172 / 179
第161話
しおりを挟む「うわ、あれだな」
俺はおやっさんに言われたモンスターを倒しに森の奥まで進むと、明らかにここがボスエリアだと言うような場所に着いた。
「これ、素材集めのために教えてもらったけど、普通は自分で探さないとだよな?」
今になってこれがどれだけ凄いことなのか気付く。
普通はこのありえない広さの森からボスを探さないといけないのに、おやっさんに教えてもらっただけでボスと戦えるのはあまりにもラッキーだ。
と、このような今考えなくて良いことは一旦置いておく。いくら今回俺が戦わないからって、油断して良いわけではない。気持ちを引き締めて俺もあのボスをどう倒すのかウル達にアドバイスしよう。
「盾持ちってのは気をつけないといけないけど、正直実際に戦ってみないと分からないな」
カイキアスというボスの名前が見え、パッと見の印象は、巨人のような筋骨隆々の体に獣の顔が乗っている、風を纏う怪物、と言ったところ。
「風魔法かなぁ」
魔法の中でも風魔法は厄介な部類だ。強力というよりも対処が難しい魔法。そしてウル達にとってはそういった魔法の方が苦手だと思われる。
俺はボスを観察し、どういった攻撃を仕掛けてきそうか、どうやってウル達は攻めるべきなのか、インベントリからご飯を出して皆で食べながら、ボス討伐会議を行うのだった。
「よし、皆いける?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
カイキアス討伐会議の途中で、俺もやっぱり戦おうか? と尋ねたところ、魔獣達だけで戦いたいという意思を皆に示されたことで、本当に今回は魔獣を強化するスキルだけしか使わないことになった。
ただ、正直な話をすると、俺は少しだけあのボスがこのエプリオン王国の代表的なボスでは無いだろうと思い始めている。
そもそもここにたどり着くまで1時間程しかかからなかった。これでもしあのボスが強敵なら、あまりにも距離が近過ぎる。この広い森の奥は更にありそうなのは感じるし、位置としてはまだまだ浅い場所だろう。
そしてもう1つここのボスが王都の代表的な存在でないと感じる理由は、鍛冶師にボスの居場所を教えて貰って戦うことが出来るようなボスだからだ。
鍛冶師にはっきりと場所を教えられて戦うことが出来るボスって時点で、そこまで強くないだろうと思ってるし、何よりも今の俺達のレベルで倒せると言われた時点で、そこまでのボスではないのだろう。
だからといって油断できるわけではないし、そもそも余裕を持って戦えるような相手でないことに間違いはないが。
「皆準備は良い?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
「じゃあ行こうか」
俺はいつもと違ってエメラやシロと同じ場所にいる。本当にここに居たら近接武器しか攻撃手段の無い俺は何も出来ないが、それがウル達の望むことなのだから仕方ない。
「……!」
エメラが皆に何かを指示すると、同時にボスを攻撃するため皆が動き出した。
『ブォォォォォォォォオオォ!!!』
「クゥ!」「アウ!」
ウル達が一斉に動き出すと、獣の顔を持つボスは雄叫びを上げるが、それに怯むことなくウルとルリはボスとの距離を詰める。
そして早速ルリが後少しでボスへとぶつかる位置まで来たが、ボスが纏う風魔法のせいか、中々近付く事が出来ていない。
そしてそんなルリに向けて、本来防御に使う大きな盾を、鈍器のようにルリへとボスは振り下ろした。
ドゴォォォォン……
「え、ルリ?」
俺はあれくらいの攻撃はルリなら余裕を持って避けれると思ったのだが、ルリは思いっきりあの盾の下敷きになってしまった。
「……アウ!!」
『ブォォォ?』
が、俺の心配は必要無かったらしい。
ルリは自分の体より何倍も大きい盾を押し返し、そのまま相手の懐まで入った。
「アウ!」「クゥ!」「……!」「コン!」
そしてルリがボスへ攻撃するのがこちらの反撃の合図となり、皆の攻撃がボスの身に纏う風魔法など関係ないというように貫いていく。
ルリはある程度ボスへ攻撃した後一度こちら側に体を寄せて、ルリのためにシロが出した治癒の陣へ向かい、超回復と合わせて体力を回復させている。
この一連の流れを俺は後ろから見たことがなかったため、皆の連携力を感じて楽しいし、あのボス相手に皆が圧倒しているのが何よりも嬉しい。
もう俺の気分は勝利が決まっている戦いを後ろから見せてもらってるような、そんな安心感すらある。
「あ、ルリにかけた魔獣強化が切れたら、次はシロを強化するので良いよな?」
「……!」「コン!」
俺は見物人のマインドでここに居るが、協力するところは協力しないと。強化スキルを何十秒かに1回かけるだけなのに、それを忘れたら本当にただのお荷物だ。
『ブォォォォォォォォ!』
「クゥ!」
そしてルリが前線から離れて回復している間、ウルが自慢の脚で相手を翻弄し、ボスはウルに攻撃を当てることに夢中で全くこちらに攻撃が来ない。
こうやって相手の注意をウルが引きつけるためにも、ルリは最初に敵視上昇のスキルを使わなかったのだろう。
いや、これはルリの判断というよりもエメラの指示か。
「……!」
「クゥ!」「アウ!」「コン!」
ルリの体力が満タンになるタイミングで、またエメラが皆に指示を送ると、先程と同じようにルリはボスへと向かって行き、皆も魔法で攻撃を開始する。
(エメラは1回通った作戦を何回も擦るタイプね)
指揮をとる人のパターンとして、一度相手に通じた作戦を何回も仕掛ける者と、その作戦を対策されないように色んな作戦を使う者がいる。
特に複数人での対人戦なんかはそういった指揮の違いが顕著に表れるのだが、エメラは対策されるまでずっと同じ攻撃を仕掛けるような、相手からするとめちゃくちゃ戦いたくないタイプの指揮官だ。
俺はどちらかと言うと色んな作戦を試した後に一番相手に刺さるものを擦り続けるような指示を送りがちだ。
だから良くウルに相手の弱点を探してもらったりするのだが、もしかしたらエメラからすると、「このまま倒せそうなんだし同じパターンで攻撃し続ければ良いんじゃない?」なんて思われてた可能性もある。
「……エメラさん! ナイス指示!」
「……?」
何いってんだコイツ? みたいな顔をエメラにされてしまった。そりゃあいきなり意味わからない応援されたらそうなるよな。色々頭の中で考えてしまって、俺は今変なテンションになってる。
そんな馬鹿なことを俺がやってる間にも、ボスの体力はもう半分になっていた。これは相手の纏う風魔法がほぼルリ以外に効果が無いという相性の問題もあるだろう。
氷魔法のウルと樹魔法のエメラはほぼ風魔法の影響を受けていないし、シロの水魔法は前者の2人よりも少しだけ風魔法で威力が軽減されてる気はするが、それでも魔力の陣によって強化された魔法はしっかりと相手に届いている。
『ブォォォォォォォォォォォォォ!!!』
「……!」「クゥ!」「アウ!」「コン!」
そしてボスの体力が半分になり、ウル達は一度一番後ろの俺達の場所へと帰ってきた。
「さて、第2形態はどうなるんだ?」
カイキアスは風魔法を身に纏いこそしているが、それを攻撃として使ってくることはなかった。なのでほぼ風の鎧としてしか使用しなかった風魔法を、ここからは攻撃にも使ってくるのでは? と、俺は予想しているんだが……
『ブォォォォォォォォオオオオ!!!!!』
「え、氷?」
「クゥ」
一度ウルの方を見たが、本人は首を振ったのであれはボスが出しているのだろう。
大きな盾に小さな氷がいくつも突き刺さり、風の鎧には雹が混じってボスの周りを守っている。
これでは近付くとボスの周りを舞っているあの氷の粒に体をズタボロにされそうだ。
「こりゃ厄介だなぁ」
プレイヤーであれば意外とあの氷の粒は脅威にならなかったりする。勿論ボスの周りを舞っているあの氷の粒の威力が高ければそうはならないが、そこまで威力が無い場合はほぼ風の鎧の時と変わらないだろう。
何故ならプレイヤーは全身防具で固めている場合が多く、特にタンク役なんかは防具が氷を弾いてくれて、ほぼ風の鎧だけの時と変わらないからだ。氷が視界の邪魔になったり、鎧に覆われてない顔なんかに当たってダメージを受けることはあっても、少し鬱陶しいくらいのもので大きなダメージにはならない。
しかしウル達のような魔獣は違う。
防御力こそ装備のおかげで上がったが、素肌はプレイヤーと違い基本晒されている。なのであの雹が追加されたことにより、氷の粒全てがモロに身体へダメージを与えてくるのだ。
「エメラは近付かれたとしても草木のドレスで軽減できるし、ウルもたぶん敏捷性では勝ってるから逃げれるし大丈夫。……となると問題はルリとシロか」
シロの守りの御札と俺の魔獣ステータス強化をルリにかけて、ルリも自分で硬質化とタフネスのスキルをかければ、何とかアイツに近付いても戦えそうかな?
そしてシロはもう……ボスに近付かれないよう頑張るしか無いか。
「……!」
「クゥ!」「アウ!」「コン!」
エメラもボスに近付かれるとマズイことは分かっているのか、ルリとウルをすぐ前に出して、ボスがこちらへ来ないようにする。
『ブオオオオォォォォォォォォ!!!!!』
ボスはそのことに気付いているのか気付いていないのか分からないが、戦い始めてから一番大きな雄叫び……いや、あれはもう咆哮だ。獣のするような咆哮を俺達に向けて放つと、こちらに迫ってくるのだった。
俺はおやっさんに言われたモンスターを倒しに森の奥まで進むと、明らかにここがボスエリアだと言うような場所に着いた。
「これ、素材集めのために教えてもらったけど、普通は自分で探さないとだよな?」
今になってこれがどれだけ凄いことなのか気付く。
普通はこのありえない広さの森からボスを探さないといけないのに、おやっさんに教えてもらっただけでボスと戦えるのはあまりにもラッキーだ。
と、このような今考えなくて良いことは一旦置いておく。いくら今回俺が戦わないからって、油断して良いわけではない。気持ちを引き締めて俺もあのボスをどう倒すのかウル達にアドバイスしよう。
「盾持ちってのは気をつけないといけないけど、正直実際に戦ってみないと分からないな」
カイキアスというボスの名前が見え、パッと見の印象は、巨人のような筋骨隆々の体に獣の顔が乗っている、風を纏う怪物、と言ったところ。
「風魔法かなぁ」
魔法の中でも風魔法は厄介な部類だ。強力というよりも対処が難しい魔法。そしてウル達にとってはそういった魔法の方が苦手だと思われる。
俺はボスを観察し、どういった攻撃を仕掛けてきそうか、どうやってウル達は攻めるべきなのか、インベントリからご飯を出して皆で食べながら、ボス討伐会議を行うのだった。
「よし、皆いける?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
カイキアス討伐会議の途中で、俺もやっぱり戦おうか? と尋ねたところ、魔獣達だけで戦いたいという意思を皆に示されたことで、本当に今回は魔獣を強化するスキルだけしか使わないことになった。
ただ、正直な話をすると、俺は少しだけあのボスがこのエプリオン王国の代表的なボスでは無いだろうと思い始めている。
そもそもここにたどり着くまで1時間程しかかからなかった。これでもしあのボスが強敵なら、あまりにも距離が近過ぎる。この広い森の奥は更にありそうなのは感じるし、位置としてはまだまだ浅い場所だろう。
そしてもう1つここのボスが王都の代表的な存在でないと感じる理由は、鍛冶師にボスの居場所を教えて貰って戦うことが出来るようなボスだからだ。
鍛冶師にはっきりと場所を教えられて戦うことが出来るボスって時点で、そこまで強くないだろうと思ってるし、何よりも今の俺達のレベルで倒せると言われた時点で、そこまでのボスではないのだろう。
だからといって油断できるわけではないし、そもそも余裕を持って戦えるような相手でないことに間違いはないが。
「皆準備は良い?」
「クゥ!」「アウ!」「……!」「コン!」
「じゃあ行こうか」
俺はいつもと違ってエメラやシロと同じ場所にいる。本当にここに居たら近接武器しか攻撃手段の無い俺は何も出来ないが、それがウル達の望むことなのだから仕方ない。
「……!」
エメラが皆に何かを指示すると、同時にボスを攻撃するため皆が動き出した。
『ブォォォォォォォォオオォ!!!』
「クゥ!」「アウ!」
ウル達が一斉に動き出すと、獣の顔を持つボスは雄叫びを上げるが、それに怯むことなくウルとルリはボスとの距離を詰める。
そして早速ルリが後少しでボスへとぶつかる位置まで来たが、ボスが纏う風魔法のせいか、中々近付く事が出来ていない。
そしてそんなルリに向けて、本来防御に使う大きな盾を、鈍器のようにルリへとボスは振り下ろした。
ドゴォォォォン……
「え、ルリ?」
俺はあれくらいの攻撃はルリなら余裕を持って避けれると思ったのだが、ルリは思いっきりあの盾の下敷きになってしまった。
「……アウ!!」
『ブォォォ?』
が、俺の心配は必要無かったらしい。
ルリは自分の体より何倍も大きい盾を押し返し、そのまま相手の懐まで入った。
「アウ!」「クゥ!」「……!」「コン!」
そしてルリがボスへ攻撃するのがこちらの反撃の合図となり、皆の攻撃がボスの身に纏う風魔法など関係ないというように貫いていく。
ルリはある程度ボスへ攻撃した後一度こちら側に体を寄せて、ルリのためにシロが出した治癒の陣へ向かい、超回復と合わせて体力を回復させている。
この一連の流れを俺は後ろから見たことがなかったため、皆の連携力を感じて楽しいし、あのボス相手に皆が圧倒しているのが何よりも嬉しい。
もう俺の気分は勝利が決まっている戦いを後ろから見せてもらってるような、そんな安心感すらある。
「あ、ルリにかけた魔獣強化が切れたら、次はシロを強化するので良いよな?」
「……!」「コン!」
俺は見物人のマインドでここに居るが、協力するところは協力しないと。強化スキルを何十秒かに1回かけるだけなのに、それを忘れたら本当にただのお荷物だ。
『ブォォォォォォォォ!』
「クゥ!」
そしてルリが前線から離れて回復している間、ウルが自慢の脚で相手を翻弄し、ボスはウルに攻撃を当てることに夢中で全くこちらに攻撃が来ない。
こうやって相手の注意をウルが引きつけるためにも、ルリは最初に敵視上昇のスキルを使わなかったのだろう。
いや、これはルリの判断というよりもエメラの指示か。
「……!」
「クゥ!」「アウ!」「コン!」
ルリの体力が満タンになるタイミングで、またエメラが皆に指示を送ると、先程と同じようにルリはボスへと向かって行き、皆も魔法で攻撃を開始する。
(エメラは1回通った作戦を何回も擦るタイプね)
指揮をとる人のパターンとして、一度相手に通じた作戦を何回も仕掛ける者と、その作戦を対策されないように色んな作戦を使う者がいる。
特に複数人での対人戦なんかはそういった指揮の違いが顕著に表れるのだが、エメラは対策されるまでずっと同じ攻撃を仕掛けるような、相手からするとめちゃくちゃ戦いたくないタイプの指揮官だ。
俺はどちらかと言うと色んな作戦を試した後に一番相手に刺さるものを擦り続けるような指示を送りがちだ。
だから良くウルに相手の弱点を探してもらったりするのだが、もしかしたらエメラからすると、「このまま倒せそうなんだし同じパターンで攻撃し続ければ良いんじゃない?」なんて思われてた可能性もある。
「……エメラさん! ナイス指示!」
「……?」
何いってんだコイツ? みたいな顔をエメラにされてしまった。そりゃあいきなり意味わからない応援されたらそうなるよな。色々頭の中で考えてしまって、俺は今変なテンションになってる。
そんな馬鹿なことを俺がやってる間にも、ボスの体力はもう半分になっていた。これは相手の纏う風魔法がほぼルリ以外に効果が無いという相性の問題もあるだろう。
氷魔法のウルと樹魔法のエメラはほぼ風魔法の影響を受けていないし、シロの水魔法は前者の2人よりも少しだけ風魔法で威力が軽減されてる気はするが、それでも魔力の陣によって強化された魔法はしっかりと相手に届いている。
『ブォォォォォォォォォォォォォ!!!』
「……!」「クゥ!」「アウ!」「コン!」
そしてボスの体力が半分になり、ウル達は一度一番後ろの俺達の場所へと帰ってきた。
「さて、第2形態はどうなるんだ?」
カイキアスは風魔法を身に纏いこそしているが、それを攻撃として使ってくることはなかった。なのでほぼ風の鎧としてしか使用しなかった風魔法を、ここからは攻撃にも使ってくるのでは? と、俺は予想しているんだが……
『ブォォォォォォォォオオオオ!!!!!』
「え、氷?」
「クゥ」
一度ウルの方を見たが、本人は首を振ったのであれはボスが出しているのだろう。
大きな盾に小さな氷がいくつも突き刺さり、風の鎧には雹が混じってボスの周りを守っている。
これでは近付くとボスの周りを舞っているあの氷の粒に体をズタボロにされそうだ。
「こりゃ厄介だなぁ」
プレイヤーであれば意外とあの氷の粒は脅威にならなかったりする。勿論ボスの周りを舞っているあの氷の粒の威力が高ければそうはならないが、そこまで威力が無い場合はほぼ風の鎧の時と変わらないだろう。
何故ならプレイヤーは全身防具で固めている場合が多く、特にタンク役なんかは防具が氷を弾いてくれて、ほぼ風の鎧だけの時と変わらないからだ。氷が視界の邪魔になったり、鎧に覆われてない顔なんかに当たってダメージを受けることはあっても、少し鬱陶しいくらいのもので大きなダメージにはならない。
しかしウル達のような魔獣は違う。
防御力こそ装備のおかげで上がったが、素肌はプレイヤーと違い基本晒されている。なのであの雹が追加されたことにより、氷の粒全てがモロに身体へダメージを与えてくるのだ。
「エメラは近付かれたとしても草木のドレスで軽減できるし、ウルもたぶん敏捷性では勝ってるから逃げれるし大丈夫。……となると問題はルリとシロか」
シロの守りの御札と俺の魔獣ステータス強化をルリにかけて、ルリも自分で硬質化とタフネスのスキルをかければ、何とかアイツに近付いても戦えそうかな?
そしてシロはもう……ボスに近付かれないよう頑張るしか無いか。
「……!」
「クゥ!」「アウ!」「コン!」
エメラもボスに近付かれるとマズイことは分かっているのか、ルリとウルをすぐ前に出して、ボスがこちらへ来ないようにする。
『ブオオオオォォォォォォォォ!!!!!』
ボスはそのことに気付いているのか気付いていないのか分からないが、戦い始めてから一番大きな雄叫び……いや、あれはもう咆哮だ。獣のするような咆哮を俺達に向けて放つと、こちらに迫ってくるのだった。
83
お気に入りに追加
376
あなたにおすすめの小説
もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!
ゆるり
ファンタジー
【書籍化!】第17回ファンタジー小説大賞『癒し系ほっこり賞』受賞作です。
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~』です)
ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。
最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。
この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう!
……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは?
***
ゲーム生活をのんびり楽しむ話。
バトルもありますが、基本はスローライフ。
主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。
カクヨム様でも公開しております。
ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~
俊郎
SF
『カスタムパートナーオンライン』。それは、唯一無二の相棒を自分好みにカスタマイズしていく、発表時点で大いに期待が寄せられた最新VRMMOだった。
が、リリース直前に運営会社は倒産。ゲームは秘密裏に、とある研究機関へ譲渡された。
現実世界に嫌気がさした松永雅夫はこのゲームを利用した実験へ誘われ、第二の人生を歩むべく参加を決めた。
しかし、雅夫の相棒は予期しないものになった。
相棒になった謎の物体にタマと名付け、第二の人生を開始した雅夫を待っていたのは、怒涛のようなユニークスキル無双。
チートとしか言えないような相乗効果を生み出すユニークスキルのお陰でステータスは異常な数値を突破して、スキルの倍率もおかしなことに。
強くなれば将来は安泰だと、困惑しながらも楽しくまったり暮らしていくお話。
この作品は小説家になろう様、ツギクル様、ノベルアップ様でも公開しています。
大体1話2000~3000字くらいでぼちぼち更新していきます。
初めてのVRMMOものなので応援よろしくお願いします。
基本コメディです。
あまり難しく考えずお読みください。
Twitterです。
更新情報等呟くと思います。良ければフォロー等宜しくお願いします。
https://twitter.com/shiroutotoshiro?s=09

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

後輩と一緒にVRMMO!~弓使いとして精一杯楽しむわ~
夜桜てる
SF
世界初の五感完全没入型VRゲームハードであるFUTURO発売から早二年。
多くの人々の希望を受け、遂に発売された世界初のVRMMO『Never Dream Online』
一人の男子高校生である朝倉奈月は、後輩でありβ版参加勢である梨原実夜と共にNDOを始める。
主人公が後輩女子とイチャイチャしつつも、とにかくVRゲームを楽しみ尽くす!!
小説家になろうからの転載です。

日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。
スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。
地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!?
異世界国家サバイバル、ここに爆誕!

Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる