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最終試験(前夜)

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「あら、マール、もういたのかい?」

「あ、おはよう、ビーグルさん。厨房借りてるよ」

「それは良いけど、おや、それが買って来た食材かい?…どんな料理になるか楽しみだね。
でも、食材だけかい?買ったのは。陛下に会うなら多少は気を使わないと…」

「平気平気、なんとかなるって」

服なんかより陛下にあっと言わせてみたい!問題はあの決め方を突破出来るかどうか…。
多分あんな風な決め方だから王宮内で働く人って相当ヤキモキしてるかもしれないなぁ~。
見ても喰わんとかいってるんだろうか…。

まぁ、いまは、考えたメニューを一度作りますかね。

「お、なんだ、マール。それは、新メニューか?」

ちょうどいい…!陛下に出す前の実験だ!

「なかなかイケルな。もう少し味に一癖あるといいな」

普段酒ばっか飲んで、あれこれ注文つけるくせによく言うわ。美味しいかマズい、どっちか言えっての。

はいはい…一癖付けますよ。あっ。
いいこと思いついちゃった。

「はい、改良したから食べて」

「お、さっきより………馬鹿やろうー!唐辛子を練り込み過ぎだ!水、はやく、くれ!」

ははは、してやったり!あんな顔、陛下でも見てみたいな。
 
「マール!覚えてろよ、酒だせ!酒」

料理ってこんな風に人の顔色変えれちゃうから辞めれないなぁ。
明日はコレを少しアレンジして、試験に挑んでみよう。
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