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第4話
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「シッ!」
『キュ』
「おらっ!」
『ギュギュッ』
「まだまだ来いよっ!」
『ギュ~』
右から来るやつは空中で首を切って『ギュ~』、前の2匹は今振り抜いた勢いの『キュッ』まま『ギュギュ』倒しきって、左のやつは右手を返してそのまま突き刺すっ!『ギュッ』
現在俺はウサギ狩りの真っ最中であり、クリティカルを出し一撃で角ウサギを倒し続けていた。
もしモンスターの死体が残るのであれば、このあたりは死体の山と血生臭い匂いでどうにかなっていただろう。
そしてもうどれくらい時間が経ったか分からず、変なテンションになってきたところで敵の数が減っていることに気づいた。
目の前に残った最後の角ウサギに短剣を突き刺す。
「ふぃーー、やっとこれで終わりか」
約2~300匹も倒しているといくらかの角ウサギ達には逃げられてしまったかもな。
いや、別に逃げられても良いはずだ。倒しすぎて全てを倒さないといけないと勘違いし始めてた。
「はぁ、疲れた」
初日のスタートしてすぐのタイミングでこんな事になるとは思わなかったが、終わった後は達成感がある。
途中無限湧きなんじゃないかっていう最悪のビジョンも浮かんだのだが、終わってくれてよかった。
思っていたよりも相手は弱く、正直タマゴさえなければ逃げることも出来てそうだった。
逃げながら数匹ずつ戦えば初心者でも倒せそうだし、逃げ場がないのが一番の負け筋だな。
こんなだだっ広い草原で逃げ場がなくなる状況なんて稀だろうが。
「で、なんか途中でタマゴがどうたらってアナウンスがしてた気が」
ログを見返すと
《あなたのタマゴが進化しました》
《あなたのタマゴが進化しました》
《あなたのタマゴが進化しました。これ以上進化する事はありません》
なんか置いてたタマゴが白から金色になってるんだけど。
卵の孵化時間を見てみるとあと2分で生まれてくるらしい。
結局テイマーなのに2時間タマゴを孵化させなかったな。あと2分だし自然に生まれてくるのを待つか。
せっかくだしもう少しアポルの実を取っておこう。こんなにもウサギたちに襲われたんだから、報酬としてもらってもバチは当たらないだろう。
いつもなら他のプレイヤーのことも考えて少しずつ採取するんだが、俺はもう最前線攻略のプレイヤーではないし、各方面に配慮をしなくても良くなった。
マナーはこれからも守るが、自分のやりたいことはやる。
貴重な素材を仲良しのクランに売るだけで周囲から不満が出たり、フレンドの手伝いをするだけで自分も頼むと知らない人達に言われたり、そんな状況に慣れてしまった結果が、普通の採取ですら見えない相手に配慮して全部とり切れないというものだった。
だがもう今は普通にプレイして良い。
薬草は見つけたらそこにある分全部集めるし、果物だってとる。どうせ時間が経てば生えてくるし、しばらくここは生えてきませんなんて情報を共有する義務もない。
そう考えるとこれまでずっと動けないように身体の周りを囲まれていた、棘のついた縄の束縛から解放された気分だ。
「お、そろそろかな」
木登りをやめてタマゴの前に座る。魔獣はどんなのが出てくるかランダムなため、少し緊張してきた。
街中で見たプレイヤーの連れている魔獣はほぼ全てタマゴから孵ったものだろうし、成長した魔獣がいないためか小さい魔獣が多かった。
俺の魔獣はタマゴ段階で進化しているし、何か他のプレイヤーとは違うかもしれない。
「うわっ」
考え事をしていると目の前のタマゴが光りだし、タマゴがあった場所に1体の魔獣が居た。
「クゥ」
白い毛並みの小さい子犬? 狼? が座っていて、不思議そうにこちらを見ている。
か、かわいい
「えっと、俺の言葉はわかるか?」
「クゥ」
「俺の手に触って」
ペタッ
「お手からのおかわり」
「クゥ?」
そうだよな、お手とかおかわりなんてわからないよな。
「すまん、俺が悪かった。こっちの言葉は理解できてるだろうし早速名前を付けたいんだが」
「クゥ!」
「クゥって鳴くから『クウ』は安直すぎるか。ちなみに犬? 狼?」
「クゥッ!」
これは犬に間違えられて怒ってるやつかな?
「いや、お前は立派な狼なのかな。今は小さくて違いがわからんかった、すまん」
「クゥ」
許してくれたっぽいし、早く名前をつけてあげよう。
「狼だし、ウルフから取って『ウル』にしようか」
結局俺は安直な名前しか考えられなかった。
「クゥ!」
そうするとウルと俺の身体が光って、ウルは飛びついてじゃれてくる。
《ユーマのレベルが上がりました》
「ちょっと確認したいから待っててな」
名前:ユーマ
レベル:2
職業:テイマー
所属ギルド :魔獣、冒険者
パーティー:ユーマ、ウル
スキル:鑑定、生活魔法、インベントリ、『テイマー』、『短剣術』
装備品:鉄の短剣、皮の服、皮のズボン、皮の靴
『テイマー』『短剣術』を押してみると、
テイマー:テイム、孵化、手加減、意思疎通、位置把握
短剣術:短剣強化、クリティカルダガー、投げナイフ
『』で表示されているものは、成長すれば内容が変わっていくものだろう。
そして俺とウルの位置がわかったり意思疎通が取れるのは、スキルのおかげらしい。
また武器を使ったスキルに関しても、身体が勝手に動いてすごい技を出すようなものはβテストから変わらず無いっぽい。
武器が伸びたり状態異常を付与するものはあるらしいが、俺としてはプレイヤースキルがより重要になって嬉しい限りだ。
だからこそ魔法使いがファンタジー要素満載で派手な技も多く、特にこのゲームでは人気なのかもしれない。
「ウルのステータスも見せてもらうぞ」
「クゥ」
名前:ウル
レベル:1
種族:子狼
パーティー:ユーマ、ウル
スキル:勤勉、成長、インベントリ、『子狼』『氷魔法』
装備品:なし
早速『子狼』『氷魔法』を押してみると
子狼:爪強化、脚強化、跳躍
氷魔法:初級
どうやらうちの狼は魔法を使えるらしい。
プレイヤーにおける職業が魔獣の種族にあたり、その名前のスキルとインベントリのスキルは必ず持っているとされている。
ボスモンスターやレアなモンスター、レベルの高いモンスターをテイムした場合は、複数のスキルを持っている魔獣が仲間になる可能性があると聞いていたが、まさかタマゴから孵ってすぐの魔獣がこんなにスキルを持っているとは驚いた。
これは絶対にタマゴの進化が関係しているだろう。
「ウルは天才だな」
「クゥ!」
もちろん! とでも言うように顔を上げて、俺のあぐらをかいた足の上で楽しそうに回っている。
「そうだ、この木からとったアポルの実を食べてみたいんだが、ウルも食べるか?」
「クゥ!」
基本的に魔獣は何でも食べられるらしい。
好みはあるが現実の動物とは違って食べてはいけないものは無いとか。
草食動物がモデルの魔獣でも、初心者のうちはウサギ肉が大量に取れるため、肉を与えるのが普通だそうだ。
もちろん草食動物がモデルのモンスターにとって好みの食べ物ではないらしいが。
「美味しくないってことはないだろうが、別に食べたくなかったら後で出すウサギ肉をいっぱい食べてくれ」
「クッ」
アポルの実をウルと食べながら、俺はステータスのことについて考えていた。
そもそもステータスを見たのはさっきのが初めてだが、ステータスポイント的なものは無かった。
これもβテストの時と変わらないっぽい。
実際には動きが速くなったり、力が強くなったりしているので、レベルが上がったタイミングで自動的に身体能力や魔力のようなものも上がっていると言われている。
なのでこのゲームでは狙ったステータスを向上させるには、このゲーム世界でしてきた経験と装備が重要になってくる。
だからこそ初回特典である冒険者ギルドの武器も、魔術師ギルドの杖や魔法書も、最前線攻略には最も必要なものだった訳だ。
ステータスを自分で割り当てられないため、ステータスの数値が見えるとプレイヤーからの苦情など色々な問題が起きそうだし、見えないのはとても良いシステムだと感じる。
ガチ勢達にとっては何をしてよくて、何をしたら余計なステータスが上がってしまうか分からないため、非常に動きにくいだろうが。
「まぁ普通に遊ぶ分にはそんなこと気にしないし、ステータスだってゲームじゃなかったら分からないのは当たり前だよな」
「クゥ」
俺は精神に3と頑丈は2上げるかな、なんて会話はゲーム以外ではあり得ないだろう。
ゲームをリアル志向型にするのも、古くからのMMO型にするのも、どちらも楽しいし良いところがある。
今回は生き物のステータスに関しては自分で決められないというだけだ。
「お前はどんなステータスなんだろうな」
「クゥ?」
まぁうちのウルはなんていったってタマゴ最大進化の狼だから、弱いってことはないだろう。
別に弱くてもそれはそれでどう戦うか考えるのが楽しいし。
「よし、一旦街に帰ってウサギ肉を焼いてやろう。この角ウサギの素材達を冒険者ギルドで納品するか、商人ギルドで売りたいし」
「クゥ!クゥクゥ!」
「食べる分は絶対にあるから大丈夫だって」
ウルとじゃれ合いながら俺達は街を目指し歩く。
俺の初めての魔獣兼パーティーメンバーであるウルとの出会いは、図らずも予想していた展開とは全く違う特別なものになった。
『キュ』
「おらっ!」
『ギュギュッ』
「まだまだ来いよっ!」
『ギュ~』
右から来るやつは空中で首を切って『ギュ~』、前の2匹は今振り抜いた勢いの『キュッ』まま『ギュギュ』倒しきって、左のやつは右手を返してそのまま突き刺すっ!『ギュッ』
現在俺はウサギ狩りの真っ最中であり、クリティカルを出し一撃で角ウサギを倒し続けていた。
もしモンスターの死体が残るのであれば、このあたりは死体の山と血生臭い匂いでどうにかなっていただろう。
そしてもうどれくらい時間が経ったか分からず、変なテンションになってきたところで敵の数が減っていることに気づいた。
目の前に残った最後の角ウサギに短剣を突き刺す。
「ふぃーー、やっとこれで終わりか」
約2~300匹も倒しているといくらかの角ウサギ達には逃げられてしまったかもな。
いや、別に逃げられても良いはずだ。倒しすぎて全てを倒さないといけないと勘違いし始めてた。
「はぁ、疲れた」
初日のスタートしてすぐのタイミングでこんな事になるとは思わなかったが、終わった後は達成感がある。
途中無限湧きなんじゃないかっていう最悪のビジョンも浮かんだのだが、終わってくれてよかった。
思っていたよりも相手は弱く、正直タマゴさえなければ逃げることも出来てそうだった。
逃げながら数匹ずつ戦えば初心者でも倒せそうだし、逃げ場がないのが一番の負け筋だな。
こんなだだっ広い草原で逃げ場がなくなる状況なんて稀だろうが。
「で、なんか途中でタマゴがどうたらってアナウンスがしてた気が」
ログを見返すと
《あなたのタマゴが進化しました》
《あなたのタマゴが進化しました》
《あなたのタマゴが進化しました。これ以上進化する事はありません》
なんか置いてたタマゴが白から金色になってるんだけど。
卵の孵化時間を見てみるとあと2分で生まれてくるらしい。
結局テイマーなのに2時間タマゴを孵化させなかったな。あと2分だし自然に生まれてくるのを待つか。
せっかくだしもう少しアポルの実を取っておこう。こんなにもウサギたちに襲われたんだから、報酬としてもらってもバチは当たらないだろう。
いつもなら他のプレイヤーのことも考えて少しずつ採取するんだが、俺はもう最前線攻略のプレイヤーではないし、各方面に配慮をしなくても良くなった。
マナーはこれからも守るが、自分のやりたいことはやる。
貴重な素材を仲良しのクランに売るだけで周囲から不満が出たり、フレンドの手伝いをするだけで自分も頼むと知らない人達に言われたり、そんな状況に慣れてしまった結果が、普通の採取ですら見えない相手に配慮して全部とり切れないというものだった。
だがもう今は普通にプレイして良い。
薬草は見つけたらそこにある分全部集めるし、果物だってとる。どうせ時間が経てば生えてくるし、しばらくここは生えてきませんなんて情報を共有する義務もない。
そう考えるとこれまでずっと動けないように身体の周りを囲まれていた、棘のついた縄の束縛から解放された気分だ。
「お、そろそろかな」
木登りをやめてタマゴの前に座る。魔獣はどんなのが出てくるかランダムなため、少し緊張してきた。
街中で見たプレイヤーの連れている魔獣はほぼ全てタマゴから孵ったものだろうし、成長した魔獣がいないためか小さい魔獣が多かった。
俺の魔獣はタマゴ段階で進化しているし、何か他のプレイヤーとは違うかもしれない。
「うわっ」
考え事をしていると目の前のタマゴが光りだし、タマゴがあった場所に1体の魔獣が居た。
「クゥ」
白い毛並みの小さい子犬? 狼? が座っていて、不思議そうにこちらを見ている。
か、かわいい
「えっと、俺の言葉はわかるか?」
「クゥ」
「俺の手に触って」
ペタッ
「お手からのおかわり」
「クゥ?」
そうだよな、お手とかおかわりなんてわからないよな。
「すまん、俺が悪かった。こっちの言葉は理解できてるだろうし早速名前を付けたいんだが」
「クゥ!」
「クゥって鳴くから『クウ』は安直すぎるか。ちなみに犬? 狼?」
「クゥッ!」
これは犬に間違えられて怒ってるやつかな?
「いや、お前は立派な狼なのかな。今は小さくて違いがわからんかった、すまん」
「クゥ」
許してくれたっぽいし、早く名前をつけてあげよう。
「狼だし、ウルフから取って『ウル』にしようか」
結局俺は安直な名前しか考えられなかった。
「クゥ!」
そうするとウルと俺の身体が光って、ウルは飛びついてじゃれてくる。
《ユーマのレベルが上がりました》
「ちょっと確認したいから待っててな」
名前:ユーマ
レベル:2
職業:テイマー
所属ギルド :魔獣、冒険者
パーティー:ユーマ、ウル
スキル:鑑定、生活魔法、インベントリ、『テイマー』、『短剣術』
装備品:鉄の短剣、皮の服、皮のズボン、皮の靴
『テイマー』『短剣術』を押してみると、
テイマー:テイム、孵化、手加減、意思疎通、位置把握
短剣術:短剣強化、クリティカルダガー、投げナイフ
『』で表示されているものは、成長すれば内容が変わっていくものだろう。
そして俺とウルの位置がわかったり意思疎通が取れるのは、スキルのおかげらしい。
また武器を使ったスキルに関しても、身体が勝手に動いてすごい技を出すようなものはβテストから変わらず無いっぽい。
武器が伸びたり状態異常を付与するものはあるらしいが、俺としてはプレイヤースキルがより重要になって嬉しい限りだ。
だからこそ魔法使いがファンタジー要素満載で派手な技も多く、特にこのゲームでは人気なのかもしれない。
「ウルのステータスも見せてもらうぞ」
「クゥ」
名前:ウル
レベル:1
種族:子狼
パーティー:ユーマ、ウル
スキル:勤勉、成長、インベントリ、『子狼』『氷魔法』
装備品:なし
早速『子狼』『氷魔法』を押してみると
子狼:爪強化、脚強化、跳躍
氷魔法:初級
どうやらうちの狼は魔法を使えるらしい。
プレイヤーにおける職業が魔獣の種族にあたり、その名前のスキルとインベントリのスキルは必ず持っているとされている。
ボスモンスターやレアなモンスター、レベルの高いモンスターをテイムした場合は、複数のスキルを持っている魔獣が仲間になる可能性があると聞いていたが、まさかタマゴから孵ってすぐの魔獣がこんなにスキルを持っているとは驚いた。
これは絶対にタマゴの進化が関係しているだろう。
「ウルは天才だな」
「クゥ!」
もちろん! とでも言うように顔を上げて、俺のあぐらをかいた足の上で楽しそうに回っている。
「そうだ、この木からとったアポルの実を食べてみたいんだが、ウルも食べるか?」
「クゥ!」
基本的に魔獣は何でも食べられるらしい。
好みはあるが現実の動物とは違って食べてはいけないものは無いとか。
草食動物がモデルの魔獣でも、初心者のうちはウサギ肉が大量に取れるため、肉を与えるのが普通だそうだ。
もちろん草食動物がモデルのモンスターにとって好みの食べ物ではないらしいが。
「美味しくないってことはないだろうが、別に食べたくなかったら後で出すウサギ肉をいっぱい食べてくれ」
「クッ」
アポルの実をウルと食べながら、俺はステータスのことについて考えていた。
そもそもステータスを見たのはさっきのが初めてだが、ステータスポイント的なものは無かった。
これもβテストの時と変わらないっぽい。
実際には動きが速くなったり、力が強くなったりしているので、レベルが上がったタイミングで自動的に身体能力や魔力のようなものも上がっていると言われている。
なのでこのゲームでは狙ったステータスを向上させるには、このゲーム世界でしてきた経験と装備が重要になってくる。
だからこそ初回特典である冒険者ギルドの武器も、魔術師ギルドの杖や魔法書も、最前線攻略には最も必要なものだった訳だ。
ステータスを自分で割り当てられないため、ステータスの数値が見えるとプレイヤーからの苦情など色々な問題が起きそうだし、見えないのはとても良いシステムだと感じる。
ガチ勢達にとっては何をしてよくて、何をしたら余計なステータスが上がってしまうか分からないため、非常に動きにくいだろうが。
「まぁ普通に遊ぶ分にはそんなこと気にしないし、ステータスだってゲームじゃなかったら分からないのは当たり前だよな」
「クゥ」
俺は精神に3と頑丈は2上げるかな、なんて会話はゲーム以外ではあり得ないだろう。
ゲームをリアル志向型にするのも、古くからのMMO型にするのも、どちらも楽しいし良いところがある。
今回は生き物のステータスに関しては自分で決められないというだけだ。
「お前はどんなステータスなんだろうな」
「クゥ?」
まぁうちのウルはなんていったってタマゴ最大進化の狼だから、弱いってことはないだろう。
別に弱くてもそれはそれでどう戦うか考えるのが楽しいし。
「よし、一旦街に帰ってウサギ肉を焼いてやろう。この角ウサギの素材達を冒険者ギルドで納品するか、商人ギルドで売りたいし」
「クゥ!クゥクゥ!」
「食べる分は絶対にあるから大丈夫だって」
ウルとじゃれ合いながら俺達は街を目指し歩く。
俺の初めての魔獣兼パーティーメンバーであるウルとの出会いは、図らずも予想していた展開とは全く違う特別なものになった。
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