銀色の粉雪

いりゅーなぎさ

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冬弥編

銀色の粉雪

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 源一の声は必死で、それがただ事ではないということはすぐにわかった。
 冬弥は冬爺の写真を元の場所に戻し、部屋を後にする。
 美雪も狐を抱きかかえ、慌ててその後を追う。
 玄関の引き戸を開けると、すぐ目の前に源一と涼子の姿があった。
 その背後に見える光景で、一大事の意味を瞬時で理解できた。
 ――猛吹雪。先ほどちらつきだした雪は、いつのまにか積雪し始めるほどの勢いで降り出していたのだ。
「とりあえず、中に入れてくれ。こんな薄着じゃたまったモンじゃない」

 源一と涼子を家に入れ、外が見渡しやすい居間に案内する。
 ガラス戸の向こうでは、依然と吹雪は続いている。
「どうして? 私がここに来る時は、雪どころか雲ひとつなかったっていうのに」 ガラス戸の向こうを眺めながら美雪がつぶやく。
「どうなっている、源一? なんでこの時期に外が吹雪いているんだ?」
「わからん。さっき外で美雪と会ったあとすぐ雪がちらつきだしたとおもったら、一瞬でこのざまだ」
「これが、掟を破った者に対しての竜神様の怒りなんじゃあ……」 涼子がこれは竜神のたたりではないかという。
「馬鹿なことを言うなっ。もし、本当にそうなら、それは今じゃなく俺が山を下りたときだろ!」
「……経緯はどうあれ、冬弥、おまえはいまの段階でも掟を犯していることになる」
「! 私が、この子を連れてきたから?」
「そんなの関係ないっ」 冬弥が美雪に対して声をあげた。
「とにかく、この吹雪がどうにかならないと、美雪を家に送ることだってできないよ」
「……俺が、こいつを連れて竜神様の社に行く」
「待て、冬弥。社は頂上付近にあるんだぞ? こんな吹雪じゃ危険すぎる。第一、それでこの吹雪がおさまるって保証はどこにもない」
「だからといって、このままなにもせずには――」
 と、外の方から玄関を叩く音と、冬弥を呼ぶ大勢の声が聞こえてくる。
「! 冬弥くん、表に大勢の人が」
 美雪の声に、源一と涼子もガラス戸に近づく。
「なんでみんながここに来るのよ?」
「決まってるだろ? みんなもこの吹雪は冬弥が掟をやぶったから降り続けているって思っているからだ」
 冬弥は狐を抱きかかえ、立ち上がる。
「冬弥くん?」
「源一、涼子。美雪を頼む」
「ちょ、ちょっと。冬弥、アンタなにするつもりなの?」
「……いいか、この騒ぎが収まるまで絶対に表に出るなよ? ――特に美雪はマズい。最悪、この騒ぎが美雪のせいにされかねん」
「お前ひとりで責任を負うつもりか?」
「この騒ぎとの関係はともかく、俺は掟を破りみんなに迷惑をかけている。なら、その償いをするべきだ」
 冬弥が居間を出て玄関に向かっていく。
 玄関の引き戸を開けると、吹雪の中、村人たちが冬弥に詰め寄ってきた。
 ガラス戸越しでは、冬弥たちがなにを話しているのかはわからなかった。
 だが、しばらくして村人たちはそれぞれに帰宅をはじめていた。
 冬弥が居間に戻ってくる。そして、上着を羽織うと、狐を服の中に入れる。
「とりあえず、俺が社に行くということで納得させた」
「……冬弥、俺も行くぜ」
「いや。これは俺一人で行かなくちゃならないんだ」
 冬弥の決意は固く、もう誰も冬弥を止める事は出来ないでいた。
「お前たちは美雪を頼む。……なに、初めて行く道じゃないんだ。それに、十二月にもっと長い距離を暗闇の雪の中歩いたんだ。このくらいどうってないさ」
 そういって冬弥は家を出た。――ガラス戸から見える冬弥の姿は、すぐに見えなくなってしまった。
 猛吹雪の中、冬弥は社を目指して険しい山道に足を踏み入れた。

 猛吹雪の中、冬弥は夏に社の掃除に来たときのことを思い出していた。
『? 爺さん、中には変な水晶みたいのが入ってるだけだぞ?』
『馬鹿者っ。それは竜神様の御神体じゃ』
『御神体? いったいこれがなんだっていうんだよ?』
『それはな、儂らが困ったときに竜神様のお声が聞けるというありがたい代物なんじゃ』
『へぇ。じゃあ、この中に竜神様が眠ってるのかな? ――おーい、竜神様やーい』
『馬鹿たれがっ。御神体を叩く罰当たり者がどこにいるかっ』
『なんだよ? こんなのを叩いたくらいでそんなに怒るなよ』
『いいか冬弥、竜神様に無礼を働けば、なんらかの形で竜神様のお怒りを受けることになるじゃろう。じゃが、竜神様はとても義理堅いお方と言われておる。こうして竜神様に尽くしていれば、いつか見返りがあるというものじゃ』
『見返りってなんだよ?』
『お前も知っておろう。銀色の粉雪の伝説を』

(この現象が竜神様の怒りだっていうなら、社に行けば、あの御神体で竜神様の声が聞けるはずだ。――竜神様に会って、確かめるんだ。俺がこいつを保護したことになんの間違いがあったんだって)

 真っ白な世界の先に、社の影が見えてくる。
 そして、その社の中でなにかが光を放っているのが確認できる。
(! ……竜神様、なのか?)
 冬弥は社に近づいていく。
 社に近づくと、観音開きを開け、御神体を確認する。
 光を放つ御神体に手を伸ばすと、なにかが冬弥の頭の中に語りかけてきた。
「お待ちしておりました」
「! ……あんたが、竜神様なのか?」

 ガラス戸の向こうは、未だに真っ白な世界を映し出している。
「冬弥の奴、無事に社につけたんだろうか」
 源一が室内に視線を戻すと、美雪が胸を押さえながらうずくまっている姿が目に入ってきた。
「! おい、どうした!?」
 源一は、すぐさま美雪に駆け寄る。
 美雪は苦痛の表情を浮かべ、息を切らせながら胸――いや、心臓部を押さえていた。
「涼子、来てくれっ」
 源一の声に、台所でお茶の準備をしていた涼子が慌てて居間に来る。
「どうしたの? ――美雪、どうしたのよっ」
「わからん。気づいたら、うずくまっていた」
 涼子が胸を押さえる美雪を見て、なにかを思い出す。
「そういえば、初めて会った時も――! アンタ、薬は?」
 美雪は呼吸を整えるので精一杯で、言葉を返すことが出来ないようだ。
「――涼子、彼女を頼む。俺はひとっ走りして徳兄を呼んでくる」
「お願い。私たちじゃどうしようも出来ない」

「あんたが竜神様だって言うなら答えてくれ。この雪はあんたの怒りなのか? その怒りは、俺がこいつを保護したからなのかっ!?」
「私はあなた方の言う竜神ではありません。私は我が主――あなた方の言う竜神の代わりを任されているだけの存在です」
「代わり? ……つまりは、竜神様の使いってことか?」
「まぁ、あながち間違ってはいないでしょう」
「だったら、あんたでもいい。この雪で村のみんなが困っているんだ。どうにかこの雪を止めてくれ。俺に罰が必要だっていうなら、俺は――」
「あなたに罰など必要ありません。むしろ、あなたには感謝しなくてはいけないのですから」
「感謝?」
 と、突然、懐から狐が飛び出した。
「あなたが主を連れてきてくれたおかげで、ようやく力を回復させることが出来ます」
「力の、回復?」
「いま降りしきっている雪は、故意に降らせているのではありません。本来、この場所は雪に埋もれやすく、我が主の力で押さえ込まなければ季節に関係なく雪が降り続いてしまうのです」
 狐が御神体に触れると、御神体は光輝いた。
 次の瞬間、狐の姿は消え、吹雪いていた雪は次第に弱まり始めていた。

 源一が徳重を連れて戻ってきた。
「徳兄、彼女を見てくれ」
 徳重が美雪を見ると、すぐにこう言った。
「彼女の手荷物はどこにありますか?」
「それが、彼女、いま声が出せないみたいで……」
「涼子ちゃん、すぐに水を――出来れば、お湯か何かがあればいいのですが……」
「お湯ならあるよ? さっき、お茶の準備をしている最中だったから。でも、もう冷めちゃってるかもよ?」
「そのお湯で結構です、お願いします。源一くんは彼女の手荷物を探してください。たぶん、すぐ近くに置いているはずですから」
 徳重に言われ、部屋を見渡してみる。
 見慣れないポーチが壁際に置かれている。
「あれかっ」 源一がポーチを拾い上げる。
「源一くん、その中に小さな包み紙のようなものがないかい? たぶん、持ってきているはずだ、彼女が自分の身体のことを知っているならね」
「! あった、これが薬か」
 小さな包み紙を徳重に投げ渡す。
 と、涼子がお湯の入ったやかんと、お茶を入れるはずだった湯呑みを持って戻ってくる。
「完全に冷めちゃってるけどこれでいいの?」
「問題ありません。むしろ、その方が都合いいですから」
 冷めたお湯を湯呑みに注ぎ、包み紙を広げる。
 包み紙の中に入っていた粉を美雪の口に入れ、湯呑みのお湯を流し込む。
 次第に美雪の呼吸が落ち着いていく。
「……これで、落ち着いてくれればいいのですが」
「? どういうこと、徳兄? これで美雪は大丈夫なんじゃないの?」
「……もう一度発作を起こせば、ここでは治療のしようがないんですよ。彼女の持つ薬は、彼女の持病の薬のようで、私には調剤方法がわかりません。彼女のかかりつけの医者でないと、薬の用意ができないということですよ」
「次に発作を起こす前に、こいつを麓に送り届けなければならないってことか」
 そういいながら、源一は窓の方へ。
「! 雪が、弱まっている」
「え?」
 源一の言葉を聞いて、涼子も窓際へ。
「本当。これなら馬車が出せるかも」
「涼子ちゃん、あなた、ぬかるみでの馬車走行の経験はありますか?」
「一応は。でも――」
「時間がありません。とりあえず、馬車の準備を。それまでに冬弥くんが戻ってこればいいのですが、もし間に合わなかったら、涼子ちゃん、あなたが馬車を動かしてください」
「ちょっと待って。私はまだ、山道を走ったことないんだよ? それをいきなり――」
「いま、馬車を動かして麓までいけるのはあなただけなんです」

 しばらくして馬車の準備が終わり、荷台に美雪を寝かせた。
 冬弥は、戻ってきていない。
「一刻を争います。涼子ちゃん、出発してください」
 気持ちを落ち着かせ、手綱を握りしめる。
 昨年の秋、初めて買い出しに行った冬弥と同じ気持ちだった。
 ただ冬弥の時と違うのは、自分のペースで馬車を走らすことができないということだった。
「源一、美雪をお願いね。気にして操舵する余裕なんてないから」
「ああ、まかせとけ」
 手綱をたたきつけると、馬車は走り出した。

 冬弥が社から村に戻ってきた時、最初に目に入ってきたのは、土についたばかりの蹄と車輪の跡だった。
「? 誰かが馬車を出したのか?」
 冬弥の家の方から徳重がやってくる。
「! 冬弥くんっ」
「徳兄。……ちょうどよかった、村のみんなに話しておきたいことがあるんだ。みんなを――」
「今はそれどころじゃないんです。すぐに馬車を出して涼子ちゃんを追ってくれませんか?」
「涼子? じゃあ、この馬車の跡は涼子が馬車を出した跡なのか。でも、なんで急に?」
「……麓から来た子が倒れたんです」
「! 美雪が、倒れた?」
「いましがた、涼子ちゃんが馬車を出して彼女を麓に送りだしました。ですが、涼子ちゃんは馬車の操舵にあまり慣れていないのです。恐らく、山道を走るのは初めてでしょう」
 冬弥が自分の馬車の止めてある場所へと走り出す。
「お願いします、冬弥くん。いまならまだ追いつけるはずですから」

 涼子の操舵する馬車が激しく揺れる。
「おい、涼子。あんまり揺らすな」
「わかってるっ。私だって出来ればそうしたいよ」
 馬車を山道から落下させないように操舵するのが精一杯で、揺れる荷台を制御できないでいる。
 道の悪さをも相まって、横転するのは時間の問題かも知れない。
「! 涼子っ。馬車を止めてくれ」
「え? なんで?」
「美雪の呼吸がまた荒くなっている。……また、発作が出たみたいだ」
 馬車がその場に止まる。
 涼子があわてて荷台に駆け寄った。
「美雪っ」
 美雪は先ほどと同じように、しゃべることも出来ないほど呼吸を乱している。
「どうしたらいいの? ――ねぇ、源一。どうしよう、このままじゃ、美雪が――」
「……俺たちだけじゃ、どうしようもない」
「そんなっ」
 村の方の山道から、蹄と車輪の音が聞こえてくる。これは、馬車の音だ。
 音から察するに、その馬車はこんな足場の悪い道をかなりの速度で走ってくるのがわかる。
「涼子っ、源一っ」
 二人の名を叫びながら、冬弥が馬車を近づける。
 冬弥の目に映ったのは、涙目の涼子と、満足に呼吸すら出来ていない美雪の姿だった。
「冬弥ぁ。このままじゃ、美雪が、美雪が――」
「泣いてる暇はない。とにかく、俺の馬車に美雪を乗せろ。――今出来るのは、早く麓に向かうことだけだ」
 うろたえる涼子を脇目に、源一は素早く美雪を冬弥の馬車に乗せかえる。
「涼子。お前は冬弥の馬車の荷台に乗れ。俺はお前の馬車を村まで押していく」
「でも――」
「そんな状態でお前が馬車を走らすのは危険だ。お前は美雪を見てやってくれ」
「涼子、早く乗れ。……源一、後は頼むぞ」
「ああ。お前も、頼むな」

 馬車は高速で山道を下っていく。
 涼子の操舵と比べても明らかに速く、そして揺れの少ない走行だった。
 荷台には、吐息の荒い美雪と、その表情を伺いながら、不安で今にも泣き出しそうな涼子の姿があるだけだ。
 突然、美雪の荒い吐息が止まる。
 体調が落ち着いて眠りについたのなら、それでよかった。だが――
「! 冬弥っ」
 涼子の、叫び声に近い呼び声に冬弥は思わず馬車を止める。
 慌てて幌を開けたとき、目に入ってきたのは、涙を流しながら美雪を抱きかかえている涼子と、全く動くことのない美雪の姿だった。
「冬弥ぁ……。美雪が、美雪が、息をしてないんだよぉ」
 恐れていた最悪の事態に、冬弥の身体が震え出す。
 ゆっくりと、美雪の腕を取り、手首の脈を確認する。
 ……確認、出来ない。
 冬弥は背筋が凍るような感覚に陥る。
 胸元に耳をつける。……心音は聞こえない。
「冬弥ぁ」 涼子はもう、自分を保てないほどに泣きじゃくっていた。
 と、再び雪が降り始めてきた。
 その雪は、先ほどまでの荒々しい雪とは違い、冬弥たちを優しく包んでくれていた。
「!」 泣くじゃくっていた涼子が、なにかに気づき、涙を拭う。そして、周囲を見渡し始める。
「冬弥、これって、あの伝説の――」
 涼子が言いかけた『伝説』という言葉を聞いて、冬弥もあたりを見渡し始める。
「銀色の、粉雪」

 この村はひとつの伝説があった。
『銀色の粉雪が降りしきるとき、竜神はその者に小さな奇跡を授けるであろう』
 言い伝えでは、銀色の粉雪は竜神様が世話になった者に対しての恩返しだと言われている。

 そして、今。その雪が冬弥を中心に降りしきっていた。

 かすかな吐息が聞こえてくる。
 それは、まるで何事もなかったかのような、落ち着いた寝息だった。
「! 冬弥、美雪が――」
(……そうか。これが、あいつなりの恩返しなんだな)
「涼子、すぐに馬車を出す。美雪を頼むぞ」
「うん」

 麓につくと、馬車を涼子に任せ、冬弥は美雪を抱えて雪子の家に走り出す。
 勝手知るように玄関の扉を開け、雪子を呼ぶ。
「雪子さん、ちょっと来てくれっ」

 自宅にあった薬を飲み、かかりつけの医者の往診を受け、美雪は一命をとりとめた。
 回復した美雪が雪子にこっぴどく怒られたということは言うまでもないだろう。
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