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「スターリングラード」攻防戦
37 交渉 その2
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30メートルから40メートルという距離は、会話が成立し、かつ万が一背後からグラナトヴェルファーで相手を攻撃した場合、その爆風の被害が最小限に抑えられる距離だ。もちろん、射撃誤差はあるから危険ではある。
その30~40メートルの向こうから、北の民族の騎馬隊の首領ヘルマンが提示してきた要求は次の4点だった。
一、 我はこの北の民族大ロシアの支配者である。全ての帝国軍の我が領土からの速やかなる撤退を要求する。特に、貴軍が今居座っている土地はヴォルゴグラ族のものであり、速やかなる退去を命じる。
二、 我が大ロシアの一部族であるシビル族及びクラスノ族はいずれも我が領民であり、両部族と帝国が我に無断で交わした盟約はゆえに一切無効であり、今後両部族との接触、支援、交流、盟約の締結の一切を禁じる。
三、 帝国が、今後ドン王国配下の豪族に対する接触、支援、交流、盟約の締結、及びそれらを試みる企てに関しても全て禁じる。
四、 直近の戦闘で戦死した我が軍の兵士たちの遺体を収容する間戦闘を見合わせよ。
はあ?
「大ロシア、ってなに? 」
翻訳したハンナに尋ねた。
「さあ、聞いたことないです」
・・・。
まあ、いい。とにかく、言いたいことを全部要求してきたな・・・。
ムカツクというよりもいっそ清々しいくらいだ。それが率直な感想だった。
さて。
「時間稼ぎ」を達成するために、これに対してどのように対応するか。
検討するのでしばし猶予を、はダメである。それでは「指揮官である」と言った手前、相手への信用を無くす。「雷の神にして軍神」と言った手前、「上司に相談する」は通らない。たとえ敵の、野蛮人に対してであっても、いやむしろ野蛮人だから、信用は大事なのだ。相手に軽んじられてはならない。
シェンカー大尉も言っていた。
「だいたい、どうせオレたちは出先の下級士官だ。帝国を代表する資格もないし、アッチだって北の民を代表してるヤツらじゃないだろう。何を言っても構わない。とにかく、時間が稼げればそれでいい。ただし、キミは責任者、指揮官としていく。全てその場で即答せねば、向こうはキミを疑い軽んじるだろう。できるか? 」
こういう場合は、相手の要求を一つ一つ分割して個別に対応するの一択だな。
つまり、
「これこれは直ちに承服するが、これこれはゆるさん! 」といった方法である。
仮に訓令を仰いだところで絶対に帝国が承服するはずのない要件には毅然として対応せねばならない。
「ヘルマン殿の要求は聞いた。これより返答する」
貴国ではなく、貴軍でもなく、名前を呼んだ。帝国はまだ、統一された北の民族の国体、国の形を承認していないし、今後もしないだろうからだ。あくまでもこの場だけのこと。名を名乗ったのだから、失礼ではない。ヤヨイは、返答した。
「ヘルマン殿がいかなる国の代表であるか知らぬが、それがどのような国であるか地域であるかあるいは集まりであるかに拘わらず、何人たりと言えども、帝国はその行動について一切指図されることはない。誰であれ、帝国の行動を制限することはできない。
したがって、今、ヘルマン殿が話された要求は、全て却下する! ただし、・・・」
「あの、ヤヨイ少尉! ちょっと、速いです! なるべく言葉を区切ってください! 」
せっかく調子に乗って来たのに。どうも思わずコーフンしてしまったようだ。
「あ、わかった。ゴメンね」
ハンナの抗議を受け入れ、彼女が訳し終わるのを待って、続けた。
「しかし、最後の項目にあった戦死した兵の収容は、我が軍が構築した障害物を撤去しない条件で許可する!」
言うべきことは言った。
さあ、これで、どう出るのか。
ヘルマンという男は言った。
「マルス殿。貴殿が軍神であるかどうかはひとまず置こう。異国の神など、我らにはどうでもいい存在だからだ」
ハッキリ言って、ヤヨイにもそれはどうでもいい。だいたいにしてバカロレアの理学部の電波工学科を出ている。神という概念が限りなく心の問題であることは百も承知なのだ。 要は、それを目の前の現実との間で整合できる知性があるかないか、だから。
だが、ここは異国で、ヤヨイは軍人で、しかも相手は野蛮人だ。理性とか知性というものが通用しないという前提で行動、作戦せねばならない。だから「マルス」なのだ。
しかし、それにしてもこの北の部族の娘ハンナはよく通訳してくれていると思う。
「そこで聞きたいが、マルス殿はなぜここにいるのか。我らが血祭りにあげた帝国の部隊の無様な姿はもう見たであろう。そのような小部隊ではなく、さっさと帰国してもっと大部隊で仕返しに来た方がよかろうに。それか、我らの上に怒りの雷(いかずち)のひとつやふたつ、落とされたらよかろうがと存ずるが」
ん?
あ、ああ。まだ背後の部下たちへの配慮が続いているのだな、と解釈した。
それにしても、北の部族にしては博識で、よく理性を保つ男だと感じた。
「落としてもよいが」
ヤヨイは答えた。
「落とすのは造作もない。特に、戦って得た捕虜を辱め、惨たらしく殺し、しかも女を凌辱して悦ぶ下劣な野蛮人などには。
だが、あまりにもその品性卑しきがゆえにわたしは躊躇しているのだ。お前らごとき卑しき野蛮人たちの上に落とすには、あまりにも正義の雷が惜しい」
ちょっと挑発が過ぎたかと思ったが、意外にもヘルマンとやらは落ち着いて反駁してきた。
「今、なんと言った? 我らは捕虜の女を凌辱などしてはいない! 」
「この期に及んでウソまで吐くか。このヴォルゴグラに囚われていた兵が証言した。お前たちは、ただのクズだ! お前たちと交渉など無意味だ。我らの正義の鉄槌を存分に受けるがいい! 」
すると、ヘルマンは隣に控えていた肌の白い男と何やら言葉を交わし、そして、言った。
「我らの名誉に関わる一件、我が軍の潔白を証明するため、時をもらいたい。太陽が真上から沈むまでの間の半分に来た時、またここでまみえよう! 」
は?
何を言っているんだろう。
わけがわからないが、本来の目的「時間稼ぎ」にはちょうどいい。向こうに合わせることにした。
「よかろう! 」
ヤヨイの言葉をハンナが伝えた。
こっちを信用しているのか否かわからないが、ヘルマンと副官の二人はサッと背を向け、背後の馬に飛び乗って自軍に去った。後にヤヨイとハンナが残された。
ヘルマンという騎馬隊の首領が立ち去ったのだから、長居は無用である。グズグズしていればこれ幸いと擲弾筒のマトになってしまうだろう。
「こういうの『偶然』って言うんですね」
馬の鞍に跨りながら、ハンナが言った。
「何のこと? 」
「前進基地にいるあたしのカレシも『ヘルマン』ていうんですよ! 顔はカレシのほうがずっと可愛いですけどね!」
シビルの娘は、上気した顔で嬉しそうに笑った。
別の意味で「は? 」となった。
彼女なりに緊張していたせいなのだろう。
やっぱりティーンエージャーだなあ、若いっていいなあ、と思った。
「あら、そう。帝国じゃあ昔から人気がある名前なのよね」
軽く受けたつもりだったが、もしかして、ヘルマンという男は案外帝国生まれなのかもと思わないでもなかった。それなら帝国の習俗に詳しいのも道理だ。あのノールで相対した「もぐら」みたいに。
ヤヨイとハンナもまた待たせていた馬に乗ってジャガイモ島に帰った。
敵の意図がイマイチよくわからないまま島に戻り、シェンカーに交渉内容を報告した。
「んー、なんだろうな。オレにもよくわからん。ま、時間が稼げたのは上等だ」
すると。
通信機が鳴った。同時に、空から爆音が響いてきた。
―― 雛鷲8よりマルス ――
「こちらマルス。雛鷲8、どうぞ」
コールにアランが応えた。
―― 追加の補給物資を投下する。また、まだかなり遠いが西に数十隻以上の帆掛け船を確認。物資投下後正確な位置と数を確認する ――
ヤヨイはシェンカーと顔を見合わせた。
「まあ、分かってたことだが、あまりいいタイミングとは言えんよな」
偵察機R2が高度を取って2つのコンテナを投下するのを見るよりも、ジャガイモ島のほとんどのメンバーの目がカスピの海の西、まだ見えない小舟船団の帆を探した。
「でも、来たら焼き払えばいいのでしょう? 」
ヤヨイは言ったが、
「だが、いくら補給があるからと言ってグラナトヴェルファーは擲弾筒だ。百発百中じゃない。200隻もいるなら、少なくともその3倍か4倍は撃ち込まにゃあ・・・」
「じゃあ、どうするんですか! 」
「まだ飛行船は来なさそうだしなあ・・・。どうしたもんかなあ・・・」
「そんな! 」
無責任すぎる!
パラシュートでコンテナを降ろし、西へ飛び去ってゆくR2を見送りながらヤヨイが一人でカッカしていると、
「カミル、ディートリヒ! フロートを傷つけないでくれよ! それ、使えるから! 」
イカダを出してコンテナを回収しに行く偵察兵の二人にアベルが呼びかけた。
「おう、大将! なんかいい手があるか! 」
耳聡く聞きつけたシェンカーが「キカイオタク」に声をかけた。
「兵隊さんが頼りにならんみたいなんでね。フロートでもアタマでも何でも使わないとね。ぼく、死にたくないからさ」
アベルの軽口に、シェンカーは口を噤んだ。
「それと、ロープってまだありますか? 」
その30~40メートルの向こうから、北の民族の騎馬隊の首領ヘルマンが提示してきた要求は次の4点だった。
一、 我はこの北の民族大ロシアの支配者である。全ての帝国軍の我が領土からの速やかなる撤退を要求する。特に、貴軍が今居座っている土地はヴォルゴグラ族のものであり、速やかなる退去を命じる。
二、 我が大ロシアの一部族であるシビル族及びクラスノ族はいずれも我が領民であり、両部族と帝国が我に無断で交わした盟約はゆえに一切無効であり、今後両部族との接触、支援、交流、盟約の締結の一切を禁じる。
三、 帝国が、今後ドン王国配下の豪族に対する接触、支援、交流、盟約の締結、及びそれらを試みる企てに関しても全て禁じる。
四、 直近の戦闘で戦死した我が軍の兵士たちの遺体を収容する間戦闘を見合わせよ。
はあ?
「大ロシア、ってなに? 」
翻訳したハンナに尋ねた。
「さあ、聞いたことないです」
・・・。
まあ、いい。とにかく、言いたいことを全部要求してきたな・・・。
ムカツクというよりもいっそ清々しいくらいだ。それが率直な感想だった。
さて。
「時間稼ぎ」を達成するために、これに対してどのように対応するか。
検討するのでしばし猶予を、はダメである。それでは「指揮官である」と言った手前、相手への信用を無くす。「雷の神にして軍神」と言った手前、「上司に相談する」は通らない。たとえ敵の、野蛮人に対してであっても、いやむしろ野蛮人だから、信用は大事なのだ。相手に軽んじられてはならない。
シェンカー大尉も言っていた。
「だいたい、どうせオレたちは出先の下級士官だ。帝国を代表する資格もないし、アッチだって北の民を代表してるヤツらじゃないだろう。何を言っても構わない。とにかく、時間が稼げればそれでいい。ただし、キミは責任者、指揮官としていく。全てその場で即答せねば、向こうはキミを疑い軽んじるだろう。できるか? 」
こういう場合は、相手の要求を一つ一つ分割して個別に対応するの一択だな。
つまり、
「これこれは直ちに承服するが、これこれはゆるさん! 」といった方法である。
仮に訓令を仰いだところで絶対に帝国が承服するはずのない要件には毅然として対応せねばならない。
「ヘルマン殿の要求は聞いた。これより返答する」
貴国ではなく、貴軍でもなく、名前を呼んだ。帝国はまだ、統一された北の民族の国体、国の形を承認していないし、今後もしないだろうからだ。あくまでもこの場だけのこと。名を名乗ったのだから、失礼ではない。ヤヨイは、返答した。
「ヘルマン殿がいかなる国の代表であるか知らぬが、それがどのような国であるか地域であるかあるいは集まりであるかに拘わらず、何人たりと言えども、帝国はその行動について一切指図されることはない。誰であれ、帝国の行動を制限することはできない。
したがって、今、ヘルマン殿が話された要求は、全て却下する! ただし、・・・」
「あの、ヤヨイ少尉! ちょっと、速いです! なるべく言葉を区切ってください! 」
せっかく調子に乗って来たのに。どうも思わずコーフンしてしまったようだ。
「あ、わかった。ゴメンね」
ハンナの抗議を受け入れ、彼女が訳し終わるのを待って、続けた。
「しかし、最後の項目にあった戦死した兵の収容は、我が軍が構築した障害物を撤去しない条件で許可する!」
言うべきことは言った。
さあ、これで、どう出るのか。
ヘルマンという男は言った。
「マルス殿。貴殿が軍神であるかどうかはひとまず置こう。異国の神など、我らにはどうでもいい存在だからだ」
ハッキリ言って、ヤヨイにもそれはどうでもいい。だいたいにしてバカロレアの理学部の電波工学科を出ている。神という概念が限りなく心の問題であることは百も承知なのだ。 要は、それを目の前の現実との間で整合できる知性があるかないか、だから。
だが、ここは異国で、ヤヨイは軍人で、しかも相手は野蛮人だ。理性とか知性というものが通用しないという前提で行動、作戦せねばならない。だから「マルス」なのだ。
しかし、それにしてもこの北の部族の娘ハンナはよく通訳してくれていると思う。
「そこで聞きたいが、マルス殿はなぜここにいるのか。我らが血祭りにあげた帝国の部隊の無様な姿はもう見たであろう。そのような小部隊ではなく、さっさと帰国してもっと大部隊で仕返しに来た方がよかろうに。それか、我らの上に怒りの雷(いかずち)のひとつやふたつ、落とされたらよかろうがと存ずるが」
ん?
あ、ああ。まだ背後の部下たちへの配慮が続いているのだな、と解釈した。
それにしても、北の部族にしては博識で、よく理性を保つ男だと感じた。
「落としてもよいが」
ヤヨイは答えた。
「落とすのは造作もない。特に、戦って得た捕虜を辱め、惨たらしく殺し、しかも女を凌辱して悦ぶ下劣な野蛮人などには。
だが、あまりにもその品性卑しきがゆえにわたしは躊躇しているのだ。お前らごとき卑しき野蛮人たちの上に落とすには、あまりにも正義の雷が惜しい」
ちょっと挑発が過ぎたかと思ったが、意外にもヘルマンとやらは落ち着いて反駁してきた。
「今、なんと言った? 我らは捕虜の女を凌辱などしてはいない! 」
「この期に及んでウソまで吐くか。このヴォルゴグラに囚われていた兵が証言した。お前たちは、ただのクズだ! お前たちと交渉など無意味だ。我らの正義の鉄槌を存分に受けるがいい! 」
すると、ヘルマンは隣に控えていた肌の白い男と何やら言葉を交わし、そして、言った。
「我らの名誉に関わる一件、我が軍の潔白を証明するため、時をもらいたい。太陽が真上から沈むまでの間の半分に来た時、またここでまみえよう! 」
は?
何を言っているんだろう。
わけがわからないが、本来の目的「時間稼ぎ」にはちょうどいい。向こうに合わせることにした。
「よかろう! 」
ヤヨイの言葉をハンナが伝えた。
こっちを信用しているのか否かわからないが、ヘルマンと副官の二人はサッと背を向け、背後の馬に飛び乗って自軍に去った。後にヤヨイとハンナが残された。
ヘルマンという騎馬隊の首領が立ち去ったのだから、長居は無用である。グズグズしていればこれ幸いと擲弾筒のマトになってしまうだろう。
「こういうの『偶然』って言うんですね」
馬の鞍に跨りながら、ハンナが言った。
「何のこと? 」
「前進基地にいるあたしのカレシも『ヘルマン』ていうんですよ! 顔はカレシのほうがずっと可愛いですけどね!」
シビルの娘は、上気した顔で嬉しそうに笑った。
別の意味で「は? 」となった。
彼女なりに緊張していたせいなのだろう。
やっぱりティーンエージャーだなあ、若いっていいなあ、と思った。
「あら、そう。帝国じゃあ昔から人気がある名前なのよね」
軽く受けたつもりだったが、もしかして、ヘルマンという男は案外帝国生まれなのかもと思わないでもなかった。それなら帝国の習俗に詳しいのも道理だ。あのノールで相対した「もぐら」みたいに。
ヤヨイとハンナもまた待たせていた馬に乗ってジャガイモ島に帰った。
敵の意図がイマイチよくわからないまま島に戻り、シェンカーに交渉内容を報告した。
「んー、なんだろうな。オレにもよくわからん。ま、時間が稼げたのは上等だ」
すると。
通信機が鳴った。同時に、空から爆音が響いてきた。
―― 雛鷲8よりマルス ――
「こちらマルス。雛鷲8、どうぞ」
コールにアランが応えた。
―― 追加の補給物資を投下する。また、まだかなり遠いが西に数十隻以上の帆掛け船を確認。物資投下後正確な位置と数を確認する ――
ヤヨイはシェンカーと顔を見合わせた。
「まあ、分かってたことだが、あまりいいタイミングとは言えんよな」
偵察機R2が高度を取って2つのコンテナを投下するのを見るよりも、ジャガイモ島のほとんどのメンバーの目がカスピの海の西、まだ見えない小舟船団の帆を探した。
「でも、来たら焼き払えばいいのでしょう? 」
ヤヨイは言ったが、
「だが、いくら補給があるからと言ってグラナトヴェルファーは擲弾筒だ。百発百中じゃない。200隻もいるなら、少なくともその3倍か4倍は撃ち込まにゃあ・・・」
「じゃあ、どうするんですか! 」
「まだ飛行船は来なさそうだしなあ・・・。どうしたもんかなあ・・・」
「そんな! 」
無責任すぎる!
パラシュートでコンテナを降ろし、西へ飛び去ってゆくR2を見送りながらヤヨイが一人でカッカしていると、
「カミル、ディートリヒ! フロートを傷つけないでくれよ! それ、使えるから! 」
イカダを出してコンテナを回収しに行く偵察兵の二人にアベルが呼びかけた。
「おう、大将! なんかいい手があるか! 」
耳聡く聞きつけたシェンカーが「キカイオタク」に声をかけた。
「兵隊さんが頼りにならんみたいなんでね。フロートでもアタマでも何でも使わないとね。ぼく、死にたくないからさ」
アベルの軽口に、シェンカーは口を噤んだ。
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