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Epilogue

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 そして、無我たちのexamination”C”から十数年の月日が流れた。

 ――EXPERT本部、廊下。
「――夕菜、ちょっと相談したいことがあるんだけど?」
 本部の廊下を歩いていた夕菜を、遥が呼び止めた。
「相談? アンタが、私に? ……珍しいね、アンタが私に相談だなんてさ。旦那さんのこと?」
 遥は現在、一般人の男性と結婚している。夕菜はその愚痴の相手によく付き合っているのだが、『相談』と持ちかけられたのは初めてなのかもしれない。
「ううん、相談は和輝(かずき)の事」 和輝とは、遥の一人息子の事だ。
「息子さんの事? ――そういえば、あの双子と同じで、もうすぐ義務教育学科を終えるんじゃなかったけ?」
 夕菜の言う『あの双子』というのは、まぁ、追々(おいおい)。
「私は最近に知ったんだけど、和輝、ガーディアンスクールに行きたがってるみたいなの」
「? 遥? それは別に悩むことなんてないように思えるけど?」
「――たしか、夕菜は片親がEXPERTって聞いたことがあるんだけど?」
「そうね。ま、うちは今のアンタと違ってお父さんの方がEXPERTだったんだけどね」
「夕菜はいつ頃、お父さんがEXPERTって知ったの?」
「? ……もしかして遥、息子さんにアンタがEXPERTって事は――」
「うん、教えてない。旦那も気を利かせて触れないでいてくれている」
「……うちの場合は参考にならないと思うよ? だって、無我がうちで居候するようになって、初めて父親がEXPERTって知ったんだから。それまで、EXPERTなんて遥か雲の上の存在でしかなかったんだよ?」
「夕菜、アナタがガーディアンスクールに入学したときは?」
「一言もなし。――結局それは、アンタ次第なんじゃない? アンタがEXPERTってことを教えても教えなくても息子さん、ガーディアンの道を目指すことには変わりがないと思うよ?」
「厳しいね。――やっぱ、アナタもそろそろ家庭を持った方がいいんじゃない? 終わった恋を引きずっていないでさ」
「そんなんじゃないの。私はEXPERTの仕事に集中したいだけ。全く、結局それにいくわけ、遥?」
 夕菜と遥がそんなことを話していると、廊下の奥のほうが騒がしくなる。
「ちょっと一(はじめ)くん、ここを片付けてからにしてっ」 声を上げているのは美紅のようだ。
「……またあの双子なの?」 夕菜がため息まじりにそう言葉を漏らした。
「――アイツと一緒にしないでもらえる、オ・バ・サ・ン」 
 気付くと、夕菜の背後に十五歳くらいのポニーテールの少女の姿があった。
「双葉ちゃん」 側にいた遥がその少女をそう呼んだ。
[法名 双葉(ほうな ふたば)、EXPERT No.112。その苗字からもわかるように、無我の娘である]
「双葉っ、何度言えばわかるわけ? 私はオバサンって歳じゃない」 夕菜が双葉が言った『オバサン』という言葉に反応して言い返す。
「わかってないのはオバサンの方。姪が伯母のことをオバサンと呼んで何が悪いわけ?」 双葉がそう正論を返す。
「……本当、この娘苦手だわ」 夕菜が頭を抱えた。
「それより、夕菜。美紅の方はいいの?」 遥が夕菜にそう告げる。
 双葉にそっくりの少年と美紅がこっちに向かって走ってきた。
[法名 一(ほうな はじめ)、EXPERT No.111。察しの通り、双葉の双子の兄です、はい]
「まったく、アイツは」 双葉は髪のリボンを解き、鞭のように身構える。
「『旋風(つむじかぜ)』」 双葉のリボンが、伸びながら竜巻状に変化する。
 双葉のリボンが一の足首に巻きついていく。
「『アルカナ――ジャッジメント』」 一が一枚のタロットカードを生成すると、それは剣へと姿を変える。
 その剣で双葉のリボンを切り刻んだ。――リボンを切られた双葉は、一の前に立ちはだかり、一の進路を塞ぐ。
「どけよ双葉。今はそれどころじゃないんだ」
「今度は何をやらかしたのよ、一? ――なんにしろ、アンタが悪いに決まってる。素直に美紅さんに謝りなさい」
「――ちぃ。双葉っ、今はてめえにかまってられねぇんだよ」 テレポーテーション、発動。一の姿が消える。
「あ、逃げた」 はたから見ていた夕菜の一言。
 一を追いかけていた美紅が、双葉の元にやって来る。
「美紅さん、あいつがどこに逃げたかわかる?」 美紅と顔を合わすなり、双葉は美紅にそう問いかける。
「え? ――資料室からデータディスクを持ち出しているから、本部からは出てないはずなんだけど……」
「……そういうことか。オバサン、一は仮想空間装置室だよ」
「なんで美紅は名前で呼んで私はオバサンなのよ? 夕菜さんって呼べないの?」
「はいはい、夕菜。そこにこだわらない。――双葉ちゃん、なんで仮想空間装置室なの?」 遥が夕菜をなだめ、話を進める。
「あいつがわけのわからない資料データ持ち出すと思う? 多分、あいつが持ち出したのは仮想空間に投影できるデータ。特殊なフィールドか、珍しいテットデータか。……ふふ、なら希望通り、その仮想空間で引導を渡してあげようじゃない」 双葉もテレポーテーションを発動させた。
「あ、双葉ちゃん――、いっちゃった」 美紅が双葉を呼び止めようとするが、双葉の姿はもうここにない。
 そんな美紅の姿を見て、遥が美紅に問いかける。
「……もしかして美紅、あなた、一くんが何を持ち出したのか知ってるの?」
「うん。――たしかに仮想空間装置関連のデータなんだけど、あれは装置に投影できるデータじゃないよ?」
「? 美紅、いったいアイツは何を持ち出したのよ?」
 夕菜のその問いに、美紅が答える。
「私たちの、examination”C”の記録だよ」

 ――本部、研究室。
「平(ひら)さん、平さん。これが再生できる機械って空いてる」
 一は部屋に入るなり、懐からデータディスクを取り出し、そこにいた平男に対して質問を投げかけた。
「ははは。いきなりだね、一くんはいつも。――えーと、そのタイプのディスクは……、!? そのディスクって、もしかして――」
 平男がディスクのラベルを確認した瞬間に表情を変えた。
「これ? 資料室から拝借してきたヤツだよ? ……幻斗の奴、いつもいつも自分は神威さんにガチでやり合って勝っているなんて言ってやがるからさ、確かめてみようと思って、奴の言う、その試合のデータを探してたんだ」
「ははは。……そうか、一くん、あの試合を見るんだね」
「え? 平さん、これの内容を知ってるの?」
 と、廊下から美紅、夕菜、遥がやってくる。
 部屋に入ってくるなり、美紅が一に詰め寄っていく。
「やっぱりここにいた。一くん、持ち出したディスクを返して」
 そんな美紅を平男がなだめる。
「まあまあ。とりあえずこっちに再生準備がしてあるからさ、見せてあげようよ、あの試合を」
「平田くんっ」 美紅が平男に対して声を上げる。
 まぁ、一が持ち出したディスクを早く戻さないといけないのだから、当然の反応なのだが。
 それに口をはさんできたのは、夕菜だった。
「ま、いいんじゃない、美紅。それに私もそのディスク、見てみたいしね。久々に昔の私の姿をね」
「なに? どういうこと? これって、幻斗と神威さんの試合のデータじゃないの?」 平男や夕菜の反応に、一は困惑していた。
 そんな時、廊下の方から、けたたましい足音が聞こえてきた。
「一っ!」 双葉だ。
 双葉は部屋に入ってくるなり、怒鳴り声を上げる。
「アンタ、よくもなめた真似してくれたわね。覚悟はできてんの?」 一に向かって拳を固める。
「ちょ、ちょっと待て。邪魔してきたのはそっちだろ?」
 一の言うとおり、思いこみで妨害にでたのは双葉である。……そして、勘違いで勝手に無駄足を踏んだのも双葉である。
「うるさいっ」 正論を言われ双葉は、感情的に一に対して握り固めた拳を振り上げる。
「はははは。まぁまぁ、双葉ちゃん。キミも一緒に見るかい? 昔の法名くんが見られるよ?」
「え? 昔のお父さん?」 振り上げた拳をおろした。――無我のことを聞き、双葉の表情が変わる。
「……平男。この娘の前で無我の話はしちゃだめでしょ?」 夕菜があきれながら平男にそう言った。
「ははは。――でもね、これは二人にとって見る価値の高いものだよ。これをみたら、ガーディアンスクールの見方が変わるからさ」
「一、これなんのデータ?」 双葉が一にディスクの内容を尋ねる。
「それが、昔の幻斗の試合データを持ってきたつもりなんだけど――」
 そんな一に、美紅がこのディスクの内容を説明する。
「これはね。私たちがEXPERTになる前の、EXPERTになった瞬間の映像よ。私たちの、examination”C”の、ね」

 そして、四月。新たなる物語の始まりがそこにあった。
 ――ガーディアンスクール、1-A教室。
 体育館での入学式が終わり、各教室で一番最初のホームルームが始まる。
「俺がこのクラスの担任、桐生 幻斗だ。これから一年、みっちり教え込むから、みんな、覚悟だけは決めて置けよ」
「へっ、ずいぶんとえらそうだな、幻斗?」
 一が幻斗に対し悪態をつく。
 すると幻斗が一の席へ。――ヘッドロックで一の頭部を締め付ける。
「いてぇ、いててててて。なにしやがる、幻斗!?」
「ここでは『桐生先生』、だ」

 ホームルームは終わり、幻斗が教室を後にする。
 教師がいなくなり、生徒たちが帰宅の準備をし始めた教室は、次第に生徒たちの雑談でざわつきはじめる。
「かーずき。これから下宿先に挨拶なんでしょ、一緒にいこ」
 遥の一人息子、『真壱(まいち) 和輝(かずき)』に声をかけてきたのは、彼の幼馴染みの少女『御神楽(みかぐら) 響(ひびき)』だ。
「なぁ? なんで響までここを受けたんだ? 第一、お前はガーディアンに興味があるわけじゃないだろ?」
「あー。和輝、それが心配で一緒に受験してあげた幼馴染みにいうセリフ?」
 二人が話していると、教室中に一の大声が響きわたった。
「おーい、こん中に『真壱 和輝』って奴と『御神楽 響』って奴はいるかぁ?」
「? ねぇ、和輝。あの子って、さっき先生にヘッドロックされていた子よね?」
「ああ。だが、アイツに名指しされる覚えはないんだがなぁ?」
 和輝と響に、一との面識はない。そんな相手に名指しされて、二人は困惑する。
「こぉらぁっ! 人様の名前を大声で呼ぶ奴がいるかっ」 一の背後で、双葉がハリセンを生成する。そのハリセンで、双葉は一の頭をどついた。
「――てめぇ双葉、やりやがったな? ――上等だ、『アルカナ――ハングドマン』」 生成されたタロットカードから、多数の縄が飛び出し、双葉を襲う。
「また考えなしにフォースを使う。――『鎌鼬(かまいたち)』」 双葉はリボンを解き、投げつける。リボンは三日月状となって縄を切り刻みながら一に向かっていく。
 一方、和輝と響は困惑したまま固まっていた。
「……和輝、どうしよう?」
「すでに名指しで俺たちが呼ばれている以上、無関係というわけもいかんだろ?」
「でも、アレに割って入れる?」
 二人の喧嘩はエスカレート。本部ではいつもの光景なんだが、ここでは圧倒的レベルの戦いに見えてしまう。
「……逃げるか、響?」
「そうだね。……私たちに、気付かれる前に」
「「ダッシュっ」」

 幻斗が屋上に続く重い扉を開いた。
 そこでは一人の男が校庭を見下ろしていた。
「やはり来ていたか、無我」
 そこにいたのは、時が経ち、父親となった無我の姿だった。
「やはり、ねぇ。――ま、かわいい我が子を心配しない親はいないってとこだろ? ――で、その我が子ら、なんか新入生追いまわしてるけど?」
 校庭に見えるは、逃げる和輝&響と、それを追う法名ツインズの姿。
「なにやってんだ、アイツらは?」 幻斗がため息をつく。
「これから三年、お前は大変だな?」 無我は他人事のようにそう幻斗につぶやく。
「――本当、お前を三年間面倒見きった総真さんがすごいと思えるよ」
「その総真と同じ思いをすることになるかもな、お前は」
「他人事だと思って……。――で、お前はこんなところで油を売ってる暇があるのか?」
「ああ。とりあえず神威に押し付けて逃げてきた」
「はぁ。EXPERTの総大将のお前がそんなんでいいのかよ?」
「だったらお前からも神威に言ってやってくれ。お前が総大将やってくれって」
「あの天才くんのことだ、完全にお前に勝つまでは引き受けてはくれないだろうな」
「神威の奴はもう、俺より強いかもしれないっていうのになぁ……。あの性格さえなければ、とっくに神威に総大将ゆずって、俺はのんびりできるって言うのに」
「お前相手に勝率五割ってのは充分だと思うんだけどなぁ。今じゃもう、俺ではほとんど勝ち目がないってくらいに強くなっていやがる」
「そうか? 多分、お前も本気でやりあえば俺や神威を凌駕する実力はあると思うんだが?」
「もう、お前や天才くん相手に本気で戦うことなんてできねぇよ。あの時は、本気で天才くんを恨んでいたからな、だから、俺は本気で戦えたってことさ。……さて、俺は仕事に戻るかな。無我、お前はどうするんだ?」
「……じゃあ、俺も戻るか。本部に」
「そういえば、無我。舞川の親父さんのところには顔をださなくていいのか? 今日からあの双子、舞川の実家で世話になるんだろ?」
「大丈夫だろ? おやっさんの事だ、あの双子の面倒くらい簡単に見てくれるだろ」
「……なぁ、今思いだしたんだが、双子に追われていた真壱の息子とその幼なじみの御神楽もたしか、舞川のとこで世話になるって話じゃなかったっけ?」
 幻斗が無我にそういうと、無我は笑みを浮かべてこういった。
「なんか騒がしくなりそうな組み合わせだな」
「だな。――でも、俺にとっては二年後が楽しみだ」
「examination”C”、か」
「またEXPERTは騒がしくなるぜ、無我?」
「……そうだな」

 見上げた空には、暖かな春の日差し。

 そう、今日からまた新たなexamination”C”の物語が始まる。
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