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「さとりの夏休み」
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八月某日(金)。晴れ。
「かいがい旅行」はとても楽しかった。初めて「ひこうき」に乗って、テレビで見た宝石みたいなきらきらした海で泳いだ。目にするものや、口にするもののすべてがこれまでさとりが知っていたものとは違った。毎日長い時間ずっとそうすけと一緒にいられて、まるで夢の中にいるみたいにうれしくてふわふわしていた。
そうすけは、おいらのことをとても大事にしてくれる。おいらが傷つくことがないよう、まるで自分のこと以上に心配してくれる。それはバチが当たるんじゃないかと思うくらいにうれしくて幸せだけれど、本当はもう大丈夫なんだよ。
おいらはもう傷ついたりなんかしない。ひとりぼっちなんかじゃない。これから先、例え何があったとしても、おいらもそうすけを守りたい。そうすけがいつでも笑っていられるよう、そうすけがおいらを想ってくれるみたいに、そうすけのことが守りたい。
いろんな神さま、そして龍神さま。どうかそうすけがいつまでも元気で幸せでありますように。願わくば、いつまでもそうすけと一緒にいられますように。どうかお願いします・・・・・・。
八月某日(土)。お昼ごろににわか雨。
留守にしていた間埃がたまっていた部屋を掃除して、洗濯機を回した。そうすけと一緒にお昼ご飯を作って、リビングで食べた。
雨あがり、とてもきれいで大きな虹が出ていた。そうすけとベランダに出て眺める。
きょうもあしたも、ずっと幸せ。
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