106 / 221
葛藤6
しおりを挟む
「何か飲む?」
「あ、はい。少し喉が乾いたのでお水頂けますか?」
「だったら、スポーツドリンクがあるから飲んだほうが良いね。」
冷蔵庫からスポーツドリンクとコップを持って戻ってきた。
「起きれる?」
「はい。」
久堂が背中を支えながら起き上がる。まだ、熱が高いせいか少し目眩がした。
「如月さん?大丈夫?」
「はい、ありがとうございます。」
久堂からコップを受け取るとスポーツドリンクを飲んだ。乾いていた身体に染み渡る。お陰で一息つけた。
「先生はいつ頃来たんですか?何となく先生と話したのは覚えてますけど・・。」
「9時前ぐらいかな?」
「そうなんですか。今の時期は一番忙しいのに、申しわけなかったかな。」
「そんな事無いと思うよ?如月さんのこと凄く心配してた。」
「・・・そう・・ですか?」
「うん。」
「ふふっ、皆過保護だから・・。」
美咲はクスリと笑った。
「過保護なんかじゃないよ!皆、如月さんの事が大切なんだよ!?だから、そんな風に思わないで?」
「・・・・。」
美咲は静かに笑った。
「もう一度寝た方がいい。今は余計なことは考えないでユックリ休んで?」
久堂にソッと押し倒され、布団を掛けてくれた。
氷水の中のタオルを絞り額に乗せた。
タオルが気持ち良くて目を閉じた。
夜の12時頃に美園が帰ってきた。
「久堂さん、美咲どうです?」
「あ、今は眠ってます。少し前に起きたのでスポーツドリンクを飲んでましたけど。」
美園は美咲のそばに来て顔を見つめた。
「・・・・・。」
「そうですか。水分が取れてれば少し安心です。」
ベッドの近くにバッグを置いた。
「後は俺が付いてますから、久堂さんはもう大丈夫ですよ?」
「・・はい。」
暫く美咲の顔を見てスーツの上着を着た。
「また、明日来ても大丈夫ですか?」
一瞬美園は美咲の顔を見た
「大丈夫ですよ。」
「わかりました。また明日来ます。」
「わかりました。」
後ろ髪を引かれるように部屋を後にした。自分の車に乗込むとため息をついた。
(・・・・、結局おれのしてることって・・。)
嫌な考えが頭をよぎる。
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
一方、久堂が去った部屋には美園と美咲だけだった。
寝ているはずの美咲に声を掛けた。
「こらっ、美咲?本当は起きてるんだろ?」
額のタオルを取りながら言った。
「やっぱり、バレてました?」
「まぁ、普通の人なら騙せるだろうけどな?」
「せんせぇにはきかないか・・。」
「まぁな。で、どうなんだ?とりあえず熱計れ?」
体温計を受け取る。
「うーん、まだ全然駄目かな?」
「そうか・・。」
体温計のアラームが鳴る。見てみると、まだ40℃熱があった。美園は体温計を見るとバッグの中から薬を出した。
「とりあえず、抗生剤と鎮痛剤飲んでおけ?」
コップに水を入れてくれた。
「はぁーい。」
薬を飲むと一息ついた。
「せんせぇ、忙しいのにごめんね?」
「まぁ、俺は美咲の主治医だからな?遠慮なんかするなよ。」
「ふふっ、ありがとう。」
「薬も飲んだし、今日の所はとりあえず寝ろ!!今はそれが第一だ。」
「わかりました。」
ベッドに横になると美園を見上げた。
「ありがとね、先生。」
「いいから眠れ?元気な顔を見せてくれるのが一番だからな?」
美園は、美咲の髪を撫でながら優しい笑みを浮かべた。
「あ、はい。少し喉が乾いたのでお水頂けますか?」
「だったら、スポーツドリンクがあるから飲んだほうが良いね。」
冷蔵庫からスポーツドリンクとコップを持って戻ってきた。
「起きれる?」
「はい。」
久堂が背中を支えながら起き上がる。まだ、熱が高いせいか少し目眩がした。
「如月さん?大丈夫?」
「はい、ありがとうございます。」
久堂からコップを受け取るとスポーツドリンクを飲んだ。乾いていた身体に染み渡る。お陰で一息つけた。
「先生はいつ頃来たんですか?何となく先生と話したのは覚えてますけど・・。」
「9時前ぐらいかな?」
「そうなんですか。今の時期は一番忙しいのに、申しわけなかったかな。」
「そんな事無いと思うよ?如月さんのこと凄く心配してた。」
「・・・そう・・ですか?」
「うん。」
「ふふっ、皆過保護だから・・。」
美咲はクスリと笑った。
「過保護なんかじゃないよ!皆、如月さんの事が大切なんだよ!?だから、そんな風に思わないで?」
「・・・・。」
美咲は静かに笑った。
「もう一度寝た方がいい。今は余計なことは考えないでユックリ休んで?」
久堂にソッと押し倒され、布団を掛けてくれた。
氷水の中のタオルを絞り額に乗せた。
タオルが気持ち良くて目を閉じた。
夜の12時頃に美園が帰ってきた。
「久堂さん、美咲どうです?」
「あ、今は眠ってます。少し前に起きたのでスポーツドリンクを飲んでましたけど。」
美園は美咲のそばに来て顔を見つめた。
「・・・・・。」
「そうですか。水分が取れてれば少し安心です。」
ベッドの近くにバッグを置いた。
「後は俺が付いてますから、久堂さんはもう大丈夫ですよ?」
「・・はい。」
暫く美咲の顔を見てスーツの上着を着た。
「また、明日来ても大丈夫ですか?」
一瞬美園は美咲の顔を見た
「大丈夫ですよ。」
「わかりました。また明日来ます。」
「わかりました。」
後ろ髪を引かれるように部屋を後にした。自分の車に乗込むとため息をついた。
(・・・・、結局おれのしてることって・・。)
嫌な考えが頭をよぎる。
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
一方、久堂が去った部屋には美園と美咲だけだった。
寝ているはずの美咲に声を掛けた。
「こらっ、美咲?本当は起きてるんだろ?」
額のタオルを取りながら言った。
「やっぱり、バレてました?」
「まぁ、普通の人なら騙せるだろうけどな?」
「せんせぇにはきかないか・・。」
「まぁな。で、どうなんだ?とりあえず熱計れ?」
体温計を受け取る。
「うーん、まだ全然駄目かな?」
「そうか・・。」
体温計のアラームが鳴る。見てみると、まだ40℃熱があった。美園は体温計を見るとバッグの中から薬を出した。
「とりあえず、抗生剤と鎮痛剤飲んでおけ?」
コップに水を入れてくれた。
「はぁーい。」
薬を飲むと一息ついた。
「せんせぇ、忙しいのにごめんね?」
「まぁ、俺は美咲の主治医だからな?遠慮なんかするなよ。」
「ふふっ、ありがとう。」
「薬も飲んだし、今日の所はとりあえず寝ろ!!今はそれが第一だ。」
「わかりました。」
ベッドに横になると美園を見上げた。
「ありがとね、先生。」
「いいから眠れ?元気な顔を見せてくれるのが一番だからな?」
美園は、美咲の髪を撫でながら優しい笑みを浮かべた。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説



アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。





ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる