り合いがいれば、気も緩むだろう』・・・。そういう話でした」
「『土地を詳しく知っている知り合い』? ヤツはそう言ったのか」
「ハンナの通訳によれば、です。ああ、あと『これは心の問題だ』とも。そう言ったらしいです」
「『心の問題』、か・・・」
う~むと考え込みながら、しかしシェンカーは絵を描く手は休めなかった。
「あの、ところでなんですか、それ」
「今回の状況に似ている過去の戦史を思い出してみたのだ。戦いのイメージを把握しておくことは有用だからな。
この情況は、『コンスタンティノープル攻防戦』に極めて似ている」
アサシン・ヤヨイシリーズ ひとくちメモ
44 「コンスタンティノープル攻防戦」について
ウィキペディアです
「コンスタンティノープルの陥落(コンスタンティノープルのかんらく、ギリシャ語: Άλωση της Κωνσταντινούπολης、トルコ語: Konstantinopolis'in Düşüşü veya İstanbul'un Fehti)とは、1453年5月29日、オスマン帝国のメフメト2世によって東ローマ帝国の首都コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)が陥落した事件である。
この事件により東ローマ帝国は滅亡した。また、「ローマ帝国の滅亡」は476年の西ローマ皇帝の廃止とするのが一般的ではあるが、この東ローマ帝国の滅亡がローマ帝国の滅亡であるとする識者も多い。」
それまで比較的良好な外交関係を築いていた東ローマ帝国とオスマントルコの関係が俄かに悪化。1452年、オスマントルコのメフメット2世はコンスタンチノープルの西側、つまりヨーロッパ側に「ローマの城」という意味の「ルメリ・ヒサル」という攻城のための城を築きました。
一方、東ローマ帝国のコンスタンティノス11世は西ヨーロッパ諸国に救援を求めましたがその反応は鈍いものでした。ローマ教皇ニコラウス5世はこれに応じるフリだけして実際は無視。コンスタンティノープルを重要な商業拠点とするヴェネツィアとジェノヴァだけは援軍を送り、東ローマ軍の兵力は2000人の外国人傭兵を含めて7000人になった。コンスタンティノープルの街を囲む城壁の総延長は約26kmで、おそらく当時最も堅固な城壁であった、という話です。
一説によれば、1452年から1453年にかけて世界的な異常気象が起こったという話です。
現在の南太平洋の国バヌアツのシェパード諸島に存在する海底火山、クワエ (Kuwae) が複数回の大爆発を起こし、大量の火山灰が巻き散らかされた影響(火山の冬)で冷夏が数年間続いており、大飢饉になったらしいです。日本でも、このころ戦国時代が、応仁の乱(応仁元年~文明9年、1467年~1477年)が始まりましたね。食料とか経済が戦争の引き金になるという、証拠だと思います。
異端審問により火刑にされるユダヤ教徒(1493年)
ハルトマン・シェーデル - German Wikipedia, original upload 21. Nov 2004 by de:Benutzer:Captain Blood, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=246297による
魔女として火刑にされるジャンヌ・ダルク
ジュール=ウジェーヌ・ルヌヴー - Originally from zh.wikipedia; description page is (was) here18:46 2006?5?12? Mcyjerry 400x613 (254,292??), パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=807832による
コンスタンティノープルの包囲戦後半で「オスマン艦隊の山越え」が行われた後の両軍の配置。
© Sémhur / Wikimedia Commons, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18703997による
バヌアツ首都ポート・ヴィラ北マクラ島西5㎞の海底火山クワエ
CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1387594
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