154 / 174
第154回『独立 角砂糖 リスペクト』
しおりを挟む
YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第154回『独立 角砂糖 リスペクト』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約46分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=7sYr9VL3EoU
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
ここは青山の一等地に構える有名なパティシエ店。
店長の宮沢は、これまで数多くのパティシエ大会で優勝してきた。
彼は多くの若きパティシエ職人からのリスペクトを集めていて、彼のもとで技術だけでなくお菓子作りの精神を学びたいと弟子を希望する者が後を絶たなかった。
それほどのあこがれの職場である彼の店から、今日一人の青年が退職することになった。
宮沢は気にしていなかったが、他の弟子たちは憤慨していた。
お金を払ってでも宮沢と一緒に働きたいと言う者すらいるのに、勝手にやめるのは宮沢だけでなく立派なパティシエを志す人たちに失礼だと。
もちろん青年には独立するほどのお菓子作りの腕もなく、彼がパティシエ店をオープンしたというような話は当然聞かなかった。。
しかし数年後その青年が起こした会社の商品が日本中で大ヒットした。
それはデコレーションされた角砂糖だった。
パステルクレヨンのように着色された角砂糖は見た目もとてもきれいだった。
また、形は星形やハート形など定番なものはもちろん、王冠や恐竜などといったものもあり、子供たちに喜ばれた。
この噂は当然宮沢の店にも届いた。
閉店後、弟子たちはその人気を伝える記事を閲覧していた。
「儲かってるみたいだな。角砂糖だからこれもお菓子と言えばお菓子か?」
笑う弟子たちもいれば、憮然とした表情も浮かべる弟子もいた。
「そんなわけあるか。あいつは宮沢さんを裏切ったんだぞ。角砂糖は材料であってお菓子なもんか。クリームも泡立てられず、スポンジも膨らませられない。あいつはこの店で何も学ばなかったんだ。」
するとそこへ宮沢が入ってきた。
あの青年の話をしていたことは宮沢にも聞こえていた。
「彼、なんだかすごいことになってるね。」
宮沢は穏やかな笑みを浮かべているが、弟子は宮沢を尊敬していてお菓子作りに情熱を注いでいるからこそ余計に青年のことが許せなかった。
「しかし宮沢さんは腹立たしくないんですか? 私は宮沢さんが踏み台にされたようで悔しいです。」
宮沢は照れ笑いを浮かべた。
「僕っておっちょこちょいだから、フタをちゃんと閉め忘れて砂糖とかをしょっちゅう塊にさせちゃうんだよね。それがばれるのが恥ずかしいから夜中こっそりガシガシ砕いてて、そのうち楽しくなっちゃって形を整えながら削ってたこともあったんだ。」
「じゃああいつは宮沢さんのその姿から角砂糖を売り出すことを思いついたってことでしょうか?」
「だとしたらパティシエ店の店長として恥ずかしいよね。失敗している姿がヒントになるなんて。まあいずれにしろ」宮沢は続けた。「彼もこの店にいる間は必死に勉強していたってことだよ。ならパティシエになろうが社長になろうが、僕はうれしいよ。」
~・~・~・~・~
~感想~
パティシエのこともよくわからずに、探り探り書いていたらなんともふわっとした話になってしまいました。
完璧な人間なんていないというテーマを持たせようと思っていたのですが、前半にそれほど完璧さを描いてなかったためだと思います。
もちろんパティシエとかお菓子作りとかすべてがテキトーです。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第154回『独立 角砂糖 リスペクト』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約46分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=7sYr9VL3EoU
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
ここは青山の一等地に構える有名なパティシエ店。
店長の宮沢は、これまで数多くのパティシエ大会で優勝してきた。
彼は多くの若きパティシエ職人からのリスペクトを集めていて、彼のもとで技術だけでなくお菓子作りの精神を学びたいと弟子を希望する者が後を絶たなかった。
それほどのあこがれの職場である彼の店から、今日一人の青年が退職することになった。
宮沢は気にしていなかったが、他の弟子たちは憤慨していた。
お金を払ってでも宮沢と一緒に働きたいと言う者すらいるのに、勝手にやめるのは宮沢だけでなく立派なパティシエを志す人たちに失礼だと。
もちろん青年には独立するほどのお菓子作りの腕もなく、彼がパティシエ店をオープンしたというような話は当然聞かなかった。。
しかし数年後その青年が起こした会社の商品が日本中で大ヒットした。
それはデコレーションされた角砂糖だった。
パステルクレヨンのように着色された角砂糖は見た目もとてもきれいだった。
また、形は星形やハート形など定番なものはもちろん、王冠や恐竜などといったものもあり、子供たちに喜ばれた。
この噂は当然宮沢の店にも届いた。
閉店後、弟子たちはその人気を伝える記事を閲覧していた。
「儲かってるみたいだな。角砂糖だからこれもお菓子と言えばお菓子か?」
笑う弟子たちもいれば、憮然とした表情も浮かべる弟子もいた。
「そんなわけあるか。あいつは宮沢さんを裏切ったんだぞ。角砂糖は材料であってお菓子なもんか。クリームも泡立てられず、スポンジも膨らませられない。あいつはこの店で何も学ばなかったんだ。」
するとそこへ宮沢が入ってきた。
あの青年の話をしていたことは宮沢にも聞こえていた。
「彼、なんだかすごいことになってるね。」
宮沢は穏やかな笑みを浮かべているが、弟子は宮沢を尊敬していてお菓子作りに情熱を注いでいるからこそ余計に青年のことが許せなかった。
「しかし宮沢さんは腹立たしくないんですか? 私は宮沢さんが踏み台にされたようで悔しいです。」
宮沢は照れ笑いを浮かべた。
「僕っておっちょこちょいだから、フタをちゃんと閉め忘れて砂糖とかをしょっちゅう塊にさせちゃうんだよね。それがばれるのが恥ずかしいから夜中こっそりガシガシ砕いてて、そのうち楽しくなっちゃって形を整えながら削ってたこともあったんだ。」
「じゃああいつは宮沢さんのその姿から角砂糖を売り出すことを思いついたってことでしょうか?」
「だとしたらパティシエ店の店長として恥ずかしいよね。失敗している姿がヒントになるなんて。まあいずれにしろ」宮沢は続けた。「彼もこの店にいる間は必死に勉強していたってことだよ。ならパティシエになろうが社長になろうが、僕はうれしいよ。」
~・~・~・~・~
~感想~
パティシエのこともよくわからずに、探り探り書いていたらなんともふわっとした話になってしまいました。
完璧な人間なんていないというテーマを持たせようと思っていたのですが、前半にそれほど完璧さを描いてなかったためだと思います。
もちろんパティシエとかお菓子作りとかすべてがテキトーです。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》
小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です
◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ
◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます!
◆クレジット表記は任意です
※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください
【ご利用にあたっての注意事項】
⭕️OK
・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用
※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可
✖️禁止事項
・二次配布
・自作発言
・大幅なセリフ改変
・こちらの台本を使用したボイスデータの販売
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる