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不審な二人組
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「如月さん、お昼にしましょう!?」
笑顔で呼びに来てくれたのは、柳田さんだ。
見ていた資料から視線を上げる。
「はい。わかりました。」
腕時計を見ると12時を回ったところだ。
美咲は、資料を整えて部屋から出るとちょうど商談ルームの隣にソファーが置いてありそこには2人のスーツを着た男性が座っていた。
チラリと視線を向けると一人の男性と目が合う。
「いらっしゃいませ。」
軽く会釈をしながら挨拶をするが、何となく違和感を感じた。
2人から感じる雰囲気が異様に感じたし、目付きが鋭かった。
とても、カーディーラーのお客様にそぐわない感じがした。
(何だろう?凄く気になるけど、、、でもお客様だったら失礼だもんね。)
そう言い聞かせて休憩を取るために事務所へ向かった。
デスクの上にお弁当が置いてあって柳田さんがお茶をくれた。
「取り敢えずデスクの上に置いちゃったけど、休憩室で食べても大丈夫だよ?」
「いえ、ここで大丈夫です。」
椅子に座るとお弁当を食べ始める。
柳田さん達内勤の人達は楽しそうにお喋りをしながら昼食を取っていた。
昼の休憩も終わり、商談ルームに向かうとまだ男性2人がソファーに座っていた。
テーブルの上を見るとコーヒーカップが空になっている。
美咲は一瞬逡巡するが踵を返し事務所に向かった。
「あの、テレビの所のお客様コーヒーが空だったんですが、新しく入れ直した方が良いですか?」
内勤の人達に聞くと何故か顔を見合わせた。少しの間があって岩森さんが
「あっ、じゃあお願いね?今度はコーヒーじゃなくてお茶でも出してあげてくれる?」
「はい。わかりました。」
給湯室に行くとお茶の準備をしてショールームへ向かった。
「失礼します。こちらどうぞ。」
テーブルの上に湯呑を置き、コーヒーカップを下げる。
「あっ、すみません。ありがとうございます。」
言葉は優しいが先程抱いた違和感は増すばかりだった。
午後からも貸してもらった資料を読み進めていると、岩森さんがやってきた。
「如月さん?ずっとここに籠もってるのも退屈でしょ?」
「いえ、そんなことは・・・。」
「良いから、良いから!息抜きにちょっと倉庫の整理してくれる?」
「倉庫・・ですか?」
岩森さんに連れられて行ったのは、敷地内にあるプレハブだった。
鍵を開けて、中の説明をしてくれる。
「ここは、カタログとか来場記念品とかが置いてあるの。なかなか整理する人が居なくてちょっと荒れちゃってるから片付けてくれると助かるかな?」
プレハブの中を見回すと、大きな棚にダンボールが沢山置かれていて、床にも大きなダンボールが無造作に置かれている。
「わかりました。」
美咲は岩森さんから鍵を受取ると、スーツの上着を脱いで腕まくりをする。
(さてと、これは結構大変そう、、、、。)
身体を動かすのは嫌いではなかったので気合を入れて片付けを始めた。
カタログを種類毎にまとめた。
床のダンボールは来場記念品が沢山入っている。バッグやノート、ボールペン、傘等色々な種類があった。
1つの箱を手に取り開けてみる。中にはペーパーナイフが入っていた。
(へー、色々なものがあるんだな。)
来場記念品の品々を見ながら片付けをしていた。
ふと工場を見ると、中垣君達が既に整備の作業をしている。
(私も早く営業に行きたいなぁ。)
その頃、ショールームのサービスカウンターにある男が車の引取に来ていた。
笑顔で呼びに来てくれたのは、柳田さんだ。
見ていた資料から視線を上げる。
「はい。わかりました。」
腕時計を見ると12時を回ったところだ。
美咲は、資料を整えて部屋から出るとちょうど商談ルームの隣にソファーが置いてありそこには2人のスーツを着た男性が座っていた。
チラリと視線を向けると一人の男性と目が合う。
「いらっしゃいませ。」
軽く会釈をしながら挨拶をするが、何となく違和感を感じた。
2人から感じる雰囲気が異様に感じたし、目付きが鋭かった。
とても、カーディーラーのお客様にそぐわない感じがした。
(何だろう?凄く気になるけど、、、でもお客様だったら失礼だもんね。)
そう言い聞かせて休憩を取るために事務所へ向かった。
デスクの上にお弁当が置いてあって柳田さんがお茶をくれた。
「取り敢えずデスクの上に置いちゃったけど、休憩室で食べても大丈夫だよ?」
「いえ、ここで大丈夫です。」
椅子に座るとお弁当を食べ始める。
柳田さん達内勤の人達は楽しそうにお喋りをしながら昼食を取っていた。
昼の休憩も終わり、商談ルームに向かうとまだ男性2人がソファーに座っていた。
テーブルの上を見るとコーヒーカップが空になっている。
美咲は一瞬逡巡するが踵を返し事務所に向かった。
「あの、テレビの所のお客様コーヒーが空だったんですが、新しく入れ直した方が良いですか?」
内勤の人達に聞くと何故か顔を見合わせた。少しの間があって岩森さんが
「あっ、じゃあお願いね?今度はコーヒーじゃなくてお茶でも出してあげてくれる?」
「はい。わかりました。」
給湯室に行くとお茶の準備をしてショールームへ向かった。
「失礼します。こちらどうぞ。」
テーブルの上に湯呑を置き、コーヒーカップを下げる。
「あっ、すみません。ありがとうございます。」
言葉は優しいが先程抱いた違和感は増すばかりだった。
午後からも貸してもらった資料を読み進めていると、岩森さんがやってきた。
「如月さん?ずっとここに籠もってるのも退屈でしょ?」
「いえ、そんなことは・・・。」
「良いから、良いから!息抜きにちょっと倉庫の整理してくれる?」
「倉庫・・ですか?」
岩森さんに連れられて行ったのは、敷地内にあるプレハブだった。
鍵を開けて、中の説明をしてくれる。
「ここは、カタログとか来場記念品とかが置いてあるの。なかなか整理する人が居なくてちょっと荒れちゃってるから片付けてくれると助かるかな?」
プレハブの中を見回すと、大きな棚にダンボールが沢山置かれていて、床にも大きなダンボールが無造作に置かれている。
「わかりました。」
美咲は岩森さんから鍵を受取ると、スーツの上着を脱いで腕まくりをする。
(さてと、これは結構大変そう、、、、。)
身体を動かすのは嫌いではなかったので気合を入れて片付けを始めた。
カタログを種類毎にまとめた。
床のダンボールは来場記念品が沢山入っている。バッグやノート、ボールペン、傘等色々な種類があった。
1つの箱を手に取り開けてみる。中にはペーパーナイフが入っていた。
(へー、色々なものがあるんだな。)
来場記念品の品々を見ながら片付けをしていた。
ふと工場を見ると、中垣君達が既に整備の作業をしている。
(私も早く営業に行きたいなぁ。)
その頃、ショールームのサービスカウンターにある男が車の引取に来ていた。
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