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第四章 人神代理戦争 霹靂
五十一話 人神代理戦争 其の参拾肆 戦鬼召使⑦
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天空行進曲にはシンクが聖遺物による改造がほどこされており、既に覚醒の準備は成されていた。
「我、獲物を屠る矢であり、それを番う弓、空を制する奏者! 共鳴器・天空行進曲よ。我が運命と歩め! 凡ゆる戦を勝利に導くために!」
天空行進曲は其の言葉に呼応して、其の姿を変えるとエイブラハムの両腕にガントレットを生み出した。
「共鳴同化! 天空行進曲・最終楽章!」
大剣はその姿を現すと手に力を込めて、握りしめる。そして、天候行進曲・最終楽章の刃を召使に向けた。だが、目の前には六波羅蜜・勅線の斬撃が放たれていた。
「嘘だろ?!」
天空行進曲の刃でそれらを切り裂き、再び刃を向けるとエイブラハムは声を上げた。
「まぁ、別にいいんだけどよぉ~! ちょっとはカッコつけさせてくれよ!?」
「そんな余裕は今の僕には無いんだよ。とっとと死ね」
「ひゅ~、切れ味が刃物を通り越してるな。だが、そんなにイライラすんなよ。どうせ、この一撃で終わらせてやる、召使」
エイブラハムは両腕に生まれたガントレットがよく体に馴染んでいることを確認するとバサラに教わった基本の構えを取った。かつてのエイブラハムは基本に忠実であったが、それを自らの形に昇華させ、基本の中に我流を交えた構えを取っていた。
それを捨て、最も自身が力を発揮しやすい構えを用いた。エイブラハムが纏っていた物が徐々に集約し始め、静かになると自然と静を生み出す。そんな彼の姿を見て、召使も覚悟を決めたのか、自身の鋏を限りなく速く、長く切り裂くための構えを取る。
天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章、それは空間侵食による空間の捕食、それを最大まで貯めた時のみに解放できる天空行進曲《スカイ・シンフォニー》の真なる姿。その最大まで貯めた力を爆発的に跳ね上げ、振るう一撃に全てを込めて放つことが出来る対決戦用共鳴器である。
両者の得物は互いに準備が出来ており、どちらが最初に踏み込むかを待っていた。そんな中、動いたのはエイブラハムであった。
最大五層まで貯め、喰らった空間を圧縮するとそれらを解放する。
「V捕食空間全解放!!!!」
叫びながら振るった天空行進曲《スカイ・シンフォニー》の刃から空間を新たな質量へと変換し、光線が放たれた。バキリバキリと音を立て、部屋の壁を破壊すると翠の光は地面を飲み込み、容赦無く召使に襲い掛かった。
対する召使、彼は開いた鋏の刃を大きくするとそれを使い、質量の柱を切り裂くために声を上げた。
「六波羅蜜・双勅線」
二つの線が光の柱に向かって音を置き去りにして疾走する。か細く折れそうな二つの線であるもののそのしなやかさと鋭さを武器にV捕食空間全解放を切り裂いた。
徐々にV捕食空間全解放の光に亀裂が入り、そして、エイブラハムのすぐ手前まで二つの線は迫り来る。一歩でも気を抜けば全てが崩壊し、彼の命は簡単に伐採される直前、エイブラハムは声を上げた。
「VI空間侵食!!!!」
V捕食空間全解放の光の柱が忽ち空間を喰らう一撃へと変化する。天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章の空間の捕食の最大値は七、故に、エイブラハムはその一撃がさも、最後の一矢のように振る舞っていた。
エイブラハムを襲っていた二つの線は消え去り、召使は一瞬だけ気を取られるもすぐにその手に握っていた得物で彼を切り裂こうとその両刃を広げた。
だが、それよりも速く、エイブラハムはその手に握る天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章を全力で振るった。
「ぶっ飛べ! IV捕食空間全解放!!!!」
先ほどよりも大きな光の柱が召使の目の前に現れ、彼はそれに抵抗するのではなく、自身の肉体へのダメージを防ぐために全身に六波羅蜜を纏った。
壁も地面も全てを飲み込み、その一撃が彼らの戦いに終わりを告げる。
「我、獲物を屠る矢であり、それを番う弓、空を制する奏者! 共鳴器・天空行進曲よ。我が運命と歩め! 凡ゆる戦を勝利に導くために!」
天空行進曲は其の言葉に呼応して、其の姿を変えるとエイブラハムの両腕にガントレットを生み出した。
「共鳴同化! 天空行進曲・最終楽章!」
大剣はその姿を現すと手に力を込めて、握りしめる。そして、天候行進曲・最終楽章の刃を召使に向けた。だが、目の前には六波羅蜜・勅線の斬撃が放たれていた。
「嘘だろ?!」
天空行進曲の刃でそれらを切り裂き、再び刃を向けるとエイブラハムは声を上げた。
「まぁ、別にいいんだけどよぉ~! ちょっとはカッコつけさせてくれよ!?」
「そんな余裕は今の僕には無いんだよ。とっとと死ね」
「ひゅ~、切れ味が刃物を通り越してるな。だが、そんなにイライラすんなよ。どうせ、この一撃で終わらせてやる、召使」
エイブラハムは両腕に生まれたガントレットがよく体に馴染んでいることを確認するとバサラに教わった基本の構えを取った。かつてのエイブラハムは基本に忠実であったが、それを自らの形に昇華させ、基本の中に我流を交えた構えを取っていた。
それを捨て、最も自身が力を発揮しやすい構えを用いた。エイブラハムが纏っていた物が徐々に集約し始め、静かになると自然と静を生み出す。そんな彼の姿を見て、召使も覚悟を決めたのか、自身の鋏を限りなく速く、長く切り裂くための構えを取る。
天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章、それは空間侵食による空間の捕食、それを最大まで貯めた時のみに解放できる天空行進曲《スカイ・シンフォニー》の真なる姿。その最大まで貯めた力を爆発的に跳ね上げ、振るう一撃に全てを込めて放つことが出来る対決戦用共鳴器である。
両者の得物は互いに準備が出来ており、どちらが最初に踏み込むかを待っていた。そんな中、動いたのはエイブラハムであった。
最大五層まで貯め、喰らった空間を圧縮するとそれらを解放する。
「V捕食空間全解放!!!!」
叫びながら振るった天空行進曲《スカイ・シンフォニー》の刃から空間を新たな質量へと変換し、光線が放たれた。バキリバキリと音を立て、部屋の壁を破壊すると翠の光は地面を飲み込み、容赦無く召使に襲い掛かった。
対する召使、彼は開いた鋏の刃を大きくするとそれを使い、質量の柱を切り裂くために声を上げた。
「六波羅蜜・双勅線」
二つの線が光の柱に向かって音を置き去りにして疾走する。か細く折れそうな二つの線であるもののそのしなやかさと鋭さを武器にV捕食空間全解放を切り裂いた。
徐々にV捕食空間全解放の光に亀裂が入り、そして、エイブラハムのすぐ手前まで二つの線は迫り来る。一歩でも気を抜けば全てが崩壊し、彼の命は簡単に伐採される直前、エイブラハムは声を上げた。
「VI空間侵食!!!!」
V捕食空間全解放の光の柱が忽ち空間を喰らう一撃へと変化する。天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章の空間の捕食の最大値は七、故に、エイブラハムはその一撃がさも、最後の一矢のように振る舞っていた。
エイブラハムを襲っていた二つの線は消え去り、召使は一瞬だけ気を取られるもすぐにその手に握っていた得物で彼を切り裂こうとその両刃を広げた。
だが、それよりも速く、エイブラハムはその手に握る天空行進曲《スカイ・シンフォニー》・最終楽章を全力で振るった。
「ぶっ飛べ! IV捕食空間全解放!!!!」
先ほどよりも大きな光の柱が召使の目の前に現れ、彼はそれに抵抗するのではなく、自身の肉体へのダメージを防ぐために全身に六波羅蜜を纏った。
壁も地面も全てを飲み込み、その一撃が彼らの戦いに終わりを告げる。
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