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捜索

14 野蛮人をつかまえる

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 まだ日の出は遠い。
 気を利かせたアランはすでに焚火も消してくれていた。
 暗闇の中、ヤヨイたちはただちに配置についた。



 隣にはシェンカー大尉。ヤヨイの後ろにはハンナ。後の4人は左右に散っている。もちろん、全員に手筈(てはず)は伝わっていた。アランと並んでブッシュに伏せ、レオン少尉の形見を構えた。
 真夜中に東から上って来た下弦の月がまだ頂上にはつかない。
 この辺りは常緑樹の北限なのだろう。霜枯れした木々の葉にはうっすらと霜が降りていた。気温は恐らく氷点下。弱い月明かりで吐く息の白さが辛うじて見える。冷たい夜風が鳴り、漆黒の森の木々をざわつかせた。
 アランはただ目を瞑って音を聞いていた。風と木々のざわめきの向こう。敵は東から来るらしい。
 右手のグラブの人差し指の先だけカットオフしていた。リーズルがしていたのをヤヨイもビアンカもマネしたのだ。銃の引き金を引く感覚は、素手のほうがいい。その指先を舐め、風に曝した。おあつらえ向きに、ちょうどいい東風。風下だから囁き声なら敵に聞かれる心配はない。
「やっぱり、東から? 」
 ヤヨイは囁いた。
 アランは黙って頷いた。そして指を2本立てて2回振った。
「2人連れ。馬2頭。東からこっちに歩いて来る」
「歩いて? 騎乗じゃなく? 」
「そう。で、たぶん、沢を」
 今ヤヨイたちがいるところは峰。すぐ真下、下草の生えるなだらかな斜面を100mほど下がった沢をちょろちょろと小川が流れている。風が木々をざわつかせるから水音は聞こえない。もちろん、ヤヨイにもまだ敵の足音はわからない。だが、彼には聞こえるのだ。
「そう。石の音がする。沢だ。沢を下って、こっちにくる」
「じゃあ、圧倒的にこっちが有利ね。大尉、真正面に来るまで待ちましょう。そして前後を擲弾筒で塞ぐ」
「わかった」
 同じく銃を構えたシェンカーが応えた。
 右手と左手の暗闇の奥は見えない。それぞれ2人ずつが配置についてヤヨイの合図を待っているはず。
 やがて、ヤヨイにも気配がわかった。右に展開しているリーズルにもそれがわかったみたいだ。東から銃や装備を用意する気配が伝わって来た。
 ヤヨイの中で考えられ得るいくつもの状況が浮かんでくる。
 東の部落から西へ向かう2人の賊。目的はなんだ?
 普通、北の部族の者たちは夜間の移動などはしない。他の部族の者と出くわせば命はない。初めての北の戦闘では敵は真夜中に襲って来たが、それは昼間自分たち帝国軍を認識していたから。夜襲が目的だったからだ。それも部族総出だった。
 たった2人で真夜中の移動をする意味は? 西へ急ぐなら騎行するはず。歩く意味は? 
斥候、偵察? もしかして彼らは我々を探している? 我々の存在を知っている? 
 そうだとすれば先に焼き討ちしたカザンの村の者だろうか。それとも・・・。
 出来れば生け捕りにして尋問したいが・・・。
「来たぞォ・・・」
 アランがニヤ、と笑った。
 双眼鏡を構えた。真正面のチョロチョロ小川が月の灯りを照り返しているのは見降ろせた。そこでピントを合わせて、ゆっくりと視点を右に移動する。
 見えた!
 アランの「見た」通り、馬を連れた2人組! 装束まではわからないが、分厚い毛皮のシルエットらしきものが見えた。
 こちらの存在にはまだ気づいていない。
 それが眼下の沢を、目の前に、来た!
「ハンナ、照明弾! 」
「はい! 」
 北の部族の娘は信号弾兼用のランチャーを高々と天に向け、発射した。
 ズムッシュパーッ!
 2年前の北岸の前哨陣地で散々に打ち上げた照明弾がはるか上空でパッと花開いた。マグネシウムの鮮やかな火の粉の花弁を華々しく散らしつつ、ゆっくりと、真っすぐに舞い降りてくる。
 その真下に、いずれも馬の鼻づらを曳いている2騎が思った通りの格好で驚いたように辺りを見回しているのがハッキリと見て取れた。
「リーズル! ビアンカ! グラナトヴェルファー、沢の東西に向け発射! 」
 復唱の代わりに右左から相次いで発射音が響きそれぞれが沢の上流と下流に向け弾体を飛ばした。
 ドンッ! ズシンッ!
 眼下の左右で炸裂する二つの火球。これで敵は前後の逃げ道を断たれた。驚いた馬たちの嘶きが深夜の森に響いた。
 あとは向こうの法面を登るか、手前に来るか。いずれにしても、馬連れでは難しかろう。
「ハンナ、馬と剣を捨てて手を上げるように。下手な真似をすると命はない。そう伝えて」
「はい」
 Для тебя нет спасения!(Dlya tebya net spaseniya!)
 Бросайте поводья и оружие.(Brosayte povod'ya i oruzhiye.)
 Если ты не выполнишь мои приказы, я убью тебя!(Yesli ty ne vypolnish' moi prikazy, ya ub'yu tebya!)
 果たして、敵はどう出るか?
「ВОЗ?(VOZ?)」
「Девушка?(Devushka?)」
 北の言葉は動揺しているようには聞こえた。
「なんて言ってるの? 」
「誰だ、女か? って。そう言ってます!」
 ヤヨイの問いに、ハンナは答えた。
 ヤヨイはふっ、と鼻で笑った。
「女とか・・・。んなの、どうでもいいと思うけど。立場、分からせてやらなくちゃ。
 リーズル! 見える?! 」
 右の暗闇に向かって叫んだ。
「見えるわ! 」
「あんたの怖さを思い知らせてやって! 」
「ふふ。了解! 」
 すると間髪入れずに数度の銃声が起こった。
 ダン! ・・・ダン! ・・・ダン! 
 思い知らされる方にとってはたまったものではなかっただろう。
 突然辺りが明るくなったと思いきや、沢の前後に大爆発が起き、しかも自分の足元で弾が石を砕いて飛び散り、腰の剣を収めた鞘に命中した弾が鞘ごと剣を曲げて抜けなくなり、自分の毛皮帽が一撃で弾き飛ばされたのだから。
 おわーーわわわっ!
 恐怖で小便をちびらなかっただけ偉かった。前後で燻る油脂の燃え残りと照明弾の灯りの下で大の大男二人が慌てふためく様は滑稽ではあった。
「ほおっ! 噂には聞いていたが、実に大した腕だな! 」
 リーズルの正確な射撃の腕は威嚇された野蛮人よりもむしろシェンカーを唸らせた。
 再びハンナが声を張り上げた。
 もう一度言う。これが最後よ! 武器を捨てて両手を上げなさい! と。
 野蛮人の大男たちも、今度は言うとおりにするほかないのを思い知ったらしかった。

「ね、あんた士官なんだからさ、上のエライさんたちに言ってやってよ! も、2式は古いって。シングルボルトアクションなんてさ! せめてセミオートマにするべきよ! ね、聞いてる?! 」
 もう日の出を迎える時刻になっていた。
 倒木に腰を落ち着かせ、槓桿の滑りに油を注しながらリーズルは吼えた。
 敵の所在を察知するという重要な任務を終えたアランは朝食用のかまどの火を起こしていたし、ディートリヒとカミル、偵察部隊の2人の兵が北の部族の男を木に縛り付けるのを見届けつつ、リーズルのクレームをヤヨイは笑って流した。
「大尉。今度参謀本部とかのエライ人に会うことがあったら、今のリーズルの提案を意見具申してもらってもいいですか? 」
「え、あ、おお! わかった。機会があれば上申してみよう! たしかに、射撃の度にいちいち照準し直さねばならぬのは不合理だしな」
 昨日のカザンの村の一件といい、この捕虜逮捕の手際といい。
 しかも、昼間居眠りばかりの予備役アランの人間離れした聴覚と視覚、それに同じく予備役リーズルの、人間業とは思えないほどの銃の冴え! 

「連れてゆくスタッフの人選はわたしに任せてください! 」

 あれは意地でも見栄でも何でもない、ヤヨイの、超一流のプロ・エージェントとしての当然の選択だったのだ。気心知れた、最高のスタッフを揃えたい、という。ヤヨイは、シェンカーがまだ持っていない、最高のスタッフをすでに持っているのだ・・・。
「まず、ヤヨイのすることを黙って見ていろ。そうすれば、自ずとわかる。
 2、3日もしないうちに、貴官はアヤツに、ヤヨイに心服しないではいられなくなるだろう」
 ウリル少将の言葉は前進基地を出て2日もしないうちに現実となった。
シェンカーはようやく全てのことに納得がいった思いを抱いていた。

 2本の木にそれぞれ縛り付けられた北の民族の男はどっちも無口なようだった。片方は中年に近い。もう片方はまだ歳若。どちらも典型的な北の民族の男でアタマや髭はもじゃもじゃでぼうぼう。肌を青く染め毛皮を着こんでいた。
「もう一度訊くよ? どこの村の出身なの? こんな時間にどこへ行こうとしていたの? 」
 ハンナという娘は生真面目な質(たち)なのだろう。
 少しでもヤヨイたちの役に立ちたい!
 そうした思いが強すぎるのか、まだ17歳の女の子にしてはいささか過酷過ぎるような仕打ちをしてしまうのだった。縛られた捕虜に対し、枯れ枝で叩くだけならまだしも、ブーツの爪先で股間を蹴り上げたり・・・。
「えいっ! 」
「ぐおーっ! 」
 さすがの大男もこれには参ったみたいだった。見ているヤヨイの方が冷汗をかいた。
「言う! 言うからっ! 」
 股間を蹴られた比較的若い男の方が先に音を上げ、そんな風な言葉を吐いた。
「オレは、オム族の者だ! ルカという!」
 ハンナの通訳で、若い方の名を知った。
「へえ、オム族・・・」
「知ってましたか? 」
「ええ」
 通訳したハンナにヤヨイは答えた。
「一昨年の初夏、最初の任務がオム族の襲撃の撃退だったの。かなり被害を与えたんだけど・・・」
 ヤヨイが銃を授かった恩師、レオン少尉の許で行った越境作戦。生涯忘れることのできない初陣だった。
「で、オム族の人間がこんな夜中にどこへ行こうとしていたのかしら」
 ハンナの問いにまたも若い方は口ごもった。
 じゃあ、ジジイの方かとまた蹴りを入れようとしていたハンナを押しとどめ、ヤヨイは命じた。
「ディートリヒ。どっちでもいいから、毛皮を裂いてハダカにしちゃって」
「うほっ! 」
 なぜかビアンカが反応した。まあ、それはどうでもいい。
「この寒気にハダカで置き去りにされればどうなるか。北の民族ならわかるはず」
「了解! 」
 ハンナがヤヨイの言葉を訳している陰で、シェンカーやアランはビビっていた。
 おっかねー・・・、と。
 軍用ナイフを手にしたディートリヒが若い方の毛皮に手をかけた。
 やっぱり、ルカという若い方は堪え性がなかったようだ。
「言う! 言うからそれだけはやめてくれ! 死んじまうっ! 」
 ルカは歯並びの悪い口から大量に唾を飛ばして吼えた。必死だったのだろう。
「だったら、最初から喋りなさいよ、メンドくさい! 」
 ルカという男の前に腕組みして仁王立ちになったハンナが再び股間を蹴り上げた。
「うおーっ! 」

 尋問の結果、ルカともう一人のムスチスラフという男はオム族の里から西へ、例の騎馬隊に合流するために急いでいたらしい。近道しようと沢を歩いていてヤヨイたちに捕捉された、ということらしかった。
「これから西にいるステンカ・ラージンの元へ行こうとしていたんだ。ついでに、帝国が捜索隊を送って来るかもしれないから、探ってこいと」
「ステンカ、ラージン? 」
 シェンカーが反応した。
「それが騎馬隊の頭目の名前なのか」
「ハンナ! 何者か訊いて! その、『ステンカ・ラージン』ってのが騎馬隊の親分なの? 」
 ルカは気持ちいいほどペラペラと喋った。
「そうさ! はるかな昔、この北の地に生きてた英雄だって! オレの村だけじゃない。ここいらではすんげェ名の通った方だ。先に帝国の奴らを散々な目に遭わせたって言うしさ。このムスチスラフさんから聞いたんだ。で、オレの村も仲間にしてくれと頼みに行くところだったんだ」
「ということは、騎馬隊を率いているその、ステンカ・ラージンは、いずれあんたの村にもやって来るってことね」
「そうさ! オレらの村だけじゃない! この辺りの全ての村が彼の仲間さ! そして、裏切り者のシビルと帝国のトリデをぶっ潰すのさ! 」
 これで聞きたいことは全て聞いた。ムスチスラフという中年の男がまったく喋らないのは気になったが。

 シェンカー大尉と協議して、この二人の捕虜は放免することにした。
 連れてゆくのは足手まといだし殺すよりもやはり生かして帰すべきだとも。
 ただし、武器と馬は取り上げた。彼らの話がホントウなら他の部族に出合っても殺されることはないだろうし、武器と馬を取り上げられたことを言い訳すればカザンの村のようにヤヨイたちの宣伝になる。
 
 それまでのウォークではなくトロットで向かう。これなら第三通報地点までは約2日の行程で到達できる。
 リーズルとビアンカを殿に残し、ヤヨイたちは出発した。二人の女性兵も北の民族たちが沢を降りて対岸に着くまで銃を構えて監視したのち、ヤヨイたちを追った。徒歩ならば最も近いカザンの村まで2日だ。そこまで生きてたどり着けるかどうかは彼らの運次第だろう。


 ルカとムスチスラフは早朝の、初冬の森の中を歩いた。風が吹くと木々に張り付いた霜が舞う。空気が極度に乾燥していた。
 来た道ではなくとにもかくにも馬が必要だった。それに食い物も。最も近い友好的な村と言えばカザンの村だ。そこまでなら2日は掛からないだろう。
 ムスチスラフがずっと黙っているのにルカは耐えられなくなってきた。
「なんとか殺されずに済んだ。よかったな」
「・・・」
「カザンの村の衆は馬を貸してくれるだろうか。食い物だけはくれないかな」
「・・・」
「なあ、なんとか言ってくれよ! 」
 すると、ムスチスラフはようやく口を開いた。
「若いの。今度生れてくるときは、亀にでもなるんだな。そうすりゃ、余計なことをペラペラ喋らなくて済む。お前さんはちィと、喋りすぎるんだ」
 ムスチスラフの太い腕がルカの首に組み付いた。ふんっ! 中年男が思い切り腕に力を籠めると若い男の首の骨がゴキ、と鈍い音を立てた。
 ルカの身体はズルズルと滑り落ち、深い落ち葉の上に斃れた。
 中年男はパンパン、とミトンを叩き、虚空を見つめる目を見開いたまま死骸になった若い男に一瞥をくれ、そのまま東ではなく西に向かって歩き始めた。















 アサシン・ヤヨイシリーズ ひとくちメモ

 34 ボルトアクションから自動小銃へ



 毎度、ウィキペディアです。

 写真① ボルトオープン状態のウィンチェスターM70。


「ボルトアクション方式(ボルトアクションほうしき)とは、ボルト(遊底)を手動で操作することで弾薬の装填、排出を行う機構を有する銃の総称である。比較的簡素で堅牢な構造ながら当時の歩兵銃としては良好な速射能力を発揮したため、金属薬莢の普及とともに本方式のライフルは19世紀末期から第二次世界大戦初中期にかけて各国軍の歩兵主力兵器となった。主力兵器の座を自動小銃やそれを小型化したアサルトライフルに譲った現在も、この方式は狙撃銃などに多く利用されている。日本語では鎖閂式(ささんしき)とも呼ばれる」

 写真①はボルトオープン状態のウィンチェスターM70。ボルト先端部に一対のロッキングラグを持ち、全てのボルト構成部品が一体となって回転する、典型的なモーゼル系のボルト構造である。
 Meniscus (英語版ウィキペディアの利用者), CC 表示-継承 3.0, 
 https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11407919による

 
写真② M1ガーランド半自動小銃


写真③ AK-47アサルトライフル


「自動小銃(じどうしょうじゅう、英語: Automatic rifle)は、発射時の反動・ガス圧などを利用した機構により弾薬の装填・排莢が自動的に行われる小銃である。狙撃銃や対物狙撃銃を除いた現在の軍用小銃は、一般に自動小銃である。
 装填のみが自動で、発射は一発ずつ手動で引き金を引くセミオートマチックライフル(半自動小銃)と、引き金を引けば装填・発射がともに自動で連続する全自動小銃(フルオート)に分けられる。通常、全自動小銃は単発、全自動の切り換え機能を有する。また、軍での運用では弾薬浪費を防ぐため、全自動小銃であっても単発射撃または2発~3発の制限点射射撃(3発出たら指を一旦離す)を基本とする。」
 写真②はM1ガーランド半自動小銃
 CC 表示 1.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=127987
 写真③はAK-47アサルトライフル
 User:Nemo5576 - File:AK-47_type_II_Part_DM-ST-89-01131.jpg, CC 表示-継承 4.0,   
 https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=85530008による
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