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葛藤7
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「・・・・。」
翌朝、目覚めると身体が少し楽になっていた。
辺りを見ると美園がソファーで寝ていた。
美咲はクローゼットから毛布を取り出して美園に優しく掛ける。
喉が乾いていたので冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出して飲むと一息ついた。
静かにベッドへ戻り枕元の体温計を手にする。暫くすると、体温計のアラームが鳴り熱を見てみると39℃位には熱が下がっていた。
(良かった。少しは良くなったのかな?)
そんな事を考えながら、ベッドに座る。昨夜の久堂の様子を思い出した。
(何だか様子が変だった気がするけど、大丈夫かな?)
携帯を手にするがまだ朝の7時前だった。久堂に電話をするのは諦めて携帯をサイドテーブルに置いた。
「う・・ん・・?」
美園が目を覚ました。
「美咲?もう、起きたのか?どうだ体調は。熱はまだ高いか?」
美園の矢継ぎ早の質問に思わず笑ってしまう。
「先生、おはようございます。身体は昨日よりは少し楽になりました。熱はまだあって、さっき計ったらまだ39℃位ありました。」
「そうか・・、暫くは熱は引かないと思うけど段々と良くなるから。」
「はい。先生もご自宅に帰って休んで下さい。疲れ取れないでしょ?」
「まぁ、いつもこんな感じだ。今日は少し眠れただけでも良い方だ。」
「先生、患者さん第一なのはわかるけど先生が倒れちゃうよ?」
「ははっ、まだ大丈夫だ!とりあえず点滴を交換しよう。」
美園は新しい点滴パックと交換した。
「食欲はあるか?久堂さんが色々買ってきてくれたみたいだぞ?」
冷蔵庫の中を見ながら言った。
「まだそんなに無いけど、ゼリー飲料ぐらいなら大丈夫そう。」
「そっか、じゃあこれだな。」
美園が選んできたゼリー飲料を受け取る。
「先生?ほんとに、私は一人で大丈夫だよ?」
「うーん。でも、まだ点滴をしてるしね。」
「だったら・・。」
美咲は立ち上りソファーの近くまで行くと、ソファーを動かし始めた。
「これ、ベッドにもなるんです。だからここで少し休んで下さい。」
美咲は有無を言わせない様に言った。
「参ったな。・・・・、わかったよ。じゃあ、これは使わせてもらう。それで良いか?」
「はい。」
近くにある毛布を美園に渡した。
「あぁ、そういえば久堂さんまた今日も来るって言ってたぞ?」
「っつ・・・・、そう・・ですか?・・・・。」
「・・、あぁ。」
重い沈黙が落ちる。美園はそれ以上何も聞いてこなかった。
「それ飲んだら薬飲んで寝ろ?こういう時はユックリと休むのが一番だ。」
「はーい。」
「じゃあ、俺は朝飯買ってくるよ。美咲は何か欲しい物あるか?」
「ううん。大丈夫だよ。」
「そっか、じゃちょっと行ってくる。」
「いってらっしゃい。」
美園は財布と携帯だけ持って出ていった。
翌朝、目覚めると身体が少し楽になっていた。
辺りを見ると美園がソファーで寝ていた。
美咲はクローゼットから毛布を取り出して美園に優しく掛ける。
喉が乾いていたので冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出して飲むと一息ついた。
静かにベッドへ戻り枕元の体温計を手にする。暫くすると、体温計のアラームが鳴り熱を見てみると39℃位には熱が下がっていた。
(良かった。少しは良くなったのかな?)
そんな事を考えながら、ベッドに座る。昨夜の久堂の様子を思い出した。
(何だか様子が変だった気がするけど、大丈夫かな?)
携帯を手にするがまだ朝の7時前だった。久堂に電話をするのは諦めて携帯をサイドテーブルに置いた。
「う・・ん・・?」
美園が目を覚ました。
「美咲?もう、起きたのか?どうだ体調は。熱はまだ高いか?」
美園の矢継ぎ早の質問に思わず笑ってしまう。
「先生、おはようございます。身体は昨日よりは少し楽になりました。熱はまだあって、さっき計ったらまだ39℃位ありました。」
「そうか・・、暫くは熱は引かないと思うけど段々と良くなるから。」
「はい。先生もご自宅に帰って休んで下さい。疲れ取れないでしょ?」
「まぁ、いつもこんな感じだ。今日は少し眠れただけでも良い方だ。」
「先生、患者さん第一なのはわかるけど先生が倒れちゃうよ?」
「ははっ、まだ大丈夫だ!とりあえず点滴を交換しよう。」
美園は新しい点滴パックと交換した。
「食欲はあるか?久堂さんが色々買ってきてくれたみたいだぞ?」
冷蔵庫の中を見ながら言った。
「まだそんなに無いけど、ゼリー飲料ぐらいなら大丈夫そう。」
「そっか、じゃあこれだな。」
美園が選んできたゼリー飲料を受け取る。
「先生?ほんとに、私は一人で大丈夫だよ?」
「うーん。でも、まだ点滴をしてるしね。」
「だったら・・。」
美咲は立ち上りソファーの近くまで行くと、ソファーを動かし始めた。
「これ、ベッドにもなるんです。だからここで少し休んで下さい。」
美咲は有無を言わせない様に言った。
「参ったな。・・・・、わかったよ。じゃあ、これは使わせてもらう。それで良いか?」
「はい。」
近くにある毛布を美園に渡した。
「あぁ、そういえば久堂さんまた今日も来るって言ってたぞ?」
「っつ・・・・、そう・・ですか?・・・・。」
「・・、あぁ。」
重い沈黙が落ちる。美園はそれ以上何も聞いてこなかった。
「それ飲んだら薬飲んで寝ろ?こういう時はユックリと休むのが一番だ。」
「はーい。」
「じゃあ、俺は朝飯買ってくるよ。美咲は何か欲しい物あるか?」
「ううん。大丈夫だよ。」
「そっか、じゃちょっと行ってくる。」
「いってらっしゃい。」
美園は財布と携帯だけ持って出ていった。
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