3 / 13
1章:少年の成長
3話
しおりを挟む
窓の外から夕日が見えた。体を起こし周りを確認した。
「ここどこ?とーちゃんとかーちゃんは!?村のみんなは!?悪魔は!?」
「静かにしな。ここはワシの家さね。」
「!?あんた誰だ!ここはどこだ!」
「だから静かにしな。ここはアンタの村の少し離れた山小屋さ。偶然アンタの村を過ぎた奥に生える薬草をとった帰りにアンタの村が焼けてるとこを見つけてね。村を確認したけどあんたしか生き残りはいなかったよ。」
「悪魔は!?そーだ!!!とーちゃんとかーちゃんを食ったあの悪魔を倒さないと。とーちゃんとかーちゃんの仇を打たないと!!!」
「悪魔?あぁ、魔人のことかい?魔人ならいなかったよ。デーモンとか下位の悪魔の死体の山なら見つけたけどさ。」
「したい?」
「あぁ。悪魔の死体さ。体の一部が所々無くなってたり、凍ってたり、剣で切られたような死体が沢山あったねぇ。あれ、アンタがやったのかい?」
ん?体の一部が所々無くなってたりするのはかーちゃんがよく使う時空間魔法に似てるな。よく空間を切り取る魔法を使ったりしてたし、氷は村の中じゃ、かーちゃんしか魔法使えないし、剣もとーちゃんしか使わない。もしかして、とーちゃんとかーちゃんが倒したのか?
でも、僕の目の前で食われて……
その光景を思い出し僕は泣いてしまった。もうとーちゃんと剣で戦ったり、かーちゃんに魔法を教えて貰えなくなったりと思うと涙が止まらない。昔みたいに家族で笑いながらご飯食べたり、もう会えないと思うと胸が苦しくなった。
「男が泣くんじゃないよ。みっともない。アンタはこれからどうしたいんだい。」
「ぼくは……僕は、うぎこそは…ッ…何もかも守れるように大事なものを失わないように強く生きる!!!」
「そうかい。なら頑張りな。ワシは鑑定が使える。アンタは時空間魔法と氷魔法が使えるんだろう?ワシは伊達に長生きしていたわけじゃない。魔法のことならワシに任せなさい。そーだね。鬼族なら格闘術か…知り合いに頼んでみるさね。剣術も教えてくれるだろうさ。まぁ、期待せんでおくれ。」
「ッ!!!ありがとぉうござぁいますッ!」
泣きながら感謝の言葉を述べた僕に向かって笑いながら部屋から出ていった。
「ここどこ?とーちゃんとかーちゃんは!?村のみんなは!?悪魔は!?」
「静かにしな。ここはワシの家さね。」
「!?あんた誰だ!ここはどこだ!」
「だから静かにしな。ここはアンタの村の少し離れた山小屋さ。偶然アンタの村を過ぎた奥に生える薬草をとった帰りにアンタの村が焼けてるとこを見つけてね。村を確認したけどあんたしか生き残りはいなかったよ。」
「悪魔は!?そーだ!!!とーちゃんとかーちゃんを食ったあの悪魔を倒さないと。とーちゃんとかーちゃんの仇を打たないと!!!」
「悪魔?あぁ、魔人のことかい?魔人ならいなかったよ。デーモンとか下位の悪魔の死体の山なら見つけたけどさ。」
「したい?」
「あぁ。悪魔の死体さ。体の一部が所々無くなってたり、凍ってたり、剣で切られたような死体が沢山あったねぇ。あれ、アンタがやったのかい?」
ん?体の一部が所々無くなってたりするのはかーちゃんがよく使う時空間魔法に似てるな。よく空間を切り取る魔法を使ったりしてたし、氷は村の中じゃ、かーちゃんしか魔法使えないし、剣もとーちゃんしか使わない。もしかして、とーちゃんとかーちゃんが倒したのか?
でも、僕の目の前で食われて……
その光景を思い出し僕は泣いてしまった。もうとーちゃんと剣で戦ったり、かーちゃんに魔法を教えて貰えなくなったりと思うと涙が止まらない。昔みたいに家族で笑いながらご飯食べたり、もう会えないと思うと胸が苦しくなった。
「男が泣くんじゃないよ。みっともない。アンタはこれからどうしたいんだい。」
「ぼくは……僕は、うぎこそは…ッ…何もかも守れるように大事なものを失わないように強く生きる!!!」
「そうかい。なら頑張りな。ワシは鑑定が使える。アンタは時空間魔法と氷魔法が使えるんだろう?ワシは伊達に長生きしていたわけじゃない。魔法のことならワシに任せなさい。そーだね。鬼族なら格闘術か…知り合いに頼んでみるさね。剣術も教えてくれるだろうさ。まぁ、期待せんでおくれ。」
「ッ!!!ありがとぉうござぁいますッ!」
泣きながら感謝の言葉を述べた僕に向かって笑いながら部屋から出ていった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件
なかの
ファンタジー
異世界に転生した僕。
そこで与えられたのは、この世界ただ一人だけが持つ、ユニークスキル『スキル合成 - シンセサイズ』だった。
このユニークスキルを武器にこの世界を無双していく。
【web累計100万PV突破!】
著/イラスト なかの
世界中にダンジョンが出来た。何故か俺の部屋にも出来た。
阿吽
ファンタジー
クリスマスの夜……それは突然出現した。世界中あらゆる観光地に『扉』が現れる。それは荘厳で魅惑的で威圧的で……様々な恩恵を齎したそれは、かのファンタジー要素に欠かせない【ダンジョン】であった!
※カクヨムにて先行投稿中

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる