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パーティーとは名ばかり
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パーティー…妻…?
思考回路が止まった。
突然のパーティー参加だけじゃなくクロウさんの妻として出る事が借りを返す条件となっていた。
そもそもパーティーと言われたが何に対しての?と言う感じでもあった。
「どうした?返事をしっかりしたらどうだ?」
「はぁ…」
「なんだ、その返事は。嫌なのか?だが、お前は断る立場に無いから受けるしかないんだぞ」
「…そもそもパーティーって誰が開くんですか?それにいつあるんですか?」
「誰が、だと?俺に決まってる。俺の生誕祭だ。
それに開催する日は明後日だ」
「はぁ!?明後日!…急すぎます、無理です。他を探してください。ごめんなさい」
前もって言うならともかく…いや、言われても妻としてなんかは嫌だけど、明後日にあるパーティーなんかに出れる訳が無い。
着飾る服だって無いし、マナーもほとんど分からないから恥をかくだけだ。
しかし、クロウさんは断る私を見て笑う。
「悪いが、決定事項だ。それに…」
手をパチンと鳴らすと屋敷の扉からカリファさんが出て来た。
その手にはドレス?を持っている。
「あやか、今カリファが持ってるドレスはお前用に仕立ててある。コレを着て出ろ」
カリファさんはゆっくり私に近づいてそっと耳打ちをして教えてくれた。
以前服を選んでいる時に大体のサイズを把握していた事、それに私が拝借して着ていた服の手直しで細部を詰めていた事を…。
(あんな少しの時間で…)
それにもう一言付け加えて来た。
「クロウ様に逆らったら屋敷から追い出されちゃうから…ごめんね」
作ったドレスを私に手渡すとカリファさんはまた屋敷の中へと戻って行った。
手渡されたドレス…コレは…
ウエディングドレスではないか…。
ニヤニヤしながら私を見るクロウさんに私は軽く怒りを覚えた。いや、軽くじゃない。かなりだ。
これではパーティーと言うより挙式だ。
「どうだ?気に入ったか?」
「…人を小馬鹿にして楽しいですか?コレ、どう見てもウエディングドレスですよね?
まさかパーティーと言うのは嘘で実際は結婚式をしようとしてる訳ではないですよね?」
「いいや、パーティーだ」
あくまでパーティーだと言い納得させようとしてくる。
しかし、無理だ。
絶対に私はこの話は受けないと決めたが、ずっとこのやり取りを聞いていたセレスさんが口を挟む。
「あやかさん、その話受けた方がいいよ」
意外だった。
あれだけ私と結婚したいと言っていた人がパーティーに出ろと言う。
私はその真意を聞かずにはいられなかった。
思考回路が止まった。
突然のパーティー参加だけじゃなくクロウさんの妻として出る事が借りを返す条件となっていた。
そもそもパーティーと言われたが何に対しての?と言う感じでもあった。
「どうした?返事をしっかりしたらどうだ?」
「はぁ…」
「なんだ、その返事は。嫌なのか?だが、お前は断る立場に無いから受けるしかないんだぞ」
「…そもそもパーティーって誰が開くんですか?それにいつあるんですか?」
「誰が、だと?俺に決まってる。俺の生誕祭だ。
それに開催する日は明後日だ」
「はぁ!?明後日!…急すぎます、無理です。他を探してください。ごめんなさい」
前もって言うならともかく…いや、言われても妻としてなんかは嫌だけど、明後日にあるパーティーなんかに出れる訳が無い。
着飾る服だって無いし、マナーもほとんど分からないから恥をかくだけだ。
しかし、クロウさんは断る私を見て笑う。
「悪いが、決定事項だ。それに…」
手をパチンと鳴らすと屋敷の扉からカリファさんが出て来た。
その手にはドレス?を持っている。
「あやか、今カリファが持ってるドレスはお前用に仕立ててある。コレを着て出ろ」
カリファさんはゆっくり私に近づいてそっと耳打ちをして教えてくれた。
以前服を選んでいる時に大体のサイズを把握していた事、それに私が拝借して着ていた服の手直しで細部を詰めていた事を…。
(あんな少しの時間で…)
それにもう一言付け加えて来た。
「クロウ様に逆らったら屋敷から追い出されちゃうから…ごめんね」
作ったドレスを私に手渡すとカリファさんはまた屋敷の中へと戻って行った。
手渡されたドレス…コレは…
ウエディングドレスではないか…。
ニヤニヤしながら私を見るクロウさんに私は軽く怒りを覚えた。いや、軽くじゃない。かなりだ。
これではパーティーと言うより挙式だ。
「どうだ?気に入ったか?」
「…人を小馬鹿にして楽しいですか?コレ、どう見てもウエディングドレスですよね?
まさかパーティーと言うのは嘘で実際は結婚式をしようとしてる訳ではないですよね?」
「いいや、パーティーだ」
あくまでパーティーだと言い納得させようとしてくる。
しかし、無理だ。
絶対に私はこの話は受けないと決めたが、ずっとこのやり取りを聞いていたセレスさんが口を挟む。
「あやかさん、その話受けた方がいいよ」
意外だった。
あれだけ私と結婚したいと言っていた人がパーティーに出ろと言う。
私はその真意を聞かずにはいられなかった。
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