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決心した気持ちと突然の来訪
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私はブラックさんの元に向かった。
もう迷わない、陛下との関係をハッキリさせようと心に決め、前を向いた。
「おや、ソマリア様、もうお相手との話は良かったのですか?」
「はい、私決めました」
「…そうですか。あなたの決めた気持ちです。素直にぶつけたら良いと思います。少し手伝って貰えますか?」
「喜んで!」
自分の中で気持ちが決まったと思うと、楽になった。
陛下とはこれで終わりにしよう。
なに言われても、叩かれても私は挫けない。
私は私の人生を歩んでみたい、決められた道から足を降して自分で歩く事を…。
「ソマリア様、顔が明るくなりましたね」
「そうですか?」
「えぇ、悩みが取れた、そんな顔をしています。よほど先程の男性があなたには合ってるんでしょうね」
「はい。私もそう思います」
「じゃあ、後はこれを乗せたら王宮に戻りましょう」
ブラックさんと共に様々な花を乗せ、王宮に戻ろうとする。
「待った!これ、やる」
「いいのですか…?」
「最初のお詫び」
言葉はぶっきらぼうだけど、ラクスさんって優しいんだなと思った。貰った花束は赤、白、ピンクのバラが沢山摘まれていた。
「ラクス…言葉をしっかり学べ、将来の大事なお客様になる予定だから」
「ブラックさん…」
「行きましょう、ソマリア様」
貰った花束を手に再び王宮を目指す事にした。
「ソマリア様、ブラック、遅いじゃないか」
「なんだ。もうお腹治っちゃったの?つまらない」
「なっ!やっぱり貴方が何か入れたんですね!」
「さぁ~。お腹痛くなったのは執事が弱いだけでしょ」
「まぁまぁ、ソマリア様、早く花を中に運びましょう」
ブラックさんと色んな部屋を周り、花を取り替えていく。もちろん私の部屋も。さっき貰ったバラが一際綺麗だ。
「バラ!陛下からですか?お嬢様」
「いいえー。街の方からです。陛下は私に花とか贈りませんし、何より…」
「何より?」
思うと陛下から物とかはほぼ貰ってない。小さい時にあったかもしれないが、今は私を求めるだけで…。
そんな陛下に私はもう心は無い。
「いえ、なんでもありません」
「そう言えば明日、エフォーリアと言う方が来る予定ですが、ご存知ですか?」
「エフォーリア…?あっ」
「ご存知なんですね、どんな方ですか?」
給仕に以前あったパーティーの件を話した。
「なるほど~それでお嬢様はあんなに酔った状態に…お酒は出さない方が良いですね」
「お願いします…」
突然明日やってくると言うエフォーリア王女、しかし、発せられる言葉は予想外な物で…。
もう迷わない、陛下との関係をハッキリさせようと心に決め、前を向いた。
「おや、ソマリア様、もうお相手との話は良かったのですか?」
「はい、私決めました」
「…そうですか。あなたの決めた気持ちです。素直にぶつけたら良いと思います。少し手伝って貰えますか?」
「喜んで!」
自分の中で気持ちが決まったと思うと、楽になった。
陛下とはこれで終わりにしよう。
なに言われても、叩かれても私は挫けない。
私は私の人生を歩んでみたい、決められた道から足を降して自分で歩く事を…。
「ソマリア様、顔が明るくなりましたね」
「そうですか?」
「えぇ、悩みが取れた、そんな顔をしています。よほど先程の男性があなたには合ってるんでしょうね」
「はい。私もそう思います」
「じゃあ、後はこれを乗せたら王宮に戻りましょう」
ブラックさんと共に様々な花を乗せ、王宮に戻ろうとする。
「待った!これ、やる」
「いいのですか…?」
「最初のお詫び」
言葉はぶっきらぼうだけど、ラクスさんって優しいんだなと思った。貰った花束は赤、白、ピンクのバラが沢山摘まれていた。
「ラクス…言葉をしっかり学べ、将来の大事なお客様になる予定だから」
「ブラックさん…」
「行きましょう、ソマリア様」
貰った花束を手に再び王宮を目指す事にした。
「ソマリア様、ブラック、遅いじゃないか」
「なんだ。もうお腹治っちゃったの?つまらない」
「なっ!やっぱり貴方が何か入れたんですね!」
「さぁ~。お腹痛くなったのは執事が弱いだけでしょ」
「まぁまぁ、ソマリア様、早く花を中に運びましょう」
ブラックさんと色んな部屋を周り、花を取り替えていく。もちろん私の部屋も。さっき貰ったバラが一際綺麗だ。
「バラ!陛下からですか?お嬢様」
「いいえー。街の方からです。陛下は私に花とか贈りませんし、何より…」
「何より?」
思うと陛下から物とかはほぼ貰ってない。小さい時にあったかもしれないが、今は私を求めるだけで…。
そんな陛下に私はもう心は無い。
「いえ、なんでもありません」
「そう言えば明日、エフォーリアと言う方が来る予定ですが、ご存知ですか?」
「エフォーリア…?あっ」
「ご存知なんですね、どんな方ですか?」
給仕に以前あったパーティーの件を話した。
「なるほど~それでお嬢様はあんなに酔った状態に…お酒は出さない方が良いですね」
「お願いします…」
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