124 / 284
July
7月25日(木) ある日の部活風景③
しおりを挟む
本日もまた快晴なり。
部活の休憩時間に皆に配り、そして使用済みとなったタオルを備え付けの洗濯機に入れた私は、グルグルと回る洗濯槽に目もくれず真っ青な空を見上げていた。
「……さて、皆の手伝いをしなきゃ」
この機械が動きを止めるまで約五十分。
その時間も無駄にしないためにも体育館へと急ぐ私の頭には、何故か一昨日の栞菜ちゃんの話が浮かびます。
「でも、蔵敷くんが好き……だなんて、かなり珍しいよね」
ウチのバドミントン部といえば、何をおいてもまず第一に『翔真くん』です。
顔が良く、スポーツもでき、成績優秀で優しい。
そんな完璧な彼を追い求め、毎年マネージャー候補が何十人と名乗りを上げてくるほど。
だから、入ってくる子は皆、翔真くんが目当てだろうとそう思っていました。
もし違うとしても、次点で部長の佐久間先輩だとばかり。
あの人もまた大会の上位者で、そのクールな佇まいとメそのガネ姿が翔真くんではないにしても人気でしたから。
「…………でも、だとしたら翔真くんを狙っている子って、マネージャーの中にはそんなにいない……?」
可能性はあります。
同級生の美優と三年の結菜先輩、この二人は確実に競争相手ですが、他の三年である湊先輩と香織先輩、そして一年生の楓ちゃんはそんな素振りを見せていませんし。
「…………やっぱり、聞いてみるのが一番かな」
こういうことも含めて、情報を聞くならあの人。
そう決めた私は、より一層急いで体育館へと駆けて行きました。
♦ ♦ ♦
「――あの、香織先輩。今いいですか?」
「うん、大丈夫。どうかした、詩音ちゃん?」
練習は既に終えており、その際に取れて床に落ちてしまったシャトルの羽根をモップで掃いている一年生。
その様子を監督するため、この場に残って今日の練習データをノートにまとめていた香織先輩に私は話しかけていた。
「いえ……用、という程ではないんですけど……その、聞きたいことがあって……」
「私に? いいよ、答えられることなら――だけど」
よし、まずは大丈夫。
でも、いきなり聞くのもアレだから少し遠回しに話を振ってみよう。
「翔真くんって、やっぱり人気……ですよね?」
「それはね、もちろん。詩音ちゃんも知っての通りで、去年・今年とマネージャー争いは凄いし、選別も大変……。まぁ、詩音ちゃんたちの方もライバルが一人増えて、大変みたいだけどね」
そう言いながら、ウィンクをしてみせる香織先輩。
…………って、え!? 一人増えた?
栞菜ちゃんのことを香織先輩が知らないのは変だし、じゃあ楓ちゃんも翔真くん狙いで……?
聞く前に情報を得られたことは嬉しい反面、知らずのうちにライバルが増えていたことには素直に喜べない。
これは後で、美優たちとマネージャー会議が必要だ。
「……焦ってる、ってことはもしかして知らなかった?」
と、そんな私の顔も読まれているようで、少し楽しそうに尋ねられる。
「は、はい…………けど、香織先輩はやけに他人事ですね」
「うん、だって他人事だから」
そんな言葉とともに頷く姿は、私に安堵を与えてくれた。
ふぅー、コレで聞きたいことは聞けた。
謎だった三人のうち、楓ちゃんはライバルであり、逆に香織先輩は何でもないと……。
なれば、残る湊先輩のことも一緒に聞きたいところではあるのだけど、その前に私には確認したい部分がある。
「…………なら、香織先輩は誰のことを狙っているんですか?」
単純な疑問。
栞菜ちゃんのように、意外な相手を狙っているかもしれない可能性を考えたら、目の前の先輩が翔真くん以外の誰を選んだのかが気になったのだ。
「そうね……『面白いデータを取らせてくれる子』かな」
「……………………へ?」
一瞬、何を言われたのか分からず思考が止まる。
『面白いデータを取らせてくれる子』って何……?
「その点でいえば、前までは畔上翔真くん一択だったけど、今は蔵敷宙くんになっちゃうかも」
「……………………へ?」
そして、予想外の相手に再度思考が止まってしまう。
また、蔵敷くんの名前だ……。そんなに魅力あるかな?
彼にも、そしてかなちゃんにも悪いけれど、そんなに好かれる人だとは私は思えなかった。
顔は普通だし、勉強とスポーツはそれなりにできるようだけどそんなイメージがそもそもないし、何より性格がそんなによくない……と思う。何か、こう……人を小馬鹿にしたような感じが。
「ネットイン率も驚きの数字なんだけど、それ以上にデータで現れる勝率と皆から見た実力とが反比例してて、それがより面白いというか――」
だけども香織先輩はそうじゃないようで――というか、そんなところは全く見ていないようで、すっかりお熱だった。
……まぁ、安全だと分かっただけマシかな。
「――それだけじゃなくてね、皆も本人も気付いてないと思うんだけど……あまり対戦経験のない相手と戦うときは第一セットを落とす傾向があって、多分私が思うには――」
「…………あの、香織先輩。もういいです、充分ですから」
いい加減、止めなくては。
「――え、あっ……ごめんね、詩音ちゃん」
故に、そう宥めると、我に返った香織先輩は恥ずかしそうに手のノートで口元を隠す。
良かった。そして、可愛い。
幸いなことにすぐに元に戻ってくれたけど……意外だったな。もっとクールなイメージがあったから。
「いえ、大丈夫です。…………それで、その……もし知っていれば湊先輩が誰を狙っているかも聞いていいですか?」
そして、私は最後の質問をする。
「湊……? 湊はね――」
この答えを聞くことができれば、私は満足だった。
であり、それが明かされようかというタイミングで香織先輩は言葉を切る。何かを考えるように。
「――うん、知ってるけど秘密」
「えぇっ!? そんなー……」
焦らされて、結局明かされない真実に私は膝をつく。
「湊の気持ちだし、本人から聞くのが一番だよ。……きっと、詩音ちゃんのためにもね」
「…………はい、分かりました」
確かにそうだ。
自分の気持ちくらい、人伝てでなく自分で伝えたい。語りたい。
だから、湊先輩のことはもちろん、なし崩し的に聞いちゃった楓ちゃんのことも後でちやんとしておこう。
――と、そう思った私であるけれど。
…………香織先輩の言ってた『私のためにも』って、どう意味なんだろ?
部活の休憩時間に皆に配り、そして使用済みとなったタオルを備え付けの洗濯機に入れた私は、グルグルと回る洗濯槽に目もくれず真っ青な空を見上げていた。
「……さて、皆の手伝いをしなきゃ」
この機械が動きを止めるまで約五十分。
その時間も無駄にしないためにも体育館へと急ぐ私の頭には、何故か一昨日の栞菜ちゃんの話が浮かびます。
「でも、蔵敷くんが好き……だなんて、かなり珍しいよね」
ウチのバドミントン部といえば、何をおいてもまず第一に『翔真くん』です。
顔が良く、スポーツもでき、成績優秀で優しい。
そんな完璧な彼を追い求め、毎年マネージャー候補が何十人と名乗りを上げてくるほど。
だから、入ってくる子は皆、翔真くんが目当てだろうとそう思っていました。
もし違うとしても、次点で部長の佐久間先輩だとばかり。
あの人もまた大会の上位者で、そのクールな佇まいとメそのガネ姿が翔真くんではないにしても人気でしたから。
「…………でも、だとしたら翔真くんを狙っている子って、マネージャーの中にはそんなにいない……?」
可能性はあります。
同級生の美優と三年の結菜先輩、この二人は確実に競争相手ですが、他の三年である湊先輩と香織先輩、そして一年生の楓ちゃんはそんな素振りを見せていませんし。
「…………やっぱり、聞いてみるのが一番かな」
こういうことも含めて、情報を聞くならあの人。
そう決めた私は、より一層急いで体育館へと駆けて行きました。
♦ ♦ ♦
「――あの、香織先輩。今いいですか?」
「うん、大丈夫。どうかした、詩音ちゃん?」
練習は既に終えており、その際に取れて床に落ちてしまったシャトルの羽根をモップで掃いている一年生。
その様子を監督するため、この場に残って今日の練習データをノートにまとめていた香織先輩に私は話しかけていた。
「いえ……用、という程ではないんですけど……その、聞きたいことがあって……」
「私に? いいよ、答えられることなら――だけど」
よし、まずは大丈夫。
でも、いきなり聞くのもアレだから少し遠回しに話を振ってみよう。
「翔真くんって、やっぱり人気……ですよね?」
「それはね、もちろん。詩音ちゃんも知っての通りで、去年・今年とマネージャー争いは凄いし、選別も大変……。まぁ、詩音ちゃんたちの方もライバルが一人増えて、大変みたいだけどね」
そう言いながら、ウィンクをしてみせる香織先輩。
…………って、え!? 一人増えた?
栞菜ちゃんのことを香織先輩が知らないのは変だし、じゃあ楓ちゃんも翔真くん狙いで……?
聞く前に情報を得られたことは嬉しい反面、知らずのうちにライバルが増えていたことには素直に喜べない。
これは後で、美優たちとマネージャー会議が必要だ。
「……焦ってる、ってことはもしかして知らなかった?」
と、そんな私の顔も読まれているようで、少し楽しそうに尋ねられる。
「は、はい…………けど、香織先輩はやけに他人事ですね」
「うん、だって他人事だから」
そんな言葉とともに頷く姿は、私に安堵を与えてくれた。
ふぅー、コレで聞きたいことは聞けた。
謎だった三人のうち、楓ちゃんはライバルであり、逆に香織先輩は何でもないと……。
なれば、残る湊先輩のことも一緒に聞きたいところではあるのだけど、その前に私には確認したい部分がある。
「…………なら、香織先輩は誰のことを狙っているんですか?」
単純な疑問。
栞菜ちゃんのように、意外な相手を狙っているかもしれない可能性を考えたら、目の前の先輩が翔真くん以外の誰を選んだのかが気になったのだ。
「そうね……『面白いデータを取らせてくれる子』かな」
「……………………へ?」
一瞬、何を言われたのか分からず思考が止まる。
『面白いデータを取らせてくれる子』って何……?
「その点でいえば、前までは畔上翔真くん一択だったけど、今は蔵敷宙くんになっちゃうかも」
「……………………へ?」
そして、予想外の相手に再度思考が止まってしまう。
また、蔵敷くんの名前だ……。そんなに魅力あるかな?
彼にも、そしてかなちゃんにも悪いけれど、そんなに好かれる人だとは私は思えなかった。
顔は普通だし、勉強とスポーツはそれなりにできるようだけどそんなイメージがそもそもないし、何より性格がそんなによくない……と思う。何か、こう……人を小馬鹿にしたような感じが。
「ネットイン率も驚きの数字なんだけど、それ以上にデータで現れる勝率と皆から見た実力とが反比例してて、それがより面白いというか――」
だけども香織先輩はそうじゃないようで――というか、そんなところは全く見ていないようで、すっかりお熱だった。
……まぁ、安全だと分かっただけマシかな。
「――それだけじゃなくてね、皆も本人も気付いてないと思うんだけど……あまり対戦経験のない相手と戦うときは第一セットを落とす傾向があって、多分私が思うには――」
「…………あの、香織先輩。もういいです、充分ですから」
いい加減、止めなくては。
「――え、あっ……ごめんね、詩音ちゃん」
故に、そう宥めると、我に返った香織先輩は恥ずかしそうに手のノートで口元を隠す。
良かった。そして、可愛い。
幸いなことにすぐに元に戻ってくれたけど……意外だったな。もっとクールなイメージがあったから。
「いえ、大丈夫です。…………それで、その……もし知っていれば湊先輩が誰を狙っているかも聞いていいですか?」
そして、私は最後の質問をする。
「湊……? 湊はね――」
この答えを聞くことができれば、私は満足だった。
であり、それが明かされようかというタイミングで香織先輩は言葉を切る。何かを考えるように。
「――うん、知ってるけど秘密」
「えぇっ!? そんなー……」
焦らされて、結局明かされない真実に私は膝をつく。
「湊の気持ちだし、本人から聞くのが一番だよ。……きっと、詩音ちゃんのためにもね」
「…………はい、分かりました」
確かにそうだ。
自分の気持ちくらい、人伝てでなく自分で伝えたい。語りたい。
だから、湊先輩のことはもちろん、なし崩し的に聞いちゃった楓ちゃんのことも後でちやんとしておこう。
――と、そう思った私であるけれど。
…………香織先輩の言ってた『私のためにも』って、どう意味なんだろ?
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
夏の出来事
ケンナンバワン
青春
幼馴染の三人が夏休みに美由のおばあさんの家に行き観光をする。花火を見た帰りにバケトンと呼ばれるトンネルを通る。その時車内灯が点滅して美由が驚く。その時は何事もなく過ぎるが夏休みが終わり二学期が始まっても美由が来ない。美由は自宅に帰ってから金縛りにあうようになっていた。その原因と名をす方法を探して三人は奔走する。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
ハッピークリスマス !
設樂理沙
青春
中学生の頃からずっと一緒だったよね。大切に思っていた人との楽しい日々が
この先もずっと続いていけぱいいのに……。
―――――――――――――――――――――――
|松村絢《まつむらあや》 ---大企業勤務 25歳
|堂本海(どうもとかい) ---商社勤務 25歳 (留年してしまい就職は一年遅れ)
中学の同級生
|渡部佳代子《わたなべかよこ》----絢と海との共通の友達 25歳
|石橋祐二《いしばしゆうじ》---絢の会社での先輩 30歳
|大隈可南子《おおくまかなこ》----海の同期 24歳 海LOVE?
――― 2024.12.1 再々公開 ――――
💍 イラストはOBAKERON様 有償画像
〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。
藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。
学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。
入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。
その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。
ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
愛しの婚約者に「学園では距離を置こう」と言われたので、婚約破棄を画策してみた
迦陵 れん
恋愛
「学園にいる間は、君と距離をおこうと思う」
待ちに待った定例茶会のその席で、私の大好きな婚約者は唐突にその言葉を口にした。
「え……あの、どうし……て?」
あまりの衝撃に、上手く言葉が紡げない。
彼にそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったから。
ーーーーーーーーーーーーー
侯爵令嬢ユリアの婚約は、仲の良い親同士によって、幼い頃に結ばれたものだった。
吊り目でキツい雰囲気を持つユリアと、女性からの憧れの的である婚約者。
自分たちが不似合いであることなど、とうに分かっていることだった。
だから──学園にいる間と言わず、彼を自分から解放してあげようと思ったのだ。
婚約者への淡い恋心は、心の奥底へとしまいこんで……。
※基本的にゆるふわ設定です。
※プロット苦手派なので、話が右往左往するかもしれません。→故に、タグは徐々に追加していきます
※感想に返信してると執筆が進まないという鈍足仕様のため、返事は期待しないで貰えるとありがたいです。
※仕事が休みの日のみの執筆になるため、毎日は更新できません……(書きだめできた時だけします)ご了承くださいませ。
※※しれっと短編から長編に変更しました。(だって絶対終わらないと思ったから!)
その花は、夜にこそ咲き、強く香る。
木立 花音
青春
『なんで、アイツの顔見えるんだよ』
相貌失認(そうぼうしつにん)。
女性の顔だけ上手く認識できないという先天性の病を発症している少年、早坂翔(はやさかしょう)。
夏休みが終わった後の八月。彼の前に現れたのは、なぜか顔が見える女の子、水瀬茉莉(みなせまつり)だった。
他の女の子と違うという特異性から、次第に彼女に惹かれていく翔。
中学に進学したのち、クラスアート実行委員として再び一緒になった二人は、夜に芳香を強めるという匂蕃茉莉(においばんまつり)の花が咲き乱れる丘を題材にして作業にはいる。
ところが、クラスアートの完成も間近となったある日、水瀬が不登校に陥ってしまう。
それは、彼女がずっと隠し続けていた、心の傷が開いた瞬間だった。
※第12回ドリーム小説大賞奨励賞受賞作品
※表紙画像は、ミカスケ様のフリーアイコンを使わせて頂きました。
※「交錯する想い」の挿絵として、テン(西湖鳴)様に頂いたファンアートを、「彼女を好きだ、と自覚したあの夜の記憶」の挿絵として、騰成様に頂いたファンアートを使わせて頂きました。ありがとうございました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
〖完結〗では、婚約解消いたしましょう。
藍川みいな
恋愛
三年婚約しているオリバー殿下は、最近別の女性とばかり一緒にいる。
学園で行われる年に一度のダンスパーティーにも、私ではなくセシリー様を誘っていた。まるで二人が婚約者同士のように思える。
そのダンスパーティーで、オリバー殿下は私を責め、婚約を考え直すと言い出した。
それなら、婚約を解消いたしましょう。
そしてすぐに、婚約者に立候補したいという人が現れて……!?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる