なりたて勇者のパーティー

Chiot

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act9・虫の知らせ

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 清々しい朝、エプロン姿のジュリアンは、慣れた手つきで朝食の準備をしていた。お騒がせな両親はと言えば、未だ夢の中である。
――朝食くらい作ってくれても、罰当たらないと思うんだけど……。
「お前、毎朝大変だよな」
「フレデリック、入るなら玄関から来いってば」
「悪ぃ悪ぃ」
 ジュリアンの部屋の窓から侵入して来たフレデリックが、2階から降りて来る。
「お前もどうせ食べてないんだろ?ついでに作ってやるよ」
「サンキュー。いつも悪ぃな」
 「何か手伝える事あるか?」っとフレデリックがキッチンに近寄って来る。
「じゃあ、皿出して」
「了解」
――フレデリックみたいに手伝ってくれればな……。
 テキパキと皿を出していくフレデリックに、ジュリアンは吐きそうになったため息をグッと飲み込んだ。昔からお人好しの両親のせいで、色々と苦労をして来たジュリアンは朝食を作る度に、「自分は両親の召使か、何かではないのか」と悲しくなってしまうのだ。
「美味そ~」
 そんなジュリアンの気持ちを知ってか、知らずか、フレデリックはよく朝食を食べにジュリアンの家にやって来ていた。ジュリアン自身、隠しているつもりではあるが、幼馴染のフレデリックにはバレてしまうようだ。
「何、ボサッとしてんだよ」
  料理の盛られた皿をテーブルに運びながら、フレデリックが言った。
「早く食っちまおうぜ」
「……おう」
 上機嫌な声に、フレデリックがいてくれてよかったと、ジュリアンの頬は緩んだ。
____________________________
 朝食を食べ終え、両親を起こした後、ジュリアンとフレデリックは、今や待ち合わせ場所となっている依頼所の入口に向かった。
「聞いてよ、ジュリアン!」
「な、何だよ、朝から……」
 入口に着くなり、グレーテルがジュリアンの胸ぐらを掴み上げる勢いで、駆け寄って来た。
「ルアンナの奴が朝から僕を殺そうとするんだよ!!」
「ちょっ……!ジュリアンくんに言わないでよ!!」
 涙目になりながら、ジュリアンに訴えるグレーテルに対し、焦った様子のルアンナが止めに入る。
「あ~……、もしかして、こいつの料理食べたのか?」
 グレーテルの様子にピンっと来たのか、フレデリックは苦笑を浮かべる。
「ルアンナの、料理?」
「そう!!ルアンナの殺人料理!!」
「グレーテル、失礼だよ!!」
 ルアンナは頬を膨らませると、グレーテルを軽く睨んだ。
「こいつ、味覚音痴なんだよ」
 目をパチクリさせるジュリアンにフレデリックが耳打ちをする。
「誰が味覚音痴よ!!」
「味覚音痴だろうが。つーか、お前の料理は極端なんだよ」
 「ジュリアンを見習えっての」とフレデリックがジュリアンの背中をポンっと叩いた。
「へぇ~…、ジュリアンって料理出来るんだ。今度、僕にも食べさせてよ」
「あ、私も!」
「俺も~」
「……何、サラッと入ってるんだよ。ロロ」
 ルアンナが手を上げている隣で、いつの間にか現れたロロが当たり前のように手を上げていた。
「俺も勇者くんの料理、食べたいんだけど」
「知らないし」
「冷たいなぁ~……」
――言葉と表情が合ってないけど……。
 ロロを華麗にスルーしたジュリアンは、残りのメンバーと共に依頼所へと入った。
「あぁ、やっと来ましたか」
 中に入った途端、目に入ってきたのは依頼書を手に、こちらを見ているベアートゥスだった。それを確認したジュリアンとロロは素早く、踵を返す。
「ちょっと、何逃げようとしてんの。相当ヤバイの?あいつ」
 グレーテルがジュリアンの首根っこを掴み、尋ねれば、ジュリアンは振り向く事なく、うんうんと力強く頷いた。
 一方のロロは、近寄るなと言わんばかりに嫌悪なオーラを放っている。あからさまな2人の態度にフレデリック、ルアンナ、グレーテルの3人はマジマジとベアートゥスに目をやる。
「顔はイケメンだけど……アレはSっ気が強そうよ」
「何、分析してんだよ」
「悪い人には見えないけど……」
――ルアンナ、見た目に騙されるな……。
「ご挨拶ですね。知り合い扱いにもしてくれないのですか」
    ベアートゥスは無表情のまま、カツカツと足早にジュリアン達に近寄って来る。
「……ハァ……、面倒くさ」
 よほど嫌なのか、本音がダダ漏れだ。
「ジュリアン、貴方にはパートナーカードを渡したはずですが……」
「は?」
 ベアートゥスに言われ、ジュリアンが上着のポケットを探ると、そこにはベアートゥスのパートナーカードが入っていた。攫った時にでも入れていたのだろうか、今になるまで全く気付かなかった。
「勇者くん、何受け取ってるの」
「入れられたんだって!」
「ジュリアン、あいつ誰なんだよ」
「あいつは……ベアートゥス=ヒンデンブルク。前に話した、俺を攫った奴だ」
 ジュリアンの言葉に、フレデリックは「あの変態ヤローか」とベアートゥスを睨み付けた。
「グレーテル、とりあえずルアンナ連れてけ」
「な、何よ。いきなり」
「いいから行け。トラウマになっても知らねぇぞ」
「わ、分かった……」
 グレーテルはフレデリックに言われた通り、ルアンナの肩を掴むと依頼所を後にする。
――ダルタニアンがいなくてよかった……。
「何ですか。これでは私が性犯罪者みたいではありませんか」
 心外だと言わんばかりの表情を浮かべるベアートゥスにフレデリックは「似たようなもんだろ」と零す。
「フレデリック、煽るなよ」
「悪ぃな、こういう性分なんだよ、俺は」
 フレデリックの態度にベアートゥスは不快そうに眉を顰め、その目は完全にこちらを見下している。
「ジュリアン、付き合う友達は考えた方がいいですよ」
「歩く18禁に言われたくねぇっての」
「褒めているのですか?」
「どんな耳してんだよ、てめぇは」
 売り言葉に買い言葉と言う感じで、2人の会話はヒートアップしていく。元々、素行があまりよろしくないフレデリックの口からは不良としか思えない言葉がたくさん飛び出している。
 一方のベアートゥスからは、前のように言葉にしてはいけない言葉が口から発せられている。これにはさすがのフレデリックも引いている。
「噂以上にヤバイ奴じゃねぇか、こいつ……」
「貴方に言われたくありません」
「そのまま返してやるよ」
 ベアートゥスと睨み合うフレデリックはベーっと舌を出した。煽るなとジュリアンが制するも、フレデリックは攻撃的な姿勢を崩さない。
――何なんだよ、この状況……。
「ハァ………。狩人くん、話が進まないから、とりあえずストップ。勇者くん、狩人くん止めてくれる?」
「わ、分かった」
 頭痛がしてきたのか、額に手を当てたロロがジュリアンに言った。ジュリアンは自分よりも背の高いフレデリックを何とか羽交い締めにすると、ベアートゥスから引き離した。「ジュリアン、離せよ」とバタバタ暴れるフレデリックにジュリアンは足を踏ん張り、なだめようとする。
「それで?何の用?」
 ロロが忌まわしいと言わんばかりの視線をベアートゥスに送る。
「つれないですね。パーティだというのに」
「勝手にパーティになった、の間違いだろ」
「おや、青筋が立っていますよ?年なんですから、そんなにキレると別の何かが一緒に切れますよ」
「あんたが心配する事じゃないんで、ご心配なく。というか、質問に答えてくれる?俺達、忙しいんだけど」
――ロロの顔がすごい有り様に………。
 傍からそのやり取りを見ているジュリアンは、その殺伐とした雰囲気に顔を強ばらせた。その腕の中にいるフレデリックも暴れている場合ではないと察し、大人しく2人を見ている。
「大変不服でならないのですが、貴方達の力を借りなければならない事態に陥りそうなのですよ」
「は?」
「貴方なら知っているのでしょう?魔族が復活したのですよ」
――魔族?
 ベアートゥスの口から聞き覚えのない言葉を聞いた、ジュリアンはキョトンと首を傾げる。
「勇者くん達は知らなくて、当然だよ。魔族が封印されたのは今から何百年も前の事だし」
――………ロロって何歳なんだ。
「魔族というのは、簡単に言えば人間に害をなす存在の事です」
「割愛しすぎだろ、その説明は」
 ロロがベアートゥスにツッコミを入れる。片や、ベアートゥスはと言えば、「分かりやすくていいじゃないですか」とドヤ顔だ。
「ハァ……、まぁ、いい。俺が1からちゃんと、懇切丁寧に教えてあげるから、2人ともよく聞いてね?」
 ロロは腕を組みながら、魔族について1から説明をしてくれた。
 魔族というのは、今からずっと昔からいる魔法に長けた種族の事で、ベアートゥスの説明通り、人に害をなす存在だ。彼らは人の負の感情を食べ、何千年と生きながらえていた。しかし、彼らの傍若無人ぶりに怒った人々はその当時、最も強いと言われていた、ある男にその魔族を倒して欲しいと頼んだ。
「けど、その男を持ってしても、魔族を完全に絶滅させる事は出来なかった。力及ばずって感じかな?そこで、男は魔族を封印しようと考えたんだ」
 おとぎ話を語るようなロロの口調に、ジュリアンとフレデリックは興味津々に話を聞いている。
「男は自身の力の半分を代償に魔族を封印する事に成功した。そんな男を人々は英雄と呼んだ。それから数年後、英雄と呼ばれた男は国家の脅威だとみなされ、国家の騎士団員によって、命を落としたんだ」
 「おしまい」とロロが本を閉じるかのように両手をパタンと閉じた。
「勇者くんや狩人くんみたいな若い世代がこの話を知らない理由は、国家がこの話を機密にしてるから。もちろん、今の話は他言無用だよ?」
「へいへい……。で、何で今になって、その封印が解けたんだよ」
 フレデリックがロロに尋ねると、ロロは親指と人差し指で丸を作り、「これ、かかるけど聞きたい?」と真面目な顔で返す。
「ムカつく」
 ロロの太腿にフレデリックの鋭いローキックが決まる。これにはロロも悲鳴に近い声を上げる。
「茶化してんじゃねぇぞ」
「いたた………。痣でも出来たら、どうするのさ」
「自業自得だろうが」
「……君、本当に狩人なの?今のローキック、えげつなかったんだけど」
 ロロがフレデリックに蹴られた太腿を撫でながら、呟く。
「ケツから蹴り上げてやろうか?」
「遠慮するよ」
 ロロは素早くフレデリックから距離を取ると、額に浮かんだ汗を拭う。そんな2人を見かねたベアートゥスが仕切り直しと言わんばかりに咳払いをした。
「どこかの馬鹿が興味本位で封印を解いてしまったんですよ」
「興味本位?」
「えぇ。よくいるでしょう?押すな、見るなと言われたら、見てしまう、押してしまう、自分の欲に愚直な馬鹿が」
――ベアートゥスは人の事言えないと思う。
    ついて口から出そうになった言葉をジュリアンは必死に飲み込む。
「安心してください。その馬鹿は私がお灸を据えて差し上げましたから」
「生きてるといいけどな、その馬鹿」
「まぁ、彼が直接悪い訳ではないですが……」
「どういう事だよ」
「ちょっと、いつまで待たせる気?!」
 フレデリックの問いに答えようとしていた、ベアートゥスがチッと忌々しそうに舌打ちをした。その視線を辿ると、そこには不機嫌そうなグレーテルと不安そうにこちらを見ているルアンナがいた。
――……ごめん、すっかり忘れてたよ。
「ジュリアン、あの2人もパーティなのですか?」
「え?あ、あぁ」
  今更ながらの質問にジュリアンはたどたどしく答える。
「貴方……、見る目ないですね」
「あ?!今何つった、ドS!!!」
 ベアートゥスの一言にブチギレたグレーテル。その傍らにいるルアンナはベアートゥスの言葉の暴力にフリーズしている。この距離ではあるが、ルアンナが涙目なのがよく分かる。
「見る目ないのはお前だろ!!!眼科行け、眼科!!!」
 グレーテルはズカズカと大股でベアートゥスに近付きながら、罵声を浴びせている。
「グレーテルの奴、男みたいだな……」
 その豹変ぶりにフレデリックは若干、引き気味だ。
「何を言っているのですか。グレーテル=ハルトは……」
「黙れ!!!!」
 グレーテルのナイフがベアートゥスに向かって、投げられる。が、ブチギレているせいか、ナイフはとんでもない方向へと突き刺さる。
「れっきとした男ですよ」
「え………」
「嘘っ!?」
  衝撃のカミングアウトにジュリアンはデジャヴを覚える。
――ん?何でルアンナが驚いてるんだ?
 真っ先に声を上げたルアンナは、信じられないというように自身の口元に手を当てている。
「グレーテル……、男の子……じゃなくて男の娘だったの!?」
「「知らなかったのかよ」」
  ジュリアンとフレデリックの声が重なる。
「……勇者くん、悪いけど今日は帰るよ。その守銭奴と話したせいか、すごい疲労感……」
 ロロは肩を回しながら、「帰ったら、シャワー浴びないと守銭奴が移っちゃう」などと憎まれ口を叩いている。
「私も帰ります。愉快な仲間達だと思われたくはないので」
「逃げるのか、コノヤロー!!」
 くるりと背を向けたベアートゥスにグレーテルが叫ぶが、ベアートゥスは華麗に無視をし、その場から姿を消した。
――ベアートゥスをパーティに入れない方がいいな……。
 ベアートゥスのパートナーカードを眺めながら、ジュリアンは深いため息を吐いた。
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