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バーバラ
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もうそれも一年も前の話になるのだけどね、とお義父様は苦笑を浮かべました。
「あの時は、君の父であるルーベンス子爵と君のおかげでね、取り合えずルシエント侯爵家の資金は全額叩き返して、婚約破棄の慰謝料とやらは、勝手に婚約破棄したのはルシエント侯爵家の方だろうと、逆にうちの方が慰謝料が欲しいくらいですよ、というのを法律に詳しい友人に、オブラートにぐるぐるに包んで話して貰って巧いことチャラにしてもらい、ついでにお見舞金までいただいたよ」
お義父様が不意にニヤリと少しだけあくどい貴族の顔で笑われました。
けれど私は気にしません。だって最初に無理な事をおっしゃったのは、ルシエント侯爵家の方ですもの。それに私の持参金がきちんと役に立ったのなら、この結婚にも意味があったのだと思えます。
それにお義父様、チャラなんて庶民の言葉も知っていらっしゃるんですのね。なんて、そんな事の方が気になりました。
「さっきも言ったように、街や村の復興だけなら、君の持参金とうちの資産で賄う事ができた。けれど、ルシエント侯爵家に提供されていた資金を全額返してしまったからね。実験農場だった畑を別のところ移して、作業をしてくれていた村人達にも移動してもらって、再興させようとすると資金が足りなくて。だからまたルーベンス子爵に力になってもらってしまった。でもお陰で村の方は何とかなりつつあるし、苗木も僅かに残っていたものを挿し木で増やそうとしている」
「まあ、素晴らしいですわ、お義父様」
「みんなが頑張ってくれているからの復興の早ささ。しかし、品種改良の一部の資料が破損したり、紛失していたりするものだから、そちらの方が思うように進まなくてね」
確かに一番大切な部分ですもの、そこが破損や紛失したとなれば、問題だと思います。でもブドウの品種改良のお話、私はどこかで読んだ記憶がありました。思わず、うーんと首を捻って考え込んでおりますと、お義父様が、どうしたのかとお声を掛けてくださいます。
「お義父様、私、もしかしたらお力になれるかもしれませんわ」
だから私は、考えながら喋ります。
「なに!」
確かエリザベス姉様が土壌の改良をしていた時に、そのような本を手に入れていたような気がするのです。その中に果樹に関するものが……。
「確かエリザベス様が、果樹の品種改良について書かれている本を持っていたように記憶しています」
私の話を聞いてお義父様は目を輝かせはじめました。
「エリザベス姉様にお伺いして、その本とか、他にも参考になりそうな本を送っていただきましょう」
私の提案に、お義父様は一も二もなく頷いてくださいました。なので私はすぐさまエリザベス姉様にお手紙を送ることにしたのです。
けれど、こうして話を伺っておりますとルシエント侯爵家は何をしたかったのでしょうか。
つい、そう思ってしまいます。
ルシエント侯爵家からアルトワイス伯爵家への資金の提供は、例のブドウ畑の技術を手に入れたかった、というのは理解できます。
そのために資金だけではなく人も派遣しておりますし。
けれどその人たちがアルトワイス伯爵家に寝返ってしまい、ルシエント侯爵家は技術を手に入れることがほぼ不可能になりました。でもこの段階では資金の引き上げをすることなく、アルトワイス伯爵領が災害に見舞われてからの資金の引き上げ。
「あの、お義父様、私とリカルド様の結婚が決まったのは、ルシエント侯爵家から資金引き上げがあったから、で間違いないのですよね」
「うん、そうだね。さっきも言ったけれど、リカルドとバーバラさんの結婚を決めたときには、アーカードにはルシエント侯爵家の令嬢という婚約者がいたのだよ」
そうですよね。
私はお父様が決めた事だからと、あまり深くは考えてはおりませんでしたけれど、こういう政略結婚の場合、嫡男様が独身であれば、そちらとの話が進められるはずです。でも、私のお相手はリカルド様でした。
「という事は、私たちの結婚が決まってからアーカード様とルシエント侯爵家の令嬢様との婚約が解消された、のでしょうか」
お義父様にそう問いかけると、お義父様は少しばかり困ったようなお顔をされます。
「……いや、タイミング的には資金の引き上げと婚約破棄はほぼ同時だった。けれどね」
やけに言い難そうにお義父様は私を見つめます。
「んん、そう、だね。バーバラさんはルシエント侯爵家の令嬢を知っているかね?」
「いえ、お恥ずかしながら、社交などほとんどしたことがありませんので、マデリン姉様と同年代だということと、先ほどお義父様がおっしゃった事ぐらいしか分からないのです」
なるほど、とお義父様が小さく呟きました。
「なんと言ったらいいのか……うむ、ご令嬢は大変個性的な方でね」
個性的。
なんとも想像のし難い言葉が、お義父様の口から出てしまいました。
「まあ、年齢の事も気にしていたのだと、思う。マデリン辺境伯夫人と同じ年だからね」
「そうですわね」
私も行き遅れと言われたことがあるくらいです。更に年上のご令嬢の場合、何を言われるかと考えると、それだけで気が重くなってしまいます。
「ルシエント侯爵家からの破棄申し入れだとしても、本人たちのサインがなければ成立しないのは知っていると思うが」
お義父様の言葉に、私は頷きます。
「婚約破棄はしないと令嬢が抵抗したらしく、書類が中々送られてこなくてね。こちらとしては、災害からの復興で忙しいというのに、話が進まなくて困っていた。そうしたら突然令嬢がうちにやってきた」
「はい? お一人で?」
「いや、メイド二人と護衛だと思われる騎士を三人引き連れて、我が家にやってきたのだよ」
想像するだに、それはとても大変だったのではないでしょうか。
災害に見舞われた後です。
壊れた建物やめちゃくちゃになってしまった畑や農作物。きっと例のブドウ畑以外の畑でも被害はあったはずです。豚さんたちにも影響はあったかもしれません。
話を聞いている分では、災害後すぐではないようですが、それでもまだ復興の目途が立ってもいない頃なのではないでしょうか。お義父様やアーカード様は、寝る間も惜しんで働いていたに違いなく、そんな時に何故。
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困ったちゃんな令嬢が登場。
「あの時は、君の父であるルーベンス子爵と君のおかげでね、取り合えずルシエント侯爵家の資金は全額叩き返して、婚約破棄の慰謝料とやらは、勝手に婚約破棄したのはルシエント侯爵家の方だろうと、逆にうちの方が慰謝料が欲しいくらいですよ、というのを法律に詳しい友人に、オブラートにぐるぐるに包んで話して貰って巧いことチャラにしてもらい、ついでにお見舞金までいただいたよ」
お義父様が不意にニヤリと少しだけあくどい貴族の顔で笑われました。
けれど私は気にしません。だって最初に無理な事をおっしゃったのは、ルシエント侯爵家の方ですもの。それに私の持参金がきちんと役に立ったのなら、この結婚にも意味があったのだと思えます。
それにお義父様、チャラなんて庶民の言葉も知っていらっしゃるんですのね。なんて、そんな事の方が気になりました。
「さっきも言ったように、街や村の復興だけなら、君の持参金とうちの資産で賄う事ができた。けれど、ルシエント侯爵家に提供されていた資金を全額返してしまったからね。実験農場だった畑を別のところ移して、作業をしてくれていた村人達にも移動してもらって、再興させようとすると資金が足りなくて。だからまたルーベンス子爵に力になってもらってしまった。でもお陰で村の方は何とかなりつつあるし、苗木も僅かに残っていたものを挿し木で増やそうとしている」
「まあ、素晴らしいですわ、お義父様」
「みんなが頑張ってくれているからの復興の早ささ。しかし、品種改良の一部の資料が破損したり、紛失していたりするものだから、そちらの方が思うように進まなくてね」
確かに一番大切な部分ですもの、そこが破損や紛失したとなれば、問題だと思います。でもブドウの品種改良のお話、私はどこかで読んだ記憶がありました。思わず、うーんと首を捻って考え込んでおりますと、お義父様が、どうしたのかとお声を掛けてくださいます。
「お義父様、私、もしかしたらお力になれるかもしれませんわ」
だから私は、考えながら喋ります。
「なに!」
確かエリザベス姉様が土壌の改良をしていた時に、そのような本を手に入れていたような気がするのです。その中に果樹に関するものが……。
「確かエリザベス様が、果樹の品種改良について書かれている本を持っていたように記憶しています」
私の話を聞いてお義父様は目を輝かせはじめました。
「エリザベス姉様にお伺いして、その本とか、他にも参考になりそうな本を送っていただきましょう」
私の提案に、お義父様は一も二もなく頷いてくださいました。なので私はすぐさまエリザベス姉様にお手紙を送ることにしたのです。
けれど、こうして話を伺っておりますとルシエント侯爵家は何をしたかったのでしょうか。
つい、そう思ってしまいます。
ルシエント侯爵家からアルトワイス伯爵家への資金の提供は、例のブドウ畑の技術を手に入れたかった、というのは理解できます。
そのために資金だけではなく人も派遣しておりますし。
けれどその人たちがアルトワイス伯爵家に寝返ってしまい、ルシエント侯爵家は技術を手に入れることがほぼ不可能になりました。でもこの段階では資金の引き上げをすることなく、アルトワイス伯爵領が災害に見舞われてからの資金の引き上げ。
「あの、お義父様、私とリカルド様の結婚が決まったのは、ルシエント侯爵家から資金引き上げがあったから、で間違いないのですよね」
「うん、そうだね。さっきも言ったけれど、リカルドとバーバラさんの結婚を決めたときには、アーカードにはルシエント侯爵家の令嬢という婚約者がいたのだよ」
そうですよね。
私はお父様が決めた事だからと、あまり深くは考えてはおりませんでしたけれど、こういう政略結婚の場合、嫡男様が独身であれば、そちらとの話が進められるはずです。でも、私のお相手はリカルド様でした。
「という事は、私たちの結婚が決まってからアーカード様とルシエント侯爵家の令嬢様との婚約が解消された、のでしょうか」
お義父様にそう問いかけると、お義父様は少しばかり困ったようなお顔をされます。
「……いや、タイミング的には資金の引き上げと婚約破棄はほぼ同時だった。けれどね」
やけに言い難そうにお義父様は私を見つめます。
「んん、そう、だね。バーバラさんはルシエント侯爵家の令嬢を知っているかね?」
「いえ、お恥ずかしながら、社交などほとんどしたことがありませんので、マデリン姉様と同年代だということと、先ほどお義父様がおっしゃった事ぐらいしか分からないのです」
なるほど、とお義父様が小さく呟きました。
「なんと言ったらいいのか……うむ、ご令嬢は大変個性的な方でね」
個性的。
なんとも想像のし難い言葉が、お義父様の口から出てしまいました。
「まあ、年齢の事も気にしていたのだと、思う。マデリン辺境伯夫人と同じ年だからね」
「そうですわね」
私も行き遅れと言われたことがあるくらいです。更に年上のご令嬢の場合、何を言われるかと考えると、それだけで気が重くなってしまいます。
「ルシエント侯爵家からの破棄申し入れだとしても、本人たちのサインがなければ成立しないのは知っていると思うが」
お義父様の言葉に、私は頷きます。
「婚約破棄はしないと令嬢が抵抗したらしく、書類が中々送られてこなくてね。こちらとしては、災害からの復興で忙しいというのに、話が進まなくて困っていた。そうしたら突然令嬢がうちにやってきた」
「はい? お一人で?」
「いや、メイド二人と護衛だと思われる騎士を三人引き連れて、我が家にやってきたのだよ」
想像するだに、それはとても大変だったのではないでしょうか。
災害に見舞われた後です。
壊れた建物やめちゃくちゃになってしまった畑や農作物。きっと例のブドウ畑以外の畑でも被害はあったはずです。豚さんたちにも影響はあったかもしれません。
話を聞いている分では、災害後すぐではないようですが、それでもまだ復興の目途が立ってもいない頃なのではないでしょうか。お義父様やアーカード様は、寝る間も惜しんで働いていたに違いなく、そんな時に何故。
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困ったちゃんな令嬢が登場。
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