26 / 120
喧嘩の中での出来事
しおりを挟む
「待て!」
追いかける私を掴み廊下の壁に押し付けてきた。
「何するんですか!離して!」
両手を上に上げた格好で私を押し付け、身動きを取れない感じにし、私と向き合った。
でも私はそんなクロウさんの顔を見たくなかった。
だから顔はそっぽを向き続けた。
「何故アランを追う?お前には関係ないはずだ。
それとも…あいつが好きなのか?」
「なっ!今、好きとか嫌いとかそんな話じゃないでしょ!とにかく離して!早く!?」
ジタバタする私を他所に、両手を掴む手の力がより強く押さえ続けてきた。
必死に抵抗するが、男性の力には勝てなかった…。
「いいかげんにして!」
私は男性の大事な部分を蹴った。
「ぐっ…」
苦悶の表情を見せ、私を掴む手の力が緩んだを感じ、素早く手を抜き取った。
「お前…」
「アランさん!」
私はクロウさんに目もくれず、アランさんを再び追いかけ始めた。
しかし、迷路のような屋敷の廊下。
どこを曲がればどこに出るかなんて私には分からず曲がり角に来たら辺りを見る、曲がり角に来たら…を繰り返していく。
それでもアランさんの姿は見つからなかった…。
「何でいないの?部屋に入ったのかな…」
いくつもある部屋の扉。
一つ一つ開けて確認すれば、もしかしたら見つかるかもしれないけど、それは出来ない。
一つため息を吐き、どうしようか途方に暮れてしまった。
「あやか」
追いかけてくるクロウさんの声が聞こえてきた。
今は絶対に会いたくないと思い、声のする方から離れようとした。
すると、ガチャと扉が開き、私は部屋の中に引き込まれた。
「しっ。静かに」
口を押さえられ言葉を発する事ができない状態にされた。
私を押さえるのが誰か分からず必死に声を上げる。
「んーっ!んーっ!?」
「待った待った!僕だよ、あやかさん。セレス」
(セレスさん…?何で部屋にいるんだろう。さっきクロウさんから馬を借りて好きな人に会いに行くと言っていたのに…)
本当かどうか確かめる為にゆっくりと振り返ると確かにセレスさんだった。
「なんでいるんですか…?すぐに会いに行くって」
「いや~、会いに行こうと思ったけど、リリィから手紙で来て欲しい日が書いてあったのを思い出して、それで、またにしようかなって感じ」
笑いながら話すセレスさんに何故か右目から涙をツーっと流す私がいた…。
「えっ…ど、どうしました?!あやかさん、大丈夫ですか?!」
どう対応したら良いか分からずオロオロしてしまうセレスさんに私は軽く身を預けた。
「あ、あの…あやか、さん」
「少し匿って下さい…お願いします」
「匿う?誰かに追われて…」
廊下から私を呼ぶクロウさんの声。
それですぐに分かったようだ。
「なるほど、兄からですか。何かあったんですか?」
「…」
何も言わない私をセレスさんは軽くハグをした…。
追いかける私を掴み廊下の壁に押し付けてきた。
「何するんですか!離して!」
両手を上に上げた格好で私を押し付け、身動きを取れない感じにし、私と向き合った。
でも私はそんなクロウさんの顔を見たくなかった。
だから顔はそっぽを向き続けた。
「何故アランを追う?お前には関係ないはずだ。
それとも…あいつが好きなのか?」
「なっ!今、好きとか嫌いとかそんな話じゃないでしょ!とにかく離して!早く!?」
ジタバタする私を他所に、両手を掴む手の力がより強く押さえ続けてきた。
必死に抵抗するが、男性の力には勝てなかった…。
「いいかげんにして!」
私は男性の大事な部分を蹴った。
「ぐっ…」
苦悶の表情を見せ、私を掴む手の力が緩んだを感じ、素早く手を抜き取った。
「お前…」
「アランさん!」
私はクロウさんに目もくれず、アランさんを再び追いかけ始めた。
しかし、迷路のような屋敷の廊下。
どこを曲がればどこに出るかなんて私には分からず曲がり角に来たら辺りを見る、曲がり角に来たら…を繰り返していく。
それでもアランさんの姿は見つからなかった…。
「何でいないの?部屋に入ったのかな…」
いくつもある部屋の扉。
一つ一つ開けて確認すれば、もしかしたら見つかるかもしれないけど、それは出来ない。
一つため息を吐き、どうしようか途方に暮れてしまった。
「あやか」
追いかけてくるクロウさんの声が聞こえてきた。
今は絶対に会いたくないと思い、声のする方から離れようとした。
すると、ガチャと扉が開き、私は部屋の中に引き込まれた。
「しっ。静かに」
口を押さえられ言葉を発する事ができない状態にされた。
私を押さえるのが誰か分からず必死に声を上げる。
「んーっ!んーっ!?」
「待った待った!僕だよ、あやかさん。セレス」
(セレスさん…?何で部屋にいるんだろう。さっきクロウさんから馬を借りて好きな人に会いに行くと言っていたのに…)
本当かどうか確かめる為にゆっくりと振り返ると確かにセレスさんだった。
「なんでいるんですか…?すぐに会いに行くって」
「いや~、会いに行こうと思ったけど、リリィから手紙で来て欲しい日が書いてあったのを思い出して、それで、またにしようかなって感じ」
笑いながら話すセレスさんに何故か右目から涙をツーっと流す私がいた…。
「えっ…ど、どうしました?!あやかさん、大丈夫ですか?!」
どう対応したら良いか分からずオロオロしてしまうセレスさんに私は軽く身を預けた。
「あ、あの…あやか、さん」
「少し匿って下さい…お願いします」
「匿う?誰かに追われて…」
廊下から私を呼ぶクロウさんの声。
それですぐに分かったようだ。
「なるほど、兄からですか。何かあったんですか?」
「…」
何も言わない私をセレスさんは軽くハグをした…。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
62
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる