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修学旅行 二日目③
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やっと二人になれて嬉しかった。
私と藤原さんが何か起こさないか心配してる担任も、私が翔太君への気持ちを汲んでか距離を置いてくれた。
「何処行きたい?」
行きたい場所…本当は二人なら何処でも嬉しいと感じてる。だけど、それだと翔太君を迷わせるから有名な清水寺とか金閣寺とか選択肢をいい、翔太君に委ねた。
「ん~」といい、迷ってる感じだった。
そして、こちらを見て、じゃあ清水寺行こうかとそこに向かい始めた。
でも後ろからやっぱり私達が気になる様子なんだろう藤原さんがついて来てるのはなんと無くわかった。
担任もそんな藤原さんをつける様について来てる。なんか探偵さながらの尾行みたいな感じに…。
「やっぱり人多いね~、有名だとみんな来ちゃうね」と周りは生徒達がいっぱい。写真を撮ったり、願いが叶う水を掬ったり、様々だった。
人混みを前に進むが少し離れてしまいそうになる。
「中村さん、良かったら…」と手を差し伸べて来た。
本当は繋ぎたい…けど、後ろには藤原さんもいるし、周りは他の生徒達…。
繋いだらどうなってしまうんだろうって考えてしまう。
ん~って感じで考え込んでいる私を除けるように人とぶつかる。
それを助ける形で、手を出した翔太君と手を繋いだ…。
「あっ…」
離れないよう力強く翔太君は私の手を握る。
「ちょっと!」
後ろを歩く藤原さんが烈火の如く私達に近寄り、私と翔太君の手を引き離そうとお互いの手を掴んできた。
「辞めろ!藤原」
私達を監視するため近くにいる担任が堪らず人混みを掻き分け私達の下にやってくる。
何事!って周りはザワザワするなか、私と藤原さん、翔太君での小競り合いが続く。
「早く離しなさいよ!彼女じゃないくせに!」
「やめて…藤原さん」
「うるさい!あんたが離せば終わりだから早くしなさい!」
グイグイと離そうとするが、翔太君が私を離さないから離そうにも離せない…。
周りではカメラを出し、この様子を撮影しようとし始めてる…。
注目を浴びたくない、と思い、翔太君に目で早く離してと訴える。
「いいかげんにしてくれない?藤原さん。周り見てないの?」
翔太君の一言で、藤原さんもようやく私から手を離してくれた。
「翔太君、なんで繋ぐの?こいつと…」
「僕が繋ぎたいから繋いだ、それだけだよ」
「なんで?私が繋ごうとしても一切しなかったじゃない!なんで?」
「僕は君を好きになれない、それが理由。これでいい?」
「藤原!」と担任がようやく輪の中に入り私達を離した。
「ホラ!さっさと散れ!」
担任の一言でカメラを納め、私を囲っていた輪が徐々に無くなっていった。
私と藤原さんが何か起こさないか心配してる担任も、私が翔太君への気持ちを汲んでか距離を置いてくれた。
「何処行きたい?」
行きたい場所…本当は二人なら何処でも嬉しいと感じてる。だけど、それだと翔太君を迷わせるから有名な清水寺とか金閣寺とか選択肢をいい、翔太君に委ねた。
「ん~」といい、迷ってる感じだった。
そして、こちらを見て、じゃあ清水寺行こうかとそこに向かい始めた。
でも後ろからやっぱり私達が気になる様子なんだろう藤原さんがついて来てるのはなんと無くわかった。
担任もそんな藤原さんをつける様について来てる。なんか探偵さながらの尾行みたいな感じに…。
「やっぱり人多いね~、有名だとみんな来ちゃうね」と周りは生徒達がいっぱい。写真を撮ったり、願いが叶う水を掬ったり、様々だった。
人混みを前に進むが少し離れてしまいそうになる。
「中村さん、良かったら…」と手を差し伸べて来た。
本当は繋ぎたい…けど、後ろには藤原さんもいるし、周りは他の生徒達…。
繋いだらどうなってしまうんだろうって考えてしまう。
ん~って感じで考え込んでいる私を除けるように人とぶつかる。
それを助ける形で、手を出した翔太君と手を繋いだ…。
「あっ…」
離れないよう力強く翔太君は私の手を握る。
「ちょっと!」
後ろを歩く藤原さんが烈火の如く私達に近寄り、私と翔太君の手を引き離そうとお互いの手を掴んできた。
「辞めろ!藤原」
私達を監視するため近くにいる担任が堪らず人混みを掻き分け私達の下にやってくる。
何事!って周りはザワザワするなか、私と藤原さん、翔太君での小競り合いが続く。
「早く離しなさいよ!彼女じゃないくせに!」
「やめて…藤原さん」
「うるさい!あんたが離せば終わりだから早くしなさい!」
グイグイと離そうとするが、翔太君が私を離さないから離そうにも離せない…。
周りではカメラを出し、この様子を撮影しようとし始めてる…。
注目を浴びたくない、と思い、翔太君に目で早く離してと訴える。
「いいかげんにしてくれない?藤原さん。周り見てないの?」
翔太君の一言で、藤原さんもようやく私から手を離してくれた。
「翔太君、なんで繋ぐの?こいつと…」
「僕が繋ぎたいから繋いだ、それだけだよ」
「なんで?私が繋ごうとしても一切しなかったじゃない!なんで?」
「僕は君を好きになれない、それが理由。これでいい?」
「藤原!」と担任がようやく輪の中に入り私達を離した。
「ホラ!さっさと散れ!」
担任の一言でカメラを納め、私を囲っていた輪が徐々に無くなっていった。
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