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ブータンの別宅に行く

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副[まあ、その通りだけど米国医師会は四の五の言うだろうな。でも日本のように世論に押し切られるわ。]会長[ネット封鎖はできませんから無理ですよ。全面的な受け入れ態勢になります。でも米国民にはたいへんに良いことです。医療費が高すぎてアフリカ系労働者なんて病院に行けないって聞いていますんでね。][段取りとしまして、まず副首相から連絡をしていただきまして結果を待ち、らちが明かなかったらマスコミを使って世論に訴える。それでも結果が出なかったら勝手にオープンということになりますね。][わかった。いろいろやってみますんで少し待ってくれるかな。][わかりました。お待ちしています。]会長[K国とかC国もいろいろと言ってくるだろう。][そうですね。中国の厚生大臣が来ました。]
副[米国としても受け入れた方がいい。ひとまず失礼するよ。][どうもいろいろとご足労をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。]
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3,000mの高所にあるチベット仏教ゲルク派大本山タワン・ゴンパから、王様一行を乗せた2台の車はブータンのサクラテンにラディと抜けて、一番人口の多い町タシガンに入ってきた。ここは1,160mで亜熱帯の香りが漂っている。そこから20km南に行くと目的地のカンルンである。10万坪の広大な敷地に建坪が大きく外観はブータン風であるが瀟洒な建物が建っている。内側は最新式の設備を取り入れるとともに電気・ガス・水道に汚水処理まで一切を明日香の超能力システムを組み入れているので、公共料金の支払いはまったくない。
従って開発途上国にありがちな停電や断水とは無縁である。管理人夫婦と現地人の使用人5人が出迎えた。それに先行している料理人も加わっている。[まずお茶をいただけますか。]
管理人[こちらへどうぞ。お茶はただいまお持ちします。]警備員に運転手や保母たちは従業員部屋に入って行った。




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すず[落ち着きますね。10万坪ですか、ずいぶん広くて管理がたいへんですね。あんまり来ないないのにもったいないです。][志野さん、どうですか温泉もひいてありますよ。][のどかでいいですね。イミグレや検疫の心配が無く気楽に来れるのはいいですよ。それにここは大学と有名なゴンパがありますので、この環境はいいと思います。それにこの国は農薬を使用しないと聞いていますので、食べ物も心配ないです。王宮と夏見で忙しくしているのでこういうところも必要です。2週間に1回ぐらい来てもいいんじゃあないんですか。][それもいいね。考えておきましょう。近所に面白い子供達がいれば遊ばせるのにいいかな。]サスケ[それはいいと思いますよ。王子様はどんな言葉もしゃべれるようになっていますから。][そろそろ食事だな。]すず[こちらの蕎麦粉を使った蕎麦に現地料理ですが、それとケワ・ダツィと呼ばれるジャガイモのチーズ煮込みだそうです。
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一般的にブータン料理はものすごく辛いのですが、これは辛くないということです。こちらの蕎麦はいわゆるそば打ちではなく、日本のところてんと同じで木枠に入れて押し出すやり方だそうです。でも明日香の料理人ですので明日香式です。あとは現地野菜の天ぷらですが、ダシも明日香式になっています。][さすがはすずさん。ちゃんと調べてありますね。]みんな満足したような表情で食後のお茶を飲んでいると近所の3人組でまだ幼く3~4歳ぐらいかヨタヨタしながら覗きに来た。赤毛のブータン特有の大型犬も一緒である。すずが見つけて、[隣の子かな、お菓子があるよおいで。]と言って連れてきた。[王様お隣さんみたいですよ。][すずさん、お菓子とジュースをみんなにやってくれるかな。]子供たちはお菓子の言葉につられて、王様のところにやってきた。[はい、どうぞ食べていいわよ。犬にも上げましょうね。]確か隣は日雇いで密造酒も造ってると聞いていたがと頭の中を整理した。
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[お父さんはお仕事に行っているの。]と聞いたら3人とも首を振っている。[お部屋でお酒を飲んで寝ているよ。][サスケさん超能力で森伊蔵とツマミを3品出してくれるかな。一緒にそれを持ってあいさつに行くよ。][面白そうですね。ちょっと待っていてくださいよ。]
犬はクッキーを食べて幸せそうに尾を振っている。[どうぞ。伊蔵とビーフジャーキーにキムチと柿の種です。][はっはっはっ。面白い組み合わせだな。]昴もヨチヨチ歩きで出てきて何かをしゃべっている。すず[これはお土産のお菓子ね。]3人にいっぱいの笑みがこぼれた。[お父さんのところに連れて行ってくれるかな。][うんいいよ。][サスケさん行きますよ。][お父さん隣の人だよ。]母親は仕事にでも行っているのか不在である。[隣の人~何の用なのかな。][隣のものです。これをどうぞ。]伊蔵とツマミを出した。父[おう、いいものをもってきたな。まあ、座ってくれ。俺は酒造りのプロだけどこれはうまいのか。]
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[日本で一番いいお酒ですよ。][ほんと~か、じゃあ飲んでみるよ。]と言って湯飲み茶椀に注いですぐに飲んだ。[ふ~む、まあまあかな。俺の酒の方がはるかにうまいよ。][飲んでみるかな、ツマミの菓子はうまいよ。奥から湯飲みを2つ出してきて自分が飲んでいた酒を入れた。][飲んでみな。][サスケさん、飲んでみましょう。][ほ~、なかなかいけますな。これはあなたが造ったのですか。][あたぼうよ。一人で造ったものだ。朝、草の葉に降り立った露から酵母を取り出して山芋が原料さ。手作り麴を入れて蒸留窯は木桶で45度のものを造っているが、蒸留して先に出てくるものはアルコール度が低いため調整して販売は43度だ。普通に出回っているのは20度が多いかな。][王様、これはうまいですよ。伊蔵を超えています。][原料は山芋だけかな。][いいや赤米もあるし蕎麦に白米それに黒米もある。特別なときは紫檀を煮詰めて入れるな。][少しでいいので、いろいろ味見をさせてくれるかな。]




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[おう、まってな。][これが赤米に白米そして蕎麦に黒米だよ。紫檀はすぐ飲んじゃうから今はないな。まず黒米を飲んでみな。][う~む、いけますね。][なかなかです。][これが白米。]
[同じ白米でも伊蔵よりうまいな。][そうですね。][年間どのくらい造っているのかな。][そんなに売れないから少しだけさ。][あなたが造ったもので品質がいいものを、すべて買うと言ったらたくさん造りますか。][そりゃあそうだろ。日雇いに行かなくて済む。][今造ったものは半年前ぐらいに造ったものですか。][そうだな。そのくらいだよ。][量はどのくらいあるのかな。][だいたい200ℓに入っていて、少なくなったら造っている。][紫檀入りは少しでいいからないかな。][ちょっと待ってな][どうだ。][これはいけます。][最高ですね。][値段は。][うちのは度数が平均で43度で高いから値段も高い。ℓ450円でシタンは550円。][後で容器を持って買いに来るから、紫檀は少しでも売ってくれるかな。][わかったよ。]
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宝物を探しあてたような表情で帰っていった。[サスケさんこれは大当たりですよ。超能力で一升瓶を出して2本づつ買いますか。紫檀はあれば2本無ければあるだけですね。分身すればいくらでも飲めます。][そうですね。すずさんと後で行ってきます。][タワン・ゴンパの周辺で酒造工場を造り、ここの酒は全種類桶買いですね。もちろんこの他に独自のものを作ります。][とても面白くなりそうですね。分身して私もしょっちゅう買いに来ますよ。][この建物をいつでも使っていいぞ。もったいないからな。][すずさんにも言って使わせてもらいます。すずさんは美味しいものに目がないですから、必ず来ることになりますよ。][はっはっはっ。それではまず業者の選定から始めるか。過去から連れてくるか、その方がいいかもしれんな。][名人達人がゴロゴロいますんで、原料や資材集めにたけたものと販売が得意な者を集めればいいわけです。][そうですね。それでやってみてくれるかな。]
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サスケにすずそれに運転手に警護まで連れて、酒を一升瓶に入れて運んできた。何とか5種類10本が揃った。[ご苦労様これは宝物だな。それでは向かいのゴンパまで行ってみますか。サスケさん連絡は入れてあるのかな。][はい、入れてあります。大丈夫ですよ。][それでは行きましょうか。]ワンチュク国王と同じドゥクパカギュ派のサンド・ペルリ寺院である。ここには有名なドゥンジョムリンポチェがいる。しばらく行くと案内の僧が待っていた。[国王様ですね。どうぞ中にお入りください。]奥の応接室に通された。[こんにちは明日香王国の国王です。よろしくどうも。][ようこそおいでくださいました。住職のドゥンジョムと申します。ダライラマ15世を決めていただき、なおかつチベット仏教界の代表を決めていただきまして厚く御礼を申し上げます。さすがにこの2匹の犬は堂々としています。]と観世音菩薩の真言を唱えた。
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[これは些少ですがお布施です。どうぞ納めてください。それと私の宿泊場所は道の向かいのすぐそばです。散歩がてらにちょこちょこ入るかもしれませんが、許可なしでもOKにしていただくことはできますか。][もちろんです。王様の関係者でしたら、いつでもお越しになっていただいて結構です。こちらは息子さんですね、たいへん顔相がよろしくて将来が楽しみですよ。][それでは建物の周囲を拝見させていただき帰ります。またどうぞ、よろしくお願いします。]志野[なかなか感じのいい住職ですね。][なんだかダライラマを決めたから、有名になっているのかもしれんな。][ここは正規に来ると交通がたいへんだね。その関係でひなびた感じでいいな。大学が近いし何かやってやりますか。][さあ、何も関係しないというのもいいかもしれませんよ。息抜きに来るわけですから。近所の子供と遊ぶのが一番じゃあないんですか。][それは一理あるね。]
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