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37 二足の草鞋あらため、三足のブーツ
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「〈小豆のお供え〉」
「アズキ様。これからお出かけですよね?」
「そうなんだけど。何だか小腹がすいちゃって」
ポリーが用意してくれた皿にあんこを乗せると、布巾で手を拭う。
ついでに指についたあんこを舐めてみるが、甘さ控えめでなかなかの味だ。
「うん。美味しい」
「アズキ様、スプーンを用意しますので、指を舐めるのはおやめください」
そう言うと、小皿に取り分けたあんことスプーンを渡される。
「何でお皿とスプーンがあるの?」
「アズキ様が、暇があれば豆やあんこをお出しになるからです」
これは痛いところをつかれた。
あずきは豆魔法の練習のため、日夜豆を出してはあんこを出している。
あんこ職人もかくやという、あんこ生産量だ。
最近ではクライヴの豆成分補給用という大義名分が出来たので、毎日の豆召喚は欠かせなくなってきた。
一度にたくさん召喚しなければ眩暈の危険性は低いし、できるだけ自室で豆を出すようにしているので、眩暈に襲われてもすぐにベッドに転がることができる。
安全かつ効率の良いあんこ生産だ。
「今や、豆農家にしてあんこ職人という、二足の草鞋を履きつつあるわね。私」
「アズキ様は豆農家でもあんこ職人でもなくて、豆の聖女です」
「じゃあ、三足の草鞋……どうやって履くのかしら?」
「その前に、ワラジというのは何ですか」
そうか、この豆と魔法の王国に草鞋はないのか。
確かに西洋風なので、草鞋は世界感に合わない。
「じゃあ、三足のブーツを履いているわ」
「……アズキ様の国では、靴を重ね履きなさるのですね」
「何か違うけど、まあいいわ。それで、何でお皿やスプーン完備なの?」
皿に取り分けたあんこを渡すと、毎度のことに諦めたポリーが大人しくスプーンを口に運んだ。
「舌触りも滑らかで甘さも控えめで、大変においしいあんこですが。さすがにアズキ様の手から直接いただくのはどうかと思いますし、アズキ様の手も汚れます。なので、布巾と皿は多めに用意しております」
「おお、有能な侍女ね」
あんこを一口食べると、ポリーに賛辞を贈る。
「美味しいのはいいけど、こしあんと粒あんを選べると、なおいいわよね。それで、他には何かおすすめはある?」
「あとは、豆猫様ですね。中央広場の噴水の像なのですが。神の使いの猫の像がありまして、とても人気なんですよ」
噴水で像……ちょっとした芸術作品みたいなものか。
たしかに凝った噴水というのは日本でも見かけたことがあるし、王宮内で見た豆の噴水よりは猫の噴水の方が共感できそうだ。
「猫の噴水か。本当にこの国は、豆と猫が好きねえ」
「特にあの豆猫様の像は、神の仮の姿を模したと言われていて、人気なんです」
豆だらけの噴水ならばどうかと思うが、猫の噴水ならばあずきとしても見てみたい。
その時、扉をノックする音が耳に届いた。
現れたクライヴは、普段の上質で装飾見事な上着とはまったく異なる、ごくシンプルなシャツを着ていた。
地味な色味のズボンにブーツ、腰には剣を履いている。
これぞ正しき王子のお忍びという感じではあるが、顔面が麗しいのでまったく忍べていない。
その上、笑顔を浮かべるものだから、もはやただの王子様である。
「アズキ、とても似合っていますよ」
「ありがとう。やっぱり、ドレスよりもこういうシンプルな方が性に合っているわ」
「いえ、ドレス……着たことがないですよね」
それもそうだった。
始めからドレスというかコルセットは無理だと訴えて、制服似の服を仕立ててもらったのだった。
「今度、ドレスも贈ります。コルセットがつらくないものなら、いいですよね?」
「いらないわ。使い道がないし」
あずきの日課は畑仕事だ。
ドレスなんて必要ないどころか、邪魔でしかない。
即答するあずきを見て苦笑すると、クライヴはテーブルに置かれた皿に視線を移した。
「何をしていたんですか?」
「小腹が空いたから、あんこを食べていたの。クライヴも、いる?」
「い、いえ。もう出かけますから」
「それもそうね」
時間も惜しいし、街で何か食べるならお腹いっぱいになってはよろしくない。
「じゃあ、ポリー。残りのあんこはよろしくね」
「はい。使用人の中でも、聖なるあんことして好評です」
「……そ、そう」
あんこに聖も邪もないと思うのだが、豆王国民からすれば豆の聖女が出したあんこはそう言うに値するものなのかもしれない。
日本で言うならば、大人気アイドルの手作りあんこのようなものだろうか。
それは確かに、好評だろう。
「それで、今日はその髪の色なのですか」
「うん。金髪はキラキラで目立つかなと思って」
「そうですか」
何となくクライヴの元気がない気がして、あずきは首を傾げた。
「何? お揃いが良かった?」
「……そうですね」
クライヴがうなずくと同時に背後からポリーの謎の悲鳴のようなものが聞こえたが、一体何なのだろう。
「だけどキラキラが。……あ、でもお揃いだと兄妹っぽいから、いいのかな?」
「やっぱり、この色でいいです」
「そうなの?」
急な意見の変化に戸惑うが、うなずくクライヴを見る限り、赤褐色のままで問題ないらしい。
「じゃあ、いいか。いってくるね、ポリー」
「いってらっしゃいませ」
手を振るあずきを見たポリーは、笑顔と共に頭を下げる。
「……殿下。道は遠く険しそうですね」
ポリーの呟きは、扉を閉める音でかき消された。
「アズキ様。これからお出かけですよね?」
「そうなんだけど。何だか小腹がすいちゃって」
ポリーが用意してくれた皿にあんこを乗せると、布巾で手を拭う。
ついでに指についたあんこを舐めてみるが、甘さ控えめでなかなかの味だ。
「うん。美味しい」
「アズキ様、スプーンを用意しますので、指を舐めるのはおやめください」
そう言うと、小皿に取り分けたあんことスプーンを渡される。
「何でお皿とスプーンがあるの?」
「アズキ様が、暇があれば豆やあんこをお出しになるからです」
これは痛いところをつかれた。
あずきは豆魔法の練習のため、日夜豆を出してはあんこを出している。
あんこ職人もかくやという、あんこ生産量だ。
最近ではクライヴの豆成分補給用という大義名分が出来たので、毎日の豆召喚は欠かせなくなってきた。
一度にたくさん召喚しなければ眩暈の危険性は低いし、できるだけ自室で豆を出すようにしているので、眩暈に襲われてもすぐにベッドに転がることができる。
安全かつ効率の良いあんこ生産だ。
「今や、豆農家にしてあんこ職人という、二足の草鞋を履きつつあるわね。私」
「アズキ様は豆農家でもあんこ職人でもなくて、豆の聖女です」
「じゃあ、三足の草鞋……どうやって履くのかしら?」
「その前に、ワラジというのは何ですか」
そうか、この豆と魔法の王国に草鞋はないのか。
確かに西洋風なので、草鞋は世界感に合わない。
「じゃあ、三足のブーツを履いているわ」
「……アズキ様の国では、靴を重ね履きなさるのですね」
「何か違うけど、まあいいわ。それで、何でお皿やスプーン完備なの?」
皿に取り分けたあんこを渡すと、毎度のことに諦めたポリーが大人しくスプーンを口に運んだ。
「舌触りも滑らかで甘さも控えめで、大変においしいあんこですが。さすがにアズキ様の手から直接いただくのはどうかと思いますし、アズキ様の手も汚れます。なので、布巾と皿は多めに用意しております」
「おお、有能な侍女ね」
あんこを一口食べると、ポリーに賛辞を贈る。
「美味しいのはいいけど、こしあんと粒あんを選べると、なおいいわよね。それで、他には何かおすすめはある?」
「あとは、豆猫様ですね。中央広場の噴水の像なのですが。神の使いの猫の像がありまして、とても人気なんですよ」
噴水で像……ちょっとした芸術作品みたいなものか。
たしかに凝った噴水というのは日本でも見かけたことがあるし、王宮内で見た豆の噴水よりは猫の噴水の方が共感できそうだ。
「猫の噴水か。本当にこの国は、豆と猫が好きねえ」
「特にあの豆猫様の像は、神の仮の姿を模したと言われていて、人気なんです」
豆だらけの噴水ならばどうかと思うが、猫の噴水ならばあずきとしても見てみたい。
その時、扉をノックする音が耳に届いた。
現れたクライヴは、普段の上質で装飾見事な上着とはまったく異なる、ごくシンプルなシャツを着ていた。
地味な色味のズボンにブーツ、腰には剣を履いている。
これぞ正しき王子のお忍びという感じではあるが、顔面が麗しいのでまったく忍べていない。
その上、笑顔を浮かべるものだから、もはやただの王子様である。
「アズキ、とても似合っていますよ」
「ありがとう。やっぱり、ドレスよりもこういうシンプルな方が性に合っているわ」
「いえ、ドレス……着たことがないですよね」
それもそうだった。
始めからドレスというかコルセットは無理だと訴えて、制服似の服を仕立ててもらったのだった。
「今度、ドレスも贈ります。コルセットがつらくないものなら、いいですよね?」
「いらないわ。使い道がないし」
あずきの日課は畑仕事だ。
ドレスなんて必要ないどころか、邪魔でしかない。
即答するあずきを見て苦笑すると、クライヴはテーブルに置かれた皿に視線を移した。
「何をしていたんですか?」
「小腹が空いたから、あんこを食べていたの。クライヴも、いる?」
「い、いえ。もう出かけますから」
「それもそうね」
時間も惜しいし、街で何か食べるならお腹いっぱいになってはよろしくない。
「じゃあ、ポリー。残りのあんこはよろしくね」
「はい。使用人の中でも、聖なるあんことして好評です」
「……そ、そう」
あんこに聖も邪もないと思うのだが、豆王国民からすれば豆の聖女が出したあんこはそう言うに値するものなのかもしれない。
日本で言うならば、大人気アイドルの手作りあんこのようなものだろうか。
それは確かに、好評だろう。
「それで、今日はその髪の色なのですか」
「うん。金髪はキラキラで目立つかなと思って」
「そうですか」
何となくクライヴの元気がない気がして、あずきは首を傾げた。
「何? お揃いが良かった?」
「……そうですね」
クライヴがうなずくと同時に背後からポリーの謎の悲鳴のようなものが聞こえたが、一体何なのだろう。
「だけどキラキラが。……あ、でもお揃いだと兄妹っぽいから、いいのかな?」
「やっぱり、この色でいいです」
「そうなの?」
急な意見の変化に戸惑うが、うなずくクライヴを見る限り、赤褐色のままで問題ないらしい。
「じゃあ、いいか。いってくるね、ポリー」
「いってらっしゃいませ」
手を振るあずきを見たポリーは、笑顔と共に頭を下げる。
「……殿下。道は遠く険しそうですね」
ポリーの呟きは、扉を閉める音でかき消された。
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