上 下
24 / 24

『にじのはし』でまってる

しおりを挟む
天使様に付いていくと、そこは大きな虹がかかっていた。
その、虹のたもとには沢山のお友達が居たんだ。
色とりどりの綺麗なお花が咲いていて、暑くも寒くもない。
ゴハンや新鮮なお水もある。

「ここは?」

「虹の橋だよ。」

「虹の橋?」

「ここではゴハンもある。皆健康だった頃の身体に戻って沢山遊べるんだ。キミも痛いところも苦しいところも無いでしょ?」

「うん。まるで、昔の身体みたいだ。」

「ここでは皆平等なんだ。いじめられてた子もママやパパが居ない子も・・ね。」

「そうなんだね。」

ぼくは、回りを見回した。
皆、元気に走り回ったりお友達と遊んだりしてる。
その時、一人の女の人が歩いてきたんだ。
その人は辺りをキョロキョロ見回した。

「天使様。あの人は?」

「見ててごらん。」

すると、お友達と遊んでいた子が尻尾をブンブン振って女の人の所に走っていった。
女の人は泣きながらその子を抱き締めてた。
そして、二人で虹の橋を渡って行ったんだ。

「あの女の人はあの子のママだよ。」

「ママ?またママに会えるのっ?」

「そうだよ。ママの人生が終わったらここに迎えに来てくれるんだよ。それまで、キミはここに居るといいよ。」

「わかった。ママが迎えに来てくれるまでここにいる。」

ぼくはお友達の所に走っていった。
皆、あったかく迎えてくれたんだ。



虹の橋で過ごしていると、時々ぼくのところに雨が降るんだ。

「あ、ママが泣いてる・・。」

どうしてかそれが解るんだ。

「ママ泣かないで、また会えるからね!ぼくはいつまでも待ってるから。」

ぼくがママと一緒に居られたのはたったの3,735日だったけど幸せだったよ。
ぼくは、虹の橋でずっとまってるよ。
あのクリスマスの日、ママがぼくを見付けてくれたみたいに。
また、ママがぼくを見つけてくれるまでずっとずっと待ってる。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

鎌倉讃歌

星空
ライト文芸
彼の遺した形見のバイクで、鎌倉へツーリングに出かけた夏月(なつき)。 彼のことを吹っ切るつもりが、ふたりの軌跡をたどれば思い出に翻弄されるばかり。海岸に佇む夏月に、バイクに興味を示した結人(ゆいと)が声をかける。

【短編】小さなキミともう一度

坂神美桜
ライト文芸
実体験を元にした、ルナとの思い出のお話。 重い病気を持って生まれたぼくは、小さな家族のおかげで元気になることができた。 でもその子との別れは突然やってきた。 しばらくは辛くてしかたなかったけど、なんとか立ち直り落ち着いた暮らしに戻りつつあった。そんな時、思いもよらぬ幸せな出会いが待っていた…

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

完結 この手からこぼれ落ちるもの   

ポチ
恋愛
やっと、本当のことが言えるよ。。。 長かった。。 君は、この家の第一夫人として 最高の女性だよ 全て君に任せるよ 僕は、ベリンダの事で忙しいからね? 全て君の思う通りやってくれれば良いからね?頼んだよ 僕が君に触れる事は無いけれど この家の跡継ぎは、心配要らないよ? 君の父上の姪であるベリンダが 産んでくれるから 心配しないでね そう、優しく微笑んだオリバー様 今まで優しかったのは?

恋の味ってどんなの?

麻木香豆
ライト文芸
百田藍里は転校先で幼馴染の清太郎と再会したのだがタイミングが悪かった。 なぜなら母親が連れてきた恋人で料理上手で面倒見良い、時雨に恋をしたからだ。 そっけないけど彼女を見守る清太郎と優しくて面倒見の良いけど母の恋人である時雨の間で揺れ動く藍里。 時雨や、清太郎もそれぞれ何か悩みがあるようで? しかし彼女は両親の面前DVにより心の傷を負っていた。 そんな彼女はどちらに頼ればいいのか揺れ動く。

長編「地球の子」

るりさん
ライト文芸
高橋輝(たかはしあきら)、十七歳、森高町子(もりたかまちこ)、十七歳。同じ学校でも顔を合わせたことのなかった二人が出会うことで、変わっていく二人の生活。英国への留学、各国への訪問、シリンという不思議な人間たちとの出会い、そして、輝や町子の家族や友人たちのこと。英国で過ごすクリスマスやイースター。問題も多いけど楽しい毎日を過ごしています。

キミが生きた証

keco
ファンタジー
誰しも 生きる長さが決められている… どう生きたかじゃなくてどう生きるか 大好きなキミへ… 俺に幸せをくれたキミへ… 星になっても 俺のことを見ていてくれ… 2話完結 このお話は フィクションです…

処理中です...