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あいつだけとか許さない
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私はウエディングドレスをカリファさんに返そうとしたが、それをクロウさんに止められた。
何故か、と聞くともうお前にやった物だからと言う。
ここで、いやいやそれは…と駄々をこねて機嫌を損ねたら厄介だと思い、ウエディングドレスの上から今回のドレスを受け取った。
「グゥゥゥ~……」
盛大にお腹を鳴らしてしまい、一気に顔が赤くなってしまった。
「なんだ~そんなに腹が空いたのか!それにしてもデカイ音だな!」
「悪かったですね!昨日から何も食べてないので!」
「…ところでお前、昨日どこで何していたんだ?セレスと帰ってきたよな?それに…その服はなんだ?」
カリファさんはあちゃ~…って顔をしながら私を見ており、このまま何事もなく過ぎ去ればと思っていたがそうはいかなかった。
「あの、クロウ様。服は私が…」
カリファさんは私が説明するより早く言う。
「カリファ、なぜ渡したんだ?」
「それは…ずっと同じ格好ではみすぼらしく思いまして、少しでも華やかさがあればと思い…」
「そうか…」
カリファさんの説明に納得したのか、私の全身をゆっくりと上から下へと見てくる。
でも今はドレスを抱えているので見えているのは首回りに掛けたストールと足首くらいなんだが…。
「あやか、それは気に入ってるのか?」
「えぇ、とっても」
「…分かった」
腕を組み、もう一度私の格好を見てくる。
何を思っているのかさっぱりわからない…。
ただ、コレで服については終わりだと思うので、残りの問題をどう解決するべきかに頭が動く。
私はふと思った。
聞かれるより前に説明してしまえば余計な事はきかないのではないだろうか、と。
そう思ったらすぐに口を開いていた。
「あの、クロウさん、昨日はセレスさんと森にいました。初めてクロウさんに会った、あの森に」
私の説明にピクッとした反応を見せる。
おっ、これはこのまま押せばすぐに終わる?と思い次々と言葉を発していく。
「そこで滝を見せてくれました。あんな場所あったんですね、知らなかったです。
でもそこだけです。行ったのは。
あんな場所があるならもっと早く教えて欲しかったです。酷いですね、隠していたなんて!」
「そうか、それは悪かったな」
「…えっと、お腹空いたから部屋に戻っていいですか?
それに何かお食事頂けたら嬉しいのですが…」
「飯なら後でメイドに持って行かせる。
それよりあの森で一晩居たのは不自然だ。周りに何もないはずだ。
何をしていた?」
鋭いと言うか目ざといと言うか話を切り上げるつもりはなく、私を追い詰めてくる。
「だ、だから、話をしていて急に雨が降ったから帰れず…」
最もらしい答えを私はすぐに答えていく。
そうじゃないとポロっとナルビアやセレスさんについての事を話してしまいそうになるから。
「じゃあ一晩セレスと明かしたんだな?」
「…変な誤解しないで貰えますか?何も無いです。そこだけは信じて貰わないとこちらも今回の件、考え直しますよ?」
「…」
私自身、やった!っと思った。
今の発言は効果的だと。
このまま終わりにしたいと思い、少し口調強めに言った。
「私の事、少しでも気にしてるなら信じるのも必要です!」
「分かった。信じるとしよう…だが、2人だけで出かけるのだけは気に喰わん。あやか、俺とも出かけろ」
嫉妬、もしくはイライラ。
その両方を見せる顔で自分とも出かけるように命令してきた。
何故か、と聞くともうお前にやった物だからと言う。
ここで、いやいやそれは…と駄々をこねて機嫌を損ねたら厄介だと思い、ウエディングドレスの上から今回のドレスを受け取った。
「グゥゥゥ~……」
盛大にお腹を鳴らしてしまい、一気に顔が赤くなってしまった。
「なんだ~そんなに腹が空いたのか!それにしてもデカイ音だな!」
「悪かったですね!昨日から何も食べてないので!」
「…ところでお前、昨日どこで何していたんだ?セレスと帰ってきたよな?それに…その服はなんだ?」
カリファさんはあちゃ~…って顔をしながら私を見ており、このまま何事もなく過ぎ去ればと思っていたがそうはいかなかった。
「あの、クロウ様。服は私が…」
カリファさんは私が説明するより早く言う。
「カリファ、なぜ渡したんだ?」
「それは…ずっと同じ格好ではみすぼらしく思いまして、少しでも華やかさがあればと思い…」
「そうか…」
カリファさんの説明に納得したのか、私の全身をゆっくりと上から下へと見てくる。
でも今はドレスを抱えているので見えているのは首回りに掛けたストールと足首くらいなんだが…。
「あやか、それは気に入ってるのか?」
「えぇ、とっても」
「…分かった」
腕を組み、もう一度私の格好を見てくる。
何を思っているのかさっぱりわからない…。
ただ、コレで服については終わりだと思うので、残りの問題をどう解決するべきかに頭が動く。
私はふと思った。
聞かれるより前に説明してしまえば余計な事はきかないのではないだろうか、と。
そう思ったらすぐに口を開いていた。
「あの、クロウさん、昨日はセレスさんと森にいました。初めてクロウさんに会った、あの森に」
私の説明にピクッとした反応を見せる。
おっ、これはこのまま押せばすぐに終わる?と思い次々と言葉を発していく。
「そこで滝を見せてくれました。あんな場所あったんですね、知らなかったです。
でもそこだけです。行ったのは。
あんな場所があるならもっと早く教えて欲しかったです。酷いですね、隠していたなんて!」
「そうか、それは悪かったな」
「…えっと、お腹空いたから部屋に戻っていいですか?
それに何かお食事頂けたら嬉しいのですが…」
「飯なら後でメイドに持って行かせる。
それよりあの森で一晩居たのは不自然だ。周りに何もないはずだ。
何をしていた?」
鋭いと言うか目ざといと言うか話を切り上げるつもりはなく、私を追い詰めてくる。
「だ、だから、話をしていて急に雨が降ったから帰れず…」
最もらしい答えを私はすぐに答えていく。
そうじゃないとポロっとナルビアやセレスさんについての事を話してしまいそうになるから。
「じゃあ一晩セレスと明かしたんだな?」
「…変な誤解しないで貰えますか?何も無いです。そこだけは信じて貰わないとこちらも今回の件、考え直しますよ?」
「…」
私自身、やった!っと思った。
今の発言は効果的だと。
このまま終わりにしたいと思い、少し口調強めに言った。
「私の事、少しでも気にしてるなら信じるのも必要です!」
「分かった。信じるとしよう…だが、2人だけで出かけるのだけは気に喰わん。あやか、俺とも出かけろ」
嫉妬、もしくはイライラ。
その両方を見せる顔で自分とも出かけるように命令してきた。
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