36 / 60
Episode2:No spice,No life
2-17 連呼すな【才造視点】※R18
しおりを挟む
「あのさ…………コスプレなしで、素の状態でヤりたいんだが」
山椒の効いたカレーを食べた後、莉子と大崎に向かってボソボソとそう切り出した。すると、二人ともひどく驚いてまん丸な目で俺を見た。相当意外だったらしい。
「え……ヤりたいって…………」
「セックスのお誘いですか? さいぞーさんから?」
「それ以外にあんのかよ」
「うそっ!? 急にどうしたの、さいぞー!!!?」
「本当ですよ。いいんですか? さいぞーさんがお誘いしてくれるなんて……あっ、これひょっとして夢かなぁ!? 莉子ちゃん、僕の頬つねってみて!!」
「こう?」
「痛い痛い痛い!! 莉子ちゃん容赦ないね!!? ってことはこれ、現実!!!?」
「ギャーギャーわめくな。ヤんのか、ヤんねぇのか」
「ヤりますぅぅぅ!!!!!」
そんな流れで、初めて素の状態での三人プレイを執り行うことになった。コスプレの役柄に頼らず。
順にシャワーを浴びてから、それじゃあ始めようかと俺の自室へ三人で入った。三人ともラフな部屋着姿で、特別な演出などはしなかったが、なぜか全員いつも以上に緊張していたように思う。
「なっ……なんか、すごい恥ずかしい……かも」
莉子がモジモジした様子でそう呟くと、大崎もどこかソワソワしたように応えた。
「うん……逆に新鮮だよね。僕も何だかドキドキする」
「てめェが緊張なんてするタマかよ」
冷たくそう言い放ったつもりだったが、少し声が上ずってしまった。何を隠そう、俺が一番ドギマギしている。
すると、大崎が突然思いがけないことを言い出した。
「あの、さいぞーさん」
「あん?」
「あのカレー屋の味を完全に再現するというのは、正直無理があります。そもそもプロが恐らく何年もかけてたどり着いたであろう味を、素人がそうそう真似なんかできるはずがないんです」
何故、今そんなことを言い出すのか。俺は眉間にシワを寄せて横目で大崎を睨みつけた。
「ですから、キスの条件を変えませんか? これから僕ら三人、全員同時に絶頂に達することができたら……というのはどうでしょう」
「あぁ?」
本人は至って真剣な口ぶりである。ともすれば仕事中よりも真面目な眼差しで、何なら内なる炎をメラメラと燃やしているようにさえ見える。いや、そんなことに情熱燃やすな。
しかも勝手にてめェの都合いい条件に変えようとしてんじゃねぇ――俺はそう言おうとして口を開きかけたが、寸前でやめた。ヤツのその発言が俺のSっ気スイッチを押したのだ。
莉子と大崎に言わせると、この瞬間、魔王が召喚された――らしい。
俺は自分の意志とは裏腹に口元を歪め、大崎を蔑むようにニタッと笑った。
「分かった――いいだろう。ただし、俺の穴だけは使わせん。それ以外はいかなる手を使っても構わん。貴様と莉子の本番も許可する。それで完全に同時に――だ。一人でも、一秒でもズレたらアウト……その時点で天国から地獄に突き落としてやる」
「承知しました!!! 必ず……やり遂げてみせますっっっ!!!!!」
のちに莉子に聞くと、この時の俺は相当禍々しいオーラを放ち、大崎は過去イチ瞳を輝かせていたという。そんな俺達の対比に、莉子はたいそうご満悦だったそうな。
その後――
少し準備をさせてくれと言って、大崎は一旦部屋を出て行ったが、すぐに自分のバッグを持って戻ってきた。そしてその中から次々と謎の道具を取り出し始めた。
AVの中で見たことがあるような、おおよその使い方の見当がつくものから、全く意味の分からんものまで。
「………累くん、何これ」
「全部オトナのためのオモチャだよ♡ こんなこともあろうかと、用意しておいたんだ」
「完全に犯罪者のカバンの中身じゃん。職質されたらイッパツで署にご同行願われちゃうねぇ?」
「じゃあ手始めに……これを試してみようか」
引き気味な莉子のコメントをスルーして、ヤツは荷物の中から黒いベルトのようなものをつまみ上げ、ベッドの上に座った莉子の首に巻きつけ始める。そこから細長いチェーンが2本伸びていて、それぞれその先にあるベルトで莉子の腕が繋がれた。
「なっ………何これ!?」
「ちょっと動けないようにするだけ。大丈夫、ヤラシイことしかしないから♡」
「大丈夫なのそれ!!!?」
「じゃ、さいぞーさん♡ これからどうしちゃいます?」
「貴様……こーいうことに関しては天才か。こんなん……襲うなって方が無理だろ」
「僕もそう思います♡」
にこやかにそう言ったかと思うと、ヤツは急にまたスゥッと真剣な眼差しに戻った。そして莉子の長い髪を一筋すくい、その香りを嗅ぐようにてめぇの口元へ近付けた。
だが、その視線は莉子の顔ではなくもっと下――胸のあたりを向いている。
「さいぞーさん……僕はね、お二人と出会う前、数々のおっぱいと戯れてきたんです。大きさだけなら莉子ちゃんより大きい娘もたくさんいましたが、おっぱいの良し悪しは大きさだけでは決まりません。形、色、肌のきめ細かさ、弾力と柔らかさのバランス、揉み心地、感度などなど……様々な要素を総合的に判断して、莉子ちゃんのこのおっぱいを凌ぐおっぱいに出会ったことはいまだかつてありませんね。莉子ちゃんの谷間に一度顔を埋めると、もう他のおっぱいには戻れません。さいぞーさん、あなたは一人目でこのおっぱいをゲットできた超幸運の持ち主です。絶対に手放すべきおっぱいではありません」
「いや、そんなクソ真面目な面でおっぱい連呼すんな」
そうツッコんだものの、言っている内容には概ね同意だった。俺は他の女のおっぱい(つられた)なんて生で見たことないが、そういう動画や画像で嗜む程度には目にしたことがある。その上で、莉子のおっぱいがこの世で一番美しいと本気で思っている。
ともあれ、そうして俺と大崎のキスをかけた運命の一戦――その火蓋が切って落とされた。
山椒の効いたカレーを食べた後、莉子と大崎に向かってボソボソとそう切り出した。すると、二人ともひどく驚いてまん丸な目で俺を見た。相当意外だったらしい。
「え……ヤりたいって…………」
「セックスのお誘いですか? さいぞーさんから?」
「それ以外にあんのかよ」
「うそっ!? 急にどうしたの、さいぞー!!!?」
「本当ですよ。いいんですか? さいぞーさんがお誘いしてくれるなんて……あっ、これひょっとして夢かなぁ!? 莉子ちゃん、僕の頬つねってみて!!」
「こう?」
「痛い痛い痛い!! 莉子ちゃん容赦ないね!!? ってことはこれ、現実!!!?」
「ギャーギャーわめくな。ヤんのか、ヤんねぇのか」
「ヤりますぅぅぅ!!!!!」
そんな流れで、初めて素の状態での三人プレイを執り行うことになった。コスプレの役柄に頼らず。
順にシャワーを浴びてから、それじゃあ始めようかと俺の自室へ三人で入った。三人ともラフな部屋着姿で、特別な演出などはしなかったが、なぜか全員いつも以上に緊張していたように思う。
「なっ……なんか、すごい恥ずかしい……かも」
莉子がモジモジした様子でそう呟くと、大崎もどこかソワソワしたように応えた。
「うん……逆に新鮮だよね。僕も何だかドキドキする」
「てめェが緊張なんてするタマかよ」
冷たくそう言い放ったつもりだったが、少し声が上ずってしまった。何を隠そう、俺が一番ドギマギしている。
すると、大崎が突然思いがけないことを言い出した。
「あの、さいぞーさん」
「あん?」
「あのカレー屋の味を完全に再現するというのは、正直無理があります。そもそもプロが恐らく何年もかけてたどり着いたであろう味を、素人がそうそう真似なんかできるはずがないんです」
何故、今そんなことを言い出すのか。俺は眉間にシワを寄せて横目で大崎を睨みつけた。
「ですから、キスの条件を変えませんか? これから僕ら三人、全員同時に絶頂に達することができたら……というのはどうでしょう」
「あぁ?」
本人は至って真剣な口ぶりである。ともすれば仕事中よりも真面目な眼差しで、何なら内なる炎をメラメラと燃やしているようにさえ見える。いや、そんなことに情熱燃やすな。
しかも勝手にてめェの都合いい条件に変えようとしてんじゃねぇ――俺はそう言おうとして口を開きかけたが、寸前でやめた。ヤツのその発言が俺のSっ気スイッチを押したのだ。
莉子と大崎に言わせると、この瞬間、魔王が召喚された――らしい。
俺は自分の意志とは裏腹に口元を歪め、大崎を蔑むようにニタッと笑った。
「分かった――いいだろう。ただし、俺の穴だけは使わせん。それ以外はいかなる手を使っても構わん。貴様と莉子の本番も許可する。それで完全に同時に――だ。一人でも、一秒でもズレたらアウト……その時点で天国から地獄に突き落としてやる」
「承知しました!!! 必ず……やり遂げてみせますっっっ!!!!!」
のちに莉子に聞くと、この時の俺は相当禍々しいオーラを放ち、大崎は過去イチ瞳を輝かせていたという。そんな俺達の対比に、莉子はたいそうご満悦だったそうな。
その後――
少し準備をさせてくれと言って、大崎は一旦部屋を出て行ったが、すぐに自分のバッグを持って戻ってきた。そしてその中から次々と謎の道具を取り出し始めた。
AVの中で見たことがあるような、おおよその使い方の見当がつくものから、全く意味の分からんものまで。
「………累くん、何これ」
「全部オトナのためのオモチャだよ♡ こんなこともあろうかと、用意しておいたんだ」
「完全に犯罪者のカバンの中身じゃん。職質されたらイッパツで署にご同行願われちゃうねぇ?」
「じゃあ手始めに……これを試してみようか」
引き気味な莉子のコメントをスルーして、ヤツは荷物の中から黒いベルトのようなものをつまみ上げ、ベッドの上に座った莉子の首に巻きつけ始める。そこから細長いチェーンが2本伸びていて、それぞれその先にあるベルトで莉子の腕が繋がれた。
「なっ………何これ!?」
「ちょっと動けないようにするだけ。大丈夫、ヤラシイことしかしないから♡」
「大丈夫なのそれ!!!?」
「じゃ、さいぞーさん♡ これからどうしちゃいます?」
「貴様……こーいうことに関しては天才か。こんなん……襲うなって方が無理だろ」
「僕もそう思います♡」
にこやかにそう言ったかと思うと、ヤツは急にまたスゥッと真剣な眼差しに戻った。そして莉子の長い髪を一筋すくい、その香りを嗅ぐようにてめぇの口元へ近付けた。
だが、その視線は莉子の顔ではなくもっと下――胸のあたりを向いている。
「さいぞーさん……僕はね、お二人と出会う前、数々のおっぱいと戯れてきたんです。大きさだけなら莉子ちゃんより大きい娘もたくさんいましたが、おっぱいの良し悪しは大きさだけでは決まりません。形、色、肌のきめ細かさ、弾力と柔らかさのバランス、揉み心地、感度などなど……様々な要素を総合的に判断して、莉子ちゃんのこのおっぱいを凌ぐおっぱいに出会ったことはいまだかつてありませんね。莉子ちゃんの谷間に一度顔を埋めると、もう他のおっぱいには戻れません。さいぞーさん、あなたは一人目でこのおっぱいをゲットできた超幸運の持ち主です。絶対に手放すべきおっぱいではありません」
「いや、そんなクソ真面目な面でおっぱい連呼すんな」
そうツッコんだものの、言っている内容には概ね同意だった。俺は他の女のおっぱい(つられた)なんて生で見たことないが、そういう動画や画像で嗜む程度には目にしたことがある。その上で、莉子のおっぱいがこの世で一番美しいと本気で思っている。
ともあれ、そうして俺と大崎のキスをかけた運命の一戦――その火蓋が切って落とされた。
1
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説

明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる