24 / 174
第24回『甘い 全身強打 ミートソース』
しおりを挟む
YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第回『』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約48分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=6BLroIqvFpA
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
俺は何一つあわてていなかった。
こういうときに取り乱すような奴とは違うのだ。
何も考えずに急いで走り出すのは馬鹿のやることだ。
俺のとる行動はむしろ逆だ。
ゆっくり行く。
これが正解だ。
しかもただのんびりと行くわけではない。
次に取る俺の行動にお前は目を丸くするだろう。
ウイーーーン。
「いらっしゃいませーっ。」
俺はコンビニに入ると迷わず弁当コーナーへと向かった。
一通り目を通した後、俺はガムだけを買って店を出た。
再び歩きだし、もう一つのコンビニが見えるとそこへ入った。
先ほどと同じく俺は真っ先に弁当コーナーを目指した。
良かった、ここのコンビニにはあった。
俺はスパゲティ弁当を買い、レンジで温めた。
これで俺の計画は成功したも同然だ。
庫内で弁当が音を立てて温められている間、俺は鼻歌でも歌いたい気分だった。
弁当の温めが終わると、俺はコンビニを出た。
むろんゆっくりとだ。
今頃他の奴らは息せき切っているだろうが、俺はむしろもっと時間が経ってほしかった。
そのせいか今朝はやたらと空を見ている気がする。
雲の形は見上げるたびに変わっていた。
自然の刻一刻とした移り変わりを感じるたびに、こんな朝もいいかもしれないなとうそぶいてしまいそうになる。
さて、いよいよ学校が見えてきた。
時間は9時過ぎ。
少し早いがまあいいだろう。
校門を悠然と通り、下駄箱で上履きに履き替えて校舎に入った。
俺は廊下を歩きながら袋から弁当を取り出し蓋を開けた。
むう、まだ少し熱い。
だがこれくらい熱い方が命の息吹ってやつを感じられるかもしれない。
ここは俺の覚悟の見せ時でもある。
俺はスプーンでスパゲティのミートソースだけをすくうとそれを頭からかけた。
熱い。
これでは本当にやけどを負ってしまい、嘘から出た誠になってしまう。
そう、俺の作戦はこうだ。
俺は今朝寝坊をした。
これは揺るがしえぬ事実だ。
もう間に合わないことは分かっていた。
遅刻確定だ。
ならば急いでも仕方ない。
大事なのはむしろ言い訳だ。
言い訳しだいで遅刻もチャラにすることができる。
だから俺は交通事故に遭ったことにする。
そうだな、ダンプカーに轢かれて全身強打ということにしよう。
本来なら病院へ直行するべき事態だが、学校が大好きな俺は頭から血だらけになりながらも登校し教室に参上、先生感涙、遅刻はノーカン俺ハッピー。
どうだ、完璧な作戦だろう。
教室が見えてきた。
当然授業中だ。
いよいよだ。
馬鹿正直に遅刻した奴らに俺の技を見せてやる。
不敵な笑みを浮かべてペロリと舌を出すと、頭から垂れてきた血、もといミートソースをからめとり、甘いお味が口の中に広がった。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第回『』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約48分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=6BLroIqvFpA
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
俺は何一つあわてていなかった。
こういうときに取り乱すような奴とは違うのだ。
何も考えずに急いで走り出すのは馬鹿のやることだ。
俺のとる行動はむしろ逆だ。
ゆっくり行く。
これが正解だ。
しかもただのんびりと行くわけではない。
次に取る俺の行動にお前は目を丸くするだろう。
ウイーーーン。
「いらっしゃいませーっ。」
俺はコンビニに入ると迷わず弁当コーナーへと向かった。
一通り目を通した後、俺はガムだけを買って店を出た。
再び歩きだし、もう一つのコンビニが見えるとそこへ入った。
先ほどと同じく俺は真っ先に弁当コーナーを目指した。
良かった、ここのコンビニにはあった。
俺はスパゲティ弁当を買い、レンジで温めた。
これで俺の計画は成功したも同然だ。
庫内で弁当が音を立てて温められている間、俺は鼻歌でも歌いたい気分だった。
弁当の温めが終わると、俺はコンビニを出た。
むろんゆっくりとだ。
今頃他の奴らは息せき切っているだろうが、俺はむしろもっと時間が経ってほしかった。
そのせいか今朝はやたらと空を見ている気がする。
雲の形は見上げるたびに変わっていた。
自然の刻一刻とした移り変わりを感じるたびに、こんな朝もいいかもしれないなとうそぶいてしまいそうになる。
さて、いよいよ学校が見えてきた。
時間は9時過ぎ。
少し早いがまあいいだろう。
校門を悠然と通り、下駄箱で上履きに履き替えて校舎に入った。
俺は廊下を歩きながら袋から弁当を取り出し蓋を開けた。
むう、まだ少し熱い。
だがこれくらい熱い方が命の息吹ってやつを感じられるかもしれない。
ここは俺の覚悟の見せ時でもある。
俺はスプーンでスパゲティのミートソースだけをすくうとそれを頭からかけた。
熱い。
これでは本当にやけどを負ってしまい、嘘から出た誠になってしまう。
そう、俺の作戦はこうだ。
俺は今朝寝坊をした。
これは揺るがしえぬ事実だ。
もう間に合わないことは分かっていた。
遅刻確定だ。
ならば急いでも仕方ない。
大事なのはむしろ言い訳だ。
言い訳しだいで遅刻もチャラにすることができる。
だから俺は交通事故に遭ったことにする。
そうだな、ダンプカーに轢かれて全身強打ということにしよう。
本来なら病院へ直行するべき事態だが、学校が大好きな俺は頭から血だらけになりながらも登校し教室に参上、先生感涙、遅刻はノーカン俺ハッピー。
どうだ、完璧な作戦だろう。
教室が見えてきた。
当然授業中だ。
いよいよだ。
馬鹿正直に遅刻した奴らに俺の技を見せてやる。
不敵な笑みを浮かべてペロリと舌を出すと、頭から垂れてきた血、もといミートソースをからめとり、甘いお味が口の中に広がった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixabay並びにUnsplshの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名などはすべて仮称です。
女ハッカーのコードネームは @takashi
一宮 沙耶
大衆娯楽
男の子に、子宮と女性の生殖器を移植するとどうなるのか?
その後、かっこよく生きる女性ハッカーの物語です。
守護霊がよく喋るので、聞いてみてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる