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19.野営
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俺達は次の目的地を南大陸に決め、南大陸へ渡るための船を求めアトラティアのすぐ南にあるポートサウスに向かっている途中だった。
海沿いを2日の道のりでここで休んで明日到着の予定だ。
「アリス、悪いが周辺の魔物見てきてくれ。
この辺りは夜行性が多いからな。
安心して眠る為にも数を減らしておこう。」
俺が言うとアリスが頷いた。
「どのくらい?」
「ランクが高そうな奴を適当に倒せば良いからそうだな・・・近場にいる半数って所かな。」
俺が言うとアリスは頷いて走り出す。
「ちょっと待ちなさいよ!私も行くわ!」
シャルロッテがそう言ってアリスに付いて走って行った。
ロロナは物凄く心配そうな顔で付いていきたそうな顔をしつつも俺の方を見た。
「ロロナは俺と野営の設営を頼む。
俺がテント立てるからその間にそこらの石で窯を作ってくれ。」
「かしこまりました。」
俺がそう言うと周囲の石を集めにロロナがキョロキョロと周りを見渡しながら歩き始める。
俺の方はストレージからテントの組み立てセットを取り出してそれを慣れた手付きで組み立てていく。
しかし、完成した所で重大なミスに気がついた。
俺達は今まで2人旅で同じテントを使っていた。
一応このテントは4人入れるし4人でも広々としたテントだ。
が、シャルロッテは公爵令嬢。
男と寝るなんて良くないだろう。
だが、俺はこのテントしか持ってないしな。
どうしたものか。
「どうかされましたか?オズ様。」
「あぁ、ロロナか。
ロロナ、テントは持ってないか?」
俺が聞くと1つ立ってるテントを見て気づいたのか納得した顔をする。
「申し訳ありません。
テントの持ち合わせは・・・ですが、心配は無用かと。
仮に2つ用意したとしてもお嬢様は同じテントを選ばれるでしょう。
お嬢様はそう言う冒険に憧れておりましたから。
『賢者と狼』と言う作品をご存じですか?
賢者様と狼人族の少女が旅をする物語です。
お嬢様はあれを大変お気に召しておりまして。
あの物語の様に皆で仲良く1つのテントで眠るのが夢なのです。
ですから、テントは1つで問題ないかと。」
ロロナがそう言って微笑む。
そう言うものなのか。
まぁ、1つで良いならこちらとしては助かるが・・・
「さてと、それじゃあテントの設営は終わったし・・・」
「窯と水の準備も出来ております。
後はそこら辺から薪を集めて参りますね。」
ロロナがそう言って近くの木が密集している地帯へと歩んでいく。
流石はメイドと言うか自分の仕事を見つけるのが上手いと言うか。
俺がやろうとしている事も含め必要な事を的確にこなしていく。
とても優秀なメイドらしい。
「さてと、それじゃあ俺は周囲に警戒用の罠をはるか。」
そう呟いてセカンドクラスを『トラップメイカー』にした。
このクラスはその名の通り罠を作成して敵を阻害するのが得意なサポート型のクラスだ。
俺は周囲にモンスターが通ると音の鳴る仕掛けを施してキャンプに戻る。
するともうロロナが薪を集め終えて焚き火を作っていた。
火こそ付けてないがもう付ける寸前まで完成していた。
そこで俺達は2人の到着を待つことにした。
海沿いを2日の道のりでここで休んで明日到着の予定だ。
「アリス、悪いが周辺の魔物見てきてくれ。
この辺りは夜行性が多いからな。
安心して眠る為にも数を減らしておこう。」
俺が言うとアリスが頷いた。
「どのくらい?」
「ランクが高そうな奴を適当に倒せば良いからそうだな・・・近場にいる半数って所かな。」
俺が言うとアリスは頷いて走り出す。
「ちょっと待ちなさいよ!私も行くわ!」
シャルロッテがそう言ってアリスに付いて走って行った。
ロロナは物凄く心配そうな顔で付いていきたそうな顔をしつつも俺の方を見た。
「ロロナは俺と野営の設営を頼む。
俺がテント立てるからその間にそこらの石で窯を作ってくれ。」
「かしこまりました。」
俺がそう言うと周囲の石を集めにロロナがキョロキョロと周りを見渡しながら歩き始める。
俺の方はストレージからテントの組み立てセットを取り出してそれを慣れた手付きで組み立てていく。
しかし、完成した所で重大なミスに気がついた。
俺達は今まで2人旅で同じテントを使っていた。
一応このテントは4人入れるし4人でも広々としたテントだ。
が、シャルロッテは公爵令嬢。
男と寝るなんて良くないだろう。
だが、俺はこのテントしか持ってないしな。
どうしたものか。
「どうかされましたか?オズ様。」
「あぁ、ロロナか。
ロロナ、テントは持ってないか?」
俺が聞くと1つ立ってるテントを見て気づいたのか納得した顔をする。
「申し訳ありません。
テントの持ち合わせは・・・ですが、心配は無用かと。
仮に2つ用意したとしてもお嬢様は同じテントを選ばれるでしょう。
お嬢様はそう言う冒険に憧れておりましたから。
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賢者様と狼人族の少女が旅をする物語です。
お嬢様はあれを大変お気に召しておりまして。
あの物語の様に皆で仲良く1つのテントで眠るのが夢なのです。
ですから、テントは1つで問題ないかと。」
ロロナがそう言って微笑む。
そう言うものなのか。
まぁ、1つで良いならこちらとしては助かるが・・・
「さてと、それじゃあテントの設営は終わったし・・・」
「窯と水の準備も出来ております。
後はそこら辺から薪を集めて参りますね。」
ロロナがそう言って近くの木が密集している地帯へと歩んでいく。
流石はメイドと言うか自分の仕事を見つけるのが上手いと言うか。
俺がやろうとしている事も含め必要な事を的確にこなしていく。
とても優秀なメイドらしい。
「さてと、それじゃあ俺は周囲に警戒用の罠をはるか。」
そう呟いてセカンドクラスを『トラップメイカー』にした。
このクラスはその名の通り罠を作成して敵を阻害するのが得意なサポート型のクラスだ。
俺は周囲にモンスターが通ると音の鳴る仕掛けを施してキャンプに戻る。
するともうロロナが薪を集め終えて焚き火を作っていた。
火こそ付けてないがもう付ける寸前まで完成していた。
そこで俺達は2人の到着を待つことにした。
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