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第66回『鼻歌交じり ダンクシュート 社長』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第66回『鼻歌交じり ダンクシュート 社長』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約51分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=qPHgEquUytY
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
わが社は社員が社長を含めて7人しかいないとても小さな会社だ。
かといってスタートアップしたばかりというわけではなく、創業して20年以上も経つ。
多くのライバル会社がひしめく製造業だが、幸い倒産の憂き目にも合わず今日までなんとかやってきている。
なぜこのような零細企業が浮沈著しいこの業界でやってこれたのか。
僕はまだ入社したばかりでまずはこの仕事に慣れるのが精いっぱいの毎日なので、それはまだわからない。
ただ社長はいつもニコニコしていてとても優しく穏やかなので、案外それが人からの信頼を得て仕事が途切れないのかもしれない。
先輩たちは新人の僕から見てもみんな仕事ができる人たちだったから、社長に人を見る目があったからという可能性もある。
ただこれは、社会に出てからもずっとふらふらしていてお世辞にも有能とは言えなかった僕をたった一回の面接だけで採用してくれたのだから、あまりあてにはならない。
一つ確かなことは先輩たちは社長をとても慕っていた。
社長の命令はすぐに聞くし、困りごとがあれば率先して問題の解決に図った。
その雰囲気はまるで全国大会を目指して一致団結して頑張る学生の部活動のようであった。
会社を経営していくのに必要なのは優れた洞察力でも勇気ある決断力でもなく、案外こういう人間的魅力なのかもしれない。
採用してくれた感謝の気持ちこそあれ、僕はまだそこまで社長の人柄に惹かれているわけではなかった。
こうしてここでまじめに働いていれば、いつかは僕もまた社長がみんなを惹きつける理由に気付くことができるのだろうか。
入社して一年が経ち僕もだいぶ仕事に慣れてきた。
しかし社長をいい人だと思いこそすれ、まだ慕うというほどではなかった。
僕は冷たい人間なのだろうかとも時々思った。
ある日のこと、求人情報を出すと一人だけ応募してきた若者がいた。
こんな小さな会社を受けにくるなんてどんな人だろうと、僕たちは面接に来た若者を興味津々に眺めた。
履歴書を見ると、経歴は優秀で仕事をやっていく上で役に立つ資格を数多く取得していた。
人柄は申し分なく、この業界へのビジョンもこちらの頭が下がるくらい素晴らしかった。
誰から見てもこの会社を成長させてくれる大型新人が来たと思える人物だった。
面接を終えると、若者は深々とお辞儀をしてさっそうと去っていった。
逸材が現れましたねと言おうとすると、社長は席から立ち上がり鼻歌交じりに彼の履歴書をくしゃくしゃに丸め始めた。
「社長っ?」
そのまま社長は履歴書でゴミ箱にダンクシュートを決めた。
「あんなイケメンでさわやかな奴、気にいらねえだろ?」
社長ーーーーーーーーっ。
モテそうなやつは敵。
それが社長の信念だった。
僕は先輩たちが社長を慕っている真の理由がわかった。
今、僕らの心は一つになった。
~・~・~・~・~
~感想~
お題の中に話の骨格になりそうな単語がなかったので悩みました。
ダンクシュートはバスケ以外で使いたいと思ったので、社長がダンクをかますものとして履歴書を考えて、そこから鼻歌も歌いながらだったら怖いなと思って上記のようになりました。
ビジネスの話のせいなのか、ちょっと理屈ばかりが先行してしまったと反省してます。
今読み直してみたら「案外〇〇なのかもしれない」という言い回しを繰り返しているひどい構成でした。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第66回『鼻歌交じり ダンクシュート 社長』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約51分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=qPHgEquUytY
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~・~・~・~・~
わが社は社員が社長を含めて7人しかいないとても小さな会社だ。
かといってスタートアップしたばかりというわけではなく、創業して20年以上も経つ。
多くのライバル会社がひしめく製造業だが、幸い倒産の憂き目にも合わず今日までなんとかやってきている。
なぜこのような零細企業が浮沈著しいこの業界でやってこれたのか。
僕はまだ入社したばかりでまずはこの仕事に慣れるのが精いっぱいの毎日なので、それはまだわからない。
ただ社長はいつもニコニコしていてとても優しく穏やかなので、案外それが人からの信頼を得て仕事が途切れないのかもしれない。
先輩たちは新人の僕から見てもみんな仕事ができる人たちだったから、社長に人を見る目があったからという可能性もある。
ただこれは、社会に出てからもずっとふらふらしていてお世辞にも有能とは言えなかった僕をたった一回の面接だけで採用してくれたのだから、あまりあてにはならない。
一つ確かなことは先輩たちは社長をとても慕っていた。
社長の命令はすぐに聞くし、困りごとがあれば率先して問題の解決に図った。
その雰囲気はまるで全国大会を目指して一致団結して頑張る学生の部活動のようであった。
会社を経営していくのに必要なのは優れた洞察力でも勇気ある決断力でもなく、案外こういう人間的魅力なのかもしれない。
採用してくれた感謝の気持ちこそあれ、僕はまだそこまで社長の人柄に惹かれているわけではなかった。
こうしてここでまじめに働いていれば、いつかは僕もまた社長がみんなを惹きつける理由に気付くことができるのだろうか。
入社して一年が経ち僕もだいぶ仕事に慣れてきた。
しかし社長をいい人だと思いこそすれ、まだ慕うというほどではなかった。
僕は冷たい人間なのだろうかとも時々思った。
ある日のこと、求人情報を出すと一人だけ応募してきた若者がいた。
こんな小さな会社を受けにくるなんてどんな人だろうと、僕たちは面接に来た若者を興味津々に眺めた。
履歴書を見ると、経歴は優秀で仕事をやっていく上で役に立つ資格を数多く取得していた。
人柄は申し分なく、この業界へのビジョンもこちらの頭が下がるくらい素晴らしかった。
誰から見てもこの会社を成長させてくれる大型新人が来たと思える人物だった。
面接を終えると、若者は深々とお辞儀をしてさっそうと去っていった。
逸材が現れましたねと言おうとすると、社長は席から立ち上がり鼻歌交じりに彼の履歴書をくしゃくしゃに丸め始めた。
「社長っ?」
そのまま社長は履歴書でゴミ箱にダンクシュートを決めた。
「あんなイケメンでさわやかな奴、気にいらねえだろ?」
社長ーーーーーーーーっ。
モテそうなやつは敵。
それが社長の信念だった。
僕は先輩たちが社長を慕っている真の理由がわかった。
今、僕らの心は一つになった。
~・~・~・~・~
~感想~
お題の中に話の骨格になりそうな単語がなかったので悩みました。
ダンクシュートはバスケ以外で使いたいと思ったので、社長がダンクをかますものとして履歴書を考えて、そこから鼻歌も歌いながらだったら怖いなと思って上記のようになりました。
ビジネスの話のせいなのか、ちょっと理屈ばかりが先行してしまったと反省してます。
今読み直してみたら「案外〇〇なのかもしれない」という言い回しを繰り返しているひどい構成でした。
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