2 / 75
転校生②
しおりを挟む
昼休み、転校生の宿命と言うか、質問攻めに合っていた。
男子より女子のが多い気もするが…。
「ねぇねぇ、翔太君は何処から来たの?カッコいいよね、彼女とか居ないの?」…等々。
周りからまくし立てるような質問に困惑している様子だった。
さらに、隣のクラスからは、佐藤君まで来る。
「転校生が来たんだって!可愛い子ちゃんは何処かなぁ」一斉に佐藤君に視線を向ける。
「可愛い子じゃなく、男だけど…?残念でしたね~」
「マジかぁ、男かぁ、どれどれ。うおっ!カッコいーじゃねぇか、まぁ、俺よりは劣るか、ははは」
…女子から冷たい視線と沈黙が、佐藤君を襲う。
「…ま、まぁ、仲良くしたいから話させてくれない?」
女子の輪に入り、翔太君と話す。
「俺、佐藤慎二、さとしんって呼んでくれよな。
鈴木翔太くんかぁ、じゃあ【すずしょー】で良い?」
「…すずしょー?馬鹿じゃない、なんでアンタみたいな呼び方しないといけないの?翔太君でいいじゃない」
段々と居場所が無くなるような感じになり、
スゴスゴと自分のクラスに戻って行った。
佐藤君が居なくなり、また質問責め。
助けてあげたいけど、私にはその輪に入る勇気が無かった。
しばらくして、チャイムが鳴り席に戻る。
安堵な表情の翔太君がそこにはいた。
「はぁ…」やっぱりあんなに聞かれたら困るだろうなぁ。
そんな時、「君の名前は?」初めて話しかけられた。
「え、えっと、私は、中村衣里です。」言葉に詰まり上手く答えれなかった。
「中村衣里さん、了解です、覚えておきます」
ただ、名前を答えただけなのに、心臓がバクバクいってる。
放課後、綾が一緒に帰ろうとクラスに来る。
綾は一つ隣のクラスで、佐藤君と同じ。
「さとしんが、俺よりは劣るが、かっこいい奴がいるって言うけど、どこにいるの?」
私は隣で囲まれている翔太君を指差す。
「へぇ~、すごい人気だね!あんなに囲まれたら疲れちゃうよね」
「今日はあんな感じだったよ」私だったら絶対耐えれない、そう思った。
「えりちゃ~ん、一緒に帰ろう!」周りに聞こえる程の声で、佐藤君が誘ってくる。
「え、えっと…」隣にいる綾がすかさず
「さとしん、私が隣にいるのが見えない?朝、えりりんを困らすなって言ったよね?」
「うっ、どうしてもダメ?」
「ずっとダメ」
がっくり肩を落として私達から離れる佐藤君。
「ほんと、チャラいし、嫌い!」綾の不満が漏れる。
帰り道、転校生の話になる。
「えりりん、隣の席だけど、何か話した?」
「名前聞かれたくらいだよ。他には何も」思い返すと優しそうな声だったなぁって思い返す。
「え、名前だけ?そっかぁ…。あれだけ周りがいたら話せないか。」
もし、話しかけられても上手く会話出来ないなぁって思った。沈黙ばかりで、きっと楽しくないはず。
少し俯き気味の私の顔を覗き込み
「えりりんは男性が苦手なのは昔から知ってるけど、せっかく隣に来たんだし、声かけてみたらどう?
まずは、明日、えりりんから、おはようって言うのを頑張ってみて」
自分から声を掛ける、人見知りな私にはハードルが高いが、ずっとこのままじゃいけないとは思っている。だから
「そうだね…頑張って声かけてみるね」
そう綾に伝え、別れた。
男子より女子のが多い気もするが…。
「ねぇねぇ、翔太君は何処から来たの?カッコいいよね、彼女とか居ないの?」…等々。
周りからまくし立てるような質問に困惑している様子だった。
さらに、隣のクラスからは、佐藤君まで来る。
「転校生が来たんだって!可愛い子ちゃんは何処かなぁ」一斉に佐藤君に視線を向ける。
「可愛い子じゃなく、男だけど…?残念でしたね~」
「マジかぁ、男かぁ、どれどれ。うおっ!カッコいーじゃねぇか、まぁ、俺よりは劣るか、ははは」
…女子から冷たい視線と沈黙が、佐藤君を襲う。
「…ま、まぁ、仲良くしたいから話させてくれない?」
女子の輪に入り、翔太君と話す。
「俺、佐藤慎二、さとしんって呼んでくれよな。
鈴木翔太くんかぁ、じゃあ【すずしょー】で良い?」
「…すずしょー?馬鹿じゃない、なんでアンタみたいな呼び方しないといけないの?翔太君でいいじゃない」
段々と居場所が無くなるような感じになり、
スゴスゴと自分のクラスに戻って行った。
佐藤君が居なくなり、また質問責め。
助けてあげたいけど、私にはその輪に入る勇気が無かった。
しばらくして、チャイムが鳴り席に戻る。
安堵な表情の翔太君がそこにはいた。
「はぁ…」やっぱりあんなに聞かれたら困るだろうなぁ。
そんな時、「君の名前は?」初めて話しかけられた。
「え、えっと、私は、中村衣里です。」言葉に詰まり上手く答えれなかった。
「中村衣里さん、了解です、覚えておきます」
ただ、名前を答えただけなのに、心臓がバクバクいってる。
放課後、綾が一緒に帰ろうとクラスに来る。
綾は一つ隣のクラスで、佐藤君と同じ。
「さとしんが、俺よりは劣るが、かっこいい奴がいるって言うけど、どこにいるの?」
私は隣で囲まれている翔太君を指差す。
「へぇ~、すごい人気だね!あんなに囲まれたら疲れちゃうよね」
「今日はあんな感じだったよ」私だったら絶対耐えれない、そう思った。
「えりちゃ~ん、一緒に帰ろう!」周りに聞こえる程の声で、佐藤君が誘ってくる。
「え、えっと…」隣にいる綾がすかさず
「さとしん、私が隣にいるのが見えない?朝、えりりんを困らすなって言ったよね?」
「うっ、どうしてもダメ?」
「ずっとダメ」
がっくり肩を落として私達から離れる佐藤君。
「ほんと、チャラいし、嫌い!」綾の不満が漏れる。
帰り道、転校生の話になる。
「えりりん、隣の席だけど、何か話した?」
「名前聞かれたくらいだよ。他には何も」思い返すと優しそうな声だったなぁって思い返す。
「え、名前だけ?そっかぁ…。あれだけ周りがいたら話せないか。」
もし、話しかけられても上手く会話出来ないなぁって思った。沈黙ばかりで、きっと楽しくないはず。
少し俯き気味の私の顔を覗き込み
「えりりんは男性が苦手なのは昔から知ってるけど、せっかく隣に来たんだし、声かけてみたらどう?
まずは、明日、えりりんから、おはようって言うのを頑張ってみて」
自分から声を掛ける、人見知りな私にはハードルが高いが、ずっとこのままじゃいけないとは思っている。だから
「そうだね…頑張って声かけてみるね」
そう綾に伝え、別れた。
0
あなたにおすすめの小説
俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
ラヴ KAZU
恋愛
みゆは付き合う度に騙されて男性不信になり
もう絶対に男性の言葉は信じないと決心した。
そんなある日会社の休憩室で一人の男性と出会う
これが桂木廉也との出会いである。
廉也はみゆに信じられない程の愛情を注ぐ。
みゆは一瞬にして廉也と恋に落ちたが同じ過ちを犯してはいけないと廉也と距離を取ろうとする。
以前愛した御曹司龍司との別れ、それは会社役員に結婚を反対された為だった。
二人の恋の行方は……
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
【完結】地味な私と公爵様
ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。
端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。
そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。
...正直私も信じていません。
ラエル様が、私を溺愛しているなんて。
きっと、きっと、夢に違いありません。
お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)
隣の夫婦 ~離婚する、離婚しない、身近な夫婦の話
紫ゆかり
恋愛
オムニバス形式です。
理解し合って結婚したはずの梓、同級生との再会が思わぬことになる雅美、年下の夫のかつての妻に引け目を感じる千晴、昔の恋の後悔から前向きになれない志織。
大人の女性のストーリーです。
Sランクの年下旦那様は如何でしょうか?
キミノ
恋愛
職場と自宅を往復するだけの枯れた生活を送っていた白石亜子(27)は、
帰宅途中に見知らぬイケメンの大谷匠に求婚される。
二日酔いで目覚めた亜子は、記憶の無いまま彼の妻になっていた。
彼は日本でもトップの大企業の御曹司で・・・。
無邪気に笑ったと思えば、大人の色気で翻弄してくる匠。戸惑いながらもお互いを知り、仲を深める日々を過ごしていた。
このまま、私は彼と生きていくんだ。
そう思っていた。
彼の心に住み付いて離れない存在を知るまでは。
「どうしようもなく好きだった人がいたんだ」
報われない想いを隠し切れない背中を見て、私はどうしたらいいの?
代わりでもいい。
それでも一緒にいられるなら。
そう思っていたけれど、そう思っていたかったけれど。
Sランクの年下旦那様に本気で愛されたいの。
―――――――――――――――
ページを捲ってみてください。
貴女の心にズンとくる重い愛を届けます。
【Sランクの男は如何でしょうか?】シリーズの匠編です。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
ヒ・ミ・ツ~許嫁は兄の親友~(旧:遠回りして気付いた想い)[完]
麻沙綺
恋愛
ごく普通の家庭で育っている女の子のはずが、実は……。
お兄ちゃんの親友に溺愛されるが、それを煩わしいとさえ感じてる主人公。いつしかそれが当たり前に……。
視線がコロコロ変わります。
なろうでもあげていますが、改稿しつつあげていきますので、なろうとは多少異なる部分もあると思いますが、宜しくお願い致します。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる