毒花の姫

麻戸槊來

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毒花の姫

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トンっと、後ろから誰かに押されて、すぐ近くにいた執事に腕がぶつかった。

ちょうどお茶のお替りを入れようとしていたその男性は、声を上げることもなく眼を見開いていた。今は国でも有数の公爵夫人主催のお茶会の真っ最中で、ミス一つが今後を左右する場面であったはずだ。他人のミスを、心待ちにしている人。よその家の粗探しをする者。それぞれ狙いは違えども、みんな見えない緊張の糸を張り巡らしている。


鋭く頬を叩く音がして、ようやく何が起きたのか理解した。

「えっ……」

「―――主人のドレスを汚すなど新米でもしないことをして、恥を知りなさい」

「申し訳ございません」

執事らしく、完璧な礼をした後ろ姿は、凛々しくすら見えた。

時々、顔の良い使用人を不必要に着飾らせて侍らせる貴族もいるが、彼はそんな様子もなく。上級貴族の連れている執事の中でも、上等な部類の使用人なのだと分かる振舞だった。

だからこそ、今の出来事は悪戯人の目を集めてしまった。にぎやかなお茶会だったのに、まるで鳥が一斉に飛び立ったかのように、会場がシーンと静まり返る。
使用人が主人から叱責される姿など珍しくないはずなのに、相手が悪かった。その場にいるみんな、コソコソと囁きだす。扇子などで隠しながらも、あからさまに視線を向けているものなどを見ると、その注目度の高さが分かるというものだ。



理不尽な叱責や不躾な視線の両方に、我がごとの様に苛立ちが生まれる。

「そんなっ、」

私が彼にぶつかったのが原因なのに、こんな事になって言い出しにくくなる。元をたどれば私だってぶつかられた被害者のはずなのに、申し訳ない気持ちに押しつぶされそうになる。こちらにぶつかってきた子爵夫人は、素知らぬふりで隣の人と囁き合っている。私と視線をかたくなに合わせないことから言っても、きっとぶつかったことには気づいているのだろう。けれど相手は子爵夫人で、男爵家の令嬢でしかない私よりも身分は上だ。とても彼女のせいだなどと言えない。ましてや、今日は公爵夫人主催のお茶会だ。みんながみんな気に入られようと必死だし、自分の非など認めることはないだろう。



彼は何も悪くはない。むしろドレスを汚すだけで済んだのを褒められたっていいはずだ。私はこの場の雰囲気を悪くすることを承知で、執事をかばいつつ立ち上がった。

「そんなに、責める必要はないではありませんかっ!」

「…………何か?」

「何かですって?!」

こちらは必死に言い募っているのに、相手の令嬢は涼しい顔でこちらを向いた。

これなら野生のウサギが飛び出した方が、よっぽど反応を示すだろう。眉一つ動かすことなく、無感情な瞳にカッとなる。もう少しスマートに庇えたらよかったのに、やはり自分が原因なのだと白状するしかない。たとえ立場が悪くなっても、このままにしては置けない。口を開きかけたところで、スッと白い手袋に包まれた手に制止されて言葉を飲み込む。

「あらあら、人様の家のことに口出しするものじゃないわ」

ぴしゃりと、この会の主催者に指摘されて、ようやく周囲を見渡す余裕ができた。

少し離れた席にいる友人が、青い顔をしているのが見える。確かに、貴族が使用人をしつけるのは当然のことだ。むしろ使用人をしっかり躾けられなかったことにより、本人のみならず主にまで咎が及ぶのも珍しくない。もしも相手が悪く大ごとになれば、被害は家にまで及ぶだろう。その場合、使用人は良くて罪人、下手すれば処刑される。



放っておいた方が、使用人のためにならないし、どういういきさつがあるのかもわからないのだし、人の家のことに口出しするのは賢明ではない。

そもそも、こんな風に主催者にとがめられるような状況にさらされるのは、どう考えてもまずいとしか言えない。たとえ主催者が気にせずとも、悪いうわさほど広まるのが早いのが世間の常だ。今更ながら、自分がしでかした事の大きさに恐れおののいた。助けを求めるように見渡した周囲の視線も、思いのほか厳しい。

「か、感情的になってしまい……申し訳ありません」

「アイリスさんも、大丈夫かしら。怪我はない?」

「はい。うちの者の不手際で、お騒がせして申し訳ありません」

幾ら怪我がないとはいえ、ドレスが汚れてはこれ以上この場に居られない。

アイリス伯爵令嬢は、主催者へ挨拶してここで帰ることにしたらしい。好奇心に駆られた瞳がいくつも彼女たちをさらす。私なら足がすくみそうな視線の数々にも、汚れたドレスの彼女はスッと背筋を伸ばして凛としている。



誰かが「さすが、クレマチスの姫だ」と、つぶやいた声が聞こえる。
クレマチスの姫というのは、彼女の通称だ。蔓のあるあの花は目を引き、鮮やかな色の花を咲かす。その上厳しい環境でも育つことから、つる性植物の女王とされている。中でも紫色のクレマチスは先代の皇后さまが庭一面に植えるほど好んでいた花で、今でも街中では至る所に飾られている。先代の皇后さまが亡き後も皆に親しまれている花だが、次第に紫色を好んで身につけるものはだいぶ減った。今では、ひと世代前のお年寄りたちが好んでいる印象だ。



アイリス伯爵令嬢は薄紫の瞳に、銀髪の髪が見るものを引き付ける。

そんな彼女は紫のドレスを身にまとうことが多く、今日も繊細な刺繍が施されたパープルブルーのドレスを着ていた。みんながみんな、趣向を凝らしたドレスを着ているし、彼女よりよっぽど鮮やかな装いの人もいるというのに、彼女はただ座っているだけでも纏うオーラが違う。その存在感に、知らず緊張していたのも本当だった。

「毒花の姫……」

「しっ、聞こえるわよ」

あからさまに、彼女を罵る声が聞こえる。

クレマチスの姫というのは表向きの呼び名で、彼女や伯爵家を良く思わない一部の者は、彼女を毒花の姫と呼んでいる。

クレマチスの花は、その鮮やかな見た目に似合わず、肌をただれさせるような毒を含んでいる。乞食の中にはそんな毒を利用して、自ら肌をただれさせて憐れみを誘う者もいるというのだから恐ろしい。私自身も、クレマチスの毒に犯された人間を見たことがある。彼は庭師見習いで、幸いほんの少し腕をかすっただけで済んだようだけど、その傷口は痛々しくてしょうがなかった。男爵である父親も同情したのだろう。特別に薬を用意してあげたりしていた。

「申し訳ありませんが、今日はこれで失礼させて頂いてもよろしいでしょうか?」

「そうね。せっかく貴女も気に入りそうな茶葉を、このあとお出ししようと思っていたから残念だわ」

「……まぁ、それは残念です。ぜひご一緒したかったです」

「そうだ!彼女に、今日お出ししようと思っていた茶葉を少し分けて差し上げて」

「かしこまりました、奥様」

それは名案だと言うように、公爵夫人は使用人に言いつけた。アイリス伯爵令嬢は、引き止められても嫌な顔一つせず対応している。

「よろしいんですか?」

「あまりの珍しさに沢山買ってしまったから、気にしないでお持ちになって。今度感想を聞かせてね」

「嬉しいです。次は祖母の祖国で流行っているお茶をお持ちしますね」

「あら、貴女のおばあ様は紅茶の産出国のお生まれよね?嬉しいわぁ」

「はい。多少伝手もありますし、公爵夫人にお飲みいただけるとあれば、張り切って仕入れさせますわ」

「まぁまぁ、多少だなんて謙遜なさって。他国へ嫁いだ元王女の愛孫が望めば、新たな茶葉すら作り出してくれるわよ」

「ふふっ。もしそうなったら、公爵夫人のお名前を頂いてもよろしいですか?」

「貴女は本当に、私を喜ばせるのが上手ね。今回は残念だけれど、次回もぜひ参加なさってね」

「えぇ、もちろんです。では、私はこれで失礼します」

会話の節々で向けられる公爵夫人の視線は、凍てつくように冷たかった。
どう考えても、途中退室した彼女や、そのきっかけを作った執事よりもこちらの方が不興を買ったのは明白だった。アイリス伯爵令嬢がここまで公爵夫人と懇意にしていたというのも、私をはじめ、一部の人間には予想外だった。先ほど毒花なんて揶揄した男爵などは、真っ青になって心なし震えている。伯爵家はそれこそピンキリで、王宮から遠い地方領主でも決して冷遇されている訳ではなく、国境付近や大切な土地を任されている場合もある。


王族に連なる公爵や、一部の選ばれた侯爵以外はなかなか判断がつきにくい。
どうやら、アイリス伯爵令嬢のお家は『有能な』ほうの伯爵らしい。「クレマチスの姫」という通り名ばかりが一人歩きして、彼女の家の情報まで正しく広まっていないようだ。かくいう私も、「クレマチスの姫は親が陛下の覚えがめでたいからと、分不相応に高圧的だ」という言葉を信じていた。

「それでは、失礼させて頂きます」と、彼女が見せた礼は、ドレスの小さなシミなど感じさせない完璧なものだった。

「行くわよ」

「はい、お嬢様」

執事らしく、伯爵令嬢に話しかけられるまで一言も発しなかった彼が、ようやくその口を開いた。その瞳にはわずかな憂いが見て取れる。きっと揺れている瞳に気づかなければ、自身のミスにも気を払えない、無能な使用人なのだと感じたことだろう。……けれど、その瞳を見たから。彼は自らの失態を自覚しながらも、これ以上主人に恥をかかせないようにしているのが分かる。そんな彼の気持ちも知らずに、事を荒立てた私をどうしてかばってくれたのか分からない。……それでも、目の前に差し出された手袋の白さは、目に焼き付いて離れなかった。





✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾






例のお茶会の後、友人に勧められて、アイリス伯爵令嬢の家には一度謝罪に伺った。

手紙だけでも充分気持ちが伝わったと返事があったけれど、両親にはこってり怒られそんな訳にはいかなかった。第一、あの日みた白い手袋は未だに私を支配していて、もう一度見たくてしょうがなかった。なのに直接お会いした伯爵令嬢は、手紙の優し気な印象はどこに行ったのかというほど感情が見えなかった。おおよそ、自分では手紙を書かずに済ませたのだろう。執事の彼は部屋を案内された途端に、伯爵令嬢に用事を言いつけられてどこかへ行ってしまった。謝罪に来たくせに、無理やり「彼に謝罪をさせてほしい」など、言える訳もなく。彼の主に「謝意は伝わりましたし、これ以上はもう結構ですよ」と言われてしまえば、続けられる言葉などありはしなかった。





三度目に逢えた時は、街を散策中のことだった。

毒花の姫の買い物に付き合わされているのだろう。大きな包みを両手で抱えて、馬車に詰め込んでいた。声をかけようと足を踏みだした時には馬車は出発していて、何をもたもたしていたのだろうとショックだった。何がショックって……いくら男爵家とは言え、執事に恋してしまったのが何よりショックだった。



一部の理解ある主人はのぞいて、大抵の貴族は執事が家庭を持つのを快く思っていない。

家族を持てば、どうしてもそちらを優先したくなるだろうし、一生仕えるために、多少同僚に手を出しても目こぼししてもらえる。うちの執事は比較的おとなしい方とはいえ、いつも優しい彼らが、何人かのメイドを未婚の母にしたという事実は衝撃的だった。「子ども特有の潔癖さ」と従妹などにはからかわれたけれど、それこそ、子どもの頃から知っている彼らの性事情なんて知りたくはなかった。しばらくの間、あからさまに家の執事たちを避けて困らせたのも、今となっては思い出だ。


そんな、苦い経験をしたはずの自分が、どうしてよりによって彼に惹かれたのかという思いもある。冷静に考えて、『あの』毒花の姫が彼のような有能な人材を手放すとは思えないし、この気持ちは不毛でしかない。家同士のつながりを求めるお父様に彼と結婚したいなどと言ったら、卒倒するかもしれない。



ああでもない、こうでもないと考えて考えて、考えすぎたのかもしれない。
四度目に逢えた時には、彼への気持ちが募りすぎて、思わず腕をつかんでいた。今はパーティーを少し抜け出しただけなのに、気持ちを抑えきれなかった。この機会を逃したら、次にいつ彼と話せるか分からない。遠目に見かけることはあっても、伯爵家の執事何てそう易々呼び止められるものではない。無理やりいう事を聞かせようなどしたら、下手すれば家を巻き込んだ大問題になる。

「好きですっ!」

驚きに目を見開いた後に、ゆっくりと縋りついた手をそっと離される。
綺麗なお仕着せに少しシワがついてしまい、そっと払われたことに拒絶されたのだと感じた。

「申し訳ありませんが、私はこの身の全てをアイリス様に捧げておりますので」

よそ様の開いたパーティーの合間に、何をやっているんだろうかとか。
私は後ろにメイドを連れているのに、使用人である彼はどうして一人でいるのだろうかとか。

そんな、当然疑問に思うべきことが浮かんだけれど、構っていられないほどには必死だった。
執事として、良いうわさしか聞かない彼だ。伯爵家に忠誠を尽くしているだろうことは予想がついていたのに、毒花の姫の名前を出されて頭に血が上る。

「アイリス伯爵令嬢は、本当に貴方が一生を捧げるだけの価値がある方なのですかっ?」

伯爵家ではなく、彼女に忠誠をささげているだなんて許容できなかった。
ましてやその言い方は、「愛の告白」をしているがごとく柔らかさで、嫉妬心を抑えきれない。

「あなたは知らないかもしれませんが、お嬢様は素晴らしい人格者です」

熱くなった私の頭を冷やしたのは、彼のそんな言葉だった。
呆然としたこちらに構うことはなく、彼女への賛辞は続く。

「伯爵家のお陰で領民たちの生活水準は格段に上がり、道の舗装工事が進んだおかげで物の物流もしやすくなったのです」

「そ、それは確かに褒められるべきことかもしれませんが、そんなのは彼女の父親が優秀なだけじゃないですか」

目の前の彼は、あまりに盲目的過ぎる。

主に仕える人間としては褒められることかもしれないが、恋にかられた私には歯がゆくてしょうがない。どうか目を覚ましてほしいと願いをかける私を、さらなる衝撃が襲う。

「伯爵様は屑です」

「へっ……?」

思わぬ言葉に、間抜けに聞き返す。

「あなたは本当に、うちのお嬢様よりもよっぽど世間知らずですね」

「急に何を、第一、自分の所のご主人様を屑だなんて言って、許されるんですか?」

「私の主はお嬢様ただおひとりですし、お嬢様はアレの短所を痛いほど理解し嘆いていらっしゃるから問題ありません」

「そ、そんな……」

自分の主を屑だのアレだのいう従者を、初めて見た。

領民だって大きな声では言えないだろうことを、いくら人がいないとはいえ付き合いの浅い私の前でいうなんてどうかしている。

「こ、こんなどこに耳があるか分からない所でそんなこと言って、大丈夫なんですか?」

あまりに堂々としているから、むしろこちらの方が恐ろしくなる。
貴族を馬鹿にするなんて、庶民にとっては自殺行為だ。幸い周囲に人の気配はなかったけれど、信じられないような思いで相手を見つめる。

「いざとなれば、伯爵家を潰してしまえるほどの情報も証拠もつかんでいます」

「そうですか。いくら伯爵令嬢を尊敬しているからって、雇い主相手にすごいですね」

「ですから、私の主はお嬢様ただおひとりだと言っているはずです」

「そ、そう思いたいのは分かりましたが、結局お給金は伯爵家から出ているでしょう?」

「いいえ。お嬢様はどんな手段で手に入れたか分からないお金で食いつなぐなど、吐き気がする。自分や自分の周囲にかかるお金はすべて自分で稼ぎますと言って、ここ数年はすべて自身の資産で賄っておいでです」

「そんなことが……」

「それが可能になるほど、教養と才能に恵まれた素晴らしい御方なんです」

目の前にいるのは私のはずなのに、合わない視線の先にいるのが『誰か』なんて、問いかける必要はなかった。






✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾  ✾






半ば、呆然としながら帰路につこうと廊下を歩いていると、ふと最近でずいぶん聞きなれた声が聞こえてびくりと肩が震える。

どうやら、想像していたより長く庭園で時間を潰してしまったらしい。お酒に酔わされた人々が、ちらほらと個室に入っていくのが見える。聞こえた声は、その個室の中の一つから聞こえたものだった。

「貴方、いつまでそうしているつもり?」

一瞬、自分に言われたのかと思ったけれど、すぐに違うと分かり詰めていた息を吐く。

本当はすぐにでも引き返したいのだけれど、思ったよりもこの前のショックが大きかったらしい。体がすくんで動かなかった。どうやらアイリス伯爵令嬢と誰かが話し込んでいるらしい。そんな合間にも、彼女たちの話は進んでいく。

「何がでしょう?」

「子爵家の次男とはいえ、いつまでも執事のまねごとをしている場合ではないでしょう」

「私なりに頑張っているつもりなんですがね。真似事とは手厳しい」

思わぬ秘密を聞いてしまったことに、口を押える。

貴族の中には、よそに行儀見習いにやったりすると聞いたことがあるけれど、まさか彼もそうだとは思っていなかった。第一、男爵家ならまだしも、子爵家の者が行儀見習いなんて通常ではありえない。

「仮にも私の婚約者だというのに、いい加減執事としてではなく次期後継者として自覚を持ってほしいわ」

「…………」

「あなたはいずれ、この伯爵家を継ぐ人間なのよ」

すぐには、何を言っているのか理解できなかった。

まるで死を間際に控えた死刑囚の様に、色々なことが頭をめぐる。自分がこれまでしていた会話は、果たしてどこまで許されるものだったのだろうか。巻き込まれたくないと友人や婚約者は離れていき、父親には折檻されるだけならまだマシだというありさまになるだろう。母に至っては、あまりの衝撃に倒れてしまうかもしれない。だらだらと、冷や汗が止まらない。

「そんな風に『遊んで』いるから、男爵家のご令嬢に想いを寄せられたりするのよ」

「おや、聞いてらっしゃったんですか?」

「そりゃあ、靴ずれを起こした主人を放ったまま、ずっと使用人が帰ってこなければ、心配にもなるでしょう?」

「痛い足を引きずってまで、探してくださったんですか?」

「っっ!」

「嗚呼、少し血が滲んでいますね」

これ以上、続く言葉を聞いていられなくてその場を離れる。

貴族のパーティーでは、個室を『そういう意味で』休憩として利用する人たちがいるのは知っている。でも、まさか自分の好きな人に婚約者がいるのと、その婚約者とそういう場所を利用しているのを知るのが同時になるとは思わなかった。



苦い苦い私の初恋は、笑ってしまうほどあっけなく砕け散った。

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