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第一章
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セオノアの唇がルエラの首筋をゆっくりと辿り、するりと鎖骨を撫でるように通り過ぎた。
ルエラはぎゅうっと目を瞑って、その感触を追うだけで精一杯。
閨での事をルエラだってまったく知らないわけではない。
だけどそれは書物で学んだ程度で、この身で感じるのは当然初めて。 セオノアの一つ一つの動きが知らない感覚を奥底から引っ張り出してくる。
ルエラの服をくつろげ、その隙間からセオノアの指が入ってくると、冷たさより体を通り過ぎた甘い感触にふるりと震えてしまう。
ルエラはこれからどうなってしまうのか分からない不安と、あれ程に求めていた相手が自分に優しく触れているという嬉しさが混ざり合って、なんだか夢の中にいるようなふわふわとした心地になる。
「……んっ」
体の線を辿るように触れていたセオノアの手が、不意に胸の先端を掠めた。それだけなのに背に痺れるような感覚が走り、ルエラは思わず小さな声を上げる。
自分の声なのか疑わしくなるくらいの甘ったるくて、はしたない声。
ぶわっと頬が熱くなり、ルエラは慌てて自分の口を手で押さえた。
「駄目、そのまま聞かせて?」
少しだけ顔を上げ、セオノアは優しい声でルエラにそう言い聞かせる。
おずおずとルエラが口を覆っていた手を離すと、彼は嬉しそうに微笑んだ。
やがてセオノアの手は胸を包み込み、最初は慈しむ様にゆっくりと撫でる。その動きだけでもいっぱいいっぱいになりそうなのに、気がつけば彼はルエラの胸に唇を這わせていた。
「あぁっ………やあぁ……」
ぬるりと、胸の先端を暖かな舌が辿る。そのまま軽く吸われると、ルエラはもう自分の声の事なんか気にならなくなっていた。
「くぅっ……んっ」
「痛くはないみたいだね、声、ずっと甘い」
言いながらもセオノアは手を止めず、ルエラの胸を責め立て続ける。
気持ちがよくて、頭の中がぐずぐずにとけて、とろけていく。
「多分、痛くはないのです。でも、全然わ、からない……んっ」
「うん、いいね。もっともっと、全部わからなくなって……」
言葉と言葉の間に、セオノアの熱い吐息が肌に触れる。それだけでも身体中が敏感になっているルエラは『気持ちいい』と感じてしまう。
「殿下の手が触れる所全部が、熱い……のです」
かりり、と胸に軽く歯を立てられてルエラの背が反る。
「ぁあ……っ」
「ルエラには名前で呼んでほしい、お願い」
平素なら簡単に受け入れられないお願いだった。でも、快楽に追い立てられたルエラは、すんなりと彼の名を呼んでしまう。
「セオノア……様」
「嬉しい、本当に嬉しいよルエラ」
その存在を確かめるように、セオノアの指がゆっくりとルエラの体の線を辿る。
「君がここに居る奇跡を、僕にもっと感じさせてね」
いつの間にかセオノアの指はルエラの腰を滑り降り、ドレスの裾をたくしあげると、ぎゅっと閉じ合わせている太腿の間につっと触れた。
「脚、開いて?」
優しく聞いているけれど、決して否は言わせるつもりがないセオノアの問い。無理に開いてくれれば良いのに、そうはせず自分から……なんて、ルエラは恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
もじもじと足を擦り合わせ躊躇しているルエラを追い立てるように、セオノアの手が下着の上から掠めるように秘部を撫でる。
「ひぃ……あっ」
「無理にしたくないんだ、だからね」
下着越しに触れる指の感触だけでも、ルエラには刺激が強すぎて思わず腰が逃げようと動いてしまう。
その動きを幸いと、セオノアは下着の結び目を解き、抜き取ってしまった。
「ちゃんとルエラの意志で、迎え入れて欲しいな」
穏やかな声。だけど言い終えると同時に、セオノアはルエラの胸を啄む。
「ふぁ……っ」
背が跳ねた拍子に、ルエラの閉じていた足から力が抜けた。そこにセオノアの手がするりと入り込む。
「あっ……っ、んっ……」
何度か入口をセオノアの指が撫でる。その度に、微かな水音がするのが一層ルエラの羞恥を煽った。
ルエラはぎゅうっと目を瞑って、その感触を追うだけで精一杯。
閨での事をルエラだってまったく知らないわけではない。
だけどそれは書物で学んだ程度で、この身で感じるのは当然初めて。 セオノアの一つ一つの動きが知らない感覚を奥底から引っ張り出してくる。
ルエラの服をくつろげ、その隙間からセオノアの指が入ってくると、冷たさより体を通り過ぎた甘い感触にふるりと震えてしまう。
ルエラはこれからどうなってしまうのか分からない不安と、あれ程に求めていた相手が自分に優しく触れているという嬉しさが混ざり合って、なんだか夢の中にいるようなふわふわとした心地になる。
「……んっ」
体の線を辿るように触れていたセオノアの手が、不意に胸の先端を掠めた。それだけなのに背に痺れるような感覚が走り、ルエラは思わず小さな声を上げる。
自分の声なのか疑わしくなるくらいの甘ったるくて、はしたない声。
ぶわっと頬が熱くなり、ルエラは慌てて自分の口を手で押さえた。
「駄目、そのまま聞かせて?」
少しだけ顔を上げ、セオノアは優しい声でルエラにそう言い聞かせる。
おずおずとルエラが口を覆っていた手を離すと、彼は嬉しそうに微笑んだ。
やがてセオノアの手は胸を包み込み、最初は慈しむ様にゆっくりと撫でる。その動きだけでもいっぱいいっぱいになりそうなのに、気がつけば彼はルエラの胸に唇を這わせていた。
「あぁっ………やあぁ……」
ぬるりと、胸の先端を暖かな舌が辿る。そのまま軽く吸われると、ルエラはもう自分の声の事なんか気にならなくなっていた。
「くぅっ……んっ」
「痛くはないみたいだね、声、ずっと甘い」
言いながらもセオノアは手を止めず、ルエラの胸を責め立て続ける。
気持ちがよくて、頭の中がぐずぐずにとけて、とろけていく。
「多分、痛くはないのです。でも、全然わ、からない……んっ」
「うん、いいね。もっともっと、全部わからなくなって……」
言葉と言葉の間に、セオノアの熱い吐息が肌に触れる。それだけでも身体中が敏感になっているルエラは『気持ちいい』と感じてしまう。
「殿下の手が触れる所全部が、熱い……のです」
かりり、と胸に軽く歯を立てられてルエラの背が反る。
「ぁあ……っ」
「ルエラには名前で呼んでほしい、お願い」
平素なら簡単に受け入れられないお願いだった。でも、快楽に追い立てられたルエラは、すんなりと彼の名を呼んでしまう。
「セオノア……様」
「嬉しい、本当に嬉しいよルエラ」
その存在を確かめるように、セオノアの指がゆっくりとルエラの体の線を辿る。
「君がここに居る奇跡を、僕にもっと感じさせてね」
いつの間にかセオノアの指はルエラの腰を滑り降り、ドレスの裾をたくしあげると、ぎゅっと閉じ合わせている太腿の間につっと触れた。
「脚、開いて?」
優しく聞いているけれど、決して否は言わせるつもりがないセオノアの問い。無理に開いてくれれば良いのに、そうはせず自分から……なんて、ルエラは恥ずかしくてどうにかなりそうだった。
もじもじと足を擦り合わせ躊躇しているルエラを追い立てるように、セオノアの手が下着の上から掠めるように秘部を撫でる。
「ひぃ……あっ」
「無理にしたくないんだ、だからね」
下着越しに触れる指の感触だけでも、ルエラには刺激が強すぎて思わず腰が逃げようと動いてしまう。
その動きを幸いと、セオノアは下着の結び目を解き、抜き取ってしまった。
「ちゃんとルエラの意志で、迎え入れて欲しいな」
穏やかな声。だけど言い終えると同時に、セオノアはルエラの胸を啄む。
「ふぁ……っ」
背が跳ねた拍子に、ルエラの閉じていた足から力が抜けた。そこにセオノアの手がするりと入り込む。
「あっ……っ、んっ……」
何度か入口をセオノアの指が撫でる。その度に、微かな水音がするのが一層ルエラの羞恥を煽った。
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