異世界転移する前に神様と交渉することになったんだけど、それが性交渉だなんて誰が思う?!〜可愛い息子と一緒にスローライフ〜

茶味

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プロローグ*

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何がどうしてこうなったーー


動くたびに卑猥にあがる水音も、肌同士がぶつかり合う音も、身体の奥を行き来する熱も。
全部が生々しく、快感を掻き立てる。

「あ、あぁん……も、むりぃ……、って……ひゃあっ」

懇願するように自分にのし掛かる男の腕に手を伸ばす。
あっさり捕まった手はギュッと握られた。
恋人にするような仕草で繋いだ手に口付けながら、男は残酷に告げる。

「まだだ……」

「お、ねが……ぃ……イキた……いぁ……いか、せ……てぇ」

喉が焼き切れそうなほどの悲鳴のような嬌声をあげ、犯している相手に燻る熱からの解放を希う。
男は安心させるように口付け、間も無くの解放を告げる。

「もう、すぐだ……くっ」 

「ーーーー!!!」

低い呻き声とともに身体の奥深くに男から放たれた熱を感じた直後、心地よい解放感が訪れた。

ようやく終わった。

無意識に腹を撫で意識を飛ばした。





************


俺ーー牧野友也は、珍しく定時で上がれたことを喜びながら、スーパーで仕入れた沢山の食材を手に住宅街を歩いていた。

深夜と違い、いつもは聞こえない子どものはしゃぐ声が聞こえる。
うるさいと文句を言う人もいるらしいし、気持ちも分かるが、俺には心地良い声だ。
結婚して子どもを持ってば、毎日こんな声を聞いていられるかもしれない。

この先は公園だったな。
そんなことを思い出しながら、歩いていると5歳くらいの子どもが飛び出して来るのが見えた。
公園の前はすぐに車道だ。


そこからは、よく覚えていない。

全身の熱と、偏頭痛持ちですら感じたことのない頭の痛み、微かに聴こえるサイレン。

近くで聴こえる泣き声に安堵し、目を閉じた。




次に目が覚めたのは、真っ白い煉瓦造りの建物の前だった。 
お城か神殿のような建物だ。
頭上からきらきらとした光が降り注いでいる。

ここは、どこだろうか。

もしかしなくても、夢の中か。

こんな夢は初めてみるな。

きょろきょろと見回してみても、この建物しか無い。

入ってみるしかないか。

重そうな扉に手をかけると、力を込める前に呆気なく開いた。
吹き抜けに作られた玄関ホールの中央に大きな階段があり、左右の二階へ行けるようになっている。

豪華な作りだなぁ。

ぽかんと見上げていると、シャツの袖を引かれた。
横を見るといつの間にか、白い神官服のようなものを着た小さな金髪少年が俺を見上げていた。

「受付は、こちらです」

「受付?」

「はい! 異世界への転生・転移希望の方は、こちらの部屋で手続きをして頂く決まりになっております」

異世界への、転生に転移ーー?!


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