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第159回『ジンギスカン 色物 おまじない』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第159回『ジンギスカン 色物 おまじない』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約45分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=3JWHuUJHnuc
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
今夜妻と一緒にジンギスカン鍋を食べることになった。
ジンギスカンのセットは北海道のふるさと納税の返礼でもらったものであり、何を隠そう俺は羊肉が大好物だった。
俺が返礼品としてジンギスカンセットを選んだ時妻はしぶっていたが、少し考えた後考え直してくれて承諾してくれた。
「それじゃあそろそろ夕飯にしようかー。」
居間でテレビを見ながら、妻に呼び掛けてみた。
返事とともに部屋から出てきた妻の姿を見て俺は驚いた。
色物というにも派手すぎる、赤や青など原色がちりばめられたシャツを着ていた。
この服は確か二人の初めての海外旅行のときに気分が盛り上がりすぎて、ノリで買った物だ。
値段も結構なもので、冷静になった時妻はひどく後悔していたことを覚えている。
そしてこの服はそのまま箪笥の奥深くに封印されていた。
それが今数年ぶりに目覚め、外の空気を吸ったのだ。
「それ、何かのおまじない?」
「やめてよ。私だって恥ずかしいんだから。」
妻が言うには羊肉の匂いがとても苦手で、一度匂いの付いた服は洗濯しても気になってしまい、もう二度と着たくなくなるらしい。
だったら逆にジンギスカンを食べるときは捨ててもいい服で食べればいいと考え直し、真っ先に脳裏に浮かんだのがこの服だった。
その発想はとにかく、この服を記憶から抹消していなかった妻の記憶力に俺は感服した。
目の前にド派手なシャツを着た妻がいることは気になったが、その夜はジンギスカンをおいしくいただいた。
妻も匂いさえ気にしなければ味はとても満足していたようだ。
そしてその夜妻はシャツをビニールに包んで捨てた。
あのシャツもまだまだ着られるが、妻が捨てたかったのならそれでいい。
しかし問題はまだあった。
家にはジンギスカンセットがあと2つあったのだ。
1週間後俺は恐る恐るジンギスカン鍋を作った。
すると妻は以前のド派手なものではないが、俺が見たことのないシャツを着て現れた。
「これも趣味じゃなくて。」
妻はそういった。
俺からしたら全く普通のきれいなシャツに見えたが、妻にとってはもう二度と着たくないダサい服に分類されるらしい。
多少もったいない気持ちがないわけでもなかったが、これでクローゼットとともに妻の気持ちもリセットされるならと納得した。
世の女性に負けず劣らず妻もファッションが好きで、お気に入りの服がたくさんあれば、早く捨てた衣服もまだまだたくさんあるのだろう。
そしてまた1週間後俺はジンギスカン鍋を作った。
部屋から出てきた妻は、俺が今年の妻の誕生日にサプライズでプレゼントしたシャツを着ていた。
そっかー。
全然着てくれなかったのは、大事にしているからじゃなかったのかー。
しかも早く捨てたい服第3位かよ。
結構な上位に俺は泣いた。
~・~・~・~・~
~感想~
色物とおまじないをセットにして話を考えていきました。
当初のオチは妻は夫の服も着出して俺と別れるつもりなのかよというようなものだったのですが、遠回りすぎるし、妻にそのような伏線を張ることができなかったので、急遽このようなオチになりました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第159回『ジンギスカン 色物 おまじない』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約45分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=3JWHuUJHnuc
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~・~・~・~・~
今夜妻と一緒にジンギスカン鍋を食べることになった。
ジンギスカンのセットは北海道のふるさと納税の返礼でもらったものであり、何を隠そう俺は羊肉が大好物だった。
俺が返礼品としてジンギスカンセットを選んだ時妻はしぶっていたが、少し考えた後考え直してくれて承諾してくれた。
「それじゃあそろそろ夕飯にしようかー。」
居間でテレビを見ながら、妻に呼び掛けてみた。
返事とともに部屋から出てきた妻の姿を見て俺は驚いた。
色物というにも派手すぎる、赤や青など原色がちりばめられたシャツを着ていた。
この服は確か二人の初めての海外旅行のときに気分が盛り上がりすぎて、ノリで買った物だ。
値段も結構なもので、冷静になった時妻はひどく後悔していたことを覚えている。
そしてこの服はそのまま箪笥の奥深くに封印されていた。
それが今数年ぶりに目覚め、外の空気を吸ったのだ。
「それ、何かのおまじない?」
「やめてよ。私だって恥ずかしいんだから。」
妻が言うには羊肉の匂いがとても苦手で、一度匂いの付いた服は洗濯しても気になってしまい、もう二度と着たくなくなるらしい。
だったら逆にジンギスカンを食べるときは捨ててもいい服で食べればいいと考え直し、真っ先に脳裏に浮かんだのがこの服だった。
その発想はとにかく、この服を記憶から抹消していなかった妻の記憶力に俺は感服した。
目の前にド派手なシャツを着た妻がいることは気になったが、その夜はジンギスカンをおいしくいただいた。
妻も匂いさえ気にしなければ味はとても満足していたようだ。
そしてその夜妻はシャツをビニールに包んで捨てた。
あのシャツもまだまだ着られるが、妻が捨てたかったのならそれでいい。
しかし問題はまだあった。
家にはジンギスカンセットがあと2つあったのだ。
1週間後俺は恐る恐るジンギスカン鍋を作った。
すると妻は以前のド派手なものではないが、俺が見たことのないシャツを着て現れた。
「これも趣味じゃなくて。」
妻はそういった。
俺からしたら全く普通のきれいなシャツに見えたが、妻にとってはもう二度と着たくないダサい服に分類されるらしい。
多少もったいない気持ちがないわけでもなかったが、これでクローゼットとともに妻の気持ちもリセットされるならと納得した。
世の女性に負けず劣らず妻もファッションが好きで、お気に入りの服がたくさんあれば、早く捨てた衣服もまだまだたくさんあるのだろう。
そしてまた1週間後俺はジンギスカン鍋を作った。
部屋から出てきた妻は、俺が今年の妻の誕生日にサプライズでプレゼントしたシャツを着ていた。
そっかー。
全然着てくれなかったのは、大事にしているからじゃなかったのかー。
しかも早く捨てたい服第3位かよ。
結構な上位に俺は泣いた。
~・~・~・~・~
~感想~
色物とおまじないをセットにして話を考えていきました。
当初のオチは妻は夫の服も着出して俺と別れるつもりなのかよというようなものだったのですが、遠回りすぎるし、妻にそのような伏線を張ることができなかったので、急遽このようなオチになりました。
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