【完結】ぼくとママの３，７３５日 ～虹の橋の天使～

こねこ【１】

ある日、ママが小さなこねこ連れてきたんだ。
とっても小さくてずっと鳴いてた。

「ママ、この子どうしたの？目が凄く腫れてるよ。」

ママは、困った顔して言うんだ

「この子はお家がないみたいなの。後で病院に連れていくね。仲良く出来る？」

ぼくを撫でながらこねこを近くに下ろした。

「大丈夫だよ。ぼく仲良く出来るよ！」

こねこはずっとずっと鳴いてた。
一人ぼっちで悲しくていっぱい泣いたの？
だから目がそんなに腫れてるの？
大丈夫だよ。ママは優しいからもう鳴かないで。

こねこはぼくに甘えるように近付いてきた。
鳴く度にこねこの目から涙がポロポロこぼれるんだ。

「そんなに泣かないで。もう寂しくないよ。」

夕方、ママはこねこを病院に連れていって薬をもらって帰って来た。

「大丈夫だよ。お薬貰って来たから。」

それからこねこの事を洗ってあげて、ゴハンをあげた。
お腹が空いてたみたいで、スゴイ勢いで食べてた。

「ママ、この子これからどうするの？一緒に暮らすの？」

こねこはぼくのお腹の近くで寝ちゃってた。

「うーん。一緒には暮らせないんだ。だから、貰ってくれる人が見付かるまでの間だけなの。」

ママはちょっと悲しそうな顔してた。