皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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煌びやかな祝宴③

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「どうぞ」

陛下の前に作ったケーキを出した。
傍ではアリス嬢の幸せそうな顔がある。
私が差し出したケーキを陛下はすぐに食べず、しばらく見ているだけだった。
「陛下…?」
「あぁ、食べるさ」

一口、また一口と食べている。
どうなんだろう。好きだと分かったけど、あまり顔色は変わらない…。

「パパのケーキも食べていい?」
「あぁ。食べてごらん」
パクッ

「あれ~、こっちと味が違う~。なんで?」
味が違うと陛下に投げかけ、陛下は「ふっ」と笑いながら、それは私専用だからだと言う。
だからアリスといえど、全部はやらないと皿を取り上げていた。
「でも、私はこっちのがいい」とミク専属長が取り分けたケーキを手に陛下の元を離れて行った。

「どうやらアリス様はそちらは好みじゃないみたいですね。お嬢様といえ、味覚までは一緒じゃないですね」
「まぁな。それよりこれに合う飲み物は無いのか?」
いきなり飲み物の催促!
ケーキだけしか考えてない私はしどろもどろになってしまい…。
「無いのか、そこまで気が回らないとは…それでは俺の…」
何かをいいかけた陛下だったが、急に口を閉ざし黙ってしまった。

「?」
何がいいたかったんだろう…。陛下の…?

「陛下、こちらがそちらのケーキには合うかと思います」
ミク専属長が陛下にレモンを輪切りしたものが入ったレモンティーを出した。
「これくらい気が利けばお前もいいのだがな」
「な、何を!」
つい、生意気に口答えしてしまった。


「あなた、少しは落ち着きましたか?」
リース妃だ。
しっかりと会ったりしたことは今回が初めてだ。
妃は物腰は柔らかく、伸ばした髪がとても綺麗でそれだけで目を奪われてしまう。

「あぁ」
「あら、ケーキ…珍しいですね、口にする事は無かったのに」
「たまには、な」
「頂いても?」
リース妃が私の作ったケーキを口にする。
すこし複雑だった…。他とは違い、陛下専用のケーキだから口に合わないかと不安が募る。
何か言われたら…と。

「…」

無言…ヤバイのかも。でも急にその場を離れたら変に思われるから、グッと我慢。

「ミクさん、作ったのはあなた?」

ミク専属長は首を振り、私の背を押し、妃の前に私を立たせた。
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