十年愛 〜私が愛した人はズルイ人でした。それでも愛するのを止められないのは私の罪ですか?〜

朔良

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変わりゆく関係9

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「あっ・・・」

「如月さん?俺を頼って?もっと、もっと。君は一人なんかじゃない。」

久堂は首筋に顔を埋めると耳元で囁く。

「っつ・・くどう・さ・・」

美咲が声にならない声で久堂に縋りついた。
その後、美咲は久堂の頬に手を添えた。熱を高められていた美咲は涙をためて言った。

「く、くどうさ・・。私っ・・。」

そこまで言うと、美咲は自分から久堂に口づけた。最初は触れるだけの口づけをして段々と深くなる。
舌と舌を絡ませると、美咲の口からは吐息しか出なくなる。

「如月さん?」

「んっ、久堂さん・・。」

何度も何度も深いキスを重ねる。
久堂の顔を見てフワリと笑った。
抱き縋るように、久堂の首に手を回す。

「あっ・・くどうさ・・。」

その先の言葉は続かなかった。
久堂に縋り付き耳元で囁く。

「っつ・・久堂さん・・私・・。」

言葉を奪う様に久堂は美咲に口づけた。

「はぁ、久堂さん・・。」

「如月さん?そのまま腰を落としてごらん?」

「えっ・・・?。」

「そう、そのまま自分で入れてごらん?」

耳元で囁かれると、美咲に拒否をする力は無かった。

「久堂さん・・。」

「うん?そのまま・・大丈夫ちゃんと見ててあげるから。」

「やっ・・。見ないでぇ・・。」

久堂にそう言われると拒絶することは出来なかった。

「あっ・・。」

少しづつ腰を落とすと久堂が刹那い声を出した。

「如月さん?じらしてるのっ?」

「違っ・・。もうこれ以上はムリっ。」

久堂はミサキの細い腰を抱き締めた。

「どうして?何時もは俺を全部受け入れてくれてるけど?」

「あっ・・やっ。」

美咲の細い腰を引き寄せると一気に貫いた。

「ああっ・・・。」

「イケたね?可愛いよ?俺を全て受け入れてくれてありがとう?」

そう言うと、ゆっくりと美咲を揺さぶった。

「あっ・・。久堂さんっ、だめっ!」

「大丈夫。素直に感じて?」

「でもっ。」

瞳に涙を浮かべて久堂に抱きついた。

「あっ・・。久堂さん・・。わたしっ!!」

久堂の首に抱きつく。

「如月さん?」

「んっ・・、好き・・久堂さんっ。だめって解ってる。でもっ・・。」

瞳から涙が一粒溢れる。

「如月さんっ!!俺も好きだよ?ごめん、でも如月さんを好きな気持ちは変わらないっ。」

「ああっ!久堂さん、ダメッ!!」

全身に電気が走るとクタリと身体を預けた。
久堂がギュと抱き締めながら口づけたをした。

「如月さん・・?」

優しく抱き締める。

「う・・ん。久堂さん・・、私久堂さんが好きですっ。」

うわ言の様に言われた言葉に久堂が気持を乗せる。

「・・・・、ありがとう如月さん。俺も好きだよ?離したくない・・。」

「んっ・・。」

甘えるように久堂に身体を預けると目を閉じた。優しく頭を撫でてくれる手に癒やされた。



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