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神殿編
4.*
しおりを挟む「本番って最後までするってこと?」
「そうだな」
頷きながらヴィータは俺の上に覆い被さってきた。
「入れるってこと?」
「入れて、中に出すまでってことだ」
堂々の中出し宣言!いっそ、清々しいな!
言ってること最低だけど。
「中に出す必要ある?! セーフセックス!」
「子づくりなんだから、セーフだろう」
「いやいや待って! 子ども、作る気なの」
「作る気だな」
ばっかじゃない。
「俺、男なんだけど?! どんだけたくさん中出ししたって出来ないから」
「たくさん出して良いのか? じゃあ、遠慮なく」
「遠慮して。もうやだ、この会話!俺は男なんだから孕まないって言ってるだろ」
「安心しろ。俺が中に出せば母体の性別関係なく孕む」
「神様だから?!」
「神様だから」
「ぜんっぜん、安心できないー……うぅ……」
「そんな興奮して。泣くな。よしよし。たくさん仲良くして、可愛い子作ろうな」
「うう……」
「いい子だ」
ヴィータが興奮し過ぎて泣き出した俺を横抱きに抱き締め、頭を撫でてくれる。溢れる涙を舐め取られ、顔中にキスされ甘やかされると、だんだん落ち着いてきた。
「ん……落ち着いたか?」
「……ちょっとだけ」
俺を興奮させたのも、泣かせたのもヴィータなのに、甘やかされるのが心地良過ぎて拒絶出来ない。それどころか口唇へのキスまで強請ってしまう。
「こっち」
「ん。了解」
仕方ないだろ。
コイツのキスってめちゃくちゃ気持ちいい。
ふにふにと口唇を合わせ、カプっと下唇を食まれるとそれだけでイキそうなほどだ。
あーずっとキスだけしてくれないかなー。
どんどん気持ち良くなって、深いキスに代わる。歯列を割って入って来た舌はとろけそうなほど熱く、上顎を舐め、俺のと絡み合う。
「ん、……ふぁ……っ」
ちゅくっと音を立てて吸われ、解放されるとイってしまう。
「はぁ……んんっ」
「今度はキスでイッたのか? 可愛いな」
「ばか……」
バカは俺だ。なんて声出してんだよ、俺。
「もっと気持ち良いことしよう」
「……キスならいい」
「じゃあ、キスしながらしよう」
そう言ってヴィータは身を起こし、俺を膝に乗せた。いわゆる膝抱っこ状態なので、ヴィータのと俺のがどうしてもあたる。
気になって下を見ると、ヴィータのものは俺のより長さも太さも上回っている。
見なきゃ良かった。
こんな大きいの入るわけないだろ。
「友也」
「こんなの無理だから。絶対入らない」
「大丈夫だ。ちゃんと慣してから入れる。怪我させたりしない」
「手とか、口じゃダメか」
それだってなかなか勇気いるんだけど。
「入れたい」
「子ども欲しいから?」
「それもある。友也も欲しくないか。俺とお前の子なら絶対可愛いぞ」
確かにこのイケメン遺伝子って強そうだから平凡顔の俺の遺伝子と混ざっても絶対勝ちそう。
「そ、んな……こと、言われても」
「どんな子が欲しい? 男? 女?」
「ひっ……」
ヴィータは子どもの性別を問いかけながら、俺の後ろを弄り始めた。突然の刺激に声が出る。
キスであやされながら、答えを促された。
「なぁ、どっちがいい?」
「おと、こ……」
答えるとヴィータの指が深く入ってきた。クルクルと中を掻き混ぜながら解される。
「いいな。俺も男の子が欲しい。他に希望はあるか」
希望……?
中の指が増やされ、思考を奪われていく。潤滑油か何かを使っているらしく、濡れた感触が違和感を増す。やめろと抗議しようとしたところを狙って口付けられ、問いを重ねられた。
「ご希望は?」
欲濡れた瞳と目が合う。こんな顔まで美しくかっこいい。
「……ヴィータ似の、イケメン」
小さいヴィータもさぞ可愛いだろう。
そう思って返すとくすりと笑われた。
「そうか。俺は友也似の可愛い子がいいが、善処しよう」
絶対、叶えてくれないヤツだ。
やだ。産むならヴィータ似の美形を産みたい。
「絶対お前似の方がいいからぁっっ」
言い終わる前に、中の指が増え、イイところを刺激した。くちゅくちゅという水音が増していき、仕上がり間近だと知らされる。
「分かった。じゃあ、俺似の可愛い子を産んでくれ」
そう言ってヴィータは俺の中に埋めた指を全部引き抜き、俺を押し倒した。
「ん……」
あれ? 産むこと決まった??
ーー嵌められたと思った時にはもう別のモノがハメられていた。
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