出会ったのは偶然じゃなく必然

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本当の気持ち

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俺はなんて馬鹿なんだろう

友達の告白を、相手に言ってしまった

誰にも言うなと言われていた、友達の胸の内を

重い足取りで家に帰る

家に帰ると、姉がいた

「こら、たかし、また鍵閉めてない!

 本っ当に何かあったらどうするの!?」

たけるに謝る事しか頭になかったから

鍵もかけず、飛び出していた

「ごめん」

そう言うとすぐに部屋に向かった

(たけるがきょうこを好き)

なんだかモヤっとし始めた
 
その時

コンコンと部屋をノックされる

「何?」

突然部屋に入ってくる姉

「お母さん、今日どうしても遅いから

 ご飯2人で食べなさいってメール来たから

 どっか食べ行かない?」

「いいけど、ねぇちゃん、バイトは?」

「今日は無し、お腹空いたから早くいこ」

たけるへの申し訳なさ、きょうこへの想い

それを考えたいと思っていたが

付き合う事にした

「食べたい物ある?」

正直、今はあまり食べる気も無かったので

「何でもいい、ねぇちゃんに任せる」

そう言うと、近くのファミレスに入る

平日と言う事もあり、店は空いていた

「何食べようかなぁ~」

陽気にメニューを見て、楽しむ姿が羨ましい

軽くため息を吐く

「ちょっと、なにため息ついてるのよ

 もう決まってる?」 

「決まってる、それより考え事があるんだよ」

急いでメニューを決め、店員に頼む姉

「少しずつ考えてるんだね、偉いね」
 
「そっちじゃない」

姉からしたら俺の考え事は将来の事だからな

そう返事が来るのも不思議じゃない

でも今は、違う

「そっちじゃない、なら何?」

正直、姉に言うのはどうかと思ったが

起こった事を話した

「ふ~ん、あんたも酷いね~、言うなんて

 で、モヤモヤしてるんでしょ

 たけるくんときょうこちゃんに」

「そう、だけど」

「あんたはどうしたいの?」

「どう、って?」

「きょうこちゃんに想いは伝えないの?」

昔から仲良いが、恋愛とかは考えてなかった

「好きかどうか、分からない」

「そっか…もったいない」

「もったいない?何が?」

「あんたを分かる人ってきょうこちゃんだけ」 

話の途中に料理が運ばれてくる

きょうこだけが俺をわかる

そんな姉の言葉に首を傾げる

「ま、良く考えて。冷めるから食べよ」



食べ終え、家に向かう途中

姉の言葉が頭を巡る

そんな俺を見て

「たけるくんよりあんたのがお似合いだけど」

「…」

無言のまま家につく



そもそも、姉はなんで俺とあいつが似合うと

確かに昔から話しやすく、素を出せている

前だって、考えるきっかけをくれたし

なんだかんだ、側にいる気がする

…あれ

…もしかして、俺、好きなのか、あいつを


そう考えたら、急に心臓の鼓動が早くなる

それと同時に、たけるになんて言おうと考えた








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