Head or Tail ~Akashic Tennis Players~

志々尾美里

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第63話 ミックスの心得

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 勝敗が決したあと、ムーディは胸に去来する敗北感を素直に受け入れることができた。悔しさは当然ある。しかし懸念していたような事態は結局起こらず、試合を無事に終えられた安堵感が、彼女の悔しさを和らげてくれた。ことと次第によっては、敗北よりも恐ろしい事態になり得たのだ。それに比べれば、スポーツでの敗北など充分幸福な結末と言える。

 対戦相手である日本の桐澤姉妹は、素晴らしいパフォーマンスを見せた。ストレートでの敗北ではあるが、ムーディたちも出来ることは全てやれたという自負がある。十全な結果とは言い難いものの、ベストを尽くした彼女は、心地良い疲労感に包まれていた。

「っくしょう……」
 一方で、ペアのギルは肩を震わせながら敗北の痛みを堪えている。今にも泣き崩れそうな背中だが、ムーディは声をかけない。自分よりも才能に恵まれ、複雑な事情を持つ彼女を勝たせてやりたかったが、ダブルスは片方だけでどうにかなるものではない。きっとそれは、ギルもこの試合で痛いほど学んだことだろう。それに、まだチームが負けたわけではない。

 対戦した両ペアがネットの前へと歩み寄り、互いに抱擁ハグを交わす。双子で見た目は全く同じ桐澤姉妹だが、軽く肌を重ねるとそれぞれ別の人間だということが、妙にハッキリと意識できた。

 桐澤姉妹は一人涙を堪えているギルへ声をかけようとして、それを飲み込んだ。今は慰めも激励も必要ないと察してくれたのだろう。同じような敗北を経験したことのある者ならば、それが分かる。ギルは一見すると爆発しそうな感情を辛うじて抑え込んでいるように見えるが、それだけではない。彼女は4人のなかで誰よりも早く、次に向けた心の準備をしているのだ。

――次は、必ず勝つ

 小柄な彼女の瞳に宿る再戦リベンジへの決意を、ムーディは頼もしく思った。

           ★

「さーっすが最強の双子! よくやったー!」
 戻ってきた桐澤姉妹と、女性陣がハグをしながら歓びを分かち合う。男性陣とはハイタッチやグータッチを交わし、1勝1敗に持ち込んだ女子ダブルスの健闘を称えた。コートの上ではおくびにも出さなかったが、さすがの2人もかなり消耗したのだろう。嬉しそうな表情のなかに少なからず疲労の色が見えた。

「すごかったよ、快勝だったね」
 タオルで汗をぬぐう2人に、ひじりは声をかける。

「んーまぁ」
「当然かな」
 可愛らしい顔をしているのに、強気だなと思う聖だが、続く言葉が意外だった。

「銀髪の子、ムーディだっけ。彼女がもっと試合だけ・・・・に集中してたら」
「結果は違ったかもしれない。彼女は別のことにも意識を向けてたよ」
「別のこと?」
 何の話だろうと疑問に思っていると、鈴奈が聖の尻を平手で景気よく叩いた。

「うぉイ、浮気してんなよ~!」

 いかにも準備万端、といった風の鈴奈が不思議な踊りをしながら煽ってくる。桐澤姉妹の試合で闘争心に火がついたのだろうか。輝く黄色ジョンブリアンのミニスカートに、ヘソがチラ見えするチアガールみたいな可愛らしいデザインのウェアに身を包む鈴奈。大体なにを着ていても似合うと思うのだが、ふと、聖は彼女の身体のラインに違和感を覚えた。

(あれ? なんか)
<本気モードだな。自慢の胸部装甲を拘束具で抑えてやがる>
 そういうことか、と納得する聖。いつもはこちらが目のやり場に困るような服装を好んで練習に参加したりする彼女だが、それゆえ無駄に激しく動き回らない。しかし今日は、きっちりと準備を整えて試合に臨むようだ。

「行くぞ相棒! ひと狩り行こうぜ~!」
「あ、ちょ、待ってください」
 言うだけ言ってさっさとコートへ向かう鈴奈を、聖が慌てて追う。

「頼むぞ聖!」
 奏芽かなめが檄を飛ばし、聖は振り返りざまに親指を立ててそれに応える。太陽はもうしばらくすれば一番高い位置へと昇るだろう。マイアミの澄み渡るように青く高い空のもと、聖は緊張を感じながら鈴奈のあとに続いた。

           ★

 対戦相手の2人は共に長身で、顔が小さいのに手足が長く、ともすればファッションモデルのような雰囲気を持っていた。無論、モデルより遥かに筋肉は多くアスリートらしい頑強さがあるのだが、身につけているウェアのせいでファッショナブルな雰囲気をかもし出している。

 男の名はグリード・セック・ピストーラ。身体に張り付くような着圧機能性コンプレッションウェアで上半身は鮮やかな青、下半身のパンツはオレンジを基調とした虎の柄タイガーデザイン。頭には赤いニットキャップを浅くかぶっており、形の良い頭と彫りの深い顔が目立つ。どことなくラテン系の雰囲気で、陽気そうな印象だ。

 女の名はパトリシア・スペツィエ・ウナーゾ。高貴な印象を与えるピンクゴールドの髪をハーフアップに括り、勇ましくも女性らしさを失わず、ただの美人とはひと味違う雰囲気を持っている。鼻は彼女のプライドを表すように高く、つり目がちな目元は他人にも自分にも厳しそうな鋭さがあった。上半身は大胆な黒いビキニウェア。形の良い大き過ぎない胸が堂々と惜しげもなく晒され、腰にはピンクとブラックのチェックでデザインされたスカートを穿いている。

 イタリアの2人は、遅れてやってきた日本ペアに遠慮のない視線を向ける。特にピストーラは、鈴奈に対して下から上、上から下とその大きな目をギョロギョロ動かしながら舐めるような視線を這わせて、やがてそれは同じように聖にも向けられた。

(なんか、目力めぢからがすごい)
<品定めされてンなァ? 顔の濃いヤツはどっちもイケるっていうぜ>
(へぇ?)
 アドの言葉の意味が分からず、曖昧に相槌を打つ聖。するとピストーラが聖を見ながら、ズンズンと近付いてきた。やや驚いたが、これも一種の心理戦かもしれないと反射的に思った聖は、下がらないように踏みとどまる。すると、まるで試合前のボクサーが対戦相手と額をぶつけあって睨み合うような恰好となった。

「……」
「……」
 すると突然グリードが、親し気な笑みを浮かべ聖の肩に手を回してきた。

「ヘイヘイヘイヘーイ、ジャポネーゼのニイちゃんよお、ちょいと質問いいか~? ダメつっても答えてもらうけどよお~」

 ピストーラの引き締まった身体は力強く有無を言わせないが、相手に対する敬意と親しみが感じられ不快さは無い。だが、そうはいっても突然知らない男に密着されて気持ちが良いかというとそんなはずもなく、聖は困惑と愛想笑いが入り混じった変な表情を浮かべて相手のされるがままになってしまう。

「オメェ、ペアのあのカワイ子ちゃんたぁどこまでイってんだ?」
 唐突な質問に早速動揺する聖。いきなり何を言い出すのか。

「つぅかよぉ、ありゃスゲェな? イタリアでもあれほどの逸材・・は滅多にいねぇ。ただデカいだけじゃあねぇぞ。オレの目に狂いはねぇからな。ありゃあ極上の良いオンナだ。背がちょいと小さめなのがアレだが、ソッチが好きなヤツにはむしろウェルカムだろうぜ」

<ほう、テメェ分かってンじゃねェか。あの拘束具の下にある実力を見抜いた上でその評価を下すたァな。そうなンだよ、スズパイは逸材だ。しかも性格も良い。だっていうのに、コイツ、まだ手も握ってねェンだよ。信じられるか? チャンスは何度もあったっつーのに。これだから童貞はヘタレで困るよなァ~>

 相手には聞こえるわけないにも関わらず、アドが頭のなかで好き放題言う。これじゃまるで、タチの悪い不良2人に挟まれカラまれているようだ。オメェ良いオンナ連れてんな、どこまでヤッたんだ?といった具合に。

「いや、あの、スズさんとは別にそういうんじゃ」
 聖としてはちゃんと否定しておきたいが、ここであまりハッキリした言葉を使って鈴奈に聞かれでもすると、それはそれでマズい気がした。男2人は女性陣に背を向けている形だが、聖は背中越しにひしひしと鈴奈の視線を感じている。確実に聞き耳を立てられているに違いない。

「マジで言ってんのかぁ!? オメェ、キン〇〇ついてっかよお~? あの感じ、ありゃあ気の合うヤツなら基本的にウェルカムって感じじゃあねぇか。好き嫌いせず、まずはお試しで仲良くし~ましょ♪ ってノリで相手してくれるタイプだぜありゃあ。オレが言うんだ、間違いねぇぜ」

<だよなァ!? 好き嫌いはまず試してからってタイプだよなァ!? わかってンねェアンタ! さすがイタリア人は女を見る目がある! ウェアのセンスは終わってるが気に入ったぜ! オイ聞いたか、オレと同じ見解だ。今日の試合が終わったらてめぇ絶対部屋いけよ大人の階段を昇るチャンスだぞ!>

 どうしてコイツらは他人の色恋沙汰にここまで興味津々なのか、聖には皆目わからない。わからない、が、彼らの言ってることに対し、ちょっとずつ「そうかも」と思いつつある自分を感じた聖は、邪な感情を振り切るようにグリードの腕から逃れ、アドとのリンクを切った。

「えぇっと、あのですねピストーラ……さん? 確かにスズさんは魅力的な女性です。でもそれはそれですよ。あくまで暫定的なミックスのペアなだけで、僕には別に好きな人がいるんです。なのでその、なんというか、試合前にこういうのは困ります」

 聖の言葉を聞いたグリードは、きょとんとした表情を浮かべる。しかし彼は、腕をほどかれ自分の話にも乗って来ない相手に気を悪くする風でもなく、あくまでフレンドリーな雰囲気を崩さない。そしてしばしの逡巡のあと、声をひそめて新たな質問を口にした。

「好きな人ってのは、誰よ?」
「えっ」
「いいから、誰だよ」
「す、素襖春菜っていう、幼馴染の」
「スオウハルナ!? あの!? おめぇあいつと幼馴染!? 聞いたかオイ!」
 とんでもないビッグニュースを知ったかのようなリアクションをするグリード。ピューと口笛を鳴らし、ペアであるウナーゾに向け叫ぶ。ウナーゾはシラケた様子で眉をひそめているが、グリードはそんなことお構いなしに大はしゃぎだ。

「ジャポネーゼが一途だってぇのはウワサにゃあ聞いていたが、それ以上に驚きだぜ。へぇ、たまげた。あのスオウの幼馴染かよ。しかも恋仲たぁな! こいつはおもしれぇ!」
「え、いや、別に恋仲ってわけじゃ」
「好きなんだろお? 恋しちゃってるんだろお? じゃあ恋仲じゃねえか!」

 聖の価値観で言えば、恋仲とはカップルとして成立している者同士のことを指す。聖は既にハルナに半ば告白めいたことはしているが、まだ付き合っていない。聖の認識でいうと、まだ片思いとさして変わらない状況といえる。しかしよくよく思い返してみると、自分の場合は片思いかどうかというと、正直そうでもない気もしてくる。いや、どちらかといえば、ハルナも自分を好いてくれているといえるだろう。自分を大切な人だと、彼女はいってくれた。聖は自分とハルナが現状どういう関係にあるのか、主観と客観で考えがゴチャゴチャになり、なんだか頭がグルグルしてきてしまう。

「ちょいちょい~、恋バナも良いけど、さっさと始めな~い?」
 やや低い声で鈴奈が苦言を呈してくる。どうやら、審判が声をかけてくる前に機先を制したようだ。促された男子2人はネット前へと移動し、それぞれペアと並ぶ。

「では、第三試合、ミックスダブルスを開始します」

 主審がそう告げて、コインが宙に舞った。

           ★

 国際ジュニア団体戦 予選Dブロック
 日本 VS イタリア 第3試合 男女混合ミックスダブルス
 若槻 聖&偕 鈴奈 VS  Gridグリード ceckセック Pistolaピストーラ & Patriciaパトリシア Speziaスペツィエ Unarzoウナーゾ

 コイントスは相手が勝ち、サーブはイタリアからとなった。

 日本ペアは自陣右側デュース・サイドを鈴奈、自陣左側アド・サイドを聖が受け持つ。ミックスでの参戦が決まってすぐ、2人はそれぞれの得意や不得意を検証し、基本的な役割を決め練習に励んだ。

「んじゃ、いつも通り行くよん♪」
「はい、お願いします」

 聖はサービスライン手前で構える。しっかり腰を落とし、すぐ反応できるよう足を小刻みに動かしておく。事前の打ち合わせで、鈴奈が最初に打つショットは2人の間で決めてある。そのため、素早い反応が求められるのだ。

 力強いピストーラのサーブが放たれる。コースはセンター。
 男性の放つパワーサーブを、鈴奈は両手の非利き手側バックハンドで捉える。通常、デュースサイドにいる右利きの選手が、バックハンドでクロス方向へ返すのは多少難易度が高い。シングルスであればコート中央センターを通せるが、ダブルスには前衛がいる。甘くセンターにボールが行けば、一瞬でポイントを決められてしまう。女性が男性のサーブを受けるとなればなおさらだ。それならば――

「そぉ、れいっ!」
 鈴奈は挨拶代わりとばかりに、前衛であるウナーゾへ向けリターンを打ち込む。相手のサーブがセンターに来ると半ばヤマを張っていたのが功を奏し、完璧なタイミングで相手前衛の身体側ボディへとボールが飛んでいく。

 しかしウナーゾは全く怯むことなく、素早く身を躱しながらそれをバックハンドボレーで捌いてみせる。それどころか、リターンの球威を殺し、柔らかなタッチで虚を突く零れ球ドロップボレーをネット前に落とした。

「!」
 聖の反応は早かった。正面に落ちたドロップを前衛と後衛どちらが拾うべきかはケースバイケースだが、今回の場合は打ち合わせ通り聖が拾う。ウナーゾのドロップは確かに見事であるものの、最善手ではない。鈴奈のリターンを攻撃的に返球できないからこそ、咄嗟に勢いを殺さざるを得なかったのだ。

 最速でボールに追いつく聖。ラケットを伸ばし視界の端で打つべき場所を見定める。

(サーバーは、詰めてない。狙える!)

 掬い上げる浮遊打スコップ・ボレー

 ボールに勢いが出過ぎないよう注意を払い、聖はネットとほぼ平行方向を狙う。打った感触とボールの軌道イメージが見事に合致し、狙い通りの場所へボールが運ばれていく。即座に体勢を立て直そうとしていると、軽快に地面を蹴るキュキュッというスキール音が、聖の耳に飛び込んでくる。ドロップを拾ったことで大きく移動を余儀なくされた聖のポジションへ、鈴奈が素早くカバーに入ったのだ。

 聖の掬い上げる浮遊打スコップ・ボレーは、敵陣デュースサイドの最端部分アレー・コートに着弾。サーブを打った直後、一旦その場に留まっていたピストーラだったが、その長い足でコートを蹴り上げるように駆けてボールを追う。一瞬で最高速度に達し、追いつける確信を得ると同時に減速。聖とポジションチェンジしたばかりの鈴奈へ向け、強烈にスピンの効いたショットを放つ。打球音はまるで銃声のようだ。

 ギュルギュルと音が聞こえそうなほどの回転量を内包したボールは、最頂点に達してすぐ急激な落下を始める。その軌道の変化は、まるで見えない妖精がボールを蹴り飛ばし、無理やり軌道を変えてしまったのではと思えるほど。

(一度落とす? いや、それだと間に合わないっ)
 鈴奈はすぐに決断し、ボールの落下点へ滑りこんだ。慌てることなくボールを引き付け、正確なタッチで回転を包み込む。前衛のウナーゾが油断なくセンターを守り、ピストーラがネット前へと詰める。位置的に、どこへ打っても相手に捕まってしまう。

セイッ!」
「!」
 瞬間、聖は鈴奈がどこへボールを打つかを察し、迎撃態勢を取る。

――んじゃあ、あたしが「セイ」って呼んだらすぐ構えといてね

(来るッ!)
 打たれたボールは、再び前衛であるウナーゾへ向けて。後衛である鈴奈が相手前衛を狙う以上、先ほどと同じようにネットプレーを食らう可能性が高い。聖はそれを見越して、膝がコートへつきそうなほど身を低くする。

 返球に機敏な反応を見せたウナーゾだが、鈴奈がノーバウンドで処理したことで完全な攻撃には一瞬だけ間に合わない。ブロックするようにラケットを使い、勢いを利用してボールを鋭く弾き返す。打球方向は、ギリギリ聖の守備範囲。低く構えたお陰で充分対応可能だ。

――ミックスの心得その1

(強いボールは不要。タイミングを早く――ッ!)
 ウナーゾが弾いたボールを、今度は聖が素早く打ち返し、三度ウナーゾを狙う。

――狙うは女性。非情なまでに女性を狙え

「チッ」
 間断なくボールを集められたウナーゾは、身を躱すべく仰け反りながら返球。ラケット面が上を向いた為、ボールは緩く浮き上がるようにしてコート中央付近へ打ち上った。

「とぉりゃあ!」
 鈴奈が一気呵成に駆ける。勢いもそのままに、強烈な一撃をお見舞いする。

 撃墜する浮遊打ドライブ・ボレー

 相手コートのど真ん中を、切り裂くようにボールが飛んでいった。

「ふゥ~♪ やるねぇ~」
 ポイントを失ったはずのピストーラが、口笛と共に日本ペアへ賞賛を送る。狙い通り上手く行ったと安堵する聖のもとへ鈴奈が近寄ってくると、手ぶりでハイタッチを要求。応えるように聖が手を出すと、勢いよくパチンと音を立て、鈴奈は続けざまに少しだけ聖の元へ身体を寄せる。まるで、イタリアペアに見せつけてやるかのように。

(ちょっとこれは聞いてないなぁ)
 ここで変に諫めると空気を壊しかねないので、聖は大人しくしておく。しかしそんな日本の2人に対し、なんの反応も示さないウナーゾ。無視するように視線を切って、ペアであるピストーラと手の平を重ねる。日本ペアとは違い素っ気ない感じだが、それはそれで信頼し合っている様子が見て取れた。

「さァて、幸先いいね~。先制したったゼ。このままイクよん」
 おどけた口調とは裏腹に、獲物を前に舌なめずりをする肉食獣のような鋭い眼光の鈴奈。ふと、相手コートから視線を感じる聖。目を向けると、ウナーゾが無表情でありながらも激しい闘争心をその瞳に宿してこちらを見ていた。

 国際ジュニア団体戦、第一予選は第3試合、ミックスダブルス。
 チーム全体の勝敗の流れを左右する重要な試合が、早々に熱を帯び始めた。

                                  続く
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