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新たな一歩を踏み出す
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部屋を出てお互いを見合いながら話す2人を見て私はあんな風になれるんだろうか…と不安になる。
歩み寄ったら、というマリーさんの言葉。
しかもそれがクロウさんではダメなのかといわれる始末。
私がクロウさんと…。
(無い、どうしても無い…)
頭を降り否定ばかりをする。
でも、自分を好きになってくれているかもしれないのは嬉しいとも思う。
(明日、マナーを教えるとかいったよね…)
ずっと拒否ばかりしていたらいつか誰からかも相手にされなくなるかもしれない。
だから私はちょっとだけでも歩み寄ってみようかな…と思った。
ーーーー
部屋に戻り、1人ぼーっと窓の外を見ていると、ノックをされた。
誰だろ?と思い、返事をする。
「なんだ?そんな窓の側で…気味が悪いな」
「く、クロウさん!な、何か?」
「お前、明日マナー教える前に寄る場所がある。俺について来い」
「どこですか?」
「…明日になれば分かる、いいな?」
言うだけ言ったらさっさと部屋を出て行った。
相変わらず態度は変わらない、本当に私の事が好きなんだろうか…全く思えない。
外は日が傾き始め、今日が終わりに近づいていく。
昼前くらいに一度寝た為か、あまり眠さは襲ってこない。
でも日は過ぎ、明日を迎えようとしている。
「寄る場所がある。明日になれば分かる」
寄る場所ってなんだろう…?
検討すらつかない。
再びノックをされた。
今度は誰?まさか、またクロウさん?
扉が開くとマリーさんだった。
その手には食事が…。
「あっ…」
私は運んでくれたのに全く手をつけてなかった料理を謝った。
いまさらだが、お盆は片付けられ、また新たなお盆を持ってきてくれた。
「今度は食べて。食べるのも大事だから」
「じ、じゃあ片付けたのもマリーさんが?」
ニコッと笑い、そして出て行った。
持って来てくれた食事を今度はしっかりと食べ明日に備えよう。
ついて来いと言う場所がわからない不安と私自身がクロウさんに少しでも歩み寄ろうとする明日が始まる。
歩み寄ったら、というマリーさんの言葉。
しかもそれがクロウさんではダメなのかといわれる始末。
私がクロウさんと…。
(無い、どうしても無い…)
頭を降り否定ばかりをする。
でも、自分を好きになってくれているかもしれないのは嬉しいとも思う。
(明日、マナーを教えるとかいったよね…)
ずっと拒否ばかりしていたらいつか誰からかも相手にされなくなるかもしれない。
だから私はちょっとだけでも歩み寄ってみようかな…と思った。
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部屋に戻り、1人ぼーっと窓の外を見ていると、ノックをされた。
誰だろ?と思い、返事をする。
「なんだ?そんな窓の側で…気味が悪いな」
「く、クロウさん!な、何か?」
「お前、明日マナー教える前に寄る場所がある。俺について来い」
「どこですか?」
「…明日になれば分かる、いいな?」
言うだけ言ったらさっさと部屋を出て行った。
相変わらず態度は変わらない、本当に私の事が好きなんだろうか…全く思えない。
外は日が傾き始め、今日が終わりに近づいていく。
昼前くらいに一度寝た為か、あまり眠さは襲ってこない。
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寄る場所ってなんだろう…?
検討すらつかない。
再びノックをされた。
今度は誰?まさか、またクロウさん?
扉が開くとマリーさんだった。
その手には食事が…。
「あっ…」
私は運んでくれたのに全く手をつけてなかった料理を謝った。
いまさらだが、お盆は片付けられ、また新たなお盆を持ってきてくれた。
「今度は食べて。食べるのも大事だから」
「じ、じゃあ片付けたのもマリーさんが?」
ニコッと笑い、そして出て行った。
持って来てくれた食事を今度はしっかりと食べ明日に備えよう。
ついて来いと言う場所がわからない不安と私自身がクロウさんに少しでも歩み寄ろうとする明日が始まる。
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