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第四章 人神代理戦争 霹靂
五十八話 人神代理戦争 其の肆拾壱 英雄迷子③
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***
遠い記憶。
幼き少女が初めて出会った存在。
「初めまして、あなたの目覚めをお待ちしておりました」
単眼の機兵を見て、少女は驚かず、それの腕に触れた。
「あ、なたは?」
「私はラビット、あなたをお守りします」
ラビットと名乗る機械を前に少女はニッと笑う。すると、その後ろからもう一人、男が姿を現した。
片腕を黒い鋼が包み込み、頬には大きな傷と鼻上には絆創膏をつけた男は少女に話しかける。
「よう、ALⅰCE。いや、すまん、何でもねえ、嬢ちゃん、初めましてだな、俺の名前は日下部トオルだ」
男の問いに、少女は戸惑いながらも目を覚ました時に覚えていた言葉を紡ぐ。
「ア、リス?」
「そうか! アリスって言うのか。よろしくな! アリス! コイツはお前のお守りをしていたラビットって言うやつだ」
ニコリと笑う男との初めての思い出、第二の生を受けた時の最初の記録。
***
トオルは啖呵を切ると、自身のベルトに刺していた端末を取り出し、その画面の数字を叩いた。
0を三回叩くとそれは先程とは違い、危険を知らせる様な音楽が鳴り響く。
「超、変・真!」
二度目の言葉でありながら、そこには先ほどの怒りとは違い、冷静さと余裕が見られる口調であった。
ベルトに端末を再び突き刺すと端末からは音楽は流れず、黑鎧武装の形だけが変化していく。
そして、一言だけ、ベルトから音がした。
「standing here now, risking everything!」
体の鎧は全て両手両足に移り、一回りほど分厚くなると体は晒され、仮面は口を覆わずにトオルは堂々としていた。
「勇者王ライジングレイブン、その名を脳に刻み込め!」
一言を終えた瞬間、トオルは腕に生まれていた武装を使いこなすために前に出した。
「真黑鎧武装、破壊剣」
トオルの叫びに応じて、黑鎧武装は変化する。黑鎧武装が分厚かった右腕はガントレットの様なサイズになり、片刃の大剣を生むとトオルはその刃の先を捌大機壊蛇王に向けて振るった。
捌大機壊蛇王は口にはさまり、大剣を砕こうと噛み付くも次の瞬間、それの上顎と下顎を半分にする。大剣の刃が無い方にいつの間にか加速器の様な物がついており、それが捌大機壊蛇王が噛みついたと同時に火を吹き、容赦無くその口内を切り裂いた。
その先には阿頼耶がおり、トオルは左腕を変形させ、それが振るう拳と拳をぶつけ合った。
「アリスは傷つけさせません」
「傷つける気ねえよ!」
互いの拳が砕け散り、阿頼耶の腕全てが破壊されるもそれはまだ闘争の意を示した。
阿頼耶は馬の様な形をした四つの駆動を蹴りに使うもトオルもまた同様に足の鎧を変形させ、それを一撃で破壊する。
「うおぉぉぉぉぉお!!!!」
トオルの叫びに応じて、バキリバキリと徐々に阿頼耶の足は壊され、四つの駆動をは立つことすらままならなくなった。
「ア、リス」
阿頼耶が漏らした言葉、それは機械でありながら心の底からの心配である。その声を聞いていたのはトオルのみ。
「あーあ、壊れちゃった。なら、もう良いよ、ラビット、あなたは要らない」
そう言うと破壊された阿頼耶に目を向けるとことなく、迷子は彼女の背後に破壊されていたはずの捌大機壊蛇王をトオル目掛けて解き放った。
遠い記憶。
幼き少女が初めて出会った存在。
「初めまして、あなたの目覚めをお待ちしておりました」
単眼の機兵を見て、少女は驚かず、それの腕に触れた。
「あ、なたは?」
「私はラビット、あなたをお守りします」
ラビットと名乗る機械を前に少女はニッと笑う。すると、その後ろからもう一人、男が姿を現した。
片腕を黒い鋼が包み込み、頬には大きな傷と鼻上には絆創膏をつけた男は少女に話しかける。
「よう、ALⅰCE。いや、すまん、何でもねえ、嬢ちゃん、初めましてだな、俺の名前は日下部トオルだ」
男の問いに、少女は戸惑いながらも目を覚ました時に覚えていた言葉を紡ぐ。
「ア、リス?」
「そうか! アリスって言うのか。よろしくな! アリス! コイツはお前のお守りをしていたラビットって言うやつだ」
ニコリと笑う男との初めての思い出、第二の生を受けた時の最初の記録。
***
トオルは啖呵を切ると、自身のベルトに刺していた端末を取り出し、その画面の数字を叩いた。
0を三回叩くとそれは先程とは違い、危険を知らせる様な音楽が鳴り響く。
「超、変・真!」
二度目の言葉でありながら、そこには先ほどの怒りとは違い、冷静さと余裕が見られる口調であった。
ベルトに端末を再び突き刺すと端末からは音楽は流れず、黑鎧武装の形だけが変化していく。
そして、一言だけ、ベルトから音がした。
「standing here now, risking everything!」
体の鎧は全て両手両足に移り、一回りほど分厚くなると体は晒され、仮面は口を覆わずにトオルは堂々としていた。
「勇者王ライジングレイブン、その名を脳に刻み込め!」
一言を終えた瞬間、トオルは腕に生まれていた武装を使いこなすために前に出した。
「真黑鎧武装、破壊剣」
トオルの叫びに応じて、黑鎧武装は変化する。黑鎧武装が分厚かった右腕はガントレットの様なサイズになり、片刃の大剣を生むとトオルはその刃の先を捌大機壊蛇王に向けて振るった。
捌大機壊蛇王は口にはさまり、大剣を砕こうと噛み付くも次の瞬間、それの上顎と下顎を半分にする。大剣の刃が無い方にいつの間にか加速器の様な物がついており、それが捌大機壊蛇王が噛みついたと同時に火を吹き、容赦無くその口内を切り裂いた。
その先には阿頼耶がおり、トオルは左腕を変形させ、それが振るう拳と拳をぶつけ合った。
「アリスは傷つけさせません」
「傷つける気ねえよ!」
互いの拳が砕け散り、阿頼耶の腕全てが破壊されるもそれはまだ闘争の意を示した。
阿頼耶は馬の様な形をした四つの駆動を蹴りに使うもトオルもまた同様に足の鎧を変形させ、それを一撃で破壊する。
「うおぉぉぉぉぉお!!!!」
トオルの叫びに応じて、バキリバキリと徐々に阿頼耶の足は壊され、四つの駆動をは立つことすらままならなくなった。
「ア、リス」
阿頼耶が漏らした言葉、それは機械でありながら心の底からの心配である。その声を聞いていたのはトオルのみ。
「あーあ、壊れちゃった。なら、もう良いよ、ラビット、あなたは要らない」
そう言うと破壊された阿頼耶に目を向けるとことなく、迷子は彼女の背後に破壊されていたはずの捌大機壊蛇王をトオル目掛けて解き放った。
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