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本編

14.新しいお友達と鈴 *

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「リヒト、アルフォンス。プレゼントだ」

そういってウィリアム様が連れて来たのは、白いウサギと対になるような真っ黒なネコのぬいぐるみだった。しっぽがひょろっと長くて金色のお目々が可愛い。
僕はアルフォンスを抱きながら、ウィリアム様のプレゼントのぬいぐるみに近付いた。

「可愛いネコさんですね」

アルフォンスも興味があるのか、しきりに手を伸ばしている。柔らかそうな毛並みを撫でてみたいのかもしれない。

「少し前に買って来ていたんだが、やっと調整が終わった。新しい護衛のネコだ」

そういえば、少し前に大きな袋を持って帰って来た日があった。あの袋の中身がこの子かな。

「護衛、ですか」

こんなに可愛いのにどうやって戦うんだろう。魔法かな。

「といっても、ウサギのように身の回りの世話も出来るし、一通りの魔法も使える。だが、護衛特化型になるからリヒトのケアはこれまで通りウサギが行うことになる」

ネコはペコリと頭を下げて挨拶をしてくれた。

「よろしくね、ネコさん。僕はリヒト。こっちは息子のアルフォンスだよ」

「ねー! あーうー!」

腕の中からアルフォンスも手足をバタバタして精一杯挨拶している。

「アルくんもよろしくって」

しゃがんでネコにアルフォンスを近付けると、小さな手を伸ばして耳の間を撫でている。触り心地がいいのか、なかなか終わらない。
ちょっと腰が痛いなぁと思い始めたところでウサギが近付いて来て、抱っこを代わってくれた。
アルフォンスと同じくらいの大きさなのに抱っこしてくれるからいつもとても助かっている。

「ウサギさん、ありがとうね。アルくん、もうちょっとだけだよ。ネコさんもウサギさんもお仕事があるからね」

言い聞かせるように頭を撫でて、僕はウィリアム様に笑いかけた。

「アルくん、ネコさんともう仲良くなったみたいですね」

「そうだな。リヒトの護衛という共通点もあるし、仲良くやるだろう。ーーリヒト。この前みたいなことがあると危ないから、必ずウサギとネコをそばから離さないように。分かったな?」

「はい」

この前、ウィリアム様の執務室に行ったこと、まだ心配してくれてたんだ。でも、ネコはその前から準備してたみたいだし。
漠然とした不安を覚えて、きゅっとウィリアム様の服の裾を掴んだ。
その手を解かれ、ウィリアム様の手と繋がれた。

「リヒト。大丈夫。何があっても私がお前を守る」

繋いだ方とは反対の手で腰を抱かれ、深く口付けられた。優しいキスに蕩かされ、潤んだ瞳でウィリアム様を見上げる。

「ウィル様……」

「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫だ」

そういって、ウィリアム様は頬を撫でるように涙を拭ってくれた。

「はい……僕は、ウィル様を信じています」

頬を撫でる手のひらに顔を寄せ、ウィリアム様に身を預ける。すると、ウィリアム様は内緒話をするみたいに耳に唇を寄せた。

「ありがとう、リヒト。ーーところで、もう一つリヒトにプレゼントがあるんだが、今夜のアルフォンスは早く寝てくれそうか」

それはつまり、そういうもののプレゼントってこと。もう子どももいるのに、こういう話をする時まだ恥ずかしがってしまう。

「えっと、そう、ですね。今日はお外で遊びましたし、ぐっすり寝てくれると、思います」

小さな声で答える僕をウィリアム様は笑ったりせずに、愛おしそうに見てくれる。

「そうか。では、今夜の寝かしつけは私がするからリヒトはその間にゆっくり風呂に入ってくるといい」





チリンチリンっと高い音が水音に混じって響いた。

「ぁあんっ……やぁ……んんッ ウィル、さ、まぁ……」

「リヒト、今の気持ち良かった?」

音の正体は、ウィリアム様からのプレゼント。
金属で出来たおしゃぶりみたいなもので、底面にリングの代わりに鈴が付いている。僕が腰を揺らすたび、中がウィリアム様を欲して収縮するたび高い音を立てた。
おしゃぶり部分はウィリアム様の手によって僕の中に埋められている。

「ウィルさま、もう、お許しを……ぁあん」

チリンっとまた鳴った。ウィリアム様は先程からずっと僕を膝の上に抱き、胸を揉みながら乳を吸っている。

「あ、ん……んぅ……ぁ、ぁ、んん」

初めて吸われた日から、毎回、愛し合う時は必ず乳首を舐められ、溢れた乳を美味しそうに飲まれている。
そのせいか、アルフォンスの夜の授乳の後でもウィリアム様が飲む分は十分に出るようになった。

身体がどんどんウィリアム様仕様に作り替えられていっている。それが嬉しくもあり、恥ずかしくもあった。

「んん、ぁ……はぅ……」

チリン。

どんなに声を堪えても、ウィリアム様が乳を吸うたびに鈴が鳴り、僕が喜んでいるのが伝わってしまう。
ウィリアム様の器用な舌にペロペロ舐め回され、指で弾かれ、乳が止まらない。でも、そろそろ別のところも可愛がって欲しい。

「ねぇ、ウィル様……」

鈴の音が止まらない。

「ウィルさまぁ……もう、そこばっかりは、いやです……」

強請るように腰を振り、勃ち上がったウィリアム様の陰茎に鈴を擦り付けた。
金属のおしゃぶりより、ウィリアム様が欲しい。

「おねがい、します……もう、鈴よりウィルさまがいい、です……」

「鈴も可愛いのに」

「でも、もぅ……がまん、できませんっ」

「仕方ないな。じゃあ、リヒトの希望通り、私のをあげよう」

言葉通りすぐに鈴付きのおしゃぶりは抜かれ、ウィリアム様の指が入って来た。

「ウィル、さま……おふろで、じゅんびした、からもう……」

「自分でしたのか? やらしい子に育ったな」

「やぁ、言わないで」

優しく指が抜かれ、ゆっくりと広がり具合を確認するようウィリアム様がはいって来る。
ウィリアム様の膝に乗っているのをいいことに僕は自分で腰を落とし、熱い陰茎を夢中で飲み込んでいった。

「あ、あ、んん……いい、ん……もっと、おく……ほし……んぁ!」

ぐりっといいところを抉られ、鈴に負けないくらい高い声が出た。
中が収縮し、ウィリアム様を締め付ける。

「くっ……」

「ごめ、なさ……」

謝ったが許してもらえず、腰を掴んで反転させられると、繋がったままベッドに押し倒された。
キラリとウィリアム様の目が光る。

「あ……」

後はもう、されるがままに揺すられ、抽送を激しくされ、ウィリアム様は僕の中へ何度も何度も熱を吐き出した。
僕も幾度となくイかされ、意識が落ちるまで愛され続けた。


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