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愛し合う

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 それでも萎えない芯が小刻みに震え続ける。

 「ンンッ…ンンッ…」

 とぷっ、とぷっと続けて垂らした。

 「ハァアァァーー……」

 艶やかな唇が出しきった余韻を存分に漏らす。よくてよくてたまらない。その身体からズーーッと指が長いまま引き抜かれた。

 「とらえた」

 光る指の先に。小指ほどの大きさの黒い物体が。ビチビチと跳ね上がるようにして蠢いている。

 握りつぶしたい気持ちを抑えて、シャルスティーヤが光の球で覆った。ギュッと手のひらに収める。終わったのだ。やっと。取り除けたのだ。フゥ…とわずかに息を吐いた後、

 「ラシュレスタ…」

 と愛しい者の名を口にした。

 「もう大丈夫だ」

 これで本格的に愛せる。肩だけが寝具に着いていたような体勢の、その押さえつけていた脚を解放し、浮いていた下半身を下ろした。

 「ラシュレスタ…」

 キラキラと輝きを取り戻した髪を手で優しくかき分ける。涙と自身の放った体液まみれになってしまった顔に、唇を寄せた。

 (シャルス…ティ…ヤ…さま…)

 舐められながらも。ラシュレスタもまた心の中で愛しい名前を呼ぶ。言葉が口にできない。弾む息をなんとか整えようと、ゴクリと嚥下した。

 「ラシュレスタ…我ら天使は誕生の樹から生れる。そもそも生殖行為を必要としない我らが、この性の器を身体にあえて備えている…その理由がわかるか?」

 シャルスティーヤが告げながらラシュレスタの手を自身の昂ぶりへと誘導すると、握らせた。

 「ぁっ!!」

 ドクドクと息づいている、その雄々しい形状と。とてつもない大きさに。カッと頬に朱が走る。

 「シャルスティーヤさま…っ…」

 咄嗟に引こうとした手をグッと押さえつけられた。

 「創造主は我らにも愛を知れと…この身体を与えられたのだ。無性生殖が可能なのも、この世界で愛を確かめ合うためだ」

 シャルスティーヤが、ラシュレスタの手に上から自身の手を添える。上下に動かして扱かせる。どれだけ欲しているかを思い知らせるために。

 「ぁっ…そ、そんな…」

 すぐにでもぜそうなまでに膨張した状態で。欲情しているのだ、確実に。今、自分に。その実感に瞳が潤んだ。

 「我に…もっと愛を教えてくれ。ラシュレスタ」

 優しく頬に口づけた後、シャルスティーヤが身を起こす。自身の昂ぶりをラシュレスタのそれに擦りよせた。

 「っ!!」

 ぬるっとした生々しい感覚は。濡れた互いの欲望だ。そのまま腰を小刻みに動かされる。そのあからさまな求愛行動に。

 (そ、そんな…)

 恥ずかしさを感じる。と同時に、ぬち、ぬちゅとした性的な摩擦とがあわさって、悦びが身体中に走り抜けた。

 (あぁ…)

 シャルスティーヤから一つの個体として求められているのだ。

 「ラシュレスタ、我になにをしてもらいたいのか…そなたの願いを聞かせてくれ」

 熱情を感じさせる瞳で。甘く問いかけられて。ハァァ…と息をのんだ。言えば、叶えてもらえるのだ。心が打ち震えた。

 「シャルスティーヤさま…」

 ずっと望んでいたことを口にする。まさか、こんな瞬間が来るなんて。愛されたい。抱いて欲しい。あなたが欲しい。欲しくて、欲しくてたまらない――ラシュレスタが両手を伸ばす。

 「愛して…下さい…」

 抱きついた。

 「抱いて…欲しい…」

 消え入りそうな声に、シャルスティーヤもまた熱を帯びた声で応じる。

 「そなたの願いは、我の願い……我もそなたが欲しい」

 唇が重なった。 
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