109 / 182
第98話
しおりを挟む
「とりあえずエメラは引き続き相手の妨害と俺達の回復に集中!」
「……!(コクコク)」
「それからエメラのことは絶対にルリが守ってくれ!」
「アウ!」
「ウルはエメラの指示で基本的に動いてるんだろうが、また俺を助けようとして近付くなよ!」
「クゥ」
「お前の攻撃だけが頼りなんだ、任せたからな!」
「クゥ!」
現在俺達は予想以上の強さを見せるボスに苦戦していた。
「皆頼むぞ」
こうなる30分前に遡る。
「よし、大体戦い方はこれでいいとして、あとは戦ってみてからだな」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
ボスに挑戦する前にできる準備はしたし、あとは戦ってみて調整していくしかない。
「じゃあ行こうか!」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
名前を見てみると、忘れられた森の賢人とある。
『ヴホォォォォォ!!!』
「自分から積極的に襲いかかってくるパターンか。俺とルリは前でボスを抑えるから、エメラは攻撃、ウルは敵の弱点を見つけてくれ」
「クゥ」「アウ」「……!」
事前の話し合いでもしたが、ボスが積極的に動いて俺たちを狙ってくる場合は、ルリと俺でボスを止めて、その間にエメラとウルで攻撃してもらうという作戦だった。
「ルリ!」
「アウ!」
『ヴホホッ、ヴホォォ!!』
「あぶねぇ、流石にその力で6本も腕があるのは厄介だな」
「アウ」
ルリはボスの両腕の振り下ろし攻撃を受け止めたはいいものの、余っている他の手でまた攻撃されそうになっていたので、俺は急いでルリの横に行きその攻撃の軌道をずらした。
「いけるか?」
「アウ!」
俺が前で戦う方が安定はしそうだけど、そうするとルリのやることがなくなるし、本人もやる気があるのは良いことなのでギリギリまで任せてみる。
「さっきのでルリがボスの攻撃を受け止められるのは分かった。でも、相手は6本の腕があるんだ。それを頭に入れて動いてくれ」
「アウ」
「サポートは俺に任せろ」
「アウ!」
『ヴホッ!』
こうしている間にもエメラとウルがボスに攻撃を仕掛けてくれるため、とにかくルリと俺は耐えることに集中すれば良い。
「エメラすまん。ルリに強化スキルを全部やるから、そっちは自力で何とかしてくれ」
「……!(コク)」
いつもは魔獣スキル強化をエメラにかけているのだが、もし攻撃を食らいそうになった時にただの硬質化やタフネススキルだけじゃ耐えきれない気がしたので、今は安全のためにルリに全ての強化をかける。
「ウルもまだ弱点は見つけられてないな」
必死に動き回っていろんな場所を攻撃しているが、どれもボスに大ダメージを与えられたような様子はない。
「ウル! 弱点探しはもう終わりにしよう。ウルも攻撃に回ってくれ。早めに倒さないと前が持たない」
「クゥ!」
「ルリもまだまだ俺達で耐えるぞ」
「アウ!」
こうしてルリと俺がボスの攻撃を受け止めている間に、ウルとエメラで魔法攻撃をしてくれる。
「そろそろあいつの体力が半分だ、気を付けよう」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
そしてウルの攻撃でボスが少しよろめいた後、ボスの雰囲気が変わった。
『ヴホォォォォォォ!!!』
「こいつはどう変化するんだ?」
「クゥ」「アウ」「……!」
ボスエリア全体が揺れたと思えば、近くの植物が成長し始めた。
「これはこれは、もしかしてエメラと同じ魔法か?」
「……!」
『ヴホッ!!!』
「周りの植物には気をつけろ!」
「ア、アウ」
「ルリ! エメラはルリを回復! その間は俺が前に出るから、ウルはエメラ達の近くで2人を守りながらボスを攻撃してくれ!」
「クゥ!」「……!」
ボスの使用する魔法を今は植物魔法と呼ぶが、エメラと同じような魔法でルリを死角から攻撃し、毒状態にしてしまった。
「一応ポイズンスライムと戦う時に買った毒消しポーションをエメラに渡しておいてよかった」
本当に最初の方に買ったものだが、捨てずに取っておいてよかった。
「で、植物魔法と筋肉モリモリの腕6本対俺1人ね」
『ヴホッ』
「流石にカウンターを叩き込む余裕は無さそう」
『ヴホォ!』
「いや、その腕持ってて魔法も使えるのはズルいって!」
ルリが回復し切るまで俺が前で戦おうと思ってたが、たぶんこれは回復して戻ってきてもルリじゃ耐えられない。
「ウル! もっと攻撃して良いぞ!」
「クゥ!」
「エメラもルリをヒールしたら攻撃に回ってくれ!」
「……!」
とりあえずルリはウルとエメラの近くに居させて、俺はボスと戦う。
「危ないなっ、ホントに!」
『ヴホホッ、ヴホホッ』
「いや、俺状態異常無効だからな」
『ヴホォォォ!!』
植物魔法による明らかな毒攻撃を受けてもピンピンしている俺を見て、やっと自分の毒攻撃が効いていないと分かったらしい。
『ヴホォォォ!!』
「まぁそれなら物理攻撃でくるよなっ」
ボスは俺に何度も腕を振り下ろしてくるが、その全てを避けていると俺ではなくウル達の居る方を狙うようになりだした。
「流石に攻撃しなさ過ぎたか」
『ヴホッ!』
「アウ!」
回復したルリが前に出てボスの攻撃を受け止めたはいいが、全く抑えきれてない。
「ルリ! ルリはエメラ達を守ってくれ。俺がボスとやり合うから、もしまたそっちにボスが行ったら頼む」
「アウ」
「ウルはとにかく攻撃だけ考えてくれ。そしてエメラは俺とルリを回復したらまた攻撃を頼む」
「クゥ!」「……!」
皆に指示を出して俺はボスの前に立つが、なかなかルリからタゲが外れない。
おそらくエメラに攻撃がいかないよう敵視上昇スキルで自分にタゲを引いたのだろう。
「エメラ、俺に回復する準備だけしておいてくれ。あとルリは、俺にボスのタゲが移ったらエメラの近くまで移動してくれ」
「……!」「アウ!」
こういうゲームにおいて敵視上昇のような敵の注意を引くスキルは重要だ。そして重要だからこそ余程のことがない限りそのスキルは切れないようになっている。
ルリはもう敵視上昇のスキルを切っているつもりでもボスがまだルリを狙っていることから、敵視上昇は非常に強力なスキルだと再確認できた。
「じゃあエメラ、頼むぞ!」
『ヴホォォォ!!!』
「がぁぁあぁ! くっそ、おっもい、な」
俺はボスの攻撃を真正面から受け止めた。実際には受け止めたと言うよりもただ攻撃を受けたように見えたかもしれない。
「クゥ!」
「おい! ウルは来るな!」
『ヴホッ! ヴホッ!』
「エメラ! 出来るだけ早く俺の体力を回復してくれ!」
「……!」
ボスはウルが近付いてきたのは見えていただろうが、俺の体力が少ないことを分かっているのか、ウルには見向きもせずに俺への攻撃に集中していた。
「俺はボスの攻撃を避けるのに集中する! あとは全員エメラの指示に従ってくれ!」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
植物魔法は耐えるだろうが、あの腕の攻撃をあと一発でも掠れば俺は倒されるだろう。
「モルガが言ってた通り、いい勝負だなこれは」
『ヴホォォォ!!!』
俺はこのあとボスの攻撃を避け続け、エメラの方に近付いては回復をしてもらい、またボスを引き連れて離れ、またエメラの方に近づくということを繰り返した。
「なんとなく分かったのは、腕6本を使って俺を攻撃する時は植物魔法は使えないっぽい。で、腕2本だけで攻撃するなら魔法も使えるって感じだ」
「……!」
エメラに俺が気付いた情報を共有し、このタイミングで俺から皆にももう一度指示を出しておく。
「とりあえずエメラは引き続き相手の妨害と俺達の回復に集中!」
「……!(コクコク)」
「それからエメラのことは絶対にルリが守ってくれ!」
「アウ!」
「ウルはエメラの指示で基本的に動いてるんだろうが、また俺を助けようとして近付くなよ!」
「クゥ」
「お前の攻撃が頼りなんだ、任せたからな!」
「クゥ!」
そして冒頭に戻る。
「ルリ!」
『ヴホッ!』
「アウ!」
やっぱりこのやり方だとどうしてもエメラやウルの方にボスのタゲが移ってしまうことがあるが、その都度ルリが守っているので、また俺がボスのタゲを引いて引き離すということを繰り返す。
「……!」
「エメラナイス!」
『ヴホォォォ!』
このボスとの戦い方にも慣れてきたため、俺とルリの体力も減ることが少なくなった。
そうするとエメラが自由になり、ボスに対して妨害だけでなく攻撃する機会も増える。
「アウ!」
「ルリも来たか。十分気をつけてやるぞ!」
「アウ!」
『ヴホォォォォォォ!!!』
ボスの体力も残り少なくなり、最後に何かしてくるならこのタイミングだ。
「全員離れろ!!!」
『ヴホォォォォォォ!!!』
ボスの近くから大量の煙が出始め、せっかく来たルリにも離れてもらうことになった。
おそらくこれは状態異常になる煙で、最後に出すということは非常に強力な状態異常攻撃なのだろう。
本来ならこれの対策として状態異常にならないような準備をしてくるか、最初から近づかないようにするかだと思うが、俺は状態異常無効を持ってしまっている。
「今回は全然攻撃できなかったから、なっ!」
『ヴ、ヴホッ』
「恨むなら俺に状態異常無効の指輪を出したビッグ・クイーンビーを恨んでくれよっ!!!」
『ヴ、ヴホォ、ォ』
こうして最後は煙を出している間動けないボスを状態異常無効の俺が攻撃し続け、ボスは俺に反撃することもできずそのまま倒れたのだった。
「……!(コクコク)」
「それからエメラのことは絶対にルリが守ってくれ!」
「アウ!」
「ウルはエメラの指示で基本的に動いてるんだろうが、また俺を助けようとして近付くなよ!」
「クゥ」
「お前の攻撃だけが頼りなんだ、任せたからな!」
「クゥ!」
現在俺達は予想以上の強さを見せるボスに苦戦していた。
「皆頼むぞ」
こうなる30分前に遡る。
「よし、大体戦い方はこれでいいとして、あとは戦ってみてからだな」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
ボスに挑戦する前にできる準備はしたし、あとは戦ってみて調整していくしかない。
「じゃあ行こうか!」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
名前を見てみると、忘れられた森の賢人とある。
『ヴホォォォォォ!!!』
「自分から積極的に襲いかかってくるパターンか。俺とルリは前でボスを抑えるから、エメラは攻撃、ウルは敵の弱点を見つけてくれ」
「クゥ」「アウ」「……!」
事前の話し合いでもしたが、ボスが積極的に動いて俺たちを狙ってくる場合は、ルリと俺でボスを止めて、その間にエメラとウルで攻撃してもらうという作戦だった。
「ルリ!」
「アウ!」
『ヴホホッ、ヴホォォ!!』
「あぶねぇ、流石にその力で6本も腕があるのは厄介だな」
「アウ」
ルリはボスの両腕の振り下ろし攻撃を受け止めたはいいものの、余っている他の手でまた攻撃されそうになっていたので、俺は急いでルリの横に行きその攻撃の軌道をずらした。
「いけるか?」
「アウ!」
俺が前で戦う方が安定はしそうだけど、そうするとルリのやることがなくなるし、本人もやる気があるのは良いことなのでギリギリまで任せてみる。
「さっきのでルリがボスの攻撃を受け止められるのは分かった。でも、相手は6本の腕があるんだ。それを頭に入れて動いてくれ」
「アウ」
「サポートは俺に任せろ」
「アウ!」
『ヴホッ!』
こうしている間にもエメラとウルがボスに攻撃を仕掛けてくれるため、とにかくルリと俺は耐えることに集中すれば良い。
「エメラすまん。ルリに強化スキルを全部やるから、そっちは自力で何とかしてくれ」
「……!(コク)」
いつもは魔獣スキル強化をエメラにかけているのだが、もし攻撃を食らいそうになった時にただの硬質化やタフネススキルだけじゃ耐えきれない気がしたので、今は安全のためにルリに全ての強化をかける。
「ウルもまだ弱点は見つけられてないな」
必死に動き回っていろんな場所を攻撃しているが、どれもボスに大ダメージを与えられたような様子はない。
「ウル! 弱点探しはもう終わりにしよう。ウルも攻撃に回ってくれ。早めに倒さないと前が持たない」
「クゥ!」
「ルリもまだまだ俺達で耐えるぞ」
「アウ!」
こうしてルリと俺がボスの攻撃を受け止めている間に、ウルとエメラで魔法攻撃をしてくれる。
「そろそろあいつの体力が半分だ、気を付けよう」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
そしてウルの攻撃でボスが少しよろめいた後、ボスの雰囲気が変わった。
『ヴホォォォォォォ!!!』
「こいつはどう変化するんだ?」
「クゥ」「アウ」「……!」
ボスエリア全体が揺れたと思えば、近くの植物が成長し始めた。
「これはこれは、もしかしてエメラと同じ魔法か?」
「……!」
『ヴホッ!!!』
「周りの植物には気をつけろ!」
「ア、アウ」
「ルリ! エメラはルリを回復! その間は俺が前に出るから、ウルはエメラ達の近くで2人を守りながらボスを攻撃してくれ!」
「クゥ!」「……!」
ボスの使用する魔法を今は植物魔法と呼ぶが、エメラと同じような魔法でルリを死角から攻撃し、毒状態にしてしまった。
「一応ポイズンスライムと戦う時に買った毒消しポーションをエメラに渡しておいてよかった」
本当に最初の方に買ったものだが、捨てずに取っておいてよかった。
「で、植物魔法と筋肉モリモリの腕6本対俺1人ね」
『ヴホッ』
「流石にカウンターを叩き込む余裕は無さそう」
『ヴホォ!』
「いや、その腕持ってて魔法も使えるのはズルいって!」
ルリが回復し切るまで俺が前で戦おうと思ってたが、たぶんこれは回復して戻ってきてもルリじゃ耐えられない。
「ウル! もっと攻撃して良いぞ!」
「クゥ!」
「エメラもルリをヒールしたら攻撃に回ってくれ!」
「……!」
とりあえずルリはウルとエメラの近くに居させて、俺はボスと戦う。
「危ないなっ、ホントに!」
『ヴホホッ、ヴホホッ』
「いや、俺状態異常無効だからな」
『ヴホォォォ!!』
植物魔法による明らかな毒攻撃を受けてもピンピンしている俺を見て、やっと自分の毒攻撃が効いていないと分かったらしい。
『ヴホォォォ!!』
「まぁそれなら物理攻撃でくるよなっ」
ボスは俺に何度も腕を振り下ろしてくるが、その全てを避けていると俺ではなくウル達の居る方を狙うようになりだした。
「流石に攻撃しなさ過ぎたか」
『ヴホッ!』
「アウ!」
回復したルリが前に出てボスの攻撃を受け止めたはいいが、全く抑えきれてない。
「ルリ! ルリはエメラ達を守ってくれ。俺がボスとやり合うから、もしまたそっちにボスが行ったら頼む」
「アウ」
「ウルはとにかく攻撃だけ考えてくれ。そしてエメラは俺とルリを回復したらまた攻撃を頼む」
「クゥ!」「……!」
皆に指示を出して俺はボスの前に立つが、なかなかルリからタゲが外れない。
おそらくエメラに攻撃がいかないよう敵視上昇スキルで自分にタゲを引いたのだろう。
「エメラ、俺に回復する準備だけしておいてくれ。あとルリは、俺にボスのタゲが移ったらエメラの近くまで移動してくれ」
「……!」「アウ!」
こういうゲームにおいて敵視上昇のような敵の注意を引くスキルは重要だ。そして重要だからこそ余程のことがない限りそのスキルは切れないようになっている。
ルリはもう敵視上昇のスキルを切っているつもりでもボスがまだルリを狙っていることから、敵視上昇は非常に強力なスキルだと再確認できた。
「じゃあエメラ、頼むぞ!」
『ヴホォォォ!!!』
「がぁぁあぁ! くっそ、おっもい、な」
俺はボスの攻撃を真正面から受け止めた。実際には受け止めたと言うよりもただ攻撃を受けたように見えたかもしれない。
「クゥ!」
「おい! ウルは来るな!」
『ヴホッ! ヴホッ!』
「エメラ! 出来るだけ早く俺の体力を回復してくれ!」
「……!」
ボスはウルが近付いてきたのは見えていただろうが、俺の体力が少ないことを分かっているのか、ウルには見向きもせずに俺への攻撃に集中していた。
「俺はボスの攻撃を避けるのに集中する! あとは全員エメラの指示に従ってくれ!」
「クゥ!」「アウ!」「……!」
植物魔法は耐えるだろうが、あの腕の攻撃をあと一発でも掠れば俺は倒されるだろう。
「モルガが言ってた通り、いい勝負だなこれは」
『ヴホォォォ!!!』
俺はこのあとボスの攻撃を避け続け、エメラの方に近付いては回復をしてもらい、またボスを引き連れて離れ、またエメラの方に近づくということを繰り返した。
「なんとなく分かったのは、腕6本を使って俺を攻撃する時は植物魔法は使えないっぽい。で、腕2本だけで攻撃するなら魔法も使えるって感じだ」
「……!」
エメラに俺が気付いた情報を共有し、このタイミングで俺から皆にももう一度指示を出しておく。
「とりあえずエメラは引き続き相手の妨害と俺達の回復に集中!」
「……!(コクコク)」
「それからエメラのことは絶対にルリが守ってくれ!」
「アウ!」
「ウルはエメラの指示で基本的に動いてるんだろうが、また俺を助けようとして近付くなよ!」
「クゥ」
「お前の攻撃が頼りなんだ、任せたからな!」
「クゥ!」
そして冒頭に戻る。
「ルリ!」
『ヴホッ!』
「アウ!」
やっぱりこのやり方だとどうしてもエメラやウルの方にボスのタゲが移ってしまうことがあるが、その都度ルリが守っているので、また俺がボスのタゲを引いて引き離すということを繰り返す。
「……!」
「エメラナイス!」
『ヴホォォォ!』
このボスとの戦い方にも慣れてきたため、俺とルリの体力も減ることが少なくなった。
そうするとエメラが自由になり、ボスに対して妨害だけでなく攻撃する機会も増える。
「アウ!」
「ルリも来たか。十分気をつけてやるぞ!」
「アウ!」
『ヴホォォォォォォ!!!』
ボスの体力も残り少なくなり、最後に何かしてくるならこのタイミングだ。
「全員離れろ!!!」
『ヴホォォォォォォ!!!』
ボスの近くから大量の煙が出始め、せっかく来たルリにも離れてもらうことになった。
おそらくこれは状態異常になる煙で、最後に出すということは非常に強力な状態異常攻撃なのだろう。
本来ならこれの対策として状態異常にならないような準備をしてくるか、最初から近づかないようにするかだと思うが、俺は状態異常無効を持ってしまっている。
「今回は全然攻撃できなかったから、なっ!」
『ヴ、ヴホッ』
「恨むなら俺に状態異常無効の指輪を出したビッグ・クイーンビーを恨んでくれよっ!!!」
『ヴ、ヴホォ、ォ』
こうして最後は煙を出している間動けないボスを状態異常無効の俺が攻撃し続け、ボスは俺に反撃することもできずそのまま倒れたのだった。
105
お気に入りに追加
380
あなたにおすすめの小説
もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!
ゆるり
ファンタジー
【書籍化!】第17回ファンタジー小説大賞『癒し系ほっこり賞』受賞作です。
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~』です)
ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。
最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。
この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう!
……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは?
***
ゲーム生活をのんびり楽しむ話。
バトルもありますが、基本はスローライフ。
主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。
カクヨム様でも公開しております。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ゲームで第二の人生を!~最強?チート?ユニークスキル無双で【最強の相棒】と一緒にのんびりまったりハチャメチャライフ!?~
俊郎
SF
『カスタムパートナーオンライン』。それは、唯一無二の相棒を自分好みにカスタマイズしていく、発表時点で大いに期待が寄せられた最新VRMMOだった。
が、リリース直前に運営会社は倒産。ゲームは秘密裏に、とある研究機関へ譲渡された。
現実世界に嫌気がさした松永雅夫はこのゲームを利用した実験へ誘われ、第二の人生を歩むべく参加を決めた。
しかし、雅夫の相棒は予期しないものになった。
相棒になった謎の物体にタマと名付け、第二の人生を開始した雅夫を待っていたのは、怒涛のようなユニークスキル無双。
チートとしか言えないような相乗効果を生み出すユニークスキルのお陰でステータスは異常な数値を突破して、スキルの倍率もおかしなことに。
強くなれば将来は安泰だと、困惑しながらも楽しくまったり暮らしていくお話。
この作品は小説家になろう様、ツギクル様、ノベルアップ様でも公開しています。
大体1話2000~3000字くらいでぼちぼち更新していきます。
初めてのVRMMOものなので応援よろしくお願いします。
基本コメディです。
あまり難しく考えずお読みください。
Twitterです。
更新情報等呟くと思います。良ければフォロー等宜しくお願いします。
https://twitter.com/shiroutotoshiro?s=09

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

異世界に飛ばされたら守護霊として八百万の神々も何故か付いてきた。
いけお
ファンタジー
仕事からの帰宅途中に突如足元に出来た穴に落ちて目が覚めるとそこは異世界でした。
元の世界に戻れないと言うので諦めて細々と身の丈に合った生活をして過ごそうと思っていたのに心配性な方々が守護霊として付いてきた所為で静かな暮らしになりそうもありません。
登場してくる神の性格などでツッコミや苦情等出るかと思いますが、こんな神様達が居たっていいじゃないかと大目に見てください。
追記 小説家になろう ツギクル でも投稿しております。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる