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第五章 思い出
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浅海とは朝に別れた。浅海は早起きだった。そうして一緒に出かける。朝食は外食でお互いに無言だった。浅海はしばらく武藤を見つめていたが、武藤は気がつかないふりをした。
スーツ姿の男と私服の男が肩を並べて食事した。窓から人がまだまばらにある。みな思い思いの時間を過ごしていた。
「じゃあなー。助けてほしければ連絡しろよ」
浅海は軽い口調で言った。武藤はおうと答えただけだった。通勤ラッシュを迎えて混雑しているのは予想できる。だから、武藤は本屋にいた。本棚に並ぶ背表紙を見ながら、武藤は本を選んでいた。埃っぽい部屋は暖かい。静かに囁くような声が聞こえている。
本棚を見ている人がいたが、武藤は気にせず本を探していた。
「武藤」
声がした。白木である。白木は疲れた顔をしている。武藤は手を伸ばした。白木はきゅっと武藤の手をつかんだ。冷えている。
「食えよ」と武藤が言った。逡巡するように白木は武藤を見つめていた。時折目の黒目の薄く伸びるときがあった。
「……」
白木はじっとしていた。そうしていきなり、武藤を抱きしめていた。白木の冷たい指先が武藤の温かな体、背中に回る。ひやりとしたまま、白木の顔は武藤に近づいていた。白木は武藤の目を見つめていた。武藤の中にあるものをつかんでいた。武藤はそのまま受け入れていた。なにかが欠けたという感覚がした。冷えている。
「……」
「良かったよ」
白木がそう言っていた。武藤はなにも言わなかった。彼の感情は食われたせいか、動きを見せなかった。武藤は疲れたような顔をした。探していた本はなんだろうなと武藤はつぶやいていた。
電車に乗る。流れるように風景が変わる。人の動きもまた変わる。座った人が出たり、立った人が去ったり、変わるように人が乗り、また降りる。
そんな流れを武藤は見つめていた。白木はもう現れなかった。
凍りついているような気がした。武藤には。自分の心がまるで凍りついたようだった。物語ではあたたかな少女の涙で破片が落ちると聞いたが。あたたかな少女などここにはいない。
武藤は静かに息を吐いた。寒くないのになぜか寒い感覚がする。自分がなくしたものを取り戻したいからかと武藤は考えていた。
「よお」
電車に降り立ったとき、呼ばれた。顔を見れば知らない人だった。武藤はじっと見つめていた。
「?」
「覚えていないか。同じクラスの。高校一緒だった」
「悪いが、覚えていない」
「ああ、変わっていない。なんかさ、たまたま見つけたら嬉しくなって声をかけたんだ。やっぱり覚えていないか」
武藤が覚えていないというのに男は怒りさえむき出しにしなかった。反対に感心しているのを武藤は感じた。いらつくのでもなく、ただああそうだなというのが男の印象だった。
「月見会に行くだろう」
「いや」
「行けよ。楽しいから、楽しいぞ」
無理やり武藤の腕を引いていく男が一体何者か武藤には検討もつかなかった。しかし、掴む力が強く容易に逃げられるものではなかった。
駅ビル、市民が自由に借りられる部屋につくと祐樹と知らない男達がいた。
「おっ、武藤じゃん」
「珍しい」
「いいじゃん。いいじゃんな」
相変わらず無表情だなと男達はパンパンと肩を叩く。酒が入っているのかアルコールの匂いが鼻についた。
「なにかあるのか」
「月見だよ。月見」
「まだ昼間だ」
「酒がただで飲めるんだって」
「仕事は休んだ」
あっはははと作られたような笑い声が響いた。武藤は外に出ようとするとまた男につかまった。
「武藤も飲もう」
「いや」
「いいじゃん。いいじゃん」
祐樹がふっと現れた。武藤はきょとんとした。寄り合いの男達もいる。
「ああ。若いのがいる」
「おお。酒盛りが始まっているのか」
「武藤?」
なんでという祐樹がいた。武藤は「なぜここにいる?」と言う。
彼の声は一定だった。祐樹は変な顔をした。武藤にはわからなかった。なぜ祐樹がそんな顔をするのか。
「武藤。おまえ」
表情筋がなくなったのかと祐樹が顔をつかんできた。祐樹は不思議そうにした。武藤はなにも感じていないようだった。虚ろな表情だった。
「祐樹、痛い」
「なんで元気がなくなっているんだ」
「祐樹、そいつは」
「えっと」
「知り合いです」
祐樹は武藤の言葉に顔をしかめた。ずいっと前に出てくるなり「友達です」と町内会の人に伝えているようだった。町内会の人はああそうなのと答えた。町内会のひとりが祐樹の肩を掴むと、祐樹を連れて酒がある方に向かった。祐樹がいなくなって武藤は手持ち無沙汰になり、酒を飲むことにした。
酒は濁り酒だった。白いとろりとした液体はマッコリのようだが。なんとなく古くから飲んでいた酒を連想させてしまう。餅と肉が飾られている。男達は楽しげに笑いあって酒を飲んでいた。
一見、酒盛りだろうが。仕事を休むのは異常であること、それくらい武藤にはわかった。武藤はここが異常な空間であるとわかった。誰かによって歪められ、作られた空間。しかもこんな大勢。スマホが鳴っている。武藤のものではなく、ここの会場にいる人間のものである。
誰かが、スマホの電源を落とした。そうして乱暴なことに投げる。床に落としたが、幸いなことに画面は割れなかった。
武藤はなんとなしにスマホを拾おうとした。しかし、拾う前になくなっていた。すうっと、姿を消したように消えていた。それは誰かが持ち去ったのではない。本当に消えたのだ。
武藤は怪しい場所、出入り口に出ようとした。出入り口はなかった。扉が消えていた。武藤はなにも言わなかった。武藤を気にするものなどいなかった。
「酒が飲めるぞ」
誰から聞いたのか、また人が現れてくる。それはなぜか。武藤は時計を見た。驚いたような顔をした。わずかな表情の変化だった。
「そこに留まるしかないならば」
「皆さん。気をつけてください」
武藤の声は男達の唄によって阻まれていた。男達は歌う。
『山間の町でえっさささ。えっさささ。古着を着て、鍬をもて、耕せば大根ができ、瓜ができる。早乙女よ、美しきそなたの肌は大根か。汁がしたたるか。したたる、したたる』
なんの唄かわからない。ただ、武藤は頭が痛くなった。なにかが思い出してしまう。それを阻止したい。
「武藤様ですね」
武藤様ですねと部屋中に声が響いていた。
悲鳴が上がった。大きななにかがいた。目がらんらんと光っている。腰を抜かしている人々の前で、それがもぐもぐと口を動かす。ビキビキと骨が鳴る音、血の濃厚な匂い、悲鳴。人々が伝染するようにパニックの暴漢となっていた。まず、我先にと出入り口をかける人。スマホを探す人。涙を流しながら、生け贄になりたくないと叫ぶように辺りを駆け巡る。
祐樹を捜さないと武藤は思ったが、なんとか白木をやる気にさせないといけない。
「武藤様を差し出せば、おまえらを解放してやる」
なにかが言った。武藤を知っている人間はたくさんいた。しかし、周りの視線が当たる。
「俺が武藤だ」
前に進んで出た武藤はそれに対峙した。それは柔らかそうな肌に毛が包まれていた。獣かと武藤が考えているとそいつの口から足が、ぼろり、と落ちた。血だまりができる。
「いやはや、私はあなたがあっさりと出てくるとは思いませんでした。私はあなたの秘密を知っています。お約束通りにみなさんはお帰りになってくださいね」
穴が地面から急に出現した。武藤はそれに落ちていく。周りの男達は駆け寄ろうとする。穴は暗くなにかも入ってしまいそうな気がする。勇敢にも人ごみをかき分け、穴の中に一瞬たじろぐが入った人間がいた。祐樹である。なにかは祐樹が入ると確認すると「さあ、みなさんお帰りになって。私どもは気が短い。さっさと帰らないと食ってしまいますよ」と笑って言っていた。留まろうとする人間もいた。だが、そういう人間を食べられそうになり、慌てて帰る。
そんな人間を追い払うとなにかは小さくなってなにか達と話し合いわしていた。
「どうする。武藤様は引き入れた」
「後は白木様だ」
「大丈夫。武藤様は白木様のお気に入りだ」
「ああ。お待ちください。今すぐに参ります」
なにか達は口々に言っていた。
ミーン、ミーンと蝉が鳴いている。武藤は目を覚ました。自分のいる場所を確かめるように辺りを見回す。神社のようだ。小楢や樫の木が配置された神社が蝉の合唱と共に現れた。
「どこかな。ポチ。ポチ」
「武藤いないぞ、ここにも」
祐樹が言った。幼い武藤と祐樹はため息をついた。祐樹? とつぶやいたとたん、武藤は急に顔色を悪くした。
「武藤様がわからないといけないのであの方にもお見せしています」
なにかが言った。
「やめろ。まさか祐樹に見せたのではないだろうな」
「お見せしていますよ」
「やめろ」
「では、武藤様は我々の願いをかなえて」
白木がそれをつかんだ。あっけなくつかまれるとそれは目を白黒させた。
「お待ちを。お待ちを。害をなすつもりはありません。本当です。我々の願いを叶えてください。白木様のお力で」
「知るか」
血の匂いがした。しかし、映像は止まらない。武藤はガタガタと震えていた。顔も青ざめていた。
「……」
白木はなにも言わなかった。
スーツ姿の男と私服の男が肩を並べて食事した。窓から人がまだまばらにある。みな思い思いの時間を過ごしていた。
「じゃあなー。助けてほしければ連絡しろよ」
浅海は軽い口調で言った。武藤はおうと答えただけだった。通勤ラッシュを迎えて混雑しているのは予想できる。だから、武藤は本屋にいた。本棚に並ぶ背表紙を見ながら、武藤は本を選んでいた。埃っぽい部屋は暖かい。静かに囁くような声が聞こえている。
本棚を見ている人がいたが、武藤は気にせず本を探していた。
「武藤」
声がした。白木である。白木は疲れた顔をしている。武藤は手を伸ばした。白木はきゅっと武藤の手をつかんだ。冷えている。
「食えよ」と武藤が言った。逡巡するように白木は武藤を見つめていた。時折目の黒目の薄く伸びるときがあった。
「……」
白木はじっとしていた。そうしていきなり、武藤を抱きしめていた。白木の冷たい指先が武藤の温かな体、背中に回る。ひやりとしたまま、白木の顔は武藤に近づいていた。白木は武藤の目を見つめていた。武藤の中にあるものをつかんでいた。武藤はそのまま受け入れていた。なにかが欠けたという感覚がした。冷えている。
「……」
「良かったよ」
白木がそう言っていた。武藤はなにも言わなかった。彼の感情は食われたせいか、動きを見せなかった。武藤は疲れたような顔をした。探していた本はなんだろうなと武藤はつぶやいていた。
電車に乗る。流れるように風景が変わる。人の動きもまた変わる。座った人が出たり、立った人が去ったり、変わるように人が乗り、また降りる。
そんな流れを武藤は見つめていた。白木はもう現れなかった。
凍りついているような気がした。武藤には。自分の心がまるで凍りついたようだった。物語ではあたたかな少女の涙で破片が落ちると聞いたが。あたたかな少女などここにはいない。
武藤は静かに息を吐いた。寒くないのになぜか寒い感覚がする。自分がなくしたものを取り戻したいからかと武藤は考えていた。
「よお」
電車に降り立ったとき、呼ばれた。顔を見れば知らない人だった。武藤はじっと見つめていた。
「?」
「覚えていないか。同じクラスの。高校一緒だった」
「悪いが、覚えていない」
「ああ、変わっていない。なんかさ、たまたま見つけたら嬉しくなって声をかけたんだ。やっぱり覚えていないか」
武藤が覚えていないというのに男は怒りさえむき出しにしなかった。反対に感心しているのを武藤は感じた。いらつくのでもなく、ただああそうだなというのが男の印象だった。
「月見会に行くだろう」
「いや」
「行けよ。楽しいから、楽しいぞ」
無理やり武藤の腕を引いていく男が一体何者か武藤には検討もつかなかった。しかし、掴む力が強く容易に逃げられるものではなかった。
駅ビル、市民が自由に借りられる部屋につくと祐樹と知らない男達がいた。
「おっ、武藤じゃん」
「珍しい」
「いいじゃん。いいじゃんな」
相変わらず無表情だなと男達はパンパンと肩を叩く。酒が入っているのかアルコールの匂いが鼻についた。
「なにかあるのか」
「月見だよ。月見」
「まだ昼間だ」
「酒がただで飲めるんだって」
「仕事は休んだ」
あっはははと作られたような笑い声が響いた。武藤は外に出ようとするとまた男につかまった。
「武藤も飲もう」
「いや」
「いいじゃん。いいじゃん」
祐樹がふっと現れた。武藤はきょとんとした。寄り合いの男達もいる。
「ああ。若いのがいる」
「おお。酒盛りが始まっているのか」
「武藤?」
なんでという祐樹がいた。武藤は「なぜここにいる?」と言う。
彼の声は一定だった。祐樹は変な顔をした。武藤にはわからなかった。なぜ祐樹がそんな顔をするのか。
「武藤。おまえ」
表情筋がなくなったのかと祐樹が顔をつかんできた。祐樹は不思議そうにした。武藤はなにも感じていないようだった。虚ろな表情だった。
「祐樹、痛い」
「なんで元気がなくなっているんだ」
「祐樹、そいつは」
「えっと」
「知り合いです」
祐樹は武藤の言葉に顔をしかめた。ずいっと前に出てくるなり「友達です」と町内会の人に伝えているようだった。町内会の人はああそうなのと答えた。町内会のひとりが祐樹の肩を掴むと、祐樹を連れて酒がある方に向かった。祐樹がいなくなって武藤は手持ち無沙汰になり、酒を飲むことにした。
酒は濁り酒だった。白いとろりとした液体はマッコリのようだが。なんとなく古くから飲んでいた酒を連想させてしまう。餅と肉が飾られている。男達は楽しげに笑いあって酒を飲んでいた。
一見、酒盛りだろうが。仕事を休むのは異常であること、それくらい武藤にはわかった。武藤はここが異常な空間であるとわかった。誰かによって歪められ、作られた空間。しかもこんな大勢。スマホが鳴っている。武藤のものではなく、ここの会場にいる人間のものである。
誰かが、スマホの電源を落とした。そうして乱暴なことに投げる。床に落としたが、幸いなことに画面は割れなかった。
武藤はなんとなしにスマホを拾おうとした。しかし、拾う前になくなっていた。すうっと、姿を消したように消えていた。それは誰かが持ち去ったのではない。本当に消えたのだ。
武藤は怪しい場所、出入り口に出ようとした。出入り口はなかった。扉が消えていた。武藤はなにも言わなかった。武藤を気にするものなどいなかった。
「酒が飲めるぞ」
誰から聞いたのか、また人が現れてくる。それはなぜか。武藤は時計を見た。驚いたような顔をした。わずかな表情の変化だった。
「そこに留まるしかないならば」
「皆さん。気をつけてください」
武藤の声は男達の唄によって阻まれていた。男達は歌う。
『山間の町でえっさささ。えっさささ。古着を着て、鍬をもて、耕せば大根ができ、瓜ができる。早乙女よ、美しきそなたの肌は大根か。汁がしたたるか。したたる、したたる』
なんの唄かわからない。ただ、武藤は頭が痛くなった。なにかが思い出してしまう。それを阻止したい。
「武藤様ですね」
武藤様ですねと部屋中に声が響いていた。
悲鳴が上がった。大きななにかがいた。目がらんらんと光っている。腰を抜かしている人々の前で、それがもぐもぐと口を動かす。ビキビキと骨が鳴る音、血の濃厚な匂い、悲鳴。人々が伝染するようにパニックの暴漢となっていた。まず、我先にと出入り口をかける人。スマホを探す人。涙を流しながら、生け贄になりたくないと叫ぶように辺りを駆け巡る。
祐樹を捜さないと武藤は思ったが、なんとか白木をやる気にさせないといけない。
「武藤様を差し出せば、おまえらを解放してやる」
なにかが言った。武藤を知っている人間はたくさんいた。しかし、周りの視線が当たる。
「俺が武藤だ」
前に進んで出た武藤はそれに対峙した。それは柔らかそうな肌に毛が包まれていた。獣かと武藤が考えているとそいつの口から足が、ぼろり、と落ちた。血だまりができる。
「いやはや、私はあなたがあっさりと出てくるとは思いませんでした。私はあなたの秘密を知っています。お約束通りにみなさんはお帰りになってくださいね」
穴が地面から急に出現した。武藤はそれに落ちていく。周りの男達は駆け寄ろうとする。穴は暗くなにかも入ってしまいそうな気がする。勇敢にも人ごみをかき分け、穴の中に一瞬たじろぐが入った人間がいた。祐樹である。なにかは祐樹が入ると確認すると「さあ、みなさんお帰りになって。私どもは気が短い。さっさと帰らないと食ってしまいますよ」と笑って言っていた。留まろうとする人間もいた。だが、そういう人間を食べられそうになり、慌てて帰る。
そんな人間を追い払うとなにかは小さくなってなにか達と話し合いわしていた。
「どうする。武藤様は引き入れた」
「後は白木様だ」
「大丈夫。武藤様は白木様のお気に入りだ」
「ああ。お待ちください。今すぐに参ります」
なにか達は口々に言っていた。
ミーン、ミーンと蝉が鳴いている。武藤は目を覚ました。自分のいる場所を確かめるように辺りを見回す。神社のようだ。小楢や樫の木が配置された神社が蝉の合唱と共に現れた。
「どこかな。ポチ。ポチ」
「武藤いないぞ、ここにも」
祐樹が言った。幼い武藤と祐樹はため息をついた。祐樹? とつぶやいたとたん、武藤は急に顔色を悪くした。
「武藤様がわからないといけないのであの方にもお見せしています」
なにかが言った。
「やめろ。まさか祐樹に見せたのではないだろうな」
「お見せしていますよ」
「やめろ」
「では、武藤様は我々の願いをかなえて」
白木がそれをつかんだ。あっけなくつかまれるとそれは目を白黒させた。
「お待ちを。お待ちを。害をなすつもりはありません。本当です。我々の願いを叶えてください。白木様のお力で」
「知るか」
血の匂いがした。しかし、映像は止まらない。武藤はガタガタと震えていた。顔も青ざめていた。
「……」
白木はなにも言わなかった。
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